世田谷豪徳寺

2015年05月19日 | 東京のお散歩
世田谷の大谿山豪徳寺は、招き猫発祥の地(の一つ)として知られています。

(豪徳寺書院)

もともとは、室町時代に吉良氏の世田谷城だった場所で
文明十二(1480)年に吉良政忠が、伯母である弘徳院のために
臨済宗の庵を結んだのが最初とされています。

(三門)

天正十二(1584)年に曹洞宗へ改宗しますが、その六年後に
吉良氏は秀吉の小田原征伐によって滅ぼされ、世田谷城は廃城になります。

(世田谷城址)

江戸時代に入り、彦根城主井伊直孝が一匹の猫によって
寺の門内に招き入れられ、その直後に雷雨があり、直前までいた大木に落雷し
その難を逃れることができたと謂れています。

(奉納された招き猫)

またこの時に和尚の説教を聞くことができたことを喜び、
井伊家代々の菩提所としたとされています。

(豪徳寺松並木)

豪徳寺の寺号は、井伊直孝の戒名「久昌院殿豪徳天英居士」によるものです。

井伊直孝を招いた猫は、豪徳寺では招福猫児と呼ばれ、
招猫観音が祀られています。
純粋に福を呼ぶ招き猫として、小判など俗物を持たずに右手を上げる姿の猫は
実は井伊家の領地である彦根のあいつ…そう、ひこにゃんのモデルでもあるのです。


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