今日(11月29日・火)は朝から名護へ行き、本部町島ぐるみ会議の沖縄県北部土木事務所交渉に参加した。
我々は毎月、辺野古への土砂搬送に使われている本部塩川港の管理問題について北部土木事務所と交渉しているが、今日の交渉は、11月21日の塩川デーの際、北部土木事務所職員が県民に対して「速やかに歩いてください」、「立ち止まらないでください」等と迫った問題が中心となった(詳細は11月24日のブログ参照)。
この問題について我々が事前に提出した質問・要請書は次のようなものだ。
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1.11月21日、本部塩川港での北部土木職員による県民への妨害行為を謝罪すること
11月21日、本部塩川港で本部町島ぐるみ会議の呼びかけで「塩川デー」の取組が開催された。多くの県民がかけつけ、辺野古埋立土砂を搬送するダンプトラックの前を横断する等の行動を行った。
その際、北部土木事務所の数名の職員が警察官と一緒になって、県民に対して、「速やかに移動してください」、「立ち止まらないでください」と迫った。県職員のこのような行為は、防衛局や警察等と一体となって県民の合法的な抗議行動・表現行動を押さえつけ、辺野古埋立を促進させようとするものであり許されない。
今までの辺野古新基地建設反対運動の中で、県職員がこのように露骨に県民に対峙したことはなく、きわめて重大な事態である。当日の北部土木事務所職員の行為について、謝罪を求める。
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(今日の北部土木事務所交渉)
この質問・要請書に対して、北部土木は「21日は6名、22日は4名の職員が塩川に行った」、「あぶないですよ、危険ですよ」と声をかけたことを認め、「指摘のあるような意図で行ったのではなく、港湾内における安全の確保等のために行ったものです」と弁明した。
この回答に対して、参加者からの批判が相次いだ。
・「『速やかに歩いてください』や『立ち止まらないでください』と迫ることは『安全対策』ではない。機動隊と同じ行動で、結果として県民の抗議行動を止めさせるためのものではないか?」
・「安全対策というのなら、歩行者だけに注意するのではなく、ダンプ運転手への指導を何故しないのか?」
・「今までから防衛局の警備員が抗議する県民を囲い込んだり、大量のダンプ通行のために道路に穴が開き、石が飛んでケガ人が出たこともある。その時には、安全対策のために防衛局や業者を指導しなかったではないか?」
こうした追及に対して所長らは、「安全対策」という言葉を繰り返すだけで、具体的な回答は何もできなかった。
特に、21日、2台の違法ダンプトラックがあったことが問題となった。1台は車検証不携帯、もう1台はブレーキランプ切れだ。我々が県警に指摘し、これらの車両は県警によってしばらく港内に停められた。これらの違法ダンプは安全上も問題となるものだが、北部土木の職員らは現場で県警や防衛局とも話をしていたにもかかわらず、全く知らなかったという(所長は最終的に、「防衛局に業者を指導するよう伝えます」と回答した)。「安全対策」の対象は、まず、業者や防衛局なのだ。
1時間ほどの交渉で、所長は最終的に、「当時の対応をもう一度、洗い直したい」、「やり方がどうだったかは、土木としても検討する」と約束し、来月に再度、交渉することとなった。
なお、前衆議院議員の屋良朝博さんも11月21日、塩川港の行動に参加し、北部土木事務所職員の行動を見ていたというので、今日の交渉にも参加された。