★★大久保利通 おおくぼとしみち
1830~78
幕末・明治初期の政治家。西郷隆盛、木戸孝允と並んで「維新の三傑」と称される。
薩摩藩出身。
藩主島津斉彬の信任を受け、その死後は島津久光のもとで藩政改革・国事に奔走。
西郷隆盛らとともに倒幕運動に邁進し、1867(慶応3)年12月、岩倉具視らと連携し王政復古の実現に尽力した。
明治維新後、新政府の参与・参議・大蔵卿として版籍奉還・廃藩置県を断行。
1871~73(明治3~6)年岩倉遣外使節団に副使として随行し、ドイツ帝国宰相ビスマルクに大きな影響を受ける。
’73年の帰国後西郷隆盛らの征韓論に反対。
この明治六年の政変後、参議兼内務卿として実権を握って専制支配を強化、地租改正・殖産興業政策に全力を注ぐとともに、漸進的な立憲政体の樹立を目指し、近代化の推進につとめた。
‘74年清国に赴き台湾出兵の善後処理に従事。あいつぐ士族の反乱には強行姿勢で対処。77年西郷を擁する西南戦争の鎮圧にあたったが、‘78年東京紀尾井坂で不平石川県士族島田一郎らによって暗殺された。