11月12日(土)、「沖縄のミサイル戦場化を許さない島々シンポジウム」(主催:「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会」)に参加した。
与那国島、宮古島、石垣島、そしてうるま市の住民らが、各地で進む軍備強化の実態を報告し、今回の日米共同統合演習への反対を訴えた。どの報告にも心を動かされたが、特に与那国島の田里千代基町議が、自衛隊の駐屯で住民が分断され、地域自立の試みが頓挫した経過を切々と話されたのが印象深い。
2004年当時、「平成の大合併」のさなか、与那国町は住民投票を実施、「合併せず自立を目指す」選択をして、町政の指針となる「与那国・自立へのビジョン--- 自立・自治・共生~アジアと結ぶ国境の島YONAGUNI」を策定、議会でも「自立・自治宣言」を採択したという。そして台湾・花蓮市との友好関係等、「国際社会の模範となる地域間交流特別区」の実現に向けた取組を続けてきた。
しかし、こうした地域自立の試みは、2016年、陸上自衛隊の駐屯により、地域住民は分断され、頓挫する。田里町議は、「基地ができて反対を声に出す人はいなくなった。皆、本音と建前を使い分けて生きている」、「与那国町は『自立へのビジョン』が目指した理念も戦略も見失い、活力を欠いた辺境の地と化した」と、静かだが、怒りを込めて報告された。
(12日の「島々シンポジウム」)
今回の日米共同統合演習で、すでに13日には米海兵隊員が自衛隊ヘリで与那国に入った。そして17日には、自衛隊の16式機動戦闘車が与那国空港に降ろされ、公道を走る。自衛隊、米軍が島を蹂躙し、与那国は戦争の最前線にされようとしている。
宮古島の清水早子さんは、17日に与那国に結集しようと訴えられた。