THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,203 小樽・夏の終わりの北運河サウンドエナジー12(MIRAGE編)

2023-09-03 22:48:14 | Live Set List
7, 14:50~15:15
「MIRAGE」

会場内に流れているご機嫌な曲は、TOTOの「ホールド・ザ・ライン」
シャカタクで「ナイトバード」(これはタイトルがなかなか思い出せないマサにアキが教えてくれた!)
もしかしたら、BGMはこれから登場するバンドのイメージに合わせてセレクトしているの!??・・・なあんて、ふと思ってしまいました。
まさかねえ・・・・((´∀`*))

さてさて、7バンド目は、札幌からのT-スクエアカバーバンドで5人組。
バンド名も偉大なるT-スクエアの「EL MIRAGE 」から命名。

それまでの流れをガラッと雰囲気変えてこの日唯一のオール・インストウルメンタルバンド。

こちらは正真正銘、正統派のJフュージョン・バンド。
ずっと以前からバンドの存在は知っていたんだけど、何故だか縁がなく中々見ることができなかったんだけど、最近は一気に対バンの機会を得てちょくちょく拝見させてもらっているよ。
実は何年も前からあちこちのイベントでSTAはこのバンドと対バンだったにも関わらず、土日開催ゆえに曜日違いですれ違ってばかりだったのだ。
でも去年の4月3日(日)ゴールドストーン「フレンズ・ライブ」で遂に生体験が叶った次第さ!!
といっても、ほとんどのメンバーは他のバンドで以前からの顔見知り。
(ご一緒するのは、先月の3月28日、日曜日ここ小樽は浅草橋オールディズナイト以来だ)

この日も中盤での出演なんてもったいないくらいの、高水準なテクニックを披露してくれました(この日の出演バンドはどこも上手かったけどね!)。

観客席からも、その火花散るテクニカルなプレイの連発に、感嘆の声が漏れ聞こえてくるほど。


こんな凄腕のバンドが、まだまだここ北海道には、うじゃうじゃといるのでしょ。

ひじょうに心強い限りだ。

眼前で繰り広げられた、すさまじいばかりの圧倒的なインプロヴィゼーション。
あまりにも印象が強烈だったので、今でもハッキリと脳裏に焼き付いております。

はい、超久しぶりに会った人もいて懐かしいなあ・・・。

メンバーの構成は・・・・・
アルトサックス&EWIにナイスガイのフミヤス君。

ギターは眼鏡姿の石やん(フェンダーのストラトキャスター。
ピックアップはこだわりのSSH。
渋いブルーのボディカラー。
ローズ指板。
ワイヤレスを使用。
花柄のシャツが渋い!)。

ベースはアミちゃん
(ジャズベースシェイプのFGNを使用。
青ボディカラーにメープル指板5弦仕様。
石やんとお揃いのカラーは偶然ではないでしょうよ。
Tshirtも眩いほどの水色で決めているところが心憎い。
バランスセンスがナイス!
サングラスと白いパンツ姿が爽やか過ぎる)。

ドラムにアキちゃん(帽子とshirtは黒で自己主張!
誕生日が目前・・・・一足先に、おめでとう!)。

そしてキーボードは紅一点のハルちゃん。
白と淡い水色の衣装が、とってもチャーミングでお似合いさ。
人気絶頂であちこちから、いつでも引っ張りだこの彼女。
この日も愛器ローランド06とスタンド共に、かわいらしい白で統一。
これがとてもステージ映えしていた。
(ライブ後にマサは、お菓子とパンを差し入れした)

どうです!
皆さんも彼らのプレイは、絶対にどこかしらで見たことがあるはず。
そのぐらいにあちこちで、アグレッシブに活躍しているミュージシャンばかりです。
特にアミちゃんは
ミキミキちゃん率いるDEAR FRIENDS、40高中、マジックカプセル、他にも膨大なプロジェクトに所属している男だ。
いつでもどこでも熱い注目を浴びているのだ。
この日も相変わらずの超絶技巧なプレイを、クールにこなしまくっていたよ。
石やんも、才色兼備のモデル並みな女性シンガーをフューチャーしたバンドを率いて、近年はすこぶる気を吐いている。
人脈も豊富なナイスガイ・アキちゃんもジャンルの壁を軽く超越して、方々でスティックを振り回しながら叩きまくっているよん。
ハルちゃんについては、もはや野暮な説明なんて皆無。
数えきれないくらいに、多方面で対バンを組んできた仲です。

さてさて、長い前置きはそろそろ終わりにして、さっそくライブレポートに突入だ。
サウンドチェックも、ほどほどに済ませてのスタート!

時間はそうとうに巻きの状態だけに、リラックスモード全開さ。
ちなみにせっかくだから、以前のライブレポートも交えてお送りしたいと思います。
先月とは大幅にセットリストを変えてきたものでね。(1曲しか被ってないのだよ!!)
したたかなるバンドめ。
一体全体、どれほどの引き出しを隠し持っているのやら。
不穏な天候なんて消し飛んじゃうほど、今の季節にピッタリな爽やかで軽快なショーを展開してくれましたよ。
とにもかくにも、それでは、よろしくね!!
人数の関係上、持ち時間は20分足らず・・・・。
きっかりと、濃厚なるひと時を披露してくれたよ。
とにもかくにも、緻密なる一体感が半端ないんだから。

ワイヤレスマイクを手にした司会進行役のヤチヨさんが、ステージ下の上手よりアナウンス。
「次に登場のバンドは6年前に結成されたそうです。
今日は2年連続3度目の出演。
全曲がT-SQUARE。
それでは大いに盛り上がってもらいましょう!」

