書店で、とても気になる本を見つけた。
教員として、これは読まないわけにはいかぬ。
★いい教師の条件 いい先生、ダメな先生はここが違う (SB新書)
教員として勉強になることがものすごく多かったが、
特に「真のいい先生とは」の記述が印象に残った。
2019年に発覚した神戸のいじめ・暴行事件の加害教員も
同僚や保護者から「力のある教員」と信頼されていたのだ。
こういう「偽物」と「真に力のある教員」は、何が違うのか?
それは「多様性」という概念を根っこから理解していること、
「みんな同じでなくてもよい」と思えることであるという。
「本物」は、他の教員と対峙することになってでも
少数派の子ども・立場の弱い子どもの視点に常に徹底的に立とうとする。
いじめられっ子、不登校の子、発達障害の子、愛着障害の子、LGBTの子などなど。
「偽物」は、そんな少数派の子に対して、
「あなたがもっと強くなればいい」
「あなたにも悪いところがある」
「あなただけ特別扱いはできない」
「甘やかしすぎ。ちゃんとやっている子に示しがつかない」
と言ったり考えたりする。
そして、「スクールカースト」上位の子だけを信頼し、味方に取り入れて、
学級運営をうまく回す。
わかりやすい「リトマス試験紙的方法」がある。
昭和生まれで、大人になって発達障害の診断を受けたような人が、
「いい先生だった」と言う先生は、
高確率で本物の「いい先生」であろう。