学問空間

「『増鏡』を読む会」、第9回は2月22日(土)、テーマは「上西門院とその周辺」です。

森の怖さ

2009-06-25 | ヨーロッパの歴史
投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2009年 6月25日(木)19時28分47秒

>筆綾丸さん
今日はまた浮気して、酒井健氏の『ゴシックとは何か-大聖堂の精神史』を読んでいます。
聖遺物の怖さは森の怖さにつながるのかなあ、などと思いつつ。

以下は鹿島茂氏による同書への批評です。

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マリア信仰と大聖堂の建立は、じつは民衆の地母神崇拝と森への畏怖をキリスト教的に解釈し直すことで、自分たちの権威を強化しようと考えたカトリック教会と国王が生み出した表象的代理物にほかならなかったからである。ゴシック大聖堂の地下を掘ってゆくとケルト信仰の聖所に行き当たるし、聖堂の内部は、失われた聖なる森のイメージで作られていて、異教徒だった農民の信仰心を呼び起こすのに役立ったのである。

http://www.suntory.co.jp/sfnd/gakugei/si_reki0046.html
コメント
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