MCはハルちゃんが兼任。
「こんにちは!ミラージュです。
お足元の悪い中をようこそいらっしゃいました!」
オープニングから、いきなり疾走感溢れる「勇者」でオーディエンスは金縛り状態に陥るのだ。
もうこれ一発でハートは鷲掴みにされた。
喰い入るように見つめ続けるしかないよ。
情け容赦なき攻防には最早瞬き厳禁。
1996年4月21日リリースの21作目アルバム「B・C・A・D(BEFORE CHRIST&ANNO DOMINI)」トップに収録。
当時のドラマー則竹裕之の代表作。
突如としてイントロから繰り出されるキーボード、ベースなどによるアンサンブルがいやが上にも興奮を煽るよ。
EWIとギターによる延々のユニゾンも目を引く。
バッキングのハイハット中心に進行するドラムの繊細な刻み。
パーカッシブなベースによりサムピック奏法。
全体を神々しく包み込むシンセの荘厳なる調べが、言葉に言い表せないほど美しい。
ベースとキーボードによるソロバトルは、唖然とするほどのまとまり方だ。
これってちょっと練習した程度では成し得ないレベル。
阿吽の呼吸で一致団結の賜物。
引き締め役のアキくんによるドラミングが、中々にいい仕事をしていますなあ。
ビシバシと叩き込むスティックワークには、聞き惚れてしまうほどだ。
紡ぎ出されるEWIの音色も気合の入り方が半端ない。
早くもテンションがマックスに達した。
印象的な驚愕の旋律に心を奪われてしまう。
安定感抜群で、琴線振るわされっぱなし。
さすがリズムセクションのコンパクトな仕上がり度合いが抜群過ぎて憎い限りだ。


捲くし立てるようにメドレーで・・・・「TRIUMPH」
1995年5月21日リリース20枚目のアルバム「WELCOME TO THE ROSE GARDEN」トップに収録(スケールの大きなコンセプト楽曲)。
和泉宏隆・作曲。
息つく暇も与えてくれないんだからなあ((´∀`*))
まったくもってしたたかで、憎い奴らだ。
相変わらず、細部にわたり凝りまくっています。
BGM用に聞いたら天罰がくだるぞ!!((´∀`*))
もはやジャズだの、フュージョンだのと狭い括りに例えるレベルのジャンルではない。
ヘヴィーなベース、パワフルなドラミング、繊細なピッキングで追随するギター、あたたかな彩を添えるキーボード、貫禄十分に先導し続けるEWI。
絶妙のコンビネーション。
キーボードとギターによるバッキングワークも渋い光沢を放つ。
そして交互に織りなすソロバトルは火花散るほどの職人技だ。
ここでも当然のことながら観客たちの視線は、旋風吹き荒れる彼らの一挙手一投足に釘付け。
そんじょそこいらにゴロゴロと転がっている中途半端なミュージシャンどもが束になって挑みかかってきても太刀打ちなんて不可能の領域。
大やけどをするのが関の山だからやめておいた方が身のためだぜ!

「こんにちは、改めまして、ミラージュです。
T-SQUAREのカヴァーバンドです。
今日はさっきまで雨が酷かったですね・・・・・。
でも、本当に幸せです。」
3曲目は、ポップな長調の「EL MIRAGE」
そうですよ、このタイトル・・・先述のとおりミラージュのバンド名にもなった曲。
オリコンチャートでは最高ランキング5位を記録した1988年2月26日リリースの13枚目アルバム「YES,NO」4曲目に収録。(THE SQUARE名義としては最後)
惜しげもなく大人の色気とハイクオリティなテンションを堪能させてくれる、安藤まさひろ氏の作品。
イントロから延々と余裕しゃくしゃくでニコヤカに軽く旋律を紡ぎ出すEWI。
牽引役を一身に担う。
それはいぶし銀のギター・ソロでも同様。
後半でのテンポダウン効果がこれまた効果絶大。
多少は抒情的で地味に聞こえる旋律だけれども、噛めば噛むほどに味の出てくるとはこういう曲のことをいうんだね。
まさにトロピカルなイメージソングの真骨頂。
カラッと晴れ渡る眩しいくらいな青空の風景が、誰の目にも浮かんできたはずさ。
中間パートでは、したたかなるキーボード・ソロをさりげなくクローズアップ。
個性と知性の熱い激突。
ああ・・・・・そうこうしているうち遂に晴れ渡ってきたよ!!
この後にプレイされる曲も真夏のイメージ狙い。
練りに練られたセットリストの配慮に乾杯!!
再びさりげなくEWIに戻るところなんて、華麗且つ程よいあんばいでしょう。

「今時期にピッタリな曲で‥‥夏の蜃気楼!!(((´∀`*))」
1994年4月21日リリースの19作目アルバム「夏の惑星」に収録。
どことなく懐かしい響きを伴うチューン。
出だしのコーラスは山下達郎に影響を受けて発案されたもの。
キラキラと、ときめいてきちゃうぞ。
でも、やっぱり何と言ってもEWIが看板スターだよね。
この楽器が前面にフューチャーされた時には衝撃を受けたものだ。
これで音楽界、楽器界に一大革命が吹き荒れた。
見栄えも音も十分すぎるくらいに未来型で斬新。
石やんの滑らかにフレットボード上を駆け抜けるフィンガリングは札幌フュージョン界屈指の宝だ。
お約束の音色に、皆さんも存分に酔いしれてくださいな。
アミさんの神業とも言えるチョッパー連発も相変わらず切れ味鋭いなあ。
ハルちゃんの優しくも引き締まった鍵盤によるメロディも嫌味がなくて素晴らしい。
アキちゃんがはじき出すビシバシとパーカッシブなアタック感満点なバッキングも、鋭いアンサンブルを構築していて、どこに耳や目を向けていいのやら迷っちゃうよ・・・・あれ、変な解説だなあ…(-_-;)


怒涛の大長編メドレー7連発!!!
「TRUTH」をぶちかましてきた。
日本人ならば誰でも耳に馴染みのある究極の至宝。
1987年4月1日リリースの同名タイトルのアルバムに収録。
1991年にシングルカットされた。
掟破り反則技一撃が飛び出した。
すでにノックアウト状態さ。
それにしても、なんという贅沢なる空間であろうか。
目が点状態。
タイトルやバンド名を知らなくても、メロディーは一緒に口ずさめるね。
それも無意識のうちに。
しかも、脳裏には「F1グランプリ」の爆走シーンがフラッシュバック。
そのくらいに認知度が高いのだ。
フュージョン、ジャズファンはもとより幅広い若者世代の層から支持を受けた。
長年にわたり必ずTースクエアのステージで演奏されてきた。
欲を言えば効果としてエンジン音も演出してほしいくらいだ。
それにしてもパーフェクトすぎるスリリングなアレンジの妙。
まさにジャパニーズ・フュージョンのお手本のようだ。
雰囲気もバッチリ!
更にロマンティックなミラージュ・ワールドへと引き込まれてしまった。

