THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,203 小樽・夏の終わりの北運河サウンドエナジー12(S・T・A編PART,5)

2023-09-12 03:11:25 | Live Set List



果てしなき怒涛のライブ攻勢なのだ・・・
もちろん、お約束のメガトン級なナンバーで息の根を止める所存だ。
ARE YOU READY!!??****


「・・・・・今は何時くらいかな?(チラッと時計を見る)
・・・・・・極上のミッドナイト・ソングでラストを締めくくってみたいと思います」

この時、すでにコバちゃんはギターを掲げて小刻みに震わせつつも,唸りを発する・・・・・「ウィ~~~ン・・・・・・」

マサは前傾姿勢で、モニター・スピーカーに左足を乗せたまま「いきます!
盛大に盛り上がっていきましょう~!
 松山千春の曲ではないですよ(笑)
・・・・・・25or6to4!!!」 
(EDIT/ VER。
オリジナル・セカンドアルバム「シカゴと23の誓い」に収録。
この曲がワールドワイドに大ヒットをして人気を決定づけた)

マサがコバちゃんの方向を左手で指差すと、「ギュイーン!」のスライディングから
「ガガガガガーン!」
ギターが、これ以上ないほどの速さで過激に攻め立てる。
マサも一緒にメインリフを弾き始めると、モッチンも問答無用とばかりシンバル類総出で便乗する形にて熾烈になぞってくる。
追随してアッキー、ウパちゃん、ユーちゃんらを交えたメンバー全員が「ヘイ!ヘイ!」

「会場後ろの方も一緒に!!
HEY! HEY!」

驚いたことにメンバー全員が一丸となってそれに連動して、ノリノリに手拍子を交えている。
その上、しきりに楽器を振っている。

いつの間にかアイちゃんは伝家の宝刀とばかり、タンバリンをアッキーから借りてシェイクしながら元気一杯に飛び跳ねているではないか。

疾風のごとく耳をつんざくホーンセクションの狭間に、キーボードも参戦でリズムの鬩ぎ合い! (この曲でマサは以前にシンセ・ブラス・スコアをアキに送付した。
初代TBコイズミくんの採譜)

あるバンドは「STAはスペシャル軍団」

パープル・ブリンガーのギタリスト、シンちゃんいわく「ギタリストは上手いし、いい音を出しているね~!」

あるパーカション奏者いわく「STAはレベルが高い」

あるトランペッターいわく「STAはブラス殺しのナンバーばかり・・・」

あるミュージシャンいわく「STAは歴史と伝統あるバンド!」」

あるキーボードいわく「STAは憧れ💛!!」

マサは1フレーズごとにステージフロントに並べられているモニター・スピーカーに左足をのせながら移動。

コバちゃん&マサが両サイドのフロントにて陣取り。
この躍動感あるロックなコントラストが長年の理想形だったのさ。

ギターが堂々とスポットライトを浴びる場面になると、必ず最前列に飛び出してきて自己主張。
やはり花形楽器だもんね。

各メンバー達も負けじと大奮闘。
なるほど心強き存在感。

この曲、アイちゃん初のリードボーカルに、モッチン&アッキー、ウパちゃんを交えての白熱するコーラス隊体制も、俄然と馴染んできた。

ホーン隊を筆頭に、拳を突き出すタイミングも絶妙。

アッキーも、チャーミングなポーズで、エキサイティングなジャンプ・プレイを披露しての挑発。
以前に礼儀正しく優しいルチュも、アッキーの超絶技巧パフォーマンスをスターライトで称賛していたっけねえ。

誰言うともなくメンバー達が合間を縫って
「イェーッ!!」
観客たちも「イェーッ!!!」のコール&レスポンス要求で半狂乱。

もうこれで本当に終わりだと察してか、全員グチャグチャで、どこもかしこも必死の形相です。

STA全員が右手を何度も振り回しての熱演。

更にマサは仰け反って、オーディエンス達とコミュニケーションをはかる。

ヘッドバンギングにて両膝つき、気迫のフォーメーション絡みを続行。

コバちゃんは、虎視眈々、隙間という隙間をびっしりと雷鳴のごときチョーキング・ソロで埋めつくすほどに我を忘れ、ギターの鬼と化し、それに呼応しています。
でも、抑揚のメリハリはバッチリ!!!
ありとあらゆるテクニックをぶち込んでいる様は、まるでギターの教科書、お手本を提示しているかのよう。
締めはエフェクター・ボードのスペースにもどって、ワウワウペダルを踏み込む艦砲射撃で爆発寸前
(本家のソロをほぼそのまんまに再現。
 これも究極のフィンガリングで完成形とみた。
 オフステージの時にマサはコバちゃんに言った。
テリーのソロを弾いている時って本当に満たされた表情をしているね、と。
そう言われたコバちゃんもまんざらではない様子)。

そして数年前からギターソロの後半でやりはじめた、シカゴ・ライブバージョンでのブラス・フレーズをコバちゃんの合図を待ってホーン隊が吹き込む。

トドメはウパちゃんによる、きっついハイノートで息の根を止める。

ウォルター顔負けなサックスで、他のメンバー達と対等に渡り合う。

パワフルなバカテクの管楽器が2人も在籍しているという贅沢さが、良い方向に作用しているようだ。(量よりも質だということを実証した次第)

オフステージでは控えめで賑やかに楽しい((´∀`*))彼らも、いざステージに立つと強烈なる存在感を放っているのだ。

ウカウカしてなどいられないよ、みんな。
ヤワなヤツならば、一瞬で足元をすくわれるさ。
マサがベースのネックを観客方向に突き出す。
その時、サカエくんがフレットをポンと叩いたら、マヤマくんに怒られていたさ((´∀`*))
全然、問題ないよ。((´∀`*))

モッチンのところまで駆け寄って再びバスドラムに足をのせて、しつこいくらいに煽りまくり、シンバル連続キック攻撃。
更にはホーンセクションのところへも訪れて、一緒に爆笑ダンシング。

