12月19日(月)、早朝から東京へ。午後、参議院議員会館で院内集会と防衛省交渉が予定されている。沖縄からは、私とヘリパッドいらない住民の会の田丸さんが参加。100名ほどの人が集まった。
今日の防衛省交渉は、当初、高江のヘリパッド工事や辺野古の陸上部工事再開の問題点等について行う予定だった。しかし、13日夜のオスプレイ墜落事故を受けて、急遽、この事故について防衛省を追求しようということになった。
今日(19日)からオスプレイの飛行が再開されるということもあり、防衛省の担当者に対して皆の怒りが集中した。
(防衛省交渉)
(冒頭、オスプレイ墜落事故抗議、高江ヘリパッド工事中止を求める抗議文を提出した)
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以下、オスプレイ墜落事故に関する交渉の記録を掲載する。
<防衛省交渉の記録> その① オスプレイ墜落事故に関して
2016年12月19日 参議院議員会館
〇市民グループ
●防衛省担当者
<防衛省の冒頭説明>
●今月13日、名護市沖にオスプレイが不時着水した事故の発生を受け、14日未明に、防衛大臣がマルチネス在日米軍司令官と電話会談を行い、事故原因の究明、十分な情報提供、安全が確認されるまでオスプレイの飛行中止を申し入れました。
さらに14日の午前中、再び防衛大臣と在日米軍司令官が電話会談を行い、同司令官から提案を受けて検討した結果、安全が確認されるまで日本国内にあるオスプレイの飛行を一時停止する、日本側と緊密に協力して本事故に対応していく、得られた情報はすみやかに提供するとの回答を受けました。
その後、防衛省としては実務レベルを通じ、東京においても沖縄においても、本事故に関する情報を在日米軍から入手することに努めてきました。
その際、今月13日に脚部を故障したオスプレイが普天間飛行場に着陸した事案についても、地元の皆様に与えた不安の大きさを踏まえて米側に詳細な情報の提供を求め、得られた情報は随時公表してきたところです。
まず、オスプレイの不時着水事故についてですが、本日午前マルチネス在日米軍指令とのコミットメントの一環として副司令官が防衛省に来所され、不時着水事故の原因はもっぱら夜間の空中給油訓練時に給油ホースがオスプレイのプロペラの羽根に接触したことによるものと考えられ、搭載システム、機械系統、機体構造を原因とするものではないとの説明がありました。
また、脚部が故障したオスプレイによる着水についてですが、副司令官からは今月13日に脚部が故障したオスプレイが普天間飛行場に着陸した事案について、このオスプレイは安全に着陸するために確立されたマニュアルに従い、着陸時の衝撃を吸収するパッドの上にゆるやかに着陸した。機体に着陸に伴う損傷はなく、乗組員も負傷していない。この機体は現在、検査中であるが、その他の機体は脚部を含む点検を行い問題は発見されなかったとの説明がありました。
オスプレイの飛行再開についてですが、不時着水事故の状況、経緯、脚部故障への対応に関しては、これまで米側から得た情報に基づき、防衛省、自衛隊の専門的知見に照らせば合理性が認められます。
また、米軍は不時着水事故の発生原因にかかわる空中給油については、中央教育、手段の確認、地上におけるシュミレーションが完了した後に実施するとしています。
さらに米軍は同事故がオスプレイの搭載システム、機械系統、機体構造が原因ではないと考えられる中で、同日に別のオスプレイの脚部故障が発生したことも踏まえ、他の全ての機体について脚部を含む点検を実施し、問題がなかったことを確認しております。
以上を踏まえまして、本日午後からオスプレイが空中給油以外の飛行を再開することは理解できるものと考えております。
総括しますと、我が国におきますオスプレイの配備については、我が国をとりまく安全保障環境がいっそう厳しさを増す中、米国のアジア・太平洋地域重視政策や即応体制整備の一環として日米同盟の抑止力、対処力を向上させ、アジア・太平洋地域の安定にも資するものです。
同時にオスプレイを含む米軍機の飛行に際しては安全の確保が大前提です。
今回のオスプレイによる不時着水事故は沖縄をはじめ全国の関係自治体、住民の皆様方に大きな不安を与えました。このことを踏まえ、空中給油の再開の前に安全上の措置について具体的な情報を提供することを求め、米側から了承を得ております。
脚部を故障したオスプレイが着陸した事案については、マニュアルに従った安全な運用が行われたとは言え、米側から適時に情報が提供されなかったことにより、周辺住民の皆様に無用の不安を与えてしまったことは否めません。このため、今回、このような航空機の安全にかかわる事案をはじめ、周辺住民等の生活に影響を及ぼしかねない事案についてはすみやかに連絡する方法を確認すること日米間で合意しました。
以上になります。
<以下、質疑応答>
〇防衛省としては今回の墜落事故、胴体着陸事故について専門家を派遣して検証したのか?
●現在、米軍において不時着水事案について調査中です。
〇防衛省としては、独自でもいいし、米軍との共同でもいいから、専門家を派遣して調査をする予定はないのか?
