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A 大東亜共栄圏
・1940年7月 第2次近衛文麿内閣が発表。
→ 日本を盟主とした東アジアの経済・軍事ブロックを作り、白人支配を排除することを掲げる。
a フィリピン 、b ビルマ (現ミャンマー)では親日政権をつくる。
c インドネシア では親日組織を作る。
d インドシナ 、e タイ では日本との協力を声明させる。
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B.朝鮮・台湾に対する支配の強化
・a 皇民化政策 を進める
1940年 b 創氏改名 、日本語、神社参拝を強制など。
1940~45年 国内の労働力不足を補うため、c 朝鮮人の強制連行 を行う。
d 徴兵制 も実施(朝鮮では44年、台湾では45年から。その前は志願制)。
▲e 従軍慰安婦 の徴用などを行う。
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C.東南アジアでの軍政と抵抗
・日本、欧米諸国の植民地支配からの解放を掲げるが、占領目的は資源の収奪
にあったので、a 軍政 を強化。住民への残虐行為、強制労働などが続く。
・シンガポール、マレー半島、フィリピンでは住民への残虐行為や捕虜を含む強制労働が多発。
→ 反日感情強くなる。
▲ 北ベトナムでの大量餓死 1944~45年にかけて日本軍政下の北ベトナムで約200万人が餓死した。
▲b タイ とは同盟条約を締結、米英に宣戦布告。 泰緬鉄道 の建設。国内に反日組織が存在。
▲c 抗日武装闘争 が各地で起こる。:
ホー=チ=ミン指導のd ベトナム独立同盟 、
フィリピンのe フクバラハップ 、
朝鮮の抗日パルチザンなど。
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D.日中戦争下の中国
・1940年 ▲ 日華基本条約 日本と南京政府で締結。日本の華北への駐留権など承認。
1943年1月 南京政府、米・英に宣戦布告 日本は 日華新協定 で租界還付・治外法権撤廃。
同 年10月 米・英、中国との 不平等条約撤廃 を連合国宣言として表明。
・▲日本による中国人の強制連行 1943年から始まる。
→1945年 花岡事件(秋田県の鉱山での反乱事件)起きる。
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E 戦局の転換
・1942年6月 a ミッドウェー海戦 日本海軍、アメリカ海軍に敗北。 →戦局転換する。
1943年 日本が主催し、b 大東亜会議 を開催。劣勢挽回のため、支配権強化を図る。
= 日本の東条英機首相の呼びかけで、満州国、南京国民政府、タイ、フィリピン、ビルマ、
インド(自由インド仮政府。親日派のチャンドラ=ボースが結成)が参加し、東京で開催。
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A 世界大戦の拡大 1941年12月 太平洋戦争の開始 → 二大陣営の対立の明確化
・ ┌────────┐ ┌────────┐
┌───┤ A 連合国 ├─────┐ ┌───┤ B 枢軸国 ├───┐
│ └────────┘ │ │ └────────┘ │
│ │ │ │
│┌─────資本主義国──────┐├→対←┤┌───f 三国同盟 ───┐│
││ ││ ││ ││
││a イギリス ・b フランス ││ ││ g ドイツ ││
││ ││ ││ ││
││c アメリカ ・d 中国 ││ ││ h イタリア ││
│└────────────────┘│ ││ ││
│┌─────社会主義国──────┐│ ││ i 日本 ││
││ │├→立←┤└──────────────┘│
││ e ソ連 ││ │ 反自由主義、反共産主義を掲げ │
│└────────────────┘│ │ │
│ 反ファシズムで一致※ │ │ ファシズム国家として結束※※ │
└──────────────────┘ └────────────────┘
※42年1月1日 連合国共同宣言に加盟した国は合計26カ国。終戦時には51カ国に拡大。 ※※その他の枢軸国 j フィンランド、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、 なお、スウェーデン、スペイン、エール(アイルランド)、スイス、トルコなどは中立政策をとった。