最近、モッチンが凝っている重ね録りのリズムとフィルを分担したパターン。
これにはひたすら苦慮しているらしい。
「よし、うまくいったぞ!」と思い、自宅で改めて聞き返してみると納得がいかないのだとか。
超難解な作業だ。
曲の細部までをも、若い頃から聞き漁っていたからこそ、こんなところもトコトンにまで超絶なるこだわりがあるみたい・・・・・。
しかも、リラックスしながら和気あいあいと楽しそうに不敵な笑みを浮かべつつね・・・・。
これらを前回からユーちゃんのティンバレス(高音部)とのアンサンブルで見事に再現してのけた。
恐るべきアバンギャルドな究極のツワモノ・コンビ誕生の瞬間を目撃した。
大体にして、こんな、奇想天外な発想にトライすること自体が、無謀すぎるよん。
本家はもとより、カバーバンドでも見たことも聞いたこともないよ。
いつでもどこでも、実験的な精神ほとばしる遊び心を持っているロッカー達。
もう少しで恍惚の領域に到達するのではないか!?
これも血と汗と涙の果てに得られる特権。
当然、並々ならぬ実力と経験とシカゴ愛も備わっていなければ話にならないね。

メンバー達が俄然色めき立ってきた・・・この状況。
どいつもこいつも、ビックリするぐらいに凄い奴らばっかりだ。

何が飛び出して、どんな展開になるのか。
我々にも皆目見当がつきません。
まあ、こういったスリリングな崖っぷち綱渡りパターンもSTAトラの穴ならではの持ち味だね。
やはり役者がヒトアジ違います。

マサが自分の楽器を垂直に突き上げて、揺すりまくるの図。

尚もコバちゃんのソロは轟き渡り、ホーンセクションは管体が破裂するんじゃない!? と、思えるほどの気迫プレイをクローズ・アップ。

照明スタッフがSTAのメンバー達を追うのは大変な作業だ
(事前に、とにかく思い切りサイケデリックにアーティスティックにヘヴィーに点滅してと希望提出しておきました。
 無理難題な注文だよなあ・・・・・・・・・笑)。

プレイしている我々でさえも、震えがくるほどの高評価を下したくなる。

エンディングではベースのネックを天高くに立てホップステップ。
ベースギターを肩からはずして、頭上高々に掲げるポーズ。
いつもならばここで終了なんだけど、この日のプッツン度合いは異常だった。

多分、一昨年の7月に食らった「小樽の旋風」に対する憂さ晴らしか!?
もう制御がきかない。

あまりにも危険とメンバーや観客たちからクレームが入りお蔵入りしていたアクションも、いきなり首をもたげちゃった。
ベースギターを脳天に乗せての衝撃音・・・・しつこいくらいに「グワングワーン!!」。
さすがにベース破壊とアンプにガソリン爆破と客席落下はなし
・・・・当たり前だよ(爆笑)
とどめはベースをマシンガンに見たてての抱きかかえ連射攻撃してからボディを目前に突き出す。
最前列に陣取ったカメラ小僧達もシャッターチャンスとばかり、激写に次ぐ激写で忙しそう。
ノイジーな悲鳴をあげるベース「グワ~ン、ギュワーン!」。
小樽で以前、可愛い弟分のサッサが「マサさんはいつもあれだけ複雑で難解なベースラインを弾きながらよく歌って動き回れるなあ」と感嘆の声を寄せてくれた。
これは快挙だ!

極めつけのフィニッシュは
「YEAH!!」一礼して、マサが再びモニター・スピーカーの上に上り、豪快なるジャンプ一閃でTHE END!!!


「ありがとうございました!」
温かい拍手に感謝です。


この後には珍しくステージ裏の控えスペースで、メンバー一同が絶えず出入りしているミュージシャン達とリラックスしながら笑いを交えて歓談と写真撮影に勤しむ。
こんな事も今までは滅多にありえなかったことだ。

興奮状態の対バンのベーシスト君がマサの元に駆け寄ってきた。
「控えめに言わせてください・・・最高でした!!!」
嬉しいコメントだね。
わかる者には難しい説明なんて皆無。
フィーリングで以心伝心だ!
これに尽きる。
大風呂敷を広げている暇があったら、クールな音を一発でもぶちかましてみろよ・・・ってなあもんさ。

確実にSTAはギアを上げて良い方向に向かっている。
コミュニケーションを台無しにする人間なんかが介入する余地なんかはなし。
有言実行に尽きる。
たった今まで演奏していた内容に対する満足感が、ここでのメンバー達の表情に集約されています。
手ごたえ溢れる、充実感の証明。
当然一人一人、反省点は数々あれど、以前と比較しても飛躍的に伸びてきています。

耳の肥えているシビアな対バンや観客達が述べているのだから間違いなし。
同じ過ちは繰り返さない。
それを糧に更なるステップアップを図って、一致団結していきましょう!


さあ、早くもニューラインナップによるSTAが204回目のライブに向けて虎視眈々と狙いを定めているよ。
要注目だ。
2023年後半のSTAも、遠慮なくシカゴを中心としたブラス・ロック道を開拓して前進するのみ!!


ライブ後のドリンクと食事が至福の味で筆舌に尽くしがたい。((´∀`*))
予告編・・・・・
来月も札幌のダイナマイトなソウル・シンガーが再びSTAに戻ってきますよ。
ああ・・・・また話題を独占するなあ!!
半端なコケ脅しが嫌いなタチなものでしてねえ!!

VERY SPECIAL THANKS TO・・・RAIRA-CHAN&SPONGE&MR,SAITOH&KAZAMAKUN&SIGICHAN&TOMOCHAN&MISATOCHAN&TOMMY&TOMIECHAN&RUCYU&MASAIKUN&BASE BREAD&LEMON BROWMIE&PEACH BROWNIE&FRIED NOODLES&SANWICH&OOLOMG TEA&THUNDER&RAIN&YACHIYOSAN&TEZUKAKUN&YURICHAN&MICTYAN&NISHIYAN&MEMECHAN&KNIGHTKUN&MAZUKUN&NABESAN&HARUCHAN&AMINO ACID&ISHIYAN&SHOCKSS&KAZUKUN&KANONCHAN&MINATOKUN&DELICIOUS STICK&SASSA&CHEWING CANDY&SOFT CANDY&MINERAL WATER&BARLEY TEA&SEAGULL&PLUM&SJK&MAYAMAKUN&SAKAEKUN&TAMOKUN&FUKUSAN&MUCTYAN&MI-CHAN&UMBRELLA&AKICHAN&ANIKI&TED NUGENT&JAMES&NORICHAN&YOSSY&ARAKISEKISAN&MADAME&BEER&BEAN&JAGARIKO&SUNFLOWER&SMOKIES&MOTH&HIROKUN&SUPAN'KO-RU EREKIDAKUN&STAIRWAY TO HEAVEN!!






