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須磨浦公園の古写真と歴史

2022年07月20日 05時00分34秒 | 神戸情報

須磨浦公園は昭和天皇の即位を記念して、鉄拐山、鉢伏山地の御料林(約80ha)、

昭和9年(1934)には国道沿いの松原(約8ha=約2万坪)の有償払い下げを受け、

昭和10年(1935)神戸市が開設した公園です。(須磨浦公園と命名)

須磨浦公園の古写真を見つけたので紹介すると共に歴史についても書いていきます。

上の写真は昭和10年代の須磨浦公園 神戸市文書館所蔵

当時の服装で時代を感じます。

上の2枚の写真は大正15年(1926)当時の須磨の地図(須磨浦公園開設前)

須磨浦公園の場所にあった須磨浦療病院と須磨花壇の位置を示した。

敦盛塚や賀陽宮須磨別邸、内裏跡も記載されています。

須磨保養院はその後、須磨花壇(料理旅館)となり、昭和10年には神戸市に明け渡します。

明治43年(1910)、兵庫電気軌道(現在の山陽電車)の兵庫-須磨間が開通。

大正2年(1913)、塩屋まで延長され敦盛塚駅(現須磨浦公園駅)も誕生しています。

大正6年(1917)明石まで延長。

1923年(大正12年)、 神戸姫路電気鉄道(山陽電車の前身)が明石-姫路間が開業

山陽電鉄の須磨浦公園駅の南側には賀陽宮須磨別邸がありました。

賀陽宮須磨別邸の略歴は下記のとおりです。

 明治37年(1904)8月 新築落成 (土地は御料局)

 大正10年(1921)頃 建物撤去か移築




上の2枚の写真は賀陽宮須磨別邸平面図と車寄せ建物正面の図


昭和32年(1957)には須磨浦ロープウェーが開通に伴い、山陽電鉄は須磨浦公園の

背山「鉄拐山」と旗振山山上一帯を開発し観光リフト、回転展望台、噴水ランド、

遊園地などが整備され現在も「須磨浦山上公園」として運営されています。

須磨浦公園の周辺は敦盛塚、芭蕉、蕪村の歌碑、正岡子規と高浜虚子の子弟句碑

さらに桜の名所など見どころ一杯の公園です。

遊具も整備されており子供の遊び場としても良い公園です。

最後に須磨浦公園について書いたブログや写真を添付して筆を置きます。

松尾芭蕉の歌碑

須磨浦公園 松尾芭蕉の句碑 on 2010-8-24_b0118987_17531384.jpg



上の写真は須磨浦公園にある芭蕉の句碑で「蝸牛 角ふりわけよ 須磨明石」   
芭蕉が1688年45歳のときに詠んだ有名な句で昔の摂津と播磨の国境の境川の畔で
詠まれたものである。境川は秀吉の天正検地のときから摂津と播磨の境界となった。
句碑は昭和11年(1936)4月に羅月吟社により建立されました。

撮影は2010年8月24日

与謝蕪村の歌碑

上の写真は須磨浦公園の蕪村の句碑である。「春の海 終日のたり のたりかな 」 
与謝蕪村(1716~1783年)が、須磨の浦で詠んだものといわれる。
蕪村の没後200年を記念して山形県酒田市の本間美術館蔵「蕪村自筆句稿貼交屏風」
より復刻してこの句碑を昭和59年(1984)春建立された。

撮影:2008-5-5

正岡子規と高浜虚子の子弟句碑

ことづてよ 須磨の浦わに 昼寝すと  子規
月を思ひ 人を思ひて 須磨にあり  虚子

上記の句で子規の句は高浜虚子の東帰にことづてとして詠んだもの
虚子の句はホトトギス誌の正岡子規の50年忌記念号からとったもので
県会議員の酒井一雄氏が私費を投じ昭和28年(1953)4月に建立されたものです。
碑の文字は夫々直筆から採ったもので五十嵐播水の協力を得て句碑は完成しました。

はじめは須磨保養院即時の正岡子規の句は
「夕涼み仲居に文字を習はする 」を選んでいたが、「仲居」の文字があっては
ということから急遽変更となり上記の句になったエピソードも残っています。 

関連ブログ:

 正岡子規と神戸市須磨 - CHIKU-CHANの神戸・岩国情報(散策とグルメ) (goo.ne.jp)

五十嵐播水の句碑

上の写真は須磨浦公園の五十嵐播水の句碑 撮影:2010年8月24日

下り佇てば 遅日の淡路 籬の上に   播水

須磨観光ハウス花月

戦の濱碑

上の写真が須磨浦公園の東隅にある戦の濱碑です。
昭和13年(1938)3月神戸市観光課が設置したものです。
石碑の設置場所
住所:神戸市須磨区一の谷町5丁目 須磨浦公園内
     みどりの塔の東側の国道2号線に近い場所にあります。

一の谷の合戦は寿永3年(1184)2月5日から2月7日にかけて神戸市の広い範囲で、
源範頼及び義経が率いる源氏が、平氏を打ち破った戦いである。摂津と丹波の境の
三草山で、義経軍と平氏を夜襲により義経軍が勝利した三草山合戦も含めて広く
一ノ谷合戦と呼ばれている。

新谷 琇紀氏の彫刻 「Wolf Cub」

上の写真は新谷 琇紀氏の彫刻 「Wolf Cub」の近遠景

著名な彫刻家の新谷 琇紀氏の1980年の作品です。

みどりの塔

上の写真は「みどりの塔」新谷英夫氏の作品です。




上の写真はみどりの塔の位置を示した現地の案内板です。

須磨浦公園の桜




上の写真は須磨浦公園「敦盛桜2018」のPRポスター拡大版


上の写真は須磨浦公園「エンタメ夜桜」(2018年)のPRポスター拡大版
3月30日(金)~4月8日(日)までライトアップされた夜桜を鑑賞できます

 

敦盛塚




上の写真は須磨琴保存会の皆様による一絃琴演奏です。

関連ブログ:

 第829回 敦盛忌 in 敦盛塚 on 2014-3-8 - CHIKU-CHANの神戸・岩国情報(散策とグルメ) (goo.ne.jp)


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