今日(2月8日・水)、辺野古の設計変更申請不承認を取消した国の裁決の取消をもとめた沖縄県の抗告訴訟の第1回口頭弁論が那覇地裁で行われた。
事前の案内もなかったので、那覇地裁のホームページを確認して傍聴に行ったのだが、なんと傍聴席はメディア関係者を除くとわずか3名だけだった。県の代理人弁護士も2名が出席しただけで、知事や副知事の口頭での陳述もなかった。
今まで、県が提起した辺野古関連の訴訟の第1回口頭弁論では、知事自身が口頭意見陳述をしたことが多く、事前には裁判所前の公園でオール沖縄会議の事前集会も行われていたが、今回は事前集会もない。沖縄県、そしてオール沖縄会議がこの裁判を本気で争そおうとしているとはとても思えないのが残念だ。
昨年12月8日、最高裁は、埋立承認撤回をめぐる県の抗告訴訟に対して、県には訴えの資格がないとして上告を棄却した。そのため、今回の変更申請不承認についての抗告訴訟もきわめて厳しいといわれている。それだけに、事前集会や知事の口頭陳述、そして傍聴席が満席となるような動員体制を作らない限り、裁判長も昨年12月の最高裁判決をそのまま適用してしまう。
今日の口頭弁論では、県側の代理人弁護士が、変更申請不承認についての抗告訴訟は昨年12月の最高裁判決とは異なる事案だと主張したが、裁判長に伝わったとは思えない。
現在、高裁で争われている設計変更申請の2件の関与取消訴訟は、1回だけの弁論で即日結審し、3月16日に判決が出される。抗告訴訟も、このままでは内容には入らず、却下されてしまう可能性が高い。先日のブログで、「本年中に辺野古をめぐる県の裁判は全て県の敗訴で終結するかもしれない」と書いたが、残念なことにこのままではその予想が的中してしまう。
(那覇地裁)