2015,11,3(TUE)
文化の日 会場:小樽市民会館 入場無料
小樽市花園5-3-1 TEL 25-8800
2015年も早いもので2ヶ月を切ってしまいましたね。STAとしても今年ほどライブ活動がスムーズに行えた年はなかったのでは?
それも現在のメンバー達がとても充実している証でしょう。まさにライブバンド面目躍如といったところ。
7月から続いている毎月の小樽ライブに今月も参加しました。残すところ今年もあと2本のライブのみ。珍しくも今回は直前にドラマーが交代するというアクシデントに見舞われましたが、そこは百戦錬磨のケンが担当するということに収まり事無きをえました。
ケン用に一部セットリストを変更,主催者サイドにその旨伝達して当日を迎えました。
ここのところ、寒い日が続いていましたが、本番当日は気持ちの良いくらいの抜けるような晴天。
札幌から小樽に向かう道中は右手に海を臨みながら、通常はヨットハーバー、石原裕次郎記念館、運河通りを走行するのですが、今回は街の中心を貫く5号線を1直線。
そして左手の山側を登っていきます。
住宅地をひたすら走ると高台に小学校、裁判所、グラウンド(野球をやってた)、体育館など市民憩いの場が次々と現れます。その中に築52年目を迎えるという由緒ある多目的ホール「小樽市民会館」がそびえ立っています。
小樽を代表するキャパ1216人のホールだけに数々の大物がこのステージに立っています。
「のど自慢」「新婚さんいらしゃい」のテレビ収録、今年2月にも朝の連続テレビドラマ「マッサン」の主役2人が「土曜スタジオパーク」の特別ゲストとして訪れて撮影裏話を全国生放送でお披露目したそうですよ(これ、実は私観ていました)。古くは岡林信康、遠藤賢司、他にもロック界からは、アルバム「ゴールドラッシュ」、シングル「時間よ、とまれ」、自伝本「成り上がり」の大ヒットでスーパースターの地位を得た頃の矢沢永ちゃんも1978年4月にツアーで訪れています。(他にもB’Z,SUPERFLY,奥田民生も来ています)
なんと9日には「井上陽水」が12年ぶりにここでのコンサート、15日には養老孟司氏&茂木健一郎氏らを招いての文化セミナー、19日には社会を鋭く風刺するコント集団「ザ・ニュース・ペーパー(リーダーの渡部又兵衛さんは小樽出身)」が、21日には地元出身のサカナクション、来年1月には「東京スカ・パラダイスオーケストラ」も来ます。
さて、マサが例によって1番ノリで会場に到着。
早速、歴史の重みを感じさせる階段を上がって玄関を通るとニコヤカな2人のスタッフであろうお兄さん達が迎え入れてくれました。
多忙の中ロビーを通って楽屋からステージ、ロビーなどの案内役をかってでてくれました。そうこうしているうちにザ・パーティーズのメンバーも会場入り。主催のサイトウ氏&クルーズのイガラシ氏も到着。
今回の小樽市イベントはビックリポン!の66回目。開催期間は9月25日から、この3日までという長期にわたるもの。
パンフレットに目を通してみると小樽市内のあらゆる会場で文化交流の催しが行われているのです。
ところが、ロックコンサートが導入されたのは意外にも初だそうですよ(過去にカントリーはあったらしいけど・・・)
だからSTAは当然初参加、この会場も火曜日のライブも初の初づくし(祝日ですけど)。ホールでの演奏も数年前のエイベッツ以来です。
大所帯の編成でものびのびとプレイに専念できるということで、メンバー一同燃えています。
楽屋も広々としていてテーブル、イス、ハンガーから鏡、トイレまできっちりしていて至れり尽くせり。廊下は入り組んでいるので、おっちょこちょいな人はすぐに迷子になります。
螺旋階段からホール内に入りゆったりしたシートに腰をおろしてみるとステージが想像していたとおりでお見事です。
(観客席後方は立ち入り禁止となっていましたが二階席あり)
昭和の香りぷんぷんで、シャンデリアやバルコニーにもそれは顕著。
この「音楽の集い」は午前と午後の2部構成となっていまして、午前11:00~11:30は5人からなる吹奏楽団の演奏です(パンフレットには管弦楽と記載、ポスターやチラシにはバイオリンの写真まで印刷されていましたがこれはミス)。
フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンという編成で(女性3人)3つのまったくジャンルの異なる楽曲を演奏してくれました。
