チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

12月21日(月)、約10時間にわたって名護市議会を傍聴。「異議はない」という渡具知市長の意見書案は否決された! /// 辺野古ダムでの美謝川切替工事に向けたボーリング調査の中止を求める決議案も採択

2020年12月21日 | 沖縄日記・辺野古

 12月21日(月)は、朝から名護市役所へ。辺野古変更申請に対する市長意見書案の審議を見守るために、午前9時半から午後7時半までの10時間、名護市議会を傍聴した。

 昼休みには市役所前で緊急の抗議集会が110名ほどの参加で開催された。野党市議らから、なんとしても市長の無責任な意見書案は否決するとの決意が述べられた。

    (昼休みの市役所前集会で報告する野党市議ら)

 午後、「辺野古新基地建設のため美謝川付替え工事に向けた辺野古ダムでのボーリング調査の中止を求める決議文(案)」の審議が始まった。市長らは、「市の所有に属する敷地ではないので、法定外公共物管理条例は適用されない」と主張したが、野党議員らが「2014年当時、ダム湖面での環境調査なども条例の対象とされた。ダム湖面での行為には名護市との協議が必要だ」と具体的な事実をあげて反論。裁決の結果、この決議文と防衛局への同趣旨の意見書案が起立多数で採択された。

  また、「大浦湾のチリビシの青サンゴ群集と長島洞窟の調査を行い、天然記念物に指定することを求める決議」も採択された。

 その後、変更申請に対する名護市長意見書案についての審議となった。13名の野党議員が次々と渡具知市長の姿勢を批判、意見書案の取下げを迫った。市長らの、「市民の意見は聞く必要はない」、「県からは、辺野古漁港周辺の埋立計画に関する埋立地の用途の変更しか意見を聞かれていない」などの開き直った答弁で議会は紛糾した。

  それにしても驚いたのは、辺野古漁港周辺の埋立計画が中止されるという変更計画にもかかわらず、市は、地元辺野古区の意見すら聞いていないのだ(市は、「議員さんを通して、地元の意見を確認したという情報を得た」というが、市としては直接、意見を聞いていない)。何故、ここまで市民不在のやり方を続けるのかと呆れる。

 午後7時過ぎにやっと質疑は終了。最後に野党議員代表の岸本洋平議員が、「今回の市長意見書案は、市長としての意見を述べる機会だったにもかかわらず、それを放棄したもので、到底認められない」とまとめの反対討論を行い、その後、裁決となった。起立多数で市長意見書案は否決、議場には大きな拍手が沸き上がった。

 渡具知市長に、わずか3行の「異議はない」という意見書を提出させようと画策していた政府・防衛局にとっては大きな痛手となったと思われる。さらに今回の取組を通じて、野党市議団と県民・市民との連携が強化されたことも大きな成果と言えよう。

 県民投票の結果や、設計変更申請に対する名護市民からの意見書等からも、名護市民の多数が辺野古新基地建設事業に反対していることは明らかである。こうした市民の声を無視し続ける現在の渡具知市政への批判の声を高めよう。

 

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