いよいよ裏磐梯は本格的冬、雪を迎える季節になってしまった。
庭はカラマツの落ち葉で黄色に染まり、明るくなった林の木々の隙間から磐梯山や甲府沼が透けて見える。
庭の小川も、今は辿る人もいない甲府沼への小道も、あと少しですべて深い雪の下に、白い雪の下に。
今日、全ての庭の冬支度が終わった。
これで安心して明後日の旅に出かけることができる。
いよいよ裏磐梯は本格的冬、雪を迎える季節になってしまった。
庭はカラマツの落ち葉で黄色に染まり、明るくなった林の木々の隙間から磐梯山や甲府沼が透けて見える。
庭の小川も、今は辿る人もいない甲府沼への小道も、あと少しですべて深い雪の下に、白い雪の下に。
今日、全ての庭の冬支度が終わった。
これで安心して明後日の旅に出かけることができる。
快晴、今日も庭の冬支度。
昼、庭のテーブルで妻がさっと作った豚汁、海苔弁。
抜けるような青空の下、ただただ静か、熱い豚汁、質素、だがこの上なく美味しい昼食。
ビールの軽い酔、もう庭仕事は飽きた。午後はちょっと散歩でもしようか・・・
テルモスにコーヒー、中瀬沼にゆく。
誰もいない、静寂を破るもの、時折森を吹き抜ける風の音。
高台の東屋の椅子に座り、コーヒーを楽しみながら中瀬沼越しの磐梯山を眺める。
いつものゆったりした見慣れた風景に満足す・・・
快晴、無風、気温高く絶好の外仕事日和。
温室組立、屋根取り付け、鉢植えのバラすべて収納。
冬支度の大仕事の一つが終わった。
アーチ、トレリスの取り外しもほぼ終わっている。あと1、2日あれば全てが終わるだろう。
今年は冬支度がとても順調に進んでいる。
今月下旬にはまたイタリアの旅が待っている。
トリノ、バローロ、ラベンナ、ピエンツァ、フィレンツェ・・・
イタリアが好きだ、フィレンツェが好きだ、ローマが好きだ、私たちはヨーロッパの古い美しい町並みを心より愛する。
勢いよくカーテンを引く。
うっすら雪化粧の庭、なんだかガッカリするやらホッとするやら。
タイヤをスタッドレスに履き替えてはいるものの冬の準備はできていない。
除雪機の整備、ボイラー室の整理整頓、網戸取り外し収納、ウッドデッキ取り外し、温室組立、鉢植えバラ収納、アーチ取り外し、庭の冬支度その他いろいろ、次から次、これから、これから・・・
薪ストーブがずっと燃え続けている。
寒さはまだそれほどではないのだけれどストーブの火を消すことができない。
朝目覚めた時、外出から帰ったとき、薪ストーブの燃える室内入るや、ほの温かいぬくもりにほっと心和む。
最小にレバーを絞っておけば1日2、3度薪を放り込めばOK、燃え尽きることなく・・・EVERBURN、絶えず燃え続ける。
そんなたくましいアンコール・エヴァーバーンに感謝している、惚れ込んでいる。
今日は数年前に落雪で飛ばされた煙突を掘り出すときに除雪機のオーガに巻き込み傷つけてしまった煙突先端部のラウンドトップを付け替えた。
今回もエバーバーン導入時にお世話になった郡山のファイヤーライフ福島の柳沼さんにお願いし、届けてもらった。
ハシゴをかけ、歪み変形したラウンド・トップを取り外し、届いたばかりの新品を煙に咽びながら取り付ける。
煙突にねじ込み、ロッキングバンドをパチンとはめ込めば作業完了。
自己満足にしたりながら新しいラウンドトップから立ち昇る煙の風景を眺めている。
青空、無風、窓越しに見る朝の陽光の庭。
あちこちからハラハラと音を立てて紅葉した葉が落ちてくる。
しまった、霜だ・・・
急いで窓を開ける。やはり深い霜が降りている。
家の中に取り入れてないハイビスカスはもうダメだろうか。
ここに来て10年以上は経つだろう思い出の詰まったハイビスカス。
すぐに庭に出て確認する。よかった・・・葉がすっかり垂れ下がってしまているが枯れることはないだろう。
小雨降る晩秋の庭の風景、最後の紅葉が冷たい雨に濡れ、とても美しい。
木枯らしが吹けば一晩で散ってしまう儚い美しさ・・・
窓越しにそんな風景を見ながら音楽を聴いている。
フリップ・ヘレヴェッへ、最近この指揮者を知った。
今は彼の音楽に夢中だ。50数曲のバッハ、カンタータ、そしてマタイ、ヨハネ、ロ短調・・・
コレギュウム・ボカーレ・ゲントの古楽器、コーラス、そしてカウンター・テナー、アンドレアス・ショル、ロビン・ブレイズ、ダミアン・ギヨンのゾクゾクするような魅惑的な歌声・・・
今や神の如き、聳え立つ巨大な高峰の如きRichterに比肩するか、超えてしまったか、いや、その裾野、アルプに咲き乱れるお花畑か・・・
ヘレヴェッへのモーツァルト、レクイエムが流れている。
好きになれなかったこの曲がヘレヴェッへの手にかかると素晴らしい音響となって強引に心の中に経験したことがない感動を伴って染み込んでくるのだ・・・
晩秋の中津川渓谷、もうすでに鮮やかな紅葉はない。
ふかふかの落葉をガサガサと踏みながら歩む。
葉の落ちた木々の間から渓流がよく見える。
心に深くしみこむ冷気、落ち葉の匂い、激しく流れ落ちる川音を意識する。
木の実をたくさん食べたであろうふっくら太ったサルの群れに出会う。
群れに殺気はない、穏やかな幸せそうなゆったりした表情、無事厳しい裏磐梯の冬をやり過ごして欲しい、と願う。