チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

3月12日、京都での講演・「国と県との『和解』---辺野古は今後どうなるのか?」

2016年03月13日 | 沖縄日記・辺野古

 3月12日(土)朝、那覇を出て関空へ。午後、久しぶりの京都に着いた。今日、明日と京都市・宇治市で2回の講演会が入っている。

 夕刻、三条河原町で毎週行われている京都行動の街頭宣伝活動に参加するつもりだったが、途中、バス渋滞のため遅れ、直接、講演会の会場に向かった。

 会場は80名ほどの参加者で満員。辺野古のゲート前で会った人たちも多い。当初は、防衛局が工事を強行する場合、どのような作業手順が取られるか? 私たち、そして沖縄県が防衛局の工事強行にストップをかけるためにはどうすればよいか、等について話をする予定だった。しかし、今回の突然の『和解』決定を受け、講演の内容を大幅に変更。「和解」をどう評価するか、今後の問題点等について話をした。

           (京都での講演会。80名ほどの参加者であふれた。)

 今回の「和解」に対しては多くの意見が寄せられている。批判的な見解を持つ人たちも多い。それらの人たちは、「和解条項9」の「同判決に従い、同主文及びそれを導く理由の趣旨に沿った手続きを実施するとともに、その後も同趣旨に従って互いに協力して誠実に対応することを相互に確約する。」が、今後の知事の新基地建設を阻止するための対応に縛りとなるのではないかと疑問を投げかける。

 現に政府は、「互いに同意した和解条項に従うべきだ。是正指示の取消訴訟で確定した判決の効力はその後の裁判にも及ぶ。」(菅官房長官 3月8日)などと繰り返している。

 しかし、この政府の主張は全くの歪曲である。

 この点については、住民らが起こした辺野古埋立承認取消訴訟の金高弁護士の説明が分かりやすい。金高弁護士は、今回の「和解」は「工事が止まるという点で、県が単に代執行訴訟で勝ったよりもさらに県に有利な内容であり、県にとってみれば100点満点を上回る勝訴的和解である。」として、次のように述べられている。(弁護士金高望のブログ)

 「『是正の指示』の取消訴訟で県が敗訴した場合も、仲井真前知事の埋立承認が復活するだけ。新たな問題が生じた場合は承認の撤回ができる。そうでないと、国は埋立の過程でどんな違法を犯しても取り締まれないということになる。また、将来の設計変更の承認申請に対し、知事が全て承認を約束することも有り得ない。それぞれの申請に対し、環境への影響等を審査して判断するのは当然である。」

 「一方、この『是正の指示』の取消訴訟で国が敗訴した場合は仲井真前知事の埋立承認は完全に効力を喪失する。国はこれ以上とる手立てはなく、新基地建設は頓挫する。」

 極めて明改な説明で分かりやすい。

 今日の講演では、今回の「和解」の意義について説明した後、これから始まる「是正の指示」の取消訴訟で県が敗訴した場合、県にはどういう対応策があるのかについて具体的に説明した。結論は、次の金高弁護士の見解を再度、引用させてもらった。

「沖縄県知事と名護市長がぶれない限り、辺野古新基地は絶対にできない。
 追い詰められているのは、国の方である。」

 

 明日、13日(日)は宇治市での講演会が予定されている。

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