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VOL,203 小樽・夏の終わりの北運河サウンドエナジー12(S・T・A編PART,4)

2023-09-12 03:11:25 | Live Set List




メドレーで「アイ・ウィッシュ(回想)」
スティーヴィー・ワンダー名曲中の名曲。
1976年11月リリースのファンキーなヒット曲。
全米シングル&ソウルチャートで1位を記録。
シングルエディットは3分37秒。
アルバムバージョンは4分12秒。
「キー・オブ・ライフ」に収録。

ナイスなタイミングを見計らって、間髪入れずにマサが珍しくベースで、イントロの16ビート・リフ・ラインを淡々と奏でながらも歩みを止めない。(モッチンが、この曲ではドラムのそばでプレイして、とリクエストしてきた。
リズムアンサンブルをより重視してのことだろう。
職人肌のドラマーは、言うことが一味も二味も違うね)

前曲とは全く毛色の違う曲調。

この曲、もういつSTAで演奏したのかを念入りに調べてみたら、やはり先月23日の日曜日、浅草橋サウンドエナジーでプレイしていた。
もちろんアイちゃんがヴォーカル。
過去には何度も散々な目にあったので、もう、すっかりうんざりしてしまい、封印していたという,いわくつきの可哀そうな曲。

でも今のメンバー達ならば問題なく楽勝。
本来は数人の重厚なるコーラスが入っているんだけど、STAは本家本元ライブテイクをお手本に、持ちうる限りの団結力で乗り切った。

コバちゃんのギターは、繊細だけどやや控えめに小技を披露。

マサ&ウパちゃんは2か所のコーラスもバッチリとこなした。

ユーちゃんは要所要所で、ありとあらゆるパーカッションで彩を添えている。

紆余曲折の末、遂にここへと辿り着いた。

マイクを手に勢いよくアイちゃんが、ステージ中央フロントへと駆け出した。

この日は最初をマサで、それ以降のボーカルはアイちゃんが担当するという筋書き。

男顔負けのストロング・ヴォイスは、ライブで更に遺憾なく発揮された。
やわな男どもが束になって挑んでも、到底叶わないよ。
即座にぶっ飛ばされることでしょうよ。
そのくらいに強靭なる喉の持ち主。
そしてエモーショナルだ。
特筆すべき点は、中間部分に差し込まれるかっこいいハミング。
実を言うと、今までのシンガーでこれを再現した者は皆無。
というか、歌えなかったのさ・・・・(-_-;)
それを初めて、思いっきり忠実にこなしていたもんだから、感動の果てに涙腺がウルウルしてきちゃったさ。(´;ω;`)

それら全てを含め、バックを務めている皆だって驚愕しているくらいだ。

勿論、観客席の誰もがやられていたご様子。
それが証拠に、ライブ・フォトほとんどがアイちゃん中心だった。
本領発揮のアイちゃんはさすがだ。
これが力量の差。
歴然だね。

派手なところばかりにスポットが当たり気味だけど、陰では並々ならぬ努力をしているのだ。
だって数週間で完璧に歌詞を覚えてきて、堂々とふるまっているんだよ。
良く分かっていらっしゃる。

いつまでたっても歌詞カードを当たり前のように譜面台へ置いて、何の思い入れもなく事務的にカラオケ気分で歌う輩とは大違い。
そんなものからは、何も伝わってこない・・・ということは歴然。
歌詞のストーリーも把握して飲み込んでいるし。
涙ぐましき努力の成果が花開いた。

アイちゃんはスティーヴィー・ワンダーの大ファン。
この曲には思い入れがひと際強い。
生き生き伸び伸びと輝いていたよ。
(ついこの間のアイ・ソウル・シブリングスが出演した厚別屋外コンサートでも、この曲を演奏したらしいよ)
エンディングでの変態的な連発ブレイクも、スリリングにバッチリとハマっていた。
テンションもマックス状態で恍惚の領域に達していたさ・・・・。


****さあ!このライブ・レポートも遂に後半戦へと突入だ!!
名残惜しいところだけど、思う存分に堪能して頂戴な。
いくぜい!!****

「どうだい!!
この場にはピッタリだと思うんだけどなあ。
折り返し点となりました。
プログレ、バラード、ソウルと続いてきたから、じゃあここで以前も大好評だったから、調子にのってサーヴィス・タイムと参りましょうか(笑)。」
「ええっ!?何のサービスタイム??」
「何を言おうとしているのか忘れちゃいそうだあ!!
STAのブラス・ロック追求という基本コンセプトから外れるので、受けるのがわかっていても、あまりこういうタイプの曲はやらないんだけど・・・・頑固なもので」
「えええ!!???」
「これだとディスコバンドと勘違いされちゃうからね。
そこで期間限定でディスコ・ナンバーを1曲、お送りしたいと思います(イエ-ツ!!の歓声)
でも、やるからには皆さんも一緒に演出してください。
歌って踊って!!
これ3分で終わっちゃうよ」
「ハヤッ!!」
「マイアミ・サウンド・マシーンの先輩でもある伝説のKC&THE SUNSHINE BANDといえば?・・・・・」
(観客席から)「THAT’S THE WAY!!(笑)」
「正解!!THAT’S THE WAY!・・・・・1・2・3~イエイ!」(ミキサー・スタッフがリバーヴを、がっつりと深くかけてくれた!)