「脚線美の誘惑」
セクシーなタイトルだ。
1982年11月21日リリースの6作目、同名アルバムに収録。
安藤まさひろ作。
ちなみにギタリストの石やんとSTAマサは「まさひろ」と言います((´∀`*))
あ!?安藤さんもだ!!
華やかなリスペクト・サウンドで、一気に攻め立ててくるなあ。
よしよしだ。
あまりにも悩殺モードに誘惑されて、快感に溺れるというのも一興の戯れだ・・・。
でもチラッとシリアスな面ものぞかせるところが、ツワモノ軍団のスタイル。
グルーブたっぷりガッチリとボトムを支え続けて、そこに包む混むようなキーボード官能の調べとEWIによる甘い響きが新鮮。
切り込んでくる、トレブルーなトーンの石やんのフレーズも絶好調。


「ハンク&クリフ」
1983ネンリリースのアルバム「うち水にレインボウ」に収録。
中期スクエアの素晴らしき中堅代表曲。
ずっしりと説得力のある重量感溢れる貫禄のナンバー。
ビンビンにアミちゃんのチョッパーの一音一音が付き刺さってくる。
これでも彼にすればやや抑え気味。
石川くんのコードカッティングも有無を言わせないほどに冴え渡る。
サッポロ界隈に於いて、彼の右に出る者を見たことがない。
タイトルは伝説の「ハンク・マーヴィン」「クリフ・リチャード」からとったと思っていましたが、犬の名前説もあり・・・・。
タイトル付けには、あのユーミンもアイデア出しをしているそうで謎は深まるばかり・・・・。
メインのリフに乗って、ここでも誰もが憧れを抱く各メンバーのとっても心地よい、それでいてインパクトてんこ盛りな好感を持てるソロが満喫できますよ。


まだまだ続く、怒涛のメドレーラッシュ!
間髪入れずに「アルカディア」
1989年3月21日リリースの14枚目アルバム「WAVE 」に収録。
T-スクエアと改名後初のアルバム。(スクエアという同名バンドがすでに存在していたため)
「TRUTH 」を彷彿させるロック調の曲。
手数王アキちゃんの千手観音のようなドラミングは、いつ聞いても目から鱗だよ。
煌びやかに舞うがごとく、ハルちゃんの流麗なる威風堂々たる鍵盤さばきよ。
スティーブ・ルカサー並みな速弾きとアーミングを交えた攻撃的ギターソロや、キーボードソロも文句なしに素敵で胸ときめくほどにかっこよすぎ!!


しかしよくもまあ、これだけの入り組んだ構成を把握しているもんだ、とただただ感嘆していると、いつのまにか次の曲へとなだれ込んでいる。
ダメ押しの「オーメンズ・オブ・ラブ」で、とどめを刺す。
1985年6月21日にリリースした12インチ・シングル。
同年4月1日にリリースされた10作目アルバム「R・E・S・O・R・T 」の1曲目に収録。
長く愛される吹奏楽編成やエレクトーン向きの定番曲。
ちょっとそれまでとは異質なニュアンスを免れない構成だけど、これがまた心底グッとくるではないか。
各メンバーの自己アピールする度合いも、快感ほとばしるバランス感覚。
サウンド美意識の披露具合が絶妙だね。
まるで吹奏楽のために制作されたと勘違いされちゃうのもうなずける。
そのくらいによくできたスケールのでっかい作品だ。


引き続きMCをハルちゃんが巧みにこなす。
前もってアミちゃんから「軽妙洒脱なトークもお楽しみに。よろしく!」と予告されていたんだけど、それ以上に癒しの語りにやられちゃったさ。
「マジックカプセル」でのコミカルな口調も、ユニークでお気に入りなんだけどね((´∀`*))
「青い空とお酒、最高です。
・・・・ハロー・グッバイ!」
1983年5月21日リリースの7作目アルバム「うち水にレインボウ」の1曲目に収録。
もちろん、あのザ・ビートルズ永遠の傑作。
アルト・サックスとEWIを曲ごとに持ち替えてバリエーションをグイグイと膨らませていく。
原曲のテイストを損なうことなく、大胆不敵なる改革を加えている。
これって、ボウっとしていると全くと言っていいほどにカバーだと気づかないよ。
タイトかつ緻密な陶酔のアレンジに痺れるよ。

再びハルちゃんによるMC。
やはり面白い言葉選びに自然とニンマリだなあ。
彼女の優しい人柄がうかがえます。
そしてバンド内の仲の良さがこちらサイドにまでも、じんわりと伝わってきて微笑ましい。
「メンバー紹介をします。
我らがミラージュのビッグボス、アミさん。
ドラム番長、アキちゃん。
正確無比なるギタリスト、石ちゃん。
キラキラなおメメに吸い込まれそうなフミヤスくん。
そして私は温泉マニアのハルコです!!

それでは・・・・次の曲・・・・・サニー・サイド・クルーズ」
1995年5月21日リリースの20枚目アルバム「ウエルカム・トウ・ザ・ローズ・ガーデン」に収録。
ベーシスト須藤満による作曲。
当然極めつけともいえる、ベースソロも豪快に盛り込まれているよ。
会場全体を凌駕したことは言うまでもない。
ピアノに絡む音つくりや、音に対する粒立ちが一筋縄ではいかない。
振り幅の広いアミちゃんのチョッパーは別格。
センターフロントを陣取って、ハイパーEWIを軽やかに吹き込むフミヤスくんは常に笑顔を絶やさずにプレイ。
でもやっていることって簡単ではない。
彼を見ていると楽そうに見えるんだよね。
そう思うんならば実際、あなたもやってみたらいいさ。
後悔するから((´∀`*))。


「これで最後ですよ・・・・・MEGALITH」
1991年3月21日リリースの16枚目アルバム「NEW-S」1曲目に収録。
当時、新加入した本田雅人による派手な作品。
これをアクロバティックと呼ばずに、何をアクロバティックと呼ぶのか?
新生T-SQUREを告げるメカニカルな誇り高きミュージック。
クオリティは一級品だと保証します。
中間部分での高速ユニゾンによるインタープレイでは、恐ろしい、ほどに鬼気迫る演奏を突き付けてきた。
唖然茫然自失で失禁寸前。
これってカシオペアから受けた多大なる影響が如実に表れた結果なんだそうだ。
それを知ったら納得。
会場全体が滅茶苦茶に乗り出したシーンをしっかりと目撃したぞ。
終盤としては申し分なき決定版。
力強いスネアのよる連打炸裂。
そこから次々と覆いかぶさるように追随してくる猛者たち。
レッドゾーン振り切れ寸前。
余力を振り絞っての熱演。
曲者ら全員が汗だくなんだけど、不敵さは絶えない。
あらら・・・・?どこからか現れたおじさんがシャボン玉を次々と飛ばしてステージに彩を添えてくれる。
フワフワと漂う数多くの綺麗なシャボン玉を見ていると、童心に戻っってしまうね。
ラストにふさわしき全員が火花散るほどのせめぎ合い。
目いっぱいに完全燃焼!
会場全体が一体となってのダンス大会。
イスに座ったままの人達も自然と体を揺らしながらノリノリに気分も高揚しているようだ。
どこもかしこも、お祭り騒ぎ。
ライブならではの醍醐味だね。
だからこそ、やめられないライブイベント出演。
満足感に満たされた表情で「ありがとうございました、ミラージュでした!!」
と大団円を告げる。