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B 連合国の総反撃
・1942年後半から、総反撃に転じる。 ドイツ本土空爆 を展開。
同 年11月 連合軍がa 北アフリカ上陸 。
同 年 アメリカが原子爆弾製造計画を開始( マンハッタン計画 )
・1943年2月 b スターリングラードの戦い でソ連軍が勝利。ドイツ軍の後退始まる。
同 年3月 日本軍、c ガダルカナル撤退 → アメリカ軍、太平洋島嶼を北上開始。
同 年 北アフリカ戦線でドイツ、イタリア軍が後退。
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C イタリアの降伏
・1943年7月 連合軍、a シチリア島 に上陸。ローマ空襲。→ファシスト党批判強まる。
同月 国王、b ムッソリーニ を逮捕。ファシスト党解散。
c バドリオ内閣 、休戦協定に調印。ドイツ軍が侵攻したため半島南端に遷都。
同 年9月 連合軍イタリア本土上陸。ドイツ軍がローマを占領しb ムッソリーニ を救出、
→ イタリア社会共和国を建国。パルチザンによるドイツへの抵抗強まる。
1945年4月 b ムッソリーニ 、パルチザンに捕らえられ、絞首刑とされる。
→46年 国民投票で▲d イタリア共和国 となり、国王は退位し亡命。
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D 連合国の戦後対策
・1941年8月 米英首脳a F=ローズヴェルト ・b チャーチル が大西洋上で会見、
= c 大西洋憲章 を発表(前出)。戦後の国際協調の基本構想を示す。→ソ連などが賛同。
12月 チャーチル、訪米( アルカディア会議 ) → 日本参戦への対応
1942年1月 ソ連など26カ国が加わり、d 連合国共同宣言 戦後構想の原則を確認。
1943年1月 カサブランカ会談 (モロッコ) チャーチル・F=ローズヴェルト
→ 北アフリカ戦線の視察、シチリア上陸作戦の決定
・1943年11月 e カイロ会談 :(エジプト)
a F=ローズヴェルト ・b チャーチル ・f 蒋介石
→ g カイロ宣言 : 対日処理方針、占領地の返還、朝鮮の独立など。
・ 同 年12月 h テヘラン会談 :(イラン)
a F=ローズヴェルト ・b チャーチル ・i スターリン
→ 第2戦線の形成、j ポーランド問題 ※とソ連の対日参戦を協議など。
補足:ポーランド情勢の深刻化
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F.戦後構想の具体化進む
・1944年7月 ブレトン=ウッズ会議 (戦後経済体制の討議)
同 年8月 ダンバートン=オークス会議 (国際連合憲章草案の討議)
10月 チャーチル・スターリンのモスクワ会談:バルカン・ギリシアの パーセンテージ協定
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G ヤルタ会談 1945年2月 クリミア半島での連合国三首脳会談
・a F=ローズヴェルト ・b チャーチル ・c スターリン の三首脳による d ヤルタ協定 の成立: 戦後ドイツの4国管理、戦犯の裁判、非武装化。 ポーランド、ユーゴの新政権樹立など。 秘密条項でe 南樺太と千島列島の領有を条件にソ連の対日参戦 を決定。 → ここで生まれたアメリカ・イギリスとソ連の二陣営による戦後国際政治を f ヤルタ体制 という。 ・ 同 年4月 連合国、g サンフランシスコ会議 を開催。 → 6月26日 h 国際連合憲章 を採択。(第16章1節参照)
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G ヤルタ会談 の三首脳 左から b チャーチル 、 a F=ローズヴェルト c スターリン
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H ドイツの降伏
・1944年6月 連合軍のa ノルマンディー上陸作戦 アイゼンハウアー指揮 同 年8月 パリ解放、b ド=ゴール 臨時政府を組織。 1945年2月 連合軍による ドレスデン大空襲 死者6万。 = 「ドイツのヒロシマ」と言われる。 同 年4月 米ソ両軍、エルベ川に達する。ソ連軍のベルリン総攻撃始まる。 同 年4月 ヒトラー自殺 、5月8日 c ベルリン陥落 。 → 同日、ドイツ無条件降伏。
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I 日本の無条件降伏