突発的にマサが連動してモッチンと共に渾身のカウント。

もうこの曲は下手な屁理屈なんか一切抜き。

各自で自由気ままに腰を振っています。

アイちゃんもオーバーアクション気味に悩殺フィーヴァー。
マサが事前にアドヴァイスしておいたのさ「プレイしながら踊ってね!」と。
だってSTA史上最も、全身で音楽を表現するプレイヤーなんだもん。
この手の曲ではじけないなんて、勿体無いでしょうよ。
で、この曲を以前ライブに取り入れていたのは、今年1月21日だった。
小樽はゴールドストーンで。

ミツもアキちゃんもウパもユーちゃんも、思い思いのアタックにてフル稼働。
8人体制による、うねるようなラテン系のグルーブという贅沢極まりない編成は、まるでサンタナを見ているようです。

モッチンの歯切れ良い、バッキングがゾクゾクとそそるねえ。
ユーちゃんが醸し出す多種多様なる打楽器の音壁も肝だ。

マサが両膝つくと、シャッター・チャンスを狙っていたカメラマン達が見逃すはずもなく即座に激写。

マヤマ君やサッサが、マサの前に陣取り決めのポーズを要求。

会場後方のフロアはすでにダンスクラブと化している。
バンドと客が熱を放射し合って、見る見るうちに一体化。
その中心で常に陣取るのはもちろんアイちゃんだ。
セクシーヴォイス部門担当の彼女のこと、水を得た魚のように場面場面で色々な顔をちらつかせてもくれます。
言い得て妙。
その采配はバッチリと的中。
客も一緒に歌っています。
皆、ヘトヘトなはずなのにね。
喉が張り裂けそうなほどだよ。
だから今回はより慎重にトライ・・・・。
エネルギーの配分も考えて。
アイちゃんが高々と掲げた右手振り下ろしを全員が注視。(写真を参照!!)
エンディングはばっちりと完了だ!(昨年小樽・浅草橋・屋外ライブ7月16日の土曜日に演奏した時は、トラブってるメンバーもいたけどね・・・・)
ああ、リベンジ作戦完遂で気分もスッキリしたあ!!

マサはペットボトルの水を一飲みしてから「これでいいんだよ。
滅多に取り上げないから、スペシャルヴァージョンでおおくりしました。
皆さん、満足してくれてますか?」
「イエ~ッ!!」
「サンキュー!
アイちゃんに盛大なる拍手を・・・・!!
この歌詞って、私はあのやり方が好き!アハアハ・・・を繰り返すんだよね!!」
もちろんドッと爆笑で、拍手の波。

堂々たる物腰でブラス隊の前に佇むアイちゃんも、手を振りその声援へこたえる。
もちろん愛情込めた表現でね。
昨年のスターライト時とは違う、情熱的なヒラヒラの衣装が、よく似合っている。
見るからにインパクトは絶大だねえ。

アキちゃんもマサもホッとしたのか、満面の笑みを浮かべている。
アイちゃんやモッチンから懇願されていた、コーラスという大役を果たし終えたからね。
これでなんまらと気が楽になったことでしょう
(一部のメンバーらは納得がいかなかったようで、またすぐにでもこの曲にチャレンジしたいそうです)



アイちゃんは本番直前にイヤーモニターの設置をミワくん,,
ユリちゃんに依頼。
その接続コードと、ひらめく衣装が狭いステージ上で動いていると、もつれてしまったので、結局は途中で上着を脱ぐことになってしまった・・・・。
まあ、先月にも同じ状態になったんだけど、その脱ぎ捨て方が超絶にぶっ飛んでた。
前方へ派手に投げ捨てたんだからね!

アイちゃんはちょっとお化粧直しのために一時退席・・・。
MC兼任のマサ・・・・・。
「どうです、皆さん、楽しんでいますか!!?・・・・(笑)
手拍子いくら叩いてもオーケー!
あれれ・・・サッサはいるかなあ!?・・・
(前方の中央のテーブルから手を振ってくれた。
前日もここでリサーチしていたから、さすがに疲れたご様子。
・・・・無理は禁物だ。
長い髪の毛を縛ったりほどいたり。
先月は自身を土方焼けと評していた。
なるほど顔が真っ赤だよん。
皮もドッサリと剥けたそうだ。
そりゃあ、そうだろうよ)
俺は、とっくに還暦を過ぎちゃったけど、まだまだ現役バリバリに頑張っていこうと思います。
若いもんには負けないよん。

早いもので、もう残すところは2曲となりました・・・・
じゃあ、これからもう1曲、ダメ押しとばかりに熱いのをぶっ放してみせますのでどうぞよろしく!!
毎回、STAは色々なタイプの曲を用意していますが、シカゴの強力なるライバルバンドで、ちょっとノリのいい過酷な曲をお送りしたいと思います。
・・・・シカゴときたからには、このバンドをやらないわけにはいきません。
ブラスロック界における重要なるターニング・ポイントと言われているもの。
それでは、俺たちSTAなりのアレンジで勇猛果敢にプレイ。
このメンバー達でなければ実現不可能と言われた強烈な、ディスコでも人気だったという、これもわずか3分足らずのすこぶる燃費の悪い過激な曲。
日本歌謡界にも多大なる影響を与えたよ。
ブラック・ビスケッツ風(爆笑)リフ一発で皆さん、わかってくれると思いますよ(これにざわめく会場内。アイちゃんもここで戻ってきた)。
アイちゃんが情熱的に思いの丈を込めて歌います
・・・・燃え上がってください。
ねえ、アイちゃん!
(と、ここでオーディエンスの方を指差すと皆が大きく手でリアクション・・・・)。」

アイちゃん
「聞いてね!
 ・・・・・邦題は黒い炎
・・・・チェイスで・・・・・GET IT ON~~!!!」 

焦らしに焦らされたオーディエンスが待ってました! とばかりに色めきだつ。
すこぶるアグレッシブなる闘魂がメラメラ!!
モッチンによるカウントで・・・「1・2・3~!」(カウントは多数決で半分の長さになった)

