巣鴨とげぬき地蔵

2015年05月06日 | 
巣鴨のとげぬき地蔵は、萬頂山高岩寺という曹洞宗の寺院で
門前の商店街も「おばあちゃんの原宿」と呼ばれるほどに
高齢者の信仰を多くあつめています。

(高岩寺と地蔵通り商店街)

開山は慶長元(1596)年で、当時は湯島に創建されましたが
後に下谷屏風坂下(上野駅、岩倉高校付近)に移り、
明治二十四(1891)年に、現在の旧中山道巣鴨に移ってきました。

(三門)

本尊の延命地蔵は秘仏で、この地蔵菩薩像をとげぬき地蔵と呼んでいます。
江戸時代に、田村又四郎という武士が、妻の病気平癒のために
霊夢に現れた地蔵菩薩のお告げに従い、地蔵の御姿を印した紙一万を
川に流し祈ったところ瀕死の妻が回復したことから
地蔵菩薩の御影を寺で配布するようになったとされています。

のちに毛利家の女中某が針を誤飲した際に、この御影を飲み
針を吐き出すことができて、その吐き出した針には御影が刺さっていたことから
とげぬき地蔵と呼ばれるようになったそうです。

四の付く日は寺のご縁日で、多くの人で賑わいます。
映画「男はつらいよ」の第一作では、寅次郎の舎弟の登(秋野太作)が
一人でバイをしているところに帰ってきた寅がやってくるシーンは
現在の洗い観音の前あたりです。

(境内)


なお当代の住職、来馬明規師は内科を専門とする医学博士でもあり
名実ともに「健康」にご利益のあるお寺なのです。

(とげぬき地蔵行きバスは、お地蔵さんのイラスト付き)
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