・1944年7月 米軍、a サイパン 島・b レイテ 島を占領 → 日本本土への爆撃開始。
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c ベルリン陥落
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1945年2月 米軍、c フィリピン 奪回。マニラで多数の市民が犠牲となる。 3月10日 ▲d 東京大空襲 B29による大空襲で死者約10万人。 4月 e 沖縄 上陸。日本本土で戦場となる。・1945年7月 f ポツダム会談 :ドイツの管理問題と日本への降伏勧告を協議。 g トルーマン ・h チャーチル (途中からi アトリー )・j スターリン →k ポツダム宣言 :米・英・中国の三国の名で発表(ソ連は対日宣戦布告後に参加) 内容・軍国主義の除去 ・新秩序確立までの占領 ・主権を本州、北海道、四国、九州の4島などに局限 ・日本軍の武装解除 ・戦争犯罪人の処罰 ・民主主義の復活、基本的人権の尊重、言論の自由など → 日本政府、「黙殺」の態度をとる。 これとは別に、ドイツの非軍事化、非ナチ化、暫定国境などを定めたのが ポツダム協定 。・アメリカがl 原子爆弾 投下。g トルーマン が決定。 → 8月6日にm 広島 、9日にn 長崎 、合計約30万人が死亡。・o ソ連の対日参戦 。 p ヤルタ協定 に基づき、q 日ソ中立条約 を破棄。 → 8月8日 満州、朝鮮、樺太に侵攻。日本人捕虜の抑留。 → 8月14日 ソ連は重慶の国民政府と、 中ソ友好同盟条約 を結ぶ。
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・8月15日 日本、r ポツダム宣言受諾 。無条件降伏。
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第二次世界大戦の終結
1.原因と結果
1)戦争の原因:a ドイツ・イタリア・日本のファシズム国家が起こした侵略戦争が拡大した。
・ファシズム国家は、自国の経済の行き詰まりという国内危機を、他国への侵略によって
解決しようとしたが、その背景には、第一次大戦の勝利国である英・仏の過酷な賠償請求
に対するドイツの反発、ファシズムの台頭を許した資本主義の矛盾やb 宥和政策 があった。
・ファシズム国家はc ヴェルサイユ体制 ・d ワシントン体制 という国際秩序の破壊をめざし、
それに対してe 国際連盟 の集団安全保障体制が機能せず、戦火の拡大を許した。
2)大戦の拡大:第一次世界大戦は欧州地域中心であったが、この大戦は全世界に及んだ。
・ ヨーロッパ:ドイツ・イタリアの侵略戦争 →対ソ戦に進展 ┐
├→a 世界戦争 に拡大
アジアで:日本の中国への侵略戦争 → 太平洋戦争に進展 ┘
3)大戦の結果:a 連合国側の完全な勝利。ファシズム国家の敗北。
・連合国:資本主義国アメリカ・イギリス・フランスと社会主義国ソ連が、反ファシズムで協力。
→ 大西洋憲章・ヤルタ体制など、戦後の国際秩序形成で合意。実質はアメリカの力による復興。
・ファシズム諸国:ドイツ・イタリア・日本が反自由主義・反社会主義で結束。
→ 共通して民族的優位感をもち、他民族への蔑視を隠さず、暴力的な占領地支配を行う。
→ 各地で民衆の抵抗運動を呼び起こす。結果として、戦後に植民地の独立があいつぐ。
・ドイツ・イタリア・日本はいずれも軍国主義・全体主義の指導者が一掃され、民主化が実現。
→ しかし、戦争責任の追及においては違いが見られる。
2.莫大な被害(1939年9月1日~1945年8月15日)(1956年 アメリカ統計局)
・直接死者 2500万人 ・間接的死者 1500万人
・負傷者 3400万人 ・戦費 1兆1500億ドル
・物的損害 4500億ドル ・参加国 59カ国
・動員兵力 1億人
3.大戦のもたらしたもの
1)a 米ソ両国の役割の強化 :アメリカの参戦が連合国側の勝利をもたらし、またソ連の
参戦が決定的な意味を持った。→ 戦後世界の両陣営の対立は、大戦中から予測される。
2)b 中国、アジア諸民族の自立 :中国は日本敗北後、抗日戦争で成長した共産党政権
が国共内戦に勝利する。大戦を期にインド、インドネシア、朝鮮などのアジア諸国が独立。
3)c 核兵器の登場 :アメリカ軍による原子爆弾の使用は、人類の大きな汚点となる。
→ 米ソの核兵器開発競争とその行き過ぎに対する反省
4)d 国際連合の発足 :国際連盟に代わる新たな機関として、機能を強化させる。