●(沈黙)今のところは防衛省として調査の予定はありません。
〇最初に事故が起こった後、米軍司令官と協議した際、原因究明がされるまで運用停止すべきだということだったのではないか?
●(沈黙)不時着水事故の原因は夜間の空中給油訓練時に給油ホースがオスプレイのプロペラの羽根に接触したことによるものと考えられます。
〇質問の趣旨と違う。原因究明がなされない限り、再開は認められないという立場だったはずだ。
●原因究明、十分な情報提供、安全が確認されるまでの運行停止ということでした。
〇墜落の件についは原因究明がなされていないではないか? 先ほど、調査中と言ったのではないか?
●不時着水事故の原因は夜間の空中給油訓練時に給油ホースがオスプレイのプロペラの羽根に接触したことによるものと考えられ、搭載システム、機械系統、機体構造を原因とするものではないという説明がありました。
〇それ以外の原因の可能性をつぶすような機体の調査なり、あるいはそれに基づく証拠資料などが必要だと思うがそれは確認したのか?
●事故の詳細は今後、明らかになると考えています。私たちも米側に詳細な事故原因を求めています。
〇詳細な原因究明が未だということなら、飛行の再開はできないのではないか?
●(沈黙)米軍は、搭載システム、機械系統、機体構造が原因ではないと考えられる中で、他の全ての機体について点検を実施し、問題がないことを確認しています。
〇まだ事故の究明中だと言ったではないか? 今、調査中なら飛行再開はできないのではないか?
●詳細な事故原因は今後、米側に求めていきます。
〇それでは防衛省としては詳細な事故原因を米側に求めているということですね。それなら、詳細な事故原因が分かるまではオスプレイを飛ばしてはダメでしょう。
●繰り返しになりますが、搭載システム、機械系統、機体構造が原因ではないと考えています。
〇詳細な事故原因が発表されていないのに、飛行を認めるのはおかしいでしょう。防衛省として米軍からの報告を検証することが必要ではないか? それまではオスプレイを飛ばさないよう何故、言えないのか?
●(沈黙)繰り返しになりますが、機体構造が原因でないと考えています。
〇私は沖縄から来た。14日の朝、汀間漁港から船を出して墜落現場のすぐ横まで行った。機体はほぼ4つの部分に分かれている。あちこちに部品が散乱しており、大変な状況だった。今、機体は全て回収されたのか?
●現在も回収中だと聞いています。
〇そうでしょう。フライトレコーダーは発見されたというが、その内容について米軍から説明を受けましたか?
●フライトレコーダーを回収したという点については、我々の方にはその情報は来ていません。
〇待ちなさいよ。航空機事故でフライトレコーダーの内容について米軍が調査したはずなのに、その内容について日本政府に報告がないのか? それすら報告されていないのに何故、安全が確認されたというのか?
●回収作業の刻一刻についての情報は防衛省には来ていません。
〇フライトレコーダーの内容についても何の説明も受けていない。現地ではまだ機体の回収が終っていない。
そもそも給油ホースがプロペラに当たったと言われているが、実際のプロペラの破片等を検証して裏付けがあるの? 米軍が言っているだけではないのか?
●不時着水事故の原因はもっぱら夜間の空中給油訓練時に給油ホースがオスプレイのプロペラの羽根に接触したことによるものと考えられということです。
〇それをどうして確認したのか? プロペラの破片、給油ホースが回収されてそれらを検証した結果の話なのか? そういった資料を全て米軍は日本政府に提供したのか? 米軍がそう言っているというだけではないか? 何故、政府として検証しないのか?
●(沈黙)
〇誰か、説明できる人は来てきないのか?
●繰り返しになりますが、不時着水事故については、搭載システム、機械系統、機体構造が原因ではないと考えられます。
〇米軍からそういう説明を受けたとしても、政府としてその裏付けを確認したのかと聞いている。プロペラに給油ホースが当たったというのなら、それを現物で確認したのか?
●事故機を検証や、給油ホースをの検証などは、米側が行っております。
〇あなた日本政府ですよ。全部、米軍の言うままですか? 機体のかなりの部分が、今も現地に散乱しているままですよ。全て回収されて、分析した結果、今のような説明をされているのなら、まだ分かる。違うでしょう。まだ機体の半分以上は海に残っている。米軍が言えば、すべてそのとおりなのか?
〇皆さんが合理的だと判断された根拠を聞いているんだ。防衛省の判断の根拠を聞いている。
〇アメリカのオスプレイの専門家ですら、これは構造的欠陥だ、同じような墜落事故は今後も起こると警鐘を鳴らしている。最低限、今、言ったようなことは防衛省としてやってほしい。お願いします。あらためて申し入れたい。現状では原因究明はできていない。
〇不時着水と言っているが、これはどういう定義ですか?
●米側から、一定のコントロールのもとに、着水をしようとしたポイントに着水できたと説明を受けている。
〇あなたは現地を確認されていませんね。現地の状況はご自分の目で見ていますか?
●見ていません。
〇そうでしょう。あの場所が着水をしようと予定していた場所ですか? 現地の地形はどうなっているか知っていますか? あの岩礁地帯が着水を予定していた場所ですか?
●(沈黙)
〇時間がないのでてきぱきと答えてくれ。
●今般の事故機につきましては機体は最低限制御できる状態であり、パイロットは意図した地点である浅瀬に着水したとの説明を受けています。
〇じゃあ、質問です。あのオスプレイはヘリモードで落ちたのか、固定翼モードで落ちたのか、どちらですか?
●今後、このような事案が起きたことについて詳細な調査が行われます。その過程で明らかになってくると考えます。
〇ちがうだろ。米軍からの説明として、着水を予定していた場所に降りたから不時着水だと言ったではないか? 私が聞いているのは、あのオスプレイは、固定翼モード、あるいはヘリモードで落ちたのか、どちらですかと聞いているんです。こんなことは現地からの一報で全部分かっているでしょう?
●どのような状態で落ちたかと言いますと、それはやはり今後の調査を待ちたい。
〇米軍からの説明で、一定のコントロールのもとに着水を予定していた場所に着水したと防衛省として説明しているではないか? ところが、へリモードか、固定翼モードで落ちたのかと聞くと今後の調査を待ちたいというのはおかしいだろう。それすら分かっていないのか?
●詳細な情報はまだ、米側から出されていません。
〇ヘリモードと固定翼モードの違いを分かっているの? 着水を予定していた場所に着水したというのなら、当然、ヘリモードになっていないとおかしいでしょう?
●その違いは一定理解しております。しかし、この場で断言することはできません。
〇防衛省は、一定のコントロールのもとに着水を予定していた場所に着水したと言っている。しかし、ヘリモードか、固定翼モードなのかも分からずに着水を予定していたと言えるのか?
新聞でも報道されているだろう? 着水しようとしていたのなら、当然、ヘリモードになっていないとおかしいだろう。しかし、あのオスプレイはヘリモードで落ちたんではない。
●繰り返しになりますが、米側からは、一定のコントロールのもとに、着水をしようとしたポイントに着水できたと説明を受けています。
〇あれが予定をしていた場所というが、沖合のかなりのところで事故が発生し、報道によれば普天間に戻るか、そうじゃないか判断してあそこに行ったという。しかしすぐ横はキャンプ・シュワブの砂浜ですよ。何故、そこに降りようとしなかったのか? あの辺りで一番安全に降りられ場所はシュワブの砂浜だった。それを何故、大勢の人たちが住んでいる安部の集落からわずか数100mのところ、しかも岩礁地帯ですよ、現場は。そんなところが着水を予定していた場所か? 何故、そんな米軍の説明をそのまま受け取るのか?
●(沈黙)繰り返しになりますが、一定のコントロールのもとに、着水をしようとしたポイントに着水できたと説明を受けています。
〇墜落機と同時に普天間に同体着陸した件だが、先ほどは何と言ったのか、もう一度言ってくれ。
●脚部を故障したオスプレイが着陸した事案については、マニュアルに従った安全な運用が行われたとは言え、米側から適時に情報が提供されなかったことにより、周辺住民の皆様に無用の不安を与えてしまったことは否めません。このため、今回、このような航空機の安全にかかわる事案をはじめ、周辺住民等の生活に影響を及ぼしかねない事案についてはすみやかに連絡する方法を確認すること日米間で合意しました。
〇米側から適時に情報が提供されなかったというのは具体的にはどういうことか? 事故が何時何分に起こり、米軍からその連絡が来たのは何時何分だったのか?
●(沈黙)
本事案については、15日に米側から---
(沈黙)
〇事前に通告しているのに、何故、回答を用意していないのか?
〇同隊着陸したオスプレイは空中からおかしかったのか、着陸時におかしくなったのか?
●(沈黙)
〇交渉の時間を延長してくれるの? テキパキ答えなさいよ。
●(沈黙)
〇報道では、13日の夜に胴体着陸と報じられている。先ほど15日に米側から連絡があったというが、時事通信などが報じた後に米側から連絡があったのか?
●12月15日に回答があったことから、16日に関係自治体のほうに情報を提供しました。具体的な時間は、今、手元に持ち合わせていません。
〇今、聞いているのは、事故は何時何分に起こって、それを日本政府が把握したのは何時何分かと聞いている。
●(沈黙)
〇ちょっとひどいよ、これは。あなた今回の事故の重大性が分かっているのか?
●具体的な時間は、申し訳ありません、今、私の手元にありません。
〇いいかげんにしろ。米軍から適時、情報が提供されなかったと言うから、我々もその内容を聞いているんだ。
●具体的な時間については、今、手元にありません。
〇事前に質問を出しているのに、回答を用意していないのはおかしい。
●申し訳ありません。時間については後ほど回答させていただきます。
〇今日の交渉は今までの中でも一番ひどい。
●時間については、私の不備で、今、手元にありませんので、明日のうちに文書で回答させていただきます。
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夜は、国会前で毎月19日定例の「総掛かり行動」。主催者発表で3000人が集まったという。沖縄から来たということでアピールを求められる。こうした場所でのアピールは苦手なのだが、今日の「総掛かり行動」の中心テーマが沖縄のことなので、仕方がない。国会議員さんや主催者に続いて、オスプレイの事故の問題を中心に話しをした。