昨日のブログで、知事の埋立承認取消しをめぐって、県と国が「聴聞」か、それとも「意見聴取」かで争い続けていることを説明した。
行政手続法第4条は、「国の機関---がする届出については、この法律の規定は適用しない。」と定めている。県は「防衛局は『国』の立場で埋立申請を行ったのであるから、埋立承認の取消しに際して行政手続法は適用されない」として、「行政手続法13条で定められている『聴聞』は行わない。」と主張してきた。そして「法律上の定めはないが、行政手続法の趣旨に準じて、9月28日に『意見聴取』の場を設定する。」とした。
知事の承認取消しの後、国は、行政不服審査請求と執行停止を行うものと予想されるが、「国」の立場で埋立申請を行ったのであれば、行政不服審査法は適用されない。この問題は、承認取消し後、国が行政不服審査法を使えるかどうかという問題にもかかわっているのである。
これに対して防衛局は、「行政手続法に基づく『聴聞』を行うべきだ。」と主張し、28日の「意見聴取」には応じなかった。
防衛局が28日の「意見聴取」に応じなかったため、多くの県民は、知事はただちに埋立承認取消し処分に踏み切るものと期待していた。ところが、28日の夕刻、知事は記者会見で、国の主張に応じ、行政手続法に基づく「聴聞」を実施すると発表した。従来の県の主張を取り下げ、国は「私人」として埋立承認申請を行ったことを認めてしまったのである。「聴聞」は、10月7日に開催されるので、埋立承認の取消しは、8日以後、精査が終わってからということなので、10月末になってしまう。また、埋立承認取消し後、国が行政不服法を使って取消し処分の執行停止を行っても、今回、県は、国が「私人」として埋立申請したことを認めたことになるから、その後の法廷闘争にも対応できないのではないか。
全く理解できない国への譲歩である。28日の夜、琉球新報、沖縄タイムスの記者が電話でコメントを求めてきたので、「これまでの県の姿勢から何故、後退したのか?」「何時まで、埋立承認取消しを待たせるのか?」と、今回の知事の対応を強く批判した。
ところが、29日(火)の夕刻のテレビニュースを見て驚いた。国は、29日に「陳述書」を県に送付し、「10月7日の陳述には出頭しない」と表明したという。出頭しないのなら、ただちに承認取消しに踏み切ればよいと思われるが、行政手続法では、出頭せずに陳述書を提出することも認められているので、やはり10月7日までは待たなければならないのだろうか?
ただ、行政手続法には次のような条文がある。これはどういう意味だろうか?
「第27条 聴聞を経てされた不利益処分については行政不服審査法による不服申立をすることができない。」