会場内の熱気は沸点に達した感あり。
脳天がカッカと炎上しているようだ。
歌詞の内容は卑猥そのものだけど、火傷しそうなくらいのヴォイス攻め。
このようなやさぐれたボーカル・スタイルのアイちゃんを聞けるのも貴重。
ハードロックも歌いこなせる、器用なシンガーには脱帽だ。
イントロ開始と同時に正面キックを決めたアイちゃんが、なんまらカッコいい。
横目にしっかりと見届けた。
さりげない仕草が板についてるね。
ほぼ1か月をこれらに費やしていた。
だから、熟考に次ぐ熟考で逞しく鍛え上げている。
それもアイちゃんにかかったら全く問題なし。 (密かに和田アキ子さんのテイクを参考までに聞き込んできたらしいよ!
なるほど、わかってらっしゃるね。 )
マサは後方にて、とびっきりのアクションを絶え間なく繰り広げている。
ステージ狭しと前後左右、ドラムセットのそばまでをも休みなく駆け巡る理想のエンターティナー。
更にはバスドラムにまで飛んで行き、足を乗せリズムに合わせて煽りまくる。
シンバルキックの際には、モッチンと目くばせしてニヤリ。
時にはステージ前で待機している、可愛いちびっ子ファン達にもベース・ネックを突き出して煽りをかます。
ベースのボディにパンチをかませたり、指板を逆手にプレイ。
調子に乗りすぎて珍しくもピックを落としてしまった・・・・・仕方ないから滅多にやらない苦手なフィンガーピッキングに即行でチェンジ。
それに感化されたのかSTAのメンバー勢も、積極的に観客へ向けてMORE,MOREと要求。
マサ折り紙つきの、コバちゃんによる隠し味的ジャジーなWOWOWペダルがこれまた秀逸。
 (名器VOXを使用)
コバちゃんはアドリブをこなしながらも真骨頂。
全編にわたって捲くし立てるように掻き鳴らされるストロークも、絶妙なるスパイスだ。
ジャズのエッセンスをふんだんに含んだ超絶技巧なギター・バッキングが、ドライブしながらも光り輝いている。

アキは、どや顔での素敵なソロや、休むこともなく極めつけ振り上げたお手てをダイナミックに鍵盤へと振り下ろしてのデンジャラスなグリッサンド連発。
そして、今回トランペットなし、更に2管ゆえにアキちゃんが不本意ながらもシンセブラスをぶちかます。
つまりは二刀流。
1つのパートだけでも相当にヘヴィーなんだけどね。
男顔負けなテクニカル・スーパーレディだ。
(ちょくちょく指に怪我を負うのが玉に瑕・・・・・)

普段はポーカーフェイスな佇まいのウパ君も、適材適所、要所要所でしのぎを削るかのように攻め立ててくる。(トランペット役をヒステリックに担っている)
ミツも、絶え間ない位に、益々の活況を繰り広げています。

マサは調子にのりすぎて足元に設置されていたドリンクを、途中でステージ床に倒してしまった・・・・。

けたたましきホーンセクションは、バック陣も腰を抜かすほどの威力を確立している。

以前ファニーいわく「ライブの度にこの曲を取り上げているバンドはそうそういないよ」とのこと。
よくよく考えてみたらば、それは言えてるね。

肝心要のトランペットが不在だけど、ウパちゃんを含むホーン・セクション2管編成ともなると、当然ながら厚みが段違い(オリジナルはトランペット4本なもので・・・)。
ウパくんが必死に会得した転調箇所と、ランニングラインでガッチリと埋め尽くしたマサの捌き方も惚れ惚れするほど。

ミツを筆頭にホーンが競い合ってピッチを上げるところなんか、ぶっ倒れるんじゃないか? と、これには心配になってしまったよ。
突き抜け感が尋常ではない。
やはり群を抜いてる。

ウパちゃん、お得意のブローも効果覿面。
メイナードファーガソンか、はたまた本家ビルチェイスを彷彿とさせる超絶悶絶なるアルトでのハイノートヒッター。
ミツはここへきても、スパイスがピリリと効いていて、燻し銀の光沢を放っていたのでした。
スタミナ消耗率が激しい・・・・わかってもらえたでしょう。
体力の温存が課題だね、ここでも・・・・。

アイちゃん、入魂のシャウトが神がかっている。
感無量の極致。
想像していた以上、期待を遥かに超越したボーカルワークには観客も「かっこいい!」と絶賛していたくらいだ。
細かな節回しや絶妙のイントネーション、骨っぽい歌いっぷりには関心しながらも腰を抜かすほど。

けたたましきコンガ連打のユーちゃんも、一種独特なるSTAワールドに今更ながらずっしりと手ごたえを感じているはず。
実はパーカッションが密かな肝。
思わずゾクゾクとしちゃうよ。(アイちゃんが改めて絶賛していた)
それだけにやりがいがあり、一度味をしめたら脱出不可能なジャンルでもあります。
その一挙手一投足全てが、ものの見事、様になっている。


なるほど・・・と世界観がガラッと変化するのです。
後半のダメ押しに至っては、レッドゾーン振り切れギリギリで命がけ。

以前マッキーちゃん曰く「スポーツジムに通っているようだ」とのこと。
なるほど、ユニークでうまい表現をするもんだねえ。

決めのエンディング目印では、更なる進化を遂げたモッチンが、目一杯にタメをきかせてギター・アドリブ疾走ソロ追随からフロアタムにてのブレイク。
マサとのリズムコンビネーションも、ピッタリで絶好調。

ブラス隊含めて全員が残響音を轟かせる中、息も絶え絶えな暴れん坊。
必死の形相で、血管ぶち切れ寸前まで吹き続ける。
燃え盛る炎で焼き尽くされて、真っ白な灰になったかな・・・?

まあ、いずれにしても、一丸となっての勇壮なるハードロック直撃弾逆落としは鮮やかだなあ!
マサとモッチンとでトコトンまで追求して究極の総決算で固め、わかりやすく仕上がった。
全員が安心して取り組むことができ、快感だ。

「この曲、誰か知ってるかなあ?」
観客から「知ってるよ!
わかるよ!」
「あらら、怒られてしまったあ!(笑)」
メンバー達も大爆笑!
「かなり古い曲なのに、知ってる人がいてとても嬉しいです!
もう一度盛大なる拍手をディーヴァのアイちゃんに贈ってくれ!
 よろしく! (笑)」
アイちゃんも手を振りながら満足げ。
ひじょうにいい汗をかいたね。
爽やかな表情にそれらが集約されている。
添付された写真を見てもらえれば、それも一目瞭然。

短期間で、よくぞここまで成し遂げたものだ。
もう自分のものとして吸収しつくした感あり。
今後のためにも、まあ肩慣らしということで。
これで終わりではなく、今後もっともっと面白いコラボレーションを策略中!

皆さんも堪能して頂戴な。
これを見た観客たちは大げさではなくラッキーだ
(実際、その後の反響にこちらサイドがマジ驚愕したくらい。
この曲はいつの間にかゲスト専用になっちゃったけど、それだけに数多くの男女問わずシンガーを招いてきました。
その中でも1,2を競う完成度とハマリ具合だった。
これに異論を唱える人はまずいないでしょうね)。
以前に、ミーちゃんもこの曲の難しさは身をもってご存じだけに「あの早口でまくしたる歌詞の歌い回しにはビックリしたよ」と驚愕していたよ。


****さあ、残すところ、あとわずか1曲(((´∀`*))!
 ・・・余力を振り絞ってフィナーレに突入します。

もう少しの間、お付き合いくださいな。
極上のブラスロックワールドは果てしなく続くよ。

もう泣いても笑っても正真正銘、お約束の展開であれが最後に飛び出しますよ!
覚悟のうえでご用心。
ぜひとも心してね。 ****


****白熱のライブ・レポートは、まだまだ続く・・・・・!!!!****



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VOL,203 小樽・夏の終わりの北運河サウンドエナジー12(S・T・A編PART,3)

2023-09-12 01:41:00 | Live Set List



****アッキー長年のお友達でもある「.J、そうきあ&稲葉美紀DEAR FRIENDS」のMIKIMIKIちゃんが「一昨年、アッキーちゃんが加入したからSTAは確実にパワーアップですね!」とのこと。
その通りだよ。****

さあ、さっそく2曲目はメドレー。

マニアならば思わずニンマリ。
皆、すでに全身汗まみれながらも、気持ちがよさそう。

 ある日、スタジオリハ時にマサがふと閃いた。

「1972年シカゴ・ライブ・イン・ジャパン(大阪の音源)」の再現なんていかすよね、ってさあ。
曲に入る前にロバート・ラムがムード満点にピアノでいくつかのコードをルーズに流す。
トークも交えてね。
焦らしに焦らした挙句に・・・・っていうあれ。
それを臨機応変に対応してくれるアッキーちゃんならば、呑み込みがいいからアッという間に弾いてくれるだろう、と踏んだ。
結果は?・・・・もちろん大成功だったよん。

これ、マサのトークとアッキーちゃんのピアノがうまく噛み合わないと悲惨。
スタジオではまあまあの出来だった。
ラインでも事細かく説明を加えて調整を加え改良。
別にキッカリとした台本なんか用意してはいない。
大体のおしゃべり内容は決めてあるけどね。
「それでは、トップには、凄まじい勢いで吹き荒れる初期シカゴのブラスロックをお送りしましたが、お次はメローな響きで・・・・。
(不敵な笑みを浮かべつつも)特に人気の高い曲をやります。
サッポロから麗しきソウルクィーンのアイちゃんを紹介します。
盛大なる拍手で迎えてください!」
素敵な衣装をまとったアイちゃんが登場。
既に観客は彼女の虜だ。
一瞬で絵になるディーヴァ。
BGMのピアノは、その場の空気感で延々と進行。
タイミングを逃したマサはタイトルを言おうにもずれちゃう。
もう1周弾いてもらう!?
ところがアッキーちゃんが機転を効かせて見事にクリア。
かえって効果が倍増したよ。

「せっかくアイちゃんを迎えたんだから、今日はスペシャルなversionだ。
バラエティに富んだセットリストでお送りしますよ。
あれ!?
どこかで聞いたことのあるピアノだ・・・・
俺はいつも同じMCだと、ある女傑から突っ込みを入れられたんだけど、やっぱりこれだけは言わせて!
今日は日曜日だけど、うってつけの曲をやるよ!
・・・・どうぞ~~サタディ・イン・ザ・パーク!!」

と言った途端にアッキー親分(もっちんがそう呼んでいる((´∀`*))
寸分の狂いもない間合いで、それまでのスローテンポから力強い連打へ!!
(前曲からの音色チェンジも素早くこなす)
絶妙のシンコペーションを基調とした、あまりにも超有名なるイントロをピアノで嬉々としながら響かせる。
後から聞いたんだけど、アッキーちゃんは「今でいいや!」と独自の判断で、ここから本編に突入したのだそうです。
ありがたいことに大正解だよん!
(オーディエンス達いわく、この曲がはじまるといつでも誰もが最高の喜びを滲ませてノリノリなんだそうですよ。
こんな話を聞くと、ミュージシャン冥利に尽きるね。
長年にわたるブラスロック&シカゴ普及活動も着実に実を結びつつあるようだ。)
シカゴ初の記念すべき反戦的意味合いを含んだミリオン・ナンバーがはじまった。
(1972年7月リリース初の1枚組オリジナルスタジオ・アルバムCHICAGOⅤからのファーストシングル。ビルボードHOT100にて最高チャートで第3位を記録)
当然ここでの主役は、最初から最後までピア二ストのアッキー。
いつも艶やかなる着こなしのアキ真骨頂。
(彼女の根性の入り方は半端ない。
メイクもバッチリと施し、アメリカ製のデニム・テンガロンハットと全身を黒ファッションで統一しているではないか!
すでに立派なロッカー然としている
・・・・本当はこの日ムズイからテンガロンハットを被らない、と直前にぐずっていた。
結局は被ったけど。
こんなメローな曲をプレイするバンドってナンマラいかしているでしょう。

裏話・・・・・スタジオリハでは特別なる思い入れを込めて取り組みました。
なんたって長年キーボード不在だったんだからね。
当初マサはピアノなしではやる意味なし、と判断してストレス回避も含め、泣く泣くお蔵入りさせようとした。
ところが当時STAに在籍していたニシヤンや久留ちゃんが、機転を効かせギターコードでのパターンを演じて「どうかなあ!?」とさりげなく主張してきた。
半信半疑それで演じてみると思いのほか、心地よい仕上がりなので、以降はギターアレンジバージョンでずっと披露していたのだ。
もはや手慣れたもんだよ。
これはこれで、斬新で快感。
まるで違和感もなく、結果的にはやって良かったねえ。
西やん達もこれをギターメインで演奏することを密かに夢見ていたんだから、そりゃあ至福の瞬間で天にも昇るでような心持ちだったことでしょうねえ。
加入前にアキ嬢はSTAライブを目前で見て「なるほど。
こういう風にやっているんですね!」と目から鱗状態。
感心しきりだった。
それも参考に加えて、アキちゃんはありとあらゆる音源を片っ端から発掘してきて指癖や強弱、微妙なるタッチ感を調べ上げた。
その結果がここに結実したんだよ。
文句の付けようなんて微塵もあるわけがないっしょやあ。
大役を果たしたね。
涙腺が崩壊しそうなほどだ・・・・。
この感動がずっと欲しかったのさ。
本物だ。
(近年は本家のロバートラムさんがショルダーキーボードやシンセで弾いてるんだけど、やっぱり生ピアノのニュアンスには程遠い。
これが生命線なんだから。
シビアな意見かなあ、これって・・・・だって愛するが故の正直な感想なんだから)

もちろん、それに呼応するように会場全体も熱烈なる声援へと反応が変わっていく。

それにしても、この曲、一聴する限りだとシンプルに聞こえるんだけど、リズムの違いが如実に現れるのですよ。
サビにも奥の深い部分が垣間見えます。
マサは絶え間無く左右に、トレードマークともいえる軽快なステップを踏む。

モッチンは特にこの曲でのドラミングとコーラスが冴えわたっていた。
リハではテイクを重ねるごとにドンドンと難所を克服していき、本番ではご機嫌なスティックさばきで終始していた。
黙して語らずのツワモノだね。

コバちゃんもギター・ストロークの隠し味で、より皆さんが贅沢極まりないハッピーモードに浸れちゃうように美味しいオブリをつま弾いているのだから、不思議なものですよね。

この曲に対する思い入れがすこぶる強い熟練のファンも、満足そうにニコニコしながら手拍子を打つ!
腕組みして目を閉じ、唸りながら、ジックリと聞き入っている対バンも発見。
会場のあちこちで嬉しそうに、両手をあげて大はしゃぎしている人たちも見えるではないか!?
数人のオーディエンス達も、ずっと横並びでタンバリンを打ち鳴らし続けているよん。
ステージサイド(マサの目の前)では、常連組の観客が簡単な振り付けを指導しながら曲と一体になってステップを踏んでいます。

ユーちゃんも時折横目でバンドを確認しつつも、リズムカッティングにのって延々と体を揺らしながら手拍子を要求。

満面の笑みを湛えたアイちゃんも、エキサイティングな観客達にすこぶる癒されたそうで右手を大きく突き出して煽っていたよ。

世界平和を声高らかに提唱する、これこそスケールの大きいマンモス・チューン。

まさしくシカゴ版「イマジン」との呼び声高き、ターニング・ポイントともいえるアンセム。
愛と平和を謳歌しながらも反戦を訴える部分もさりげなく含まれているんだから、さすがしたたかで思慮深い我らのシカゴだ。

アイちゃんが歌いながら最前列に歩み寄ると、客同士が微笑み返し(この曲、アイちゃんは相当に歌いにくいらしい・・・・・)。
バックのミュージシャンらも、すこぶる気を吐いていますよ。

エンディングでのモッチンによるハミングに至るまで、マサのアイディアが見事に実を結んだ
(前回から取り入れたモッチンによるコーラス・ワーク。
これもスタジオ入りしてみっちりとトレーニングしたもんね。
過去にここまでこだわって突きつめた人は皆無だ。
今後も、もっともっと事細かく煮詰めてまいろう!!)。
歌メロには人一倍のこだわりをもって挑んだ。
最近は、マサ長年の夢だったドンドンと複雑になっていくツインボーカル・パートをも現実のものとした。
モッチンと軽くラインで文章とシカゴのライブ映像で打ち合わせしてからスタジオでプレイ。
すると一発で思いが噛み合って大成功
(ステージに上がる直前まで、モッチンはマサへ最終確認を求めてきたほどさ)
その様には、皆も感服していたよ。
これを今まで、一度も実現できなかったのは、一体全体何だったんだあ・・・・?
「YEAH,YEAH~~!!」
マサ&モッチン渾身のハーモニー。
うっとりするほどポップで幻想的なラストに至るまで、気合十分パーフェクト。
丁々発止に完奏。
普段はホノボノと佇んでいるモッチンではありますが、やる時は綿密にヴォーカルとコーラスを決めてくるところなんかさすがですよね。

コバちゃんは、ようやくこの頃になると先ほどまでの緊張感は収まってきてリラックスしてきた。
ユーちゃんもそろそろ肩の力が抜けてきたのか、爽やかな疲労感がかえって心地よいようだ。
あららら・・・・!?
いつの間にか、最前列はオーディエンスでビッシリ状態。
目に焼き付けようと、食い入るようにステージを見上げている。

報告・・・・STAがはじまったときは、夕暮れ時で薄っすらしていたのに、この頃になるとすっかり夜で真っ暗。
照明が派手に点滅効果。
これって、まるで第3期ディープ・パープルのカリフォルニア・ジャムと同じ解放感溢れる流れだ!!