フィナーレを迎えたミラージュは、達成感に満たされて誇らしげ。
観客席のあちこちからは当然「凄い!!」の声が漏れ聞こえてきた。
それも致し方ないだろうね。
正直な感想なんだもん。
この日最高の超絶悶絶なテクニカル軍団だからな。
それは絶対に保証するよ。
本人たちは至って控えめで謙虚だけど。
「能ある鷹は爪隠す」を地で行くのだ。
聞きたくもない自慢たらたらな垂れ流し野郎とは雲泥の差。

エキサイトしたヤチヨ嬢も、声高らかに賞賛の言葉を絶えず贈る。
そして、この場をお借りして膨大なるスポンサー名を読み上げる。

****この勢いの熱量そのままに、お次も負けてはいられません。
これまた異色のカヴァー・バンドが参上しますよ!!

追記:このライブレポートが想像以上の方々が読んでいてくれているようでうれしいよ。
会う人、会う人が賞賛してくれる。
とても励みになります。
たまに辛辣な意見もいただきますが・・・・(-_-;)
それらも全部ひっくるめて、今後の参考とさせていただきます。
さ、次にいってみよう!!****

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

VOL,203 小樽・夏の終わりの北運河サウンドエナジー12(BERRY JAM編)

2023-09-03 02:33:13 | Live Set List
豪雨で観客のほとんどが、石造り倉庫内へと非難してしまいました。
サッサ、ユミちゃん、マサくらいしか会場にいなくなってしまった・・・・(´;ω;`)
全身がびしょ濡れ状態・・・・。
テーブルも椅子も荷物もわやくちゃ・・・・。
その様を見ていたスタッフのテズカくんが、新品のスポンジを一個プレゼントしてくれた(ピンクの)。
これで拭き取り作業ができる。
大助かりさ。
サンキュー!!
撮影用のテーブル上にマサがセッティングしたカメラも、濡れちゃあ大変だからスタッフ用テントの一角スペースを許可取って借りることにした。
そうこうしているうち、徐々に雨も止んでパアッと日が差してきた・・・。
あららら・・・・・これはもう大丈夫かな・・・・?!。
再び、カメラはテーブル上に戻した・・・・。
観客もドドッと戻ってきたよ。
アッという間に賑わって活気も出てきた。
水たまりも乾いてきた。
さあてと、仕切りなおしだ!
心機一転さ!!

****はい、大好評につき、早速ライブレポートの続きとまいりますよ。
それでは存分にお楽しみくださいませね!!****


会場内に流れているノリノリのBGMは、ビートルズ「ひとりぼっちのあいつ」、シュープリームス「恋は焦らず」、ビースティ・ボーイズ「ファイト・フォー・ユア・ライト」等。


6,14:15~14:40
6番手は[BERRY JAM]
ジャンルは洋楽アラカルト!
隣り街・札幌からの出演。
2年連続3回目。
バンドは2016年の結成、ポップスや歌謡曲を中心に演奏です。

時間ジャストでの開演となりました。

伊達男スギちゃんが率いる「杉ちゃんバンド」(マサは小樽でのベリージャム&スギちゃんバンドで数年前に知り合いになったのだ。
その後も小樽ライブ会場でばかり会うものだから、最初は小樽のバンドだと勝手に思い込んでいたくらい。)のバックで、以前は燻し銀の演奏を繰り広げていた「berry jam」。
このバンドに会えるのを、心待ちにしているファンが一杯いるのだよ。
この日一番の観客動員を記録したのもベリージャムでした。
そうそう、そのスギちゃんも早々から元気一杯応援に駆けつけていましたよ。


 ベリージャムはSTAと一昨年からずっと、対バンでの出演が続いています。
今年2月26日の日曜日、「小樽公会堂・雪明りの路」以来だね。
そういうわけで満を持して「BERRY・JAM」がステージに現れました。

ああ・・・序盤での出演だなんてもったいないなあ。

  結成12周年を迎えた「BERRY・JAM」(ジャンルは往年のスタンダードが中心)。

一度でもライブを見た方ならばお分かりでしょうが、曲ごとに全然タイプの違う落ち着き払ったムードを堪能させてくれるのだから驚愕ですよ。

主に札幌を中心に活動しているのだけど、先述のとおり、何故だか以前は小樽屋外イベントでばかり観ていました。

場所はマリンフェスタや浅草橋(4年前は曜日違いでタイバンできなかったけどね・・・・北運河サウンドエナジーでは観客として訪れてもいました。本当にメンバーの皆さんは研究熱心で、ライブの雰囲気が大好きなのですね。)

その都度、鉄壁なる熱演を繰り広げてくれたのです。

それが縁でマサからのラブコールに応えるべく、STA企画「リブレーション」ライブにも、ちょくちょく参加してくれるようになったのです。
(白石ピグスティ&ススキノ・ホットタイムなどで)

一昨年の12月だって一緒だったし、去年のスターライト(リブレーション)、小樽ゴールドストーン、雪明りの路とずっと対バンが続くよ。
3月13日の日曜日、小樽ゴールドストーン・フレンズライブでもご一緒しました。
すっかりとファミリーバンド化しているね。
結果としては良いことだ。

クリスマス・ライブの打ち上げ時にも、ナベさんはじめメンバーの皆さんとじっくりと会話ができて大収穫。
今まで知らなかった新事実を、たくさん耳にすることができたもんね。
目から鱗とはこのことさ。

 メンバーからのメッセージです

「お洒落で音楽好きな大人の方にフィットする、曲づくりとサウンドを目指し活動してきました。
5年前に雪明かりの路オールディズライブを観て、小樽の皆さんの情熱を知りました。
4年前、遂に念願叶い音楽の街・小樽浅草橋に出演することができました。
そして近年はピグスティ&ホットタイムなどなど他のビッグイベントにも参加ができて嬉しく思います。
たくさんのバンドさん、プレイヤーさんとも親交が持てればと思います。
どうかよろしくお願いします!」

 
4年前夏のステージではロングへアに花飾り、妖艶にムームーを着こなしていた女性シンガー・チエミさんでしたが(アルトサックスも巧みにこなす。その際にはキャンディ・ダルファーのよう)、ここでは艶やかなる雰囲気を目いっぱいに漂わせ、フロントセンターにてボーカルを披露しながらライブは進行。

で、今回のいでたちはというと・・・・ほとんどをラフかつワイルドに決めたメンバー陣と差別化を図るがごとく、茶髪のロングヘア、目にもまばゆい全身黒でスタイリッシュに決めてくれました。

アダルティックさを基調とした衣装で統一したチエミさんは、なんまらセンス良くお似合いでカッコイイ。
嫌味さを感じる派手さもなく自然な着こなし。
マダムのような様相を呈していて、バッチリと絵になるよ。
羨望の眼差しが注がれていました(写真を参照)。
こういうファッショナブルなところも、一つの楽しみですね。

札幌のティナ・ターナーとは彼女のことさ!
STAのアイちゃんも、チエミお姉さんの大ファン。

(ホットタイムの時にはトリプルギターだったり、キーボードのトモミ嬢も在籍していましたが、近年は原点回帰とばかりに急遽5人編成へ立ち返りました。)

最近は何故だか、サングラス姿のメンバーが少なくなったよ。

忌々しい豪雨もスッキリと止んで、開場内は気分爽快で晴れやかだ。

ドラムは毎度お馴染み涼しい顔をして何でも叩きこむ、頼りになる超絶技巧派テクニシャンの若者ノリくんが鎮座。
サッサ解説者の評価も高い。
「正確かつ多すぎないパラディドル。
明らかにここで取り上げている音楽は、タイムリーに聞いていないはずなのに、そんな世代間のギャップなんて軽く超越しちゃう技術力。
スキルが高過ぎる!」
先に出演したボウイ・コピーバンド「狼威」のドラマー伊達くんがスネアを持ってきていなかった・・・・その時にも快く自分のスネアを貸し出ししてくれて助かったよ。
正に好青年とはノリちゃんのためにあるような言葉さ。
スタッフのユリちゃんはその後、予備のスネアを持ち込んで事なきを得た。

ベーシスト&コーラス&ヴォーカルのトモさんは、いつも堂々たるシェイプのHSアンダーソン黒ベースをフィンガーピッキングでプレイするというスタイル(ローズ指板・モリダイラ楽器)だったんだけど、最近は黒のジャズベースで登場する機会が多くなっています(メーカーはグレコ。ローズ指板)。
これはサッサ評論家のリサーチによると、セルフ・ビルドとのこと。
各パーツの選定を0から施しているのだ。

ツイン・ギターはファーストギタリスト&コーラスのタイキ君(毎度お馴染みの3トーン・サンバーストボディにメイプル指板のST)。
彼もまだ20代と若いのに、いぶし銀のプレイで相変わらず観客の心を惹きつけてくれるのです。
いつも使用している黒に大きな白い音符が縫い付けられたストラップ。
これがスティーヴィー・レイ・ヴォーン風で思わずニンマリさせられちゃうよ。


セカンド・ギター&コーラスはリーダーのナベさん。
バンマスは事前にマサへ直々丁重なるご挨拶をしに来てくれました。
重鎮なのに腰の低い方です。
皆も見習わなきゃあね。
3年前の前半まではアコースティックギターをも担当するという二刀流でしたが、近年はエレキに専念。
3月の時にはブロンドボディカラーのフェンダーUSAヴィンテージ・ストラトキャスター、ローズ指板を使用していたけど、今回はブラウンサンバーストのギブソン335でプレイ。

ナベさんの音楽的なルーツに興味しんしん。
アーロ・ガスリーやPPM、アイ・ジョージとかね。
全然ロックの道を通っていない。
ビートルズやストーンズとかは皆無・・・。
意外性の連続でびっくりだよ。
(本当はギタリストにはなりたくなかったとかね)。
ちなみに奥様は、とっても素敵な御方なのですよ。
まさに内助の功。

ほとんどのメンバーがボーカル&コーラスをこなせるというのは、最大の強みですなあ(ヴォーカルにはリバーブを深めにかけて頂きました)。
羨ましい限り・・・・。
あっぱれだ!
その再現力には、ただただ脱帽モノだ。
それは本人達にも直接伝えちゃったさ。

 
豪華絢爛なるberry jamのセットリストを基準に、ドッサリと進行してみたいと思います!
(一昨年の夏からずっと組み入れていた、ジェフベックグループ第1期&2期から、例の2曲は時間の都合で残念ながら今回は割愛されていた・・・・また次の機会に期待)

 
このバンドのレパートリーは膨大な量なので、ライブごと、自由自在に大幅な入れ替えを施しています。
しかもジャンルや年代が多方面にわたっているので、ありとあらゆる音楽通らに受けがいいのだ。
その神髄をまざまざと見せつけられちゃいました。
隅から隅まで、とっても勉強になるなあ。

ワイヤレスマイクを手にしたヤチヨ嬢が、会場の後方受付カウンターからステージ上手へと歩み寄っての司会進行役。

早速、1曲目からやってくれました。
ベリー・ジャムのニューワールドをサラッと披露。
相変わらず、やることが心憎い限り。
ご挨拶替わりとばかりに、意外性を狙ったのか、ゴージャスなサウンドを展開。
ウオーミングアップ程度に巧みにこなしているよ。
中々に生きのいい余裕と貫禄で盛り上げてくれました。
「ストレンジャー」(ビリージョエル初期の名曲。1977年9月リリースの同名アルバム・ストレンジャー2曲目に収録。
ほとんどの国ではシングルになっていないけど、日本ではビッグヒットを記録。
1978年5月21日リリース。
オリコンチャートでは最高2位。
これ一発で知名度がグッと広がった。
ビリーの代名詞のようなものさ。
必ず日本のライブでは歌われており、多くのアーティストにもカバーされている。
よほど日本人の琴線に触れたのだろう・・・。
なるほどね、多分これはチエミさんのリクエストかな!?。
初めて聞いたよ。
ただオリジナルversionそのままのテイクでは取り上げず、ちょっぴりと捻りを加えるところがベリージャムの真骨頂さ)
最初と最後はバッキングにのって、ナベさんによる静かなギター旋律の流れが肝。
だってオリジナルでは、ビリー自身が吹く口笛がこだまするという設定なんだもん。
大胆不敵でエモーショナルな構成。
本来、ビリーは何らかの管楽器で演奏してもらうつもりで、フレーズを口笛にて説明していたとのこと。
それを聞いていたプロデューサーの、故フィル・ラモーンが気に入り、ビリーを説得し、最終的には口笛のテイクに収まった、という逸話がある(ウィキペディアより)。
結果、それが正解だったでしょう。
だからここでは、歌い出されるまで曲名がわかりずらいという趣向だ。
まるで映画のシーンを鑑賞しているような気持になっちゃった。
じっくりと聞き入ってみるのも一興。
ここまでとことんやられちゃあ、不穏なコロナ禍や悪天候なんか途端に尻尾巻いて逃げていっちゃうよ。
そこいらじゅうにゴロゴロと偉そうに転がっている、生意気なじゃりン子バンドなんか束になって挑みかかってきたって到底この空間は醸し出せないよ。
35年早い!!!
とっとと顔を洗って出直してきな・・・・ってなあもんさ。
ちなみにベリー・ジャムはビリーの「ニューヨークの想い」もレパートリーなのですよ。


「暗い感じで進行していますが(((´∀`*))
・・・・・・・・・それではせっかくなので、メドレーでお送りしたいと思います
・・・・皆、独りぼっちじゃあないよ。
明るい日差しが見えてきました、信じていれば必ず叶うんだよ・・・・・という、まさに今現在の世の中にピッタリなアクティブソングです
・・・・・聞いてください」
2曲目、チエミ嬢は再びギターが奏でる荘厳なイントロに導かれながら、センターへと歩み出て堂々の君臨。
まだ明るいけれども、大都会の夜の世界の気品が充満している、ちょっとテンポ遅めでジャジーな「オーバー・ジョイド」(ステイ―ヴィー・ワンダー!
1986年に発表。
アルバム・インスクエアサークルに収録。
アダルト・コンテンポラリー・チャートで8週連続1位を記録!)
つい最近もコマーシャルソングに起用され、毎日テレビから心地よく流れてきてますね。
どれほど時が経っても色褪せることのない、神々しささえをも湛えた名曲だ。
ハッキリいって、これはロックではありません。
オープニングとは、また違う意味で衝撃。
相変わらず曲調がコロコロと変化して、レベルがなんまら高い。
この辺の鋭く奥深いバックボーンが、berry jamを数段別格扱いされる所以。
グッとシックに迫ってくるものがあります。
歌声も独特なる語り口調で低く囁き掛ける、意外にもテクニックが必要な難しい作品。
神秘的な臨場感がたっぷりです。
ワイヤーブラシ奏法も新鮮だ。
と、思っていたらドンドン過熱していきソロバトルへと発展。
間髪入れずに目まぐるしくバトンを繋いでいく。
締めくくりはボーカルに橋渡し。
余韻を残しつつも・・・・・会場は虜になっていましたよ。

場面一転して、サム・クック永遠の代表作「TWISTIN' NIGHT AWAY」。
邦題は「ツイストで踊り明かそう」
1960年にリリースされた歴史に残るアルバム「THE WONDERFUL WORLD OF SAM」に収録。
1962年1月にシングルカット。
クック自身による作詞・作曲。
ビルボードのR&Bシングルチャートでは、見事に1位を獲得した。
熱冷ましには最適の軽快なる疾走感満点ナンバー。
ボーカルはチエミさんからトモさんへとバトンタッチ。
タイキくんによる懇切丁寧なるギターの指さばきが伝わってくる。
盛り立てるべく、この場面にはもってこいだね。
躍動感溢れるダンス気分に浸りきって、ツイスト・タイムへと洒落こむカップルも数組出現。
いやが上にもドラマティックなエクスタシーワールドへと誘われてしまいます。
クラブさながらに鮮やかなサウンドが弾き出されている・・・・。
心にシミジミと染み入るほどに楽しくもほろ苦い、オールディズの決定版だもんねえ。
噛み締めるように、優しく歌い紡いでいたのが印象深かったなあ。
満を持してチエミ嬢の秘密兵器サックスがブロー!
ここに持ってきたのかあ!
ハイハットの素早い刻みから、思いっきりエモーショナルなギターによる美しい旋律を筆頭に、徐々に高みへと登り詰めていく様は感動的ですらあります。
起承転結の絡みはお手本のようなもの。
誰もが言葉を失うほどに聞き入っている。!!
落ち着き払ったステージングに徹してはいますが、内に秘めたるパッションは常に燃え上がっているようです。


「5人中、3人が二日酔いです・・・・((´∀`*))
朝の5時まで飲んでいました・・・・(-_-;)
(おおお!生粋のロッカーだなあ。
トモさん、チエミさん、そしてノリちゃんが具合悪いのだ・・・・)
ちょっと、ナベさん、首に巻いてるタオルを取りなさいよ!((´∀`*))」


「さあ、・・・・がんばろう!!
ドウ―ビー・ブラザースで・・・・・・ロング・トレイン・ランニン!!」
1973年に発表された初期ドゥービーの定番曲。
アルバム「キャプテン&ミー」に収録。
ここからの第1弾シングル。
アメリカのチャートでは最高ランク8位。
ギタリストならば必ずコピーしちゃうであろう、究極のギターカッティング。
何と言ってもこれが痺れるのだ。
この曲はもう数えきれないくらいにライブで演奏するバンドを見てきましたが、ベリージャムも披露するとは夢にも思わなかった。
ウエスト・コースト・ロックも守備範囲だったとは・・・・。
今までに聞いてきた色々なバンドの演奏中、群を抜くほどの完成度を誇っているよ。
これは完全無欠の嬉しい裏切り行為です。
このバンドにはキーボードがいないけど、ツイン・ギターで十分に役割分担しているので問題なし。
この曲ではそれが遺憾なく発揮されている。
パーティー気分へダメ押しとばかり、もっともっと煽るような行為に発展していく。
決めのタイトルパートコールでは、後方観客席からナイスなタイミングで合の手が入る。
よくぞ、わかってらっしゃる。
トリッキーなナチュラルトーンによるリックを絡めた、乾いたサウンドのギターストローク。
ポーカー・フェイスのトモさんによる重量感タップリのボトム・ライン刻みとコーラスもいぶし銀。
普段のニコヤカなる佇まいとは一閃を画すほど。
声援が絶えず送られています。
対バン連中も客席も大合唱!
恐ろしき脅威のパフォーマンス集団だ。
鮮やかなる彩を添えるチエミさん。
しかも終盤では一種独特な凝りまくった焦らし技でぐいぐいと牽引。
余力を振り絞ってのドラムソロから、怒涛のギターソロへとなだれ込む。
お約束の一端ブレイク・・・・・
ノリちゃんが小声で「せ~の!」((´∀`*))
タメを聞かせて最後の1音に至るまでチームワークが絶妙。
仲の良さがこちらサイドにまで伝わってくる。

「スーパースティション
(再びスティーヴィー・ワンダー。
邦題は迷信。
1972年11月リリース。
全米ビルボードホット100シングルチャートでは第1位を記録。
アルバム・トーキングブックに収録。
当初はあのスーパーカリスマギタリスト、ジェフ・ベックのために書かれた曲であった。
ちなみにこの曲をこの日、STAはかぶっちゃうことを避けるために外させていただきました)!!」
やや重めのドラムによるリズム・ワークにのり、チエミ嬢がオーディエンスの視線を一身に集めています。
クラヴィネット風なギターリフから、アップテンポにはじけ飛ぶ旋律に煽られて、いやがうえにも無意識に体が高揚する。
ここにホーンセクションが吹き荒れたら、文句なしにパーフェクトだ・・・・て、それは贅沢すぎる注文かいな((´∀`*))。
それはともかくも、ミュート気味のパーカッシブなファンキー・ギターによる表現、しっかし上手いよなあ・・・・。
異質なモータウンのトーンに感化されて、アドレナリンが全身から噴出。
グルーヴィーなアンサンブルが一体化して、勇猛果敢に、より巨大なる音像を構築する。
さすがだ!
毎回タイプの異なるテーマを掲げて観客に提示してもくれます。


ジャッキー吉川とブルーコメッツで「ブルー・シャトー」が飛び出した。
まさに予想だにしなかった往年の大ヒット曲。
衝撃だ。
1967年3月15日にリリースされたGS界の金字塔。
オリコンチャートでは最高14位を記録。
レコ―ド売り上げは150万枚で同グループの代表作品。
このバンドの間口の広さに改めて驚愕した次第。
やっぱりこのバンドは大物感が滲み出ている。
その佇まいも含めてね。
意外にも、多分ベリージャムがGSを取り上げたのを私が聞いたのは、これが初めてなのではないかなあ・・・・?
なあんて考えているうち、あっという間に終了。
この頃の曲って、めっちゃタイトでシンプルでストレートに短いんだよね。

「どうもありがとうございます。
2019年に初めてこのライブイベントに出演させてもらってから、2年連続今日で3回目です。
でしゃばることなく、存在感をアピールしていきたいと思いますよ。
続きましても、懐かしい曲です。
流行っていた当時を思い出しながら、しんみりと浸ってみてください。
ユーミンで‥‥中央フリーウェイ!」
1976年11月20日発売の4THオリジナルalbum「14番目の月(独身時代最後のアルバム。週間オリコンチャートでは最高1位を記録)」に収録。
中央自動車道の光景が脳裏に、沸々とフラッシュバックするよ。
これもベリージャムでは初めて聞いた。
センスの良いセレクションには、毎回舌を巻いちゃうけど、ここでも同様。
誰だって名曲を取り上げたいのは同じ心情。
でもそれと実演するのは別の話。
他では単なる自己満足型で痛い残念プレイがほとんどを占める中、ベリージャムは決して大げさではなく素晴らしすぎるほどにパーフェクト。
なんたる度量の深さとテクニック。
お洒落なメロディラインと野心的で複雑なアレンジを、キラキラした雰囲気と陰影のある余韻も再現する度合いが超半端ない。

間髪入れずに次へと雪崩込み。
ここで披露されたのが、驚愕の山下達郎で「ライド・オン・タイム」
通算6作目の同名アルバムに収録、および37作目のシングル(アルバムとシングルはversion違い)。
1980年5月1日リリース。
オリコン週間チャートでは最高3位を記録。
ターニングポイントともいえる永遠のアンセム。
当時、カセットテープのコマーシャルにタイアップ曲として書かれて、達郎自身の出演していたんだからね。
今では絶対にありえない話だ。
こんな大曲を取り上げるバンドなんて見たことも、聞いたこともないよ。
何たって、本家の達郎さんでさえ「これはライブで演奏するのがとても難しい構成の曲」と述べているくらいだ。
達郎黄金のパートナー(ライブ&レコーディング共に)が築かれた頃の曲だけに随所で凝ったリズムパターンがビッシリと詰まっている。
青山純、伊藤広規、難波弘之という凄腕のラインナップを思いっきりリスペクト込めて忠実にプレイ。
そのクールなるスタイルとコンセプトに、迂闊にも感銘を受けちゃったさ。
ここぞというパートで思いっきり吹き込まれるアルト・サックスソロもチエミさんが担当。
その男顔負けな堂々たるプレイには脱帽しちゃった。
細部にわたって、不安定な部分も皆無にスマートに終了。
本来ならばエンディングで荘厳かつ重厚でドラマティックなアカペラで締めくくられるところを、ベリージャムはシングルのエディットテイクでトライしていた。
これはこれでありかもね。
余韻を残しつつも・・・・・会場は虜になっていましたよ。
しかし、ものすごいものを聞かせてもらった感で言葉を失ってしまった 。
そのくらいの衝撃だったよ。

さあてと、次には何をやってくれるのかな・・・ワクワクものですよ。


「去年はユーミンがデビュー50周年ということで、あちこちで話題を振りまいていましたが、私たちも1曲取り上げていいですか・・・・?
真夏の夜の出来事・・・・」
猛暑に夏の曲をチョイスとは乙な計らい。
松任谷由実の24枚目のシングル。
1993年7月26日にリリースされた。
album「U-MIZ」に収録。
オリコンチャートでは2週連続1位を記録して、めでたく初のミリオンセラーにも輝いた。
自身最大のヒットシングルとなっている。
この曲も、他のバンドが演奏しているのは、ちょくちょく見ているけど、ベリージャムが取り上げているのは初めて見たよ。
その狙いは的中したようだ。
圧倒的に!!
この曲の肝は案外見逃されがちなんだけど、特徴的な珠玉のベース・フレーズだと思う。
縁の下の力持ちに徹しつつも、しっかりと黙々とボトムをキープする姿はお手本のようだ。
そして、もちろん踊れる躍動的なアップテンポで、エキゾチック曲調がお約束。
大人の激しい恋愛の熱情を、わかりやすくラテンチックに表現しているところがミソなんだろうね。


