第1問
1598年のナントの勅令(王令)の公布は、16世紀後半のフランスで30年間以上にわたって続いていた長い戦乱を終結させた出来事として有名である。
では、この勅令(王令)に至るまでの経緯はどのようなものであったのか、またその目的は何であったのかを、当時の政治状況および宗教問題に焦点を当てながら説明しなさい。(400字以内)
第1問
[解答]
フランスでは民衆の間でカルヴァン派が広まっていたが、王家はカトリックであり、ユグノー戦争に発展、カトリーヌ=ド=メディシスはサンバルテルミの虐殺を行った。
王位継承についても新教のアンリ4世と旧教のギーズ公が対立した。
アンリ4世はギーズ公を暗殺し、自身はカトリックに改宗して1598年にナント勅令を発布した。
これは宗教対立を妥協させ、国内の統一を優先することを目的としたものであった。
この背景には、イタリア戦争でのカール5世との対立以降ハプスブルク家との争いが続き、大量の兵、資金が必要になり、国内を統一して徴兵、徴税の制度を確立する必要性が出たこと、ボーダンらがこの優先を主張したことがある。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます