ミズナラノ森は大量の葉を落とし、いまや地面はふかふかの落ち葉のじゅうたん。数年後には腐葉土となり森の保水力を高め、森の生態系を一段と豊かにしてくれる。ブナやナラの森は動物たちの食料、大量のどんぐりを地面に落とし、たくさんの動物を養ってくれる大切な森だ。(秋元湖の森にて)
秋元湖の湖面にホシハジロの群れが気持ちよさそうに得意の潜水を繰り返しながら泳いでいる。水草を食べているのであろうか。海鴨といっても海に出る事は少なく湖沼や川で越冬すると言う。とはいえ、全面結氷する裏磐梯の湖沼では越冬できず、まもなく南下してしまう。これはほんの一時の穏やかな風景。(秋元湖にて)
秋元湖に流れ込む細流にイワナがゆったりと泳いでいる。ヤマメと並んで渓流で釣りを楽しむ人に最も愛されている。イワナは地域ごとに個体差、特にイワナの特徴である斑点の変異は著しく、分類が難しい。数十メートル下れば秋元湖。このイワナ(ニッコウイワナ)も湖で冬を越すのであろう。(秋元湖付近の小川にて)
枝にコルク質の翼があるのがニシキギ。これにはないのでコマユミとわかる。双方とも見事に紅葉する事で有名であるが、この木は林下の日当たりのよくないところに生育しているので紅葉しそうにない。特徴ある実、皮がはちきれ、果肉(仮種子)をむき出しにして野鳥などに食べられるのを待っている。果肉の中には種子が数個入っている。(庭にて)
名の通り、葉はハウチワカエデに似るが、一回り小さい。この木もはるか遠くから翼果が風に乗ってこの地まで飛んできて芽吹き、根を下ろし、成長したのである。周辺にはコハウチワカエデはまったく見られないのだ。日本の恵まれた自然の下での、ダイナミックな植物の生育、繁殖には驚くべきものがある。(庭にて)
カエデ類は果実には羽があり、風で散布される。この木もどこか遠くから飛んできた種が発芽し、いまや2メートを超えるまで大きくなった。ほっそりした樹形は新緑、紅葉とも、非常に美しく魅力的である。裏磐梯の森には数が少なくヤマモミジのようにあちこちで見かける事がないのが残念である。(庭にて)
霜の降り始めた庭に鮮やかなオースチンコッパーの花がひときわ眼を引く。パットオースチン、飛びぬけて目立ちたがり屋さん、それでいて常に恥らう少女のようにうつむいて咲く、このバラにデビット オースチンは自分の妻の名を与えている。いったいオースチン夫人とはどんな女性なのであろうか。お会いしたいものだ(庭にて)
太陽光線をたっぷり浴び、毒々しいほどの色に紅葉したヤマモミジ。この時期、山肌を赤く染め上げるのは、ヤマモミジとハウチワカエデが主である。イロハモミジに似ているが裏磐梯には自生しないので、すべてヤマモミジと思ってよい。(桧原湖湖畔にて)
すばらしい晴天、雲ひとつない。その青空を切り裂くように飛行機雲が北へ向かう。気持ちよい晴れわたった夕べ、デッキでビールやワインを飲みながらの食事。
そんな時、見上げるはるか上空にはひっきりなしに北へ向かうジェットエンジン、ケロシンの燃えた水蒸気、飛行機雲。ただし音のない沈黙の世界。(庭にて)
そんな時、見上げるはるか上空にはひっきりなしに北へ向かうジェットエンジン、ケロシンの燃えた水蒸気、飛行機雲。ただし音のない沈黙の世界。(庭にて)