吹奏楽の生演奏は久しぶりに体験しました。スタッフのお兄さんがステージ脇に備え付けられたアナウンスブースからマイクで司会進行役。「カミカミで大変です」と言いながら一生懸命頑張っていました。まずはクラシックで「ドビュッシー 小組曲」を15分。
終了後は一旦下がりフルートの女性のみが入れ替わり再度5人が登場。今度はザ・ビートルズをアレンジしての演奏。曲は「ペニー・レイン、ミッシェル、エリナー・リグビー」
このコーナーは当然のことながら一番興味を惹かれました。最後は高齢の観客に対するサービスなのか時代劇テレビドラマ「水戸黄門」のテーマソングを力強く吹き鳴らして終了。アナウンスが再度流れて幕が下り11:30~12:30まで休憩です。
お馴染み小樽ライブにおける音響界の重鎮、ミワ君がこの日も全幅の信頼を持って請け負ってくれています。「このホールは音がいい!」と評判だし、これで皆安心だ。
次々に会場入りしてきた顔見知りの連中と挨拶を交わしつつ、ロビーや楽屋で和んでいる間、この1時間でステージが立派なロックスペースに変身していました。驚きです。
全スタッフ達の無駄のないフットワークに敬服。
沢山の大きな木製台設置からアンプ(マーシャルなど)、モニター、PA,ドラムセット、配線などがステージ上に見事に備え付けられています。
ついさっきまではパイプイスしかなかったガランとした空間だったのにね。マサも事前に用意しておいたSTAのステージング一覧表(MC、SETLIST、メンバー構成、パート、照明希望欄ETC・・・)をスタッフに手渡し。
当初はロックバンド専用楽屋は2階、吹奏楽団専用の楽屋は1階でしたが、午後からはバンドマン全員が1階に移動しました。これで楽屋からステージに直行できますよ。
窓からは小樽市街地が一望できるし、別の角度からはうっそうと茂った樹木が眼前に迫ってきます。
ライブのたび応援に駆けつけてくれる人々が今回も賑やかにやって来てくれました。
簡単なリハーサルをトップのバンドが行い、12:30ブザーの音が会場全体に鳴り響き開演のお知らせアナウンス。幕が上がり
午前の厳かなる音楽会とはうってかわって、多種多様な10バンドの熱演が繰り広げられます。
J-POPの「いなり~ず」は5人編成。
DR(備え付けパールのセット)、女性2人がVO&KB,BASSは3TSのJB(ROSE指板)、そしてG&CHO(BLKのSTでROSE指板)
女性がリード・ボーカルを担当ということで珠玉の王道路線AI「STORY」が1曲目。数多くの女性たちから支持される名曲ですね。
すかさず手拍子を求めながらの山下達郎婦人の竹内まりや「不思議なピーチパイ」
懐かしいですね、これ!まさかここで聞けるとは思わなかった。即座に伝説の歌番組「ベスト10」を思い出しちゃった。
メドレーで、やはりまりや嬢の「セプテンバー」
小樽ライブ会場ステージ前には縦横無尽にこの人が陣取っています、イワネ名カメラマン。この日もベストショットをあらゆる角度から狙って連写。
軽快なアップテンポのモータウンサウンドに導かれて飛び出したのは、このバンド唯一の男性曲、斉藤和義の「歩いて帰ろう」
1994年の子供番組「ポンキッキーズ」に使われた有名な曲。
最前列の観客たちがキラキラ光る綺麗なスティックを振って声援を送る中、歌われたのは一青窈「ハナミズキ」
しっとりとしたこのバラードは発表以来、2004年からカラオケ・ランキング10位以内を現在もキープし続けているとのこと。わかるような気がします。
ラストはマリーンで「イッツ・マジック」
今夏、マサとファニーが芸術の森・札幌シティー・ジャズ・コンサートを観にいった際のゲストシンガーがマリーンで、もちろんこの曲をセクシーダイナマイト炸裂で披露してくれましたっけ。
センス溢れる選曲ですね。
ベース&ギターソロを派手に決めまくってライブ終了しました。
観客の入りがさみしい、おとなしい・・・・と感じるけれども、会場が物凄く広いからでしょう、きっと。100人は来場しているはず。
この頃になるとシュガーレスのタッキー&キョンキョン、ラブガンのピーター・エロス&ヒーロ・スタンレー達(まだノーメイク)も客席でライブ鑑賞中です。
13:00、2番手に登場はまたもやJ-POPバンド「GRASS STYLE」
5人編成の内訳はバンダナ姿が凛々しいDR,女性KB,ナチュラルボディにメイプル指板のJBを構えたBASS,TLエレアコの男性VO,そして赤いカールコードが斬新な白ボデイにROSE指板のST所持のGという布陣。
このイベントはバンドの人数によって持ち時間が違うのでセットリストを組むのも一苦労です。
グラススタイルは日本を代表する往年のポップロック男性ミュージシャン2人の曲をカバーしてくれました。
佐野元春「アンジェリーナ」がいきなり飛び出した。初期代表作ともいえる疾走間溢れるナンバー。
「約束の橋」を聞いていると、マサは1981年、佐野元春がデビュー間もない頃に見た東京ヤクルトホールでのライブを思い出しました。
「ヤングブラッズ」中の素敵なスポットライトが鮮やかで効果覿面。「1・2・3・4!!」の掛け声と共にエンディング。
4曲目からはもう一人80年代に人気・実力を2分した原田真二の曲を立て続けに。
「シャドー・ボクサー」ではベーシストがそれまでの2フィンガー奏法からサムピッキングにチェンジするという芸の細かさ。
カラフルに絶え間なく変化するバックスクリーンに導かれて観客常連組のアベさんも最前列にて元気一杯踊っています。
ピアノの甘いトーンが鳴り響く中、ギタリストが楽器を置いてボーカルに専念するのは「キャンディ」。
曲の後半ではメンバー紹介を挟み込みます。
時間超過気味だったけど特別許可を得ての「ガラスのジェネレーション」
心底、佐野元春をリスペクトしているのだろうという気持ちがこちらにもビシビシと伝わってきます。
本当ならば「サムディ」も用意していたんだけど、それは次回のお楽しみということでとっておきましょう!(笑)
13:00~3番目に出演はSTAとも付き合いの古いお馴染み6人編成「シュガーレス」
バンド名は何度も説明していますが「世の中、そんなに甘くない」という戒めを込めた意味。
決して「甘い物厳禁!」ということじゃあないよん。
メンバー構成はアスリートDR!,ブラックのヘッドレスを抱えたベーシスト(指板ROSE)がコーラスも兼任。曲によっては華麗なる女性バレーダンサーが彩りを添えます。オレンジ色のSTギタリスト(指板メイプル)、タッキーはオベーションのエレアコとボーカル、キョンキョンはKB&CHO担当ね。
このバンドは安全地帯のカバーを基本コンセプトに据えていますが、MCでも語っていた通り、玉置浩二ソロの大ヒット曲「ルーキー」を取り上げました。
開巻から一気にパワー満開。
そして初お披露目という「月に濡れたふたり」
タッキーのように情感たっぷりに心をこめて歌いあげられたら、さぞや気持ちの良い事でしょうね。伸びやかでハリのあるボーカルは絶品です。
ここと次の曲「蒼いバラ」ではダンサーが見事な舞いを幻想的に披露。
照明が入魂のテクニックを発揮しています。
全ての振り付けはオリジナルなんだそうですが、衣装から表情、曲調に合わせた感情移入表現がムードたっぷり(本人は前日からかなり緊張していたのだそうですが、とてもそんな風には見えず堂々たる熱演でしたよ)。
タッキーはエレアコからシルバーのST(指板MAPLE)に持ち替えてのバラードボーカル。
前回対バン時のゴールドストーンでは残念ながら酷い風邪をひいていたタッキーですが、今回は体調も万全。
シュガーレスにしては比較的重厚ハード路線な「ラスベガス・タイフーン」
ここではアベさんがホイッスルを吹いて応戦。
このバンドはB、KB,VOがMCを振り分けているところもユニークなところ。
それぞれにキャラクターがたっていて、メンバー間のやりとりからも仲の良さがほのぼのと伺えます。
MCのキョンキョンいわく「会場が真っ暗でまったく客席が見えない分、緊張しないわあ!こんなに素敵な会場に立ててまた凄い思い出が一つ増えました。それでは最後の曲です」「えええ!!??(客席)」
最後はお約束「真夜中すぎの恋」で全員が大合唱。
泣きのギターソロで盛り上がる中,メンバー紹介を交えて、ダンサー再登場。曲目の流れにメリハリがあってあっという間のライブでした。
4番バッターは14:00から「プログレベンチャーズ」
一番年齢層が高い男性ばかり4人のミュージシャン集団は、バンド名にもあるとおりベンチャーズ系、しかも後期にこだわった活動をしています。
もちろん本家ベンチャーズと同じパート編成人数。
普段はギターを弾きこなすトガシさんも、ここでは白のプレシジョン・ベース(ROSE指板)を手に張り切っています。
