ようやく雨上がり、どんよりとした曇り空。バラの花ガラ摘み。フェンスのアダムがひっそり咲いているのに気付く。うつむいて咲くアダムを写真に納める事は難しい。この美しいバラはティーローズ第一号、1830年生まれ、歴史的にも価値あるオールドローズ。にもかかわらず、このすばらしいAdamが咲いているのを見かけることが少ないのは寂しい気がする。まだつぼみはたくさんある。今度是非、美しいアダムを美しく撮ってみたい。
昨夜から強い雨が降っている。例年になくたくさんのつぼみを付けたヘリテージの枝が雨を吸い込み、大きくたわんでいる。とても悲しい切ない風景。だがうれしいこともある。雨を待ちかねたようにカーティスクリークの小川に数匹のホタルが飛び始めた。
庭の隅に大きく成長したノイバラが満開。心地よい香りがあたりに漂う。野鳥の落し物で発芽。かぼそい苗は邪魔にもならなかったので抜かれることもなく、今や裏庭で一番大きなブッシュになってしまった。この満開の可憐なノバラを見れば、もはや切り倒すなど以ての外、大切に見守ってやらねばならないと思う。
梅雨の晴れ間、ニッコウキスゲ満開の雄国沼を訪れる。今年の雄国のニッコウキスゲは例年になく見事。7月半ばごろまで楽しめるだろう。湿原を埋める一面のニッコウキスゲ、お花のお好きな方、是非ご覧いただきたい。
ゲラニュームの代名詞ジョンソンズブルー。Geranium Himalayense とGeranium Pratenseの交配によって作出されたハイブリット品種。 初夏から夏の終わりまで咲き続ける。この美しさも認めざるをえないのだろう。
朝から雨。庭に出ることができない。窓から眺めるジキタリスが野草の中にあってとても自然に見える。意外に美しい。もてあまし、野草の中に植え込んだ。来年は白やアプリコットのジキタリスも大量に植え込んで見よう。
梅雨の晴れ間、庭の小川の草むらに羽化したオニヤンマを見つける。あと数時間すれば大空に飛び立つ事だろう。4、5年ヤゴとして水中で過ごしてやっと羽化。オニヤンマはそれだけの回数の冬を、厳しい凍りつく小川で過ごし、今やっと大空に飛翔できる瞬間を迎えたのである。
裏磐梯もついに梅雨入りしてしまった。ようやくバラが咲き始めたというのに。雨の止んだ合間に庭に出る。バラの香りが庭いっぱいに漂う。あのバラもこのバラも美しい・・・興奮して狭い庭を歩く。ああ美しきBaroness Rothschild・・・。このバラは2年前駒場バラ園の入澤夫人に薦められ裏磐梯にやってきたとても大切なバラ、雨にぬれ、重く頭を下げたBaroness Rothschild。今年はとびっきり美しい。雨に濡れ咲き始めたカーティスクリークのバラのスライドショー、ご覧ください。
今日も朝から雨。ポーチに運び込まれたオフェーリア。玄関を出入りするたびにオフェーリア香が漂う。この美しきバラの血がその後生まれた多くのモダンローズに流れている事実、更に信じがたいその数200種を越えるというsport(枝変わり)の数。オフェーリア、知れば知るほど超ど級の偉大なバラである。
気持ちの良い晴天が続く。庭に花々も次から次咲き始め、庭で過ごす時間がとても心地よい。裏磐梯の梅雨入りができるだけ遅れることを祈ろう。一面に面積を広げたゲラニウム カンタブリギエンセ ビオコボがいっせいに咲き始めた。裏磐梯の気候によほど合うらしい。株を覆うばかりのたくさんの薄ピンクの花の数に驚く。
フェンスに這わせたツルバラのように伸びた枝に白い花が咲いた。驚く事にそれは行方不明のフェアビアンカであった。フェアビアンカがこんな咲き方をするとは・・・数日前までグラハムトーマスと思っていのである。つぼみの色を見ればすぐわかることであろうに。ところで最近のニュースでフェアビアンカの香りに、肌の黒ずみの原因となるメラニン色素の生成を妨ぐ成分が含まれていることを、カネボウ化粧品が見つけたという。フェアビアンカの花の香り成分に「美白作用」を持つというとても興味深い話である。
双葉バラ園で初めてRosa Centifolia Variegataに出会い、その美しさに驚き、心躍らせにつぼみのたくさん付いた大苗を手に入れた。そして庭に植えられたビレッジ・メイドが今、見事に咲きはじめている。これまでなぜこんな素敵なバラの存在を知らなかったのだろうか。とても不思議な気がする。