ほとんど紅葉の終わってしまった寂しい庭に赤バラが咲いている。よく見れば10数個のつぼみも付いている。いつ、どこからやってきたのかほとんど記憶のない、それは忘れ去られてしまった不遇のイングリッシュローズだった。こうして晩秋の庭に華やかに咲くソフィーズロースは愕くほど美しい。来春はもっと注目し、手入れをしてやろうと思う。とは言うものの、いつまでソフィーズロースのこの美しさを覚えていられるだろうか。
予報どおりの秋晴れ。裏磐梯は紅葉狩の人々で一日中ごった返した。それでも秋元湖は取り残されたようにとても静か。これが秋元湖のよさである。毎日のように秋元湖の日の出に群がるカメラマンの存在がとても不思議に思える。日本人は群がるのが本当に好きなんだなあー。 アマチュア写真家の多くはお金と時間と趣味を手に入れた中高年と想像できる。手垢の付いたものなど興味はないさ、と嘯く独創的、創造的時間に悦びを感じる中高年のアマチュアカメラマンが多く出現するにはもっともっと時間が必要なのであろう。(静まり返る日中の秋元湖)
降りだした冷たい秋雨の中、シャリファアスマが咲いている。今年最後の花であろう。この花の香りの強さにはいつも驚く。知る限りではイングリッシュローズの中では最も強い香りを放つ。個人的にはエヴリンなど問題外と思う。シャリファアスマの香りが庭に漂う・・・それはもう来年、初夏までお預け。それはとても寂しいことである。
ヤブを漕いで秋元湖の岸に降り、堂々とした白布山を眺める。紅葉の美しいこの山には残念ながら登山道はない。山頂からの眺望はすばらしいだろうと想像される。道はないものの、積雪期3月ごろにはヤブはすっきり、意外に簡単、2時間ほどで登れるらしい。是非そのころ登ってみたい山だ。