ドラマーは黒のジルジャン・キャップとTシャツで統一。ジャズマスター3TS(指板ROSE)のギタリストは白いカールコードをインプット。
中央のギタリストはTL使用(ナチュラルボディに指板ROSE)。よくよく見たらばボディに元ベンチャーズのキング・オブ・ギター、ノーキー・エドワーズ直筆サインが書き込まれています。これはお宝でしょう。
持ち時間は20分と最短ですが、曲が短いものばかり次々に間髪入れずプレイするのでひじょうに充実した内容。
「パイプライン」はもはや説明不要でしょう。
往年のエレキ小僧達が生き生きとしています。
元祖テケテケサウンドのベンチャーズ・テクニックを継承したツワモノ軍団が笑みを浮かべつつも年季の入った演奏を展開。
加山雄三の「夜空の星」を終えたときにも「ありがとう」と一言述べて全員が深々とお辞儀するのも定番。
ザ・ベンチャーズ「ウォーク・ドント・ラン’64」は邦題が「急がば回れ」
バンド名、原曲名や邦題を知らなくても、あのギターメロディーは誰でも口ずさめることでしょう。
会場が広すぎて全体的に音が小さいのがもったいないくらい。
懐かしの小山ルミが歌って日本で大ヒット、海や山でもガンガンに毎日流れていた「さすらいのギター」はギターアンプのスプリング・リバーブが隠し味。「あなたに~全てを~奪われた私~~」(当然インストウルメンタルで)
ギターテクニックの基本形が凝縮されているとても勉強になるステージです。
「この会場にはヴェンチャーズも立っているので感無量です」
お気持ち、染み入るくらいにようくわかります。
会場から「YEAH!!」と雄叫びがあがると、すかさず「決してあれはサクラではありません」と笑いをとるタイミングもナイス。
十八番の「ダイヤモンドヘッド」ではイントロの「ピュッピュッ!」という爪を弦に引っ掛けてこするところがミソ。
起伏の激しいアーミングをこなした後には、インディアン・ビートのドラミングから「アパッチ」
フロアタムから繰り出される強烈なる連打から立ち上がって歩きぐるりと半周しつつシンバルに移行。紹介をうけて台から降りてのドラムソロに突入。ベンチャーズの見せ場でもあるベースの弦をスティックで叩いてビンビンとプレイする二人羽織コーナーではちょっと立ち居地の意思伝達にもたついたり、ハウリングが起きたりでトラブルが起こりましたがスネアロールから本題に戻って大団円。観客から握手を求められて対応する一幕も。
14:30~5番目に登場は昭和歌謡オールディズバンド「AYA&YUKA&CAR BROTHERS」
男女混合の7人編成。BASSはPB使用(BLK・BODYに指板ROSE),AYAさんVO,KB,DR,そして驚きのトリプルギター(ブロンドカラーのTL使用で指板はメイプル。BLKのLPはもちろん指板ROSE。 シースルーレッド・指板ROSEのPRSに、もしかしたらギターシンセ装着?!)は
クラッシュビートを彷彿とさせる組み合わせ。
コニー・フランシスが歌い1962年にアメリカでヒットした「バケーション」でアヤ嬢はいきなり観客の心を鷲掴み。
日本でも弘田三枝子さんらが日本語歌詞で歌っているので、けっこうこれって日本の曲だと思い込んでいる人たちが多かったのでは?!
始まった途端、ステージ上に観客がドッと上がりこんでダンスホールと化してしまいました。圧巻なる凄い光景。
お次も1964年、ビートルズ旋風吹き荒れる中で全米6位を記録したダイアン・レニーの「ネイビー・ブルー」
オールディズ・フリークにとってはたまらないくらいの魅力的なるラインナップ。
ザ・ロネッツの「ビー・マイ・ベイビー」はウォール・オブ・サウンド生みの親フィル・スペクターの作品として有名ですが、徹底してこの時代の洋楽をアヤ&ユカ&ブラザースは頑固一徹に追求している点はいつもブレがなく清清しいくらいですね。
ぐっと雰囲気を変えてミドルテンポの「悲しき片思い」はヘレン・シャピロの曲。こちらも弘田三枝子さんが日本語でカバーしていますが、アヤさんは歌い終えて「素晴らしく綺麗な音響でごまかせない・・・」と言っていたけれど、とてもよくまとまっていたと思いますよ。
ここでバンマスのTLギタリストにボーカルを交代。アヤさんは「リーダーはさっきラーメン食べてきたけど、声が出る?」と多少心配気味。
歌われたのはソウルの神様レイ・チャールズ「アンチェイン・マイ・ハート」(STAはジョー・コッカーのバージョンでカバーしています)。ここではアヤさんはコーラスとタンバリン担当。
再びアヤ嬢にボーカルが託されリチャード・アンソニーの「かっこいいツイスト」
アヤさん「アー・ユー・レディ!もう一回、アー・ユー・レディ!!後悔のないように踊って~!!」「(会場から)アヤちゃ~~ん!」「ハーイ!!」
この曲はルチュさんのビア・プリ-ズでも取り上げているスイム・ダンス・ミュージック。皆で腰振りながらバンドも観客達も一体化しています。
弘田三枝子さんはこちらも日本語でカバーしているのですから、文句なしに彼女は元祖ジャパニーズ・オールディーズ・クィーンなのですね。
再度フィル・スペクター絡みで彼が18歳の時に在籍していたテディ・ベアーズ「会ったとたんにひと目ぼれ」
これ1958年全米第一位に輝きザ・ビートルズもブレイク前にレパートリーに加えていた名曲。
本当にアヤさん達のバンドは琴線を震わす珠玉の作品を取り上げてくれますね。
残り2曲は日本の女性シンガーによる曲からで、まずはザ・ヴィーナス「キッスは目にして」
この歌メロはもろにベートーヴェンの「エリーゼのために」をオールディーズ風に料理している傑作。
ベスト10でもランクインして人気曲でしたね。
「いよいよ最後の曲です。酸欠状態ですが頑張ります!(笑)アン・ルイスのあゝ無情」
徹底した懐かしのオールディズに触れられて感謝です。
15:50~7バンド目は泣く子もぶっ飛ぶキッスのフルコピー「LOVEGUN」
STAとはあらゆる場所でタイバンを経験。互いに励ましあいながらも切磋琢磨し続けている良き同士です。
彼らのライブは観るたびにドンドンと進化しているのが手に取るようにわかります。
また、細かい箇所にまで、観客に対して楽しんでもらおうとする気配りがあり、これはもうハードロック版遊園地。
彼らも20分という短い持ち時間ではありましたが、目一杯のフルコース4曲を用意してくれました。
毎度のことながら、素顔で会場入りしたメンバー達には、けっこう古くからの顔見知り達でも気づかない人がいます。
それはたしかに仕方ない事ではありますが。だって普段の彼等と変身(!?)した彼等とではあまりにもギャップがありすぎ。
身長も数十センチ違うしね(笑)・・・・・・ノーマルでも長身メンバーがいるのに。
着替え、メイク場所確保ができないライブ会場の場合は、近所のどこかにスペースを借りたりするそうですが、今回はどこもかしこもめちゃくちゃに広いから全くその心配をすることもなく、じっくりと準備に専念することができて良かったね。
いつもの持ち込み電飾エレドラ・セット(配線連結も含めて)とメイク、着替えにはトータルで3時間以上を要するのですが(更にドラム・セットの場所も特別に用意)今回は、夏の浅草橋ライブ同様に最低限のドラムセット(2号だそうです)持ち込みに留めたそうで「光りませんけど勘弁してください・・・」とピーター・エロスが一言。
でもそれはそれで、衣装とメイクは完璧に本物ソックリ(黒マッキーで書き込んだ胸毛込みで)。
何度見てもその神々しいお姿は迫力一杯。
けたたましい爆音が轟きわたる中、はじまったラブガン・ワールドの口火を切った曲は「ジュース」
やること、段取りもわかっているんだけどもはまり込んじゃうんだよね。
フォーメーションも本物同様に上下左右に3人がピッタリとロボットのごとき動きで煽ってきます。
自称「星の王子様(目のマークが星型)」ヒーロ☆スタンレーがMCも兼任。
「デトロイト・ロックシティー!!」
おお、ここでもう早や伝家の宝刀を抜いてきた!
眼鏡姿がお茶目なエース・Kのメロディアスなギターソロも聴かせどころ。
半分のレパートリーを終えたところで「残すところ、あと42曲となりました!(笑)」
もちろんそれはジョークで「ブラック・ダイアモンド」開始。
どっしりと腰のすわったへヴィーなこの曲はヒーロの静かなアルペジオ、そしてボーカル、コーラスと徐々にじらしながらも怒涛のキッス・サウンドの突入。
ベースのハニー・シモンズがなんといってもどぎついルックスではグンを抜いていますが(もちろん他のメンバー達もかなり強烈)、AXEベースに舌をベロベロ出しながら、ガニマタでノッシノッシと歩き回る様は威厳に満ちてもいます。
そのハニーが勢いあまって転倒!!これは超ハプニング。即座に立ち上がりましたが、怪我もなくて良かった。STA企画ライブ・ヴィニーズバーでもラブガンは1曲目のイントロでヒーロが転倒。その上、カツラが吹っ飛んでギターチューニングも狂ってしまいかなり焦りましたが、皮肉なことにもそこが一番馬鹿受けでしたっけ。
そのヒーロはとりつかれたかのように、ヘッドバンキングを繰り返しながら、両膝を着き、ラストソングに入る前に珍しくも観客に向かって小樽の思い出や名物などのお話に華を咲かせていました。
メンバー紹介後は
ヒーロから「最後だからアー・ユー・レディ!と言ったら変事してね」とのお願い。
そこから、キッス・ロック祭りともいえる軽快な「ロックンロール・オールナイト」
曲中ではヒーロが妖怪ウォッチの「ゲラゲラポー」、そしてモーニング。娘の「ラブ・マシーン」をさりげなく挟みこむという遊びも。夏の浅草橋ライブでもタイムリーにももいろクローバーZとキッスのコラボレーションシングル「夢の浮世に咲いてみな」を思い切りかましてくれたっけね。何が飛び出すか想像もつかないビックリ箱のようなバンドです。
ライブ後、ラブガンはSTAのメンバー等と楽屋にて恒例地獄のポージング写真撮影会を満喫していました。
16:20~8バンド目もSTAとは馴染みのTOTOコピー「THE SEVENTH ONE」
ヒコが愛器シースルー・ブルーの(指板ROSE)ギターでスティーブ・ルカサーばりに弾きまくるゴキゲンなバンド。
このとびきりテクニカルでやっかいな、それでいて耳に残る完成度の高い楽曲が魅力なTOTOを再現してくれます。
ファミリーでもあるアイドル歌姫キリちゃんも応援に駆けつけてくれたからとびっきり弾けまくっちゃいましょう。
TOTOと同じくKBは2人(男女一人づつ)、ベースはシースルー・レッドの(指板ROSE)の5弦ウォッシュバーン、ドラマーはマサとはお互いにへヴィーメタルバンドで活動していた頃からの顔なじみ、お蕎麦屋さんを経営しているということを語っていたVOはボビー・キンボール真っ青なくらいのハイトーン・シャウター。
数多くのTOTOヒット曲を堪能したかったんだけど、ここも持ち時間は20分なので4曲に凝縮された濃厚なステージとなtりました。
ど頭から「ロザーナ」とは贅沢な幕開け。
ゴースト・ビートを駆使したジェフ・ポーカロのドラムイントロも正確に再現。期待に胸が膨らみます。早くもわくわく感充満。
見事なくらいにこの大ヒット曲、代表曲を各メンバー達は緻密に入り組んだアレンジをプレイ。
ボーカルも低い歌い出しからドンドンと音程が上がっていく中盤から後半にかけても強靭な喉で圧倒。
ヒコも水を得たサカナのようにワイヤレスの特性を最大限にまで引き出すがごとく、ステージフロント左右を縦横無尽に腰を低く構えつつ歩きながらのギターソロ。
ルークのトーンや指癖までをも、的確かつ丁寧にピッキング。
2曲目は今回が初演奏だというバラードソング「アイ・ウォント・ホールド・ユー・バック」
透き通るような幻想的ピアノ・イントロから、涙が溢れそうになるくらいに美しい旋律のボーカルライン。
ヒコ入魂のギター・ソロは極限までタメを効かせての泣きのフレーズが響いてきます。モニターの前に出たところにデッドポイントがあったらしく、即座にベストポジションにバックしましたが・・・。
「初の演奏でしたが、皆さん大丈夫だったでしょうか??」パチパチ!!!
「ありがとうございます。セヴンス・ワン今年のライブは今日でおしまい。後は飲み会を残すのみです!最後はホールド・ザ・ライン!!」
切れ味の鋭いヒコのギター・リフから、淡々と繰りひろげられるドラマティックなロック。
最後はお得意のヒコによる歯弾きも見せつけて終了。
「可愛い!」の声援に応えて「小樽に又何度も何度も来ます!」と熱烈予告。
トリ前16:50~9バンド目に現れたのはジャンル表現を「ゆる~いロック」と謳い文句にしている「くろもり」
このバンドもSTAは小樽限定ではありますが、数年前からしょっちゅうタイバンを組んでいます。
編成人数はといいますとSTAよりも1人多い9人組ですから、今回のなかでも最多。
白のミュージック・マン・スティングレイベーシスト(ROSE指板)、DR,3TSボディST使用(指板ROSE)のギタリストはVOも兼任、もう一人のSTギタリストはメイプル指板、VOとKBの2人は女性達が担当、ブラス隊3人はTS以外のTP&TBの2人も女性なのです。
ありとあらゆる面でバランスのとれた音楽集団ですね。