「ラストとなりました・・・・・君の瞳に恋してる」
出た!
この曲くらい、このライブイベントで演奏回数の多い曲はないでしょうね。
ずっとその記録は破られずに更新中。
どれだけのバンドが取り上げてきたことか・・・・。
しかも必ずオーディエンスが一体となり、輪になって盛りあがるのだ。
数年前まではコロナ禍のためにそれも叶わず、皆さんジッと大人しく我慢して各自でノッテいたのですがもう今はそんな心配もいらない。
辛い時期だったよねえ・・・・早くも完全に通常の世の中に戻ってくれい!
にっくきコロナのクソ野郎め!
もうすぐ自粛生活の日々もお終いだ。
冷静になって・・・・・曲の解説です(笑)。
実はこの曲の発表はかなり古いのだ。
1967年4月にリリース。
オリジナルは、フランキー・ヴァリのソロシングル。
彼は伝説の華麗なるコーラス・グループ「4シーズンズ」のシンガーだ。
アルバム「the 4seasons present frankie valli solo」に収録。
ビルボード・ホット100誌では、同年7月22日に最高ランキング第2位を獲得。
数多くのカヴァーが、今この瞬間にも世界中で生まれ続けている。
親しみやすくも、愛らしいメロディラインが秀逸。
それは国境をも軽く超越しているし。
その中で一番有名なのは、やはり1982年12月6日から3週連続日本オリコン洋楽シングルチャートで1位を記録したボーイズ・タウン・ギャングでしょうね。
ディスコ調のアレンジが大当たりして、大体のカバーバンドはこのテイクを迷わず参考にしている模様。
ベリージャムも、もちろん例外ではないでしょう。
それは大正解の選択だ。
でもここでもチエミさんの隠し玉サックスが、炸裂していたことをしっかりと記しておこう!


当然、アンコールの声が鳴りやみません。

「ありがとうございます!!
メンバーの3人は目が充血していて吐きそうです・・・((´∀`*))
じゃあ、次も再びベースのトモさんが歌います。
(必ずトモさんのボーカル・パート・コーナーが用意されています。
しかもこの日は2曲も。
トモさんの声質、キーやキャラクターから吟味された選曲の妙も爽快。
最近は歌っていないけれど、イーグルスなんかも、そりゃあ絶品なんですよ!
特筆すべき点は、トモさんとナベさんが兄弟のようにみえるところ((´∀`*)))
・・・僕は愛するあなたに電話をかけたい
・・・・恥ずかしいほどに
・・・・そして愛してる、アイラブユーと言いたい
・・・今すぐにでも伝えたい
・・・・なんていう歌詞です。
みんな、愛してるって言ってほしいよね
・・・・・・いっぱい言おうね」
「俺は、いつも言ってるよ」( ´艸`)
口笛ピーピー!
「オーケー、一気に黄金のR&Bワールドへと突入します~・・・・・!!」

威勢のいいカウント「1・2・3・4!!」から飛び出してきたのは・・・・・もうご存じでしょう
「・・・・心の愛」(天才スティーヴィー・ワンダーの作品)
多くの国で1位を獲得した、モンスター級のビッグヒットソング。
1984年リリースのアルバム「ウーマン・イン・レッド」に収録。
うんちくを・・・・・これは元々、1979年にブレッド&バターへ提供した曲だというのだから驚き!!
ベテランならではの味わい深いひと時。
もう余裕綽綽に構えているんだからなあ。
全体を覆いつくすかのようなタイキくんによる、壮大なるギターの音色が効果覿面。
ツボへと、モロにはまった感ありのオーディエンス達は脳天ヒューズ・スパークしまくり。
熱冷ましとばかりにこの曲をここへもってくるなんて、心憎い粋な配慮ですなあ。
シンプルなバッキングが圧巻だよ。
皆でニコニコと大合唱だ。
華麗なるチエミ嬢&ナベさんによるコーラス。
もちろんベリー・ジャムは、こだわりにこだわりぬいた趣向を施して、へヴィーな演出で場を盛り上げていました。
ステージの進行具合を、詳細に計算しつくした組み合わせは素晴らしい。
敬服しちゃう。
ツインギターのよるアンサンブルは見事過ぎだ。
しかもベリージャムのメンバー達の許容量の幅は玄人はだしだね。
なんでもこなせちゃうんだから。
ロック、オールディズからディスコ、ソウル、R&B、果てはラテン、J-POP、ボレロに至るまで一大網羅しています。
ありとあらゆる経験にもとずいた自信を基盤にしているだけに、守備範囲の広さが容易に窺い知れます。
まあ、いずれにせよ、決して古臭くなったりしない、これは光輝くトドメのポップ・アイコン。
よりコンパクトに纏め上げられた、もってこいの一撃ですね。
何から何まで申し分ない・・・・皆、楽しそうだよ。
この光景を後方の席から眺めていたんだけど・・・うかつにもシミジミと感動しちゃったさ・・・・。

何度もしつこく言うけどギターのタイキくんは、メンバーの中では息子ほどの年齢差なのに、これまた卓越した腕前なんだから恐れ入っちゃったよ。
牽引役もムーディーに請け負っていたし。
時には先輩達を凌駕するほどの存在感も発揮していて、風格さえ滲んでいるよ。


和気藹々の中にメンバー紹介を、さりげなく織り込む。
だから飽きずにだれる事もなく、陶酔の極限まで導いてもらえるわけですね。

ナベさんは鉄壁なメンバーばかりを揃えて心底誇らしげだ。
そのナベさんが、昔取った杵柄ギターフレーズでフィニッシュを飾った。
転調を経た後に、爆発的な畳みかけでフィナーレを迎えてしまいました。
当然、賞賛&感嘆の声が鳴り止みません。
最後の最後まできっかりと、お見事の一語に尽きる。

「どうもありがとうございました!!
またどこかでベリー・ジャムを見かけましたら、今後とも応援のほどよろしくお願いします。」

****痒いところに手の届く恍惚の安定感と采配には、もうお手上げさ。
完全に参りましたよ
‥‥大満足、お疲れ様でした!!****









コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする