チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

渡具知名護市長の情報公開条例違反の不存在決定処分--- 洪水吐き工事が何故、美謝川切替工事ではないのか?

2021年06月08日 | 沖縄日記・辺野古

 辺野古新基地建設事業では事前に美謝川を切替えることが必要となる。防衛局の照会に対して、名護市は「法定外公共物管理条例は適用されない」と回答したことは先日のブログ(5月29日6月4日)でも説明した。2014年当時の前例にも矛盾し、条例の解釈を意図的に歪曲したものであり許せない。渡具知名護市政が露骨に辺野古新基地建設事業に協力したものである。

 5月9日、名護市が「条例に基づく協議は不要」としたことが新聞で報道されたので、私はすぐに名護市に対して「美謝川の切替え工事に関連して、法定外公共物管理条例に基づく協議の要否についての防衛局からの照会文書。また名護市の回答文書」の公文書公開請求を行った。

 この公開請求に対して、5月11日、名護市の担当者から電話がかかってきた。「請求書では『美謝川の切替え工事』となっているが、『洪水吐き工事』に補正するように」というのである。私は「洪水吐き工事はあくまでも美謝川切替工事の一部だから補正の必要はないのではないか」と答え、補正書は出さなかった。

 すると5月24日で「公文書不存在通知書」が送られてきたのだ。「不存在」というのだから、防衛局からの照会文書も、名護市の回答文書も存在しないということになる。

 ところが、名護市議の1人が、5月11日、「『辺野古ダムにおける洪水吐き工事の付替え工事およびそれに接続する水路整備工事に伴う手続きなどについて』名護市と防衛局とのやり取り文書のすべて」の公開請求を行ったところ、5月24日、防衛局からの照会文書と名護市長の回答文書が全て公開された。請求内容は全く同一のものだ。つまり、私の公開請求が「不存在」となったのは、「美謝川切替工事」を「洪水吐き工事」に補正しなかったためだったのである。

 防衛局が、埋立承認願書等で、「洪水吐き工事」を含めて「美謝川切替工事」と称しているにもかかわらず、名護市は、「洪水吐き工事」は「美謝川切替工事」ではないと言い続けているのだ。辺野古ダムに新しく設置される洪水吐きは、美謝川の切替ルートの先端部の50mの構造物であり、新しい美謝川切替ルートの一部であるから、名護市の言い分は全く通用しない。

 名護市が「美謝川切替工事」と言わないのは、法定外公共物管理条例では、「付替え」も条例の対象とされているので、「美謝川切替工事」とすれば、国に対して条例に基づく協議を指示しなければならなくなるからであろう。しかしそのために、存在している公文書を不存在としたことは、明らかに情報公開条例に違反する。

 私は5月27日、この「不存在決定」処分に対して名護市情報公開審査会に不服申立てを行った。昨年末、やはり美謝川切替えのための辺野古ダムのボーリング調査資料を公開請求したところ、名護市は簡単な櫓の図などをほとんどを不開示としてしまった。すぐに審査会に不服申立てを行ったが、名護市では2017年以後、初めての不服申立てだったという。今回の審査請求は2件目となる。1件目の審査会の口頭意見陳述もまもなく開催される。こうした面からも渡具知名護市政の問題点を追及していきたい。

 こんな市政を継続させてはならない。

 

 

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