1曲目のシンディ・ローパー「マネー・チェンジズ・エヴリシング」は久しぶりにライブで取り上げた曲なのだそうですよ。
MR,AORことボズ・スキャッグス「ジョジョ」はカッティングがいかしているナンバー。
誰もが憧れる大人の男の世界をスタイリッシュに表現しているのですが、ボーカルの方いわく「ジョジョはとっても危険な男です。」
引き続き同じくボズ・スキャッグスでベースのサム・ピッキングから「ジョージア」
渋めの楽曲をセレクトして、味わい深い音造りにも定評のあるくろもりですが、今回もけっこうヒネリをくわえてきていますね。
「皆さん風邪などひいてはいませんか?今の風邪は酷い。葛根湯がお勧めです(笑)」
4曲目は日本のうるさ型音楽人間達にも受けの良いエゴ・ラッピン「くちばしにチェリー」
テレビ・ドラマの主題歌でしたが、あの映像にピッタリとフィットしていた成功例でしたね。一聴したらば癖になりそうな耳に強烈なるインパクトを与える曲。
この曲ではMCを「一言しゃべってみますか?」と男性VOから女性VOにバトンタッチ。
どこをとってもオリジナリティに満ち溢れたこの曲ではGの男性がウッドブロックに持ち替え。ギターソロからピアノ・ソロへと受け継がれる流れも粋ですね。
G&VOの男性自らが「今のかっこよかったね。デキが良かった」と自画自賛。たしかにエゴラッピンの楽曲を取り上げるには相当の勇気をようするといわれるくらいにアクが強すぎて難しいのです。エゴラッピン自らがそう語っているくらいですから。
ラストは新し目だけど、これまた一筋縄ではいかないダフト・パンク2013年発売18枚目衝撃のヒットシングル「ゲット・ラッキー」
ギタリストの男性、今度はコルグKBを演奏。いやはやマルチプレイヤーですね。曲中にはCHIC&スティービー・ワンダーの有名なフレーズが散りばめられていました。
ちょっと押し気味でトリのバンドの時間となりました。
オールマイティに、何でもこなすバンド名に偽り無しの「ザ・パーティーズ」
この日のライブイベント企画最高責任者、サイトウ氏率いる愉快な仲間達。
STAが小樽ライブに進出するきっかけを作ってくれたのもサイトウ氏ですから(このブログが縁)長い付き合いです。
彼をきっかけに小樽でライブを行えるようになったバンドはそれこそ数知れず。
もちろんザ・パーティーズのメンバー達ともSTAは古くからの顔なじみ。そのメンツはといいますと(KBレディはお休み)、MRサイトウがVO,ツインギターは赤のサンバーストST(メイプル指板)&黒のST(メイプル指板)、テズカ君ベーシストは3TSのJB(ROSE指板)、PERはサングラス姿のコワモテ伊達男、そして最後はDRという6人組み。
数え切れないくらいのイベント経験を積んできているバンドだけに一旦ライブがはじまったら、その牽引力は凄まじいものがあります。
AYA&YUKA&CAR BROTHERSではステージ上がダンスホールという表現をしましたが、ここではディスコと化しました。
しょっぱなは長年レパートリーに組み込んでいる十八番のレイ・チャールズ「アンチェイン・マイ・ハート」
先述のAYA・・・・・とはもろに楽曲がかぶっちゃいましたが、いい曲は何度プレイされても飽きることなくヒートアップ。
サイトウ氏「さあ、どんどんいきますよ!」
イントロからキャッチーで歯切れの良いギター・フレーズが印象的なクリーデス・クリアウォーター・リヴァイヴァル「プライド・メアリー」では老若男女問わず、皆がリズムにあわせて踊りに熱中。
また、アメリカン・ロックの代名詞ともいえるキャッチーなギター・イントロではじまるドウービー・ブラザース「ロング・トレイン・ランニン」
世代を超えてザ・パーティーズの術中にはまりまくるのも一興。
場慣れしたバンドのエンターティメントはとても勉強になります。
ここからはジャパニーズ・ロックに切り替わり柳ジョージの「レイジー・ママ」
柳ジョージとサイトウ氏、ともにハスキーでブルージーな歌声だからこのカバーは格別に違和感なく溶け込んでいます。
楽屋、ロビー、客席、廊下、そしてステージ上には家族連れが目立ち、特に疲れ知らずのちびっ子軍団が所狭しと走り回っています。
その中でも一番小さな男の子がグルーブにのって腰振りターンにステップも軽やかに延々とダンスしているではないですか!両手をかざして手拍子のタイミングなんかもバッチリ。人形みたいで可愛い!
