風なく空気が澄み渡っている。
猪苗代湖を取り囲む山々の山襞がくっきり。
ああ、またどこか・・・ 旅してみたい。
駒止湿原に行く。
ブナの新緑、野鳥たちのコーラス、まずはコマドリ、そしてカッコウ、ウグイス、アカハラ・・・
どうしてこの湿原で聞く野鳥たちの歌声はこんなに美しく響き渡るのだろうか?
どうしてこの湿原のミズバショウは妖精のように小さく、かわいらしく、そして美しいのだろうか?
今年も天上の楽園で半日遊び過ごす。
カラマツ林の中の潅木を伐採したことにより明るく、風通しがよくなり、林の中に入りやすくなった。
そのうち更に丁寧な下草刈りをしようと思う。
明るい林床、チゴユリが一面に咲いている。
すでにたくさんのベニバナイチヤクソウの小さな花穂も見える。
林の手入れによって身近にこれらの花を観察することができる。
これからいろいろ新たな楽しい発見があることだろう。楽しみ、楽しみ。
白布峠を越えて山形蔵王へ行く。
目的はアップルさんのオープンガーデン。
すでにたくさんの人。
庭を楽しむ人が多いんだな・・・
アップルさんの庭、そして用意されているたくさんの苗、いつも楽しみである。
ラミューム、ゲラニウム3種、エンドレシィ、タカネグンナイフウロ、不明のゲラニウム購入。
葉の形からイベリカムのハイブリット、マグニフィカムかローズモールと推定したが果たしてどんな花が咲くのやら楽しみなことである。
グンナイフウロはすでに庭にあり、開花間近であるにもかかわらずついついまた買ってしまう。
突然の雨、帰路の峠付近、車を降り、吾妻山の新緑の中を音を立てて流れる最上川最源流、双龍の滝を眺める。
晴天。
急遽、水原のクマガイソウを見に行く。
薄暗い杉林の林床一面に観覧者を見下ろすように咲いている。
ブルドッグのような、ユーモラスな顔、たくさんの顔・・・
飽きもせず一日庭で過ごす。
温室で冬を過ごした鉢植えのバラのつぼみがだいぶ大きくなってきた。
後数日たてば咲き出すものもあろう。
そう、バラを手入れしていた妻が、あ、オールドブラッシュ、咲いている。
まったく気が付かなかった、かわいそうに。
このごろバラに対する愛情が薄れているのだろうか?
主役ばかりでは芝居にならない、女王ばかりでは・・・
そんな風に思い始めている自分、
とても悲しいことだ。
昨日太田市で買ってきた草花を庭に植え込む。
やっと手に入れたレナルディ、やはり美しい。残念ながらすでに花は咲ききって、残るは数輪。
本格的開花は来年まで待たなければならないのは寂しい。
それにしてもレナルディの血の入ったゲラニウムは親に似て美しい。
今盛んに咲いているPhillipe Vapelleといい、つぼみがやっと上がって来たStephanieといい・・・
天気が今日もとてもよい。
3年ぶりに太田市にあるアンディ&ウイリアムスボタニックガーデンに行く。
バラ、ゲラニウム花盛り、美しく手入れされた芝生、久しぶりに美しい庭、手入れされた5月の庭に感動する。
隣接のジョイフル・本田でまたまたゲラニウム、その他草花手に入れる。
レナルディ、ビジョンライトピック、サイラック、プラテンセ等。
こんな美しい庭、こんな大型の園芸店が近くにあったら・・・どんなにいいだろうか、と思う。
高速道路を使用せず、日光街道、日光、足尾、大田にいたるR122、新緑萌え、薫風爽やか、美しい山間部を走る極上のロングドライブ、
それはこの上ない幸せな満ちた足りた一日であった。
シネレウムを植え込むために小さなロックガーデン風のスペースをつくる。
そして予定通り手に入れたばかりのサブコウレッセンス スプレンデンズとラズベリーゲム、
長い冬を一緒に過ごしたバレリーナを植え込む。
背後には古株のジョリービー、ビンクベニー、スイートハイジ、ファエウム、ステファニー、クラリッジドリュース、サンギネウムなどがすでに植え込まれている。
重い石を並べ、土を運び入れる重労働をものともせず、
これでまたゲラニウムを楽しむための、自己満足のための、どうでもいいような小さなスペースが完成する。
快晴、目覚めが早い。
6時には庭に立っている。庭をいじらないことには一日が始まらない。
裏磐梯の短い春、庭に立つことがこの上なく楽しい。
7時過ぎ、朝日まぶしい庭がサングラスをかけているかのような、薄暗く夕暮れのような、とても不思議な光の庭に。
あ、今日は日食の朝だ、忘れていた。テレビではすでに始まっている金環日食を映し出し、日本中大騒ぎ。
意外だったことはもっと夜のように暗くなるものと想像していたが・・・
日食観察用の道具はまったく用意していない。試しに通常のカメラで写してみる。
モニターで見れば、あぁ、金環日食写っている。画面左上、レンズ表面に写った小さな、小さな金環日食。
気持ちのよい五月晴れ。
気温もぐんぐん上がる。今年初めて22℃を超えている、と思う。
確か22℃を超えると鳴き始めるといわれるエゾハルゼミの鳴き声を初めて聞いたからだ。
この暖かさで今年買った唯一のバラ、ヘルモサのつぼみ、ほころび始める。
縛り付けたままの最後のツルバラの誘引をいやいや行う。ニュードーン、フランシス・E・レスター、マダム・イザック・ペレール、スイート・ジュリエット等
いずれも手に負えないほど大きく成長している。硬い枝、鋭いとげ、作業効率を上げるため素手で作業。
縛った紐を切り、絡まった枝を解く。手荒な作業、伸びてしまった新芽が飛ぶ。
手は棘で傷だらけ、痛い、痛い、いい加減に仕事を終わらせる。
夕方、カラマツ林の中をゆったりとカモシカが歩いている。バキ、バキ、相当大きな音を立てる。
こちらが庭に佇み、見守っているのを承知して悠然と歩いてゆく。2,3日前に妻が目撃した同じカモシカであろう。
悪さをしなければいいのだが・・・
昼過ぎから気持ちよい五月晴れ。
薫風爽やか。
透明な大気の中、咲き進むフィリップバッペルの美しさがひときわ目を引く。
庭の10本ほどのカスミザクラが花盛り。
華やかなオオヤマザクラが咲き終わり、葉桜になる頃、およそ1週間ほど遅れでやっとカスミザクラは咲き出す。
名前どおり白に近い薄ピンク、小輪、淑やか、新緑の中に霞のように咲く。
私はカスミザクラの静かさを好む。若葉の中で淑やかに目立ちすぎず調和するカスミザクラが好きだ。
冷たい小雨が降っている。短い花の命、早くもハラハラと花びらが散り始めている。
福島へ行った帰り道、レークラインを通る。
新緑の美しさ、車を止めて見入る。
行き交う車ほとんどなし。
人はどうして最も美しいこの新緑の季節に旅をしないのだろうか。
いつも不思議に思う。