彼がことごとくその場をかっさらっていくシーンが何度も目撃されました。
必ず演奏されるもんた&ブラザース「ダンシング・オールナイト」では、とうとうステージに上ったダンシング・チーム全員が輪になってウォーキング。
マサはザ・パーティーズが初めて取り上げてからずっと気に入っているクィーン異色のロカビリー・ヒットナンバー「愛という名の欲望」がはじまると誰もがじっとしてはいられなくなるほどに、高揚感が増幅。
ギター・ソロがこれまた鳥肌が立つほどの音運び。
文化の日イベント主旨にうってつけな「誰もが自由と平和を愛し、音楽という文化を共有しましょう!」的お手本のようなバンドですね。
コンパクトにまとめあげられた楽曲が間髪入れず矢継ぎ早やに送り出されるので一瞬たりともだれる要素皆無。
「さあ!ここはダンス天国です!(ウィルソン・ピケット)」
サイトウ氏は本業もダンス業なので水を得た魚のごとく嬉々としてコール&レスポンス。
バブルガムブラザーズ「ウォン・ビー・ロング」では、ステージ照明がド派手に照らし出されるので、ミュージシャンや観客のシルエットが後方スクリーンに大写しされます。
それを利用して子供達に影絵遊びしている心優しきお客様もいます。
舘ひろし「朝まで踊ろう」ではクラッカーがあちこちから炸裂。そのキラキラした綺麗なテープ束をレイに見立てて女性が歌唱中のサイトウ氏の首にかけてあげます。ディナーショーみたいでしょ(笑)
「親戚を連れてきて良かった(爆笑)」とサイトウ氏。
とどめをさすがごとくラストは究極の「ヒッピー・ヒッピー・シェイク」
終演後はサイトウ氏から次回小樽イベントかもめ亭お気楽ライブの告知。「お金のない人は家売って、土地売って来て下さい!」
バンドと観客が一同に集ってその場で記念撮影。
幕が静かに下りてきました(ちょっとミキサーやスタンドにぶつかりそうになったけど)
はい!お待たせしました。ここで時間を戻して6番手のブラスロックバンド「THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY(S・T・A)」ライブ・レポート。
楽器の量が半端じゃあないくらいに多いSTAにとって楽屋、通路、ステージ脇が広いということは大助かり。
常連組の観客さん達ともあちこちでコミュニケーションがとれます。
マサがロビーでくつろいでいると、小樽の熟女2人にワイヤレス2機使用の利便性に対する質問、恐れおおくもベース・テクニックや目まぐるしい動きの褒め言葉に次いで「ステージで見ると30歳に見えるわ!」と超微妙なコメントをありがたく頂戴しました・・・。
オーディエンスの中でも毎回一際目立ちまくり、時にはミュージシャンをガッツリと食ってしまうくらいに勢いのあるアベさんとも固い握手をカッチリ交わします。
フクトクさんも、わざわざ「今日は前面部分にダンスフロアがなく狭いけど(客席前方)思う存分に躍らせてもらうね。ステージに上がってもいい?邪魔にならない??」と熱いエールと丁重なる確認を頂きました。
グラス・スタイルのベーシストの方からは楽屋で「タワー・オブ・パワーのようなファンクもやらないの?」とリクエストをもらいました。
ホールはエイベッツライブ以来ですから、もうかなり前のこと。
やっぱり大所帯バンドにとってはありがたい。ただ、慣れない環境だと無意識にもプレイに対してナーバスになる面もあるので手放しで浮かれてばかりもいられません。
今回のライブ直前に、メンバーの一人が高熱による体調不良におちいり出演が危ぶまれる瞬間もありました。なんとかそこは力技で(!?)切り抜けましたが。また違うメンバーも数日前に右手薬指を突き指、人差し指裂傷、ライブ出番数十分前には左人差し指を切ってしまい出血。痛みや腫れもテーピングにてなんとか乗り切りました。
ミキサーのミワ君は夏の北運河ライブでマサがヘッドセットワイヤレスマイクをいつも持参している事に対して、よりトラブルなくクリーンな音を演出するべく「今度のライブでは僕の物を貸すね」と約束してくれました。
で、この日、しっかりスタッフ2人にも伝達しておいてくれてステージ上にも、それをセットアップしておいてくれたのでヘッドセットマイク&トランスミッター装着も円滑に準備ができました。至れり尽くせり。なんといってもリハーサル無しのぶっつけ本番の初会場。それを難なくクリアしてバッチリ纏め上げたのですから敬服しちゃいますよ。
音の回り・返りに多少の不安をはらみながらも、メンバー各自がそれぞれに音出し、指慣らし、ジュンは発声練習にと徐々にウォーミングアップ。
マサは舞台袖にうず高く積み上げられた木材の箱台につかまってストレッチ。
この日のライブには江別、札幌からわざわざ足を運んでくれた仲間が多数表敬訪問にきてもくれたのですからありがたいことですね。
おかげさまで入れ替えセットアップはほぼ時間通りに完了。いつものようにマサがメンバー一人一人に確認後、スタッフに「OK!GO!!」のサインを送ります。
***SET LIST***
1、INTRODUCTION・・・CHICAGO
2、SOME LIKE IT HOT・・・THE POWER STATION
3、QUESTIONS67&&68・・・CHICAGO
4、IF YOU LEAVE ME NOW(愛ある別れ)・・・CHICAGO
5、VEHICLE・・・IDES OF MARCH
6、25OR6TO4(長い夜)・・・CHICAGO
***MEMBER***
MASA・・・B VO CHO
MIYUKI・・・BS AS
FUNNY・・・TP FLUEGELHOEN
KEN・・・DR CHO
JUN・・・AS CHO VO
TAKU・・・TB
NOBU・・・G
KOH-CHAN・・・TS
PART2に続く・・・・・・・・!!!!!!!