さてさて、勢いそのままにマサがMCも兼任。

「改めましてサッポロ・トランジット・オーソリティです。
皆さん、楽しんでいますか!?
我々は結成18年を迎えてもなお、頑固一徹ブラスロック街道を邁進し続けています。
STAのことをすでにご存じの方はニンマリ、はじめて観た方は圧倒されていることでしょう。
大所帯バンドの宿命ゆえに、ほぼ毎月ライブを行っているのですが、その都度微妙にメンバーに変動があります。
人数やパートも変則的。
で、今日は驚いたことに、STA北運河ニューフェイスが5人もいます!
メンバー紹介をしますので、盛大なる拍手をどうぞよろしくね!!。
誰からいこうか・・・・。
オン・ドラムス・・・泣く子も黙るいぶし銀のモッチン
パーカッション・・・・ダンディなラテン系ユーちゃんです。
アルトサックス・・・・ウッドウィンズのマルチプレイヤーはウパちゃん。
ギターは・・・ショックスのベルボトムジーンズ男コバちゃん
そして・・・・・(上手に控えし歌姫を手招きする)
サッポロ界隈では才色兼備で最近メキメキと頭角を現しはじめてきたソウルフルシンガー、アイちゃん!
(ここでアイちゃんが颯爽と再登場。
マイクを持つ姿が絵になるねえ。
全身から発せられるオーラが半端ない。
神々しくって眩しいくらいさ。)
アイちゃんが率いるアイ・ソウル・シブリングスでも素晴らしい歌声を聞かせてくれるんけど、STAでも目いっぱいに期待していいよ。
せっかく、彼女の歌声を披露するんだからということで、アイちゃんコーナー設けました。
どんなジャンルでもあっさりとこなしちゃうから、全くタイプの異なる5曲を用意しました。
ジックリとご堪能ください。
これまでの濃厚なシーンから気分転換・・・・
次の曲でちょっと熱冷ましをしたいと思います・・・・
知っているかな?
まずはSTA唯一の名バラードを・・・・・・。」

当然拍手喝采だ!!!
さあ、誰もが固唾を飲んで注目していた場面がいよいよ始まった。
STA史上最強の歌姫降臨の瞬間だ!
妖艶なるルックス、ファッショナブルないで立ちとインパクトは絶大。
セクシー部門担当のアイちゃんが、ここで心を込めてしっとりと歌いあげます。

彼女も今回は3回きりのスタジオリハだった。
でも昔取った杵柄とばかりに意気揚々、中央フロントへとゆっくり歩み寄る。

シカゴ初の全米1位に輝いた珠玉の金字塔。
邦題は・・・愛ある別れ・・・・・原題はイフ・ユー・リーブ・ミー・ナウ(演奏は先月の浅草橋オールディズナイト23日の日曜日以来だ。
STAはE♭キーの故ジョン・オバニオン・バージョンでずっと演奏してきたのですが、アイちゃんはピーター・セテラのキーでスマートにさらっとこなしてくれました。
しかも、とびっきりな歌声でね!
やっぱり元キーでなきゃあ。
伝わるものが全然違う。)

スタジオリハでは紆余曲折を経た後、 メンバー達も即座に曲の本質を理解してくれて(相当に大変だったと思うよ)、本番では美しい成果を遂げていました。
コバちゃんは素早くエレアコに持ち替えて、カポも使用。(STA初の出来事!!)
ナチュラルなギタープレイヤーに変身。
ハードからクリアなトーンまで、全く妥協しないのだ。
トコトン徹底的にカッコよく追及するタイプ。
臨場感も満点で、ご機嫌なサウンドだよ。
スタジオリハ時では多角的に、いくつものコードを提示してくれて数段も曲のレベルがアップした。
「それいい!エロっぽい!」と、皆から微妙にみょうちくりんな賛辞を与えられていたし(笑)
本人は「世界一コードを知らないギタリスト」と自負していたけれども、いやはやなんともどうしてどうして。
ライブ当日にも「未練がましく、こんなギターを考えてみました」と、STAラインに早朝から音源をポロロ~ンと流してもくれました。
マサも感銘を受けた次第。
現在の編成上、歌詞から練り上げた構想をコバちゃんは、それまでの彼とは一線を画するメリハリあるプレイに織り込んで没頭しています。
足元に設置してあるエフェクターのスイッチを踏み込んで深めなディレイ&リバーヴを加えたサウンドのソロも、マサのアドヴァイスで1オクターブ上げて、より曲のツボを引き出すことに大貢献。
グッと抑え気味のコバちゃんは、アルペジオとさりげないハーモニックス効果でジックリと持ち味を発揮。
よりドラマティックなる効果を狙い、サスティーン音色を膨らませての装飾。
中間部でのバッキングによるコード進行もバッチリと体得したから、水を得た魚のようにノビノビと演出しています。

そして、もちろんユーちゃんも、大人の魅力で渋い佇まい。
ウィンドウチャイムやトライアングルの音色が澄み渡る。

モッチンのワイヤーブラシが、程好いアクセントを生み出している。
繊細なる刻みも味わい深い。
何も言う事なし。
文句の付けようもない。
テンポもイントロとエンディングでは、ゆっくりと。
中間部は少し早めに、とモッチンが提言。
これって、大正解だった。
曲に新たな生命が宿った瞬間を見た!!

さらには、今回ホーンセクション達の連携で、いつもとはまた違った神秘的な音作りに挑戦してみました。
 全体を覆うように見事なまでのホーンアンサンブルが、叙情的なタッチで采配をふるう。

特にウパちゃんが、ここでフルートを構えて厳かに吹き込む姿には感銘を受けるほど(これもSTA初!)。

和音の構成音というファンタジックな特性が、一番発揮された曲なんでしょうね。
奥が深い…とひたすら勉強になった。

控えめに体をくねらせながらのホーンセクションが、思い切り咽び泣いて盛り立てる。

 特にミツのtromboneが、刺激的な色合いでムード倍増。

そして最大の功労者はアキちゃん。
何か月も前から多角的に検証を重ね、この曲を仕上げてきた。
より原曲の魅力を損なうことなく、いかにして壮大なサウンドを響かせられるか。
そりゃあ、涙ぐましい時間と体力を浪費していた。
煌びやかなる壮大なオーケストレーション・パートがストーリー映像を描きあげるのですが、そこはアッキーの独壇場。
細心の気遣いでドラマティックに決めるところなんて、中々にやるもんだねえ。
痒いところに手が届く、とは正にこのこと。
八面六臂の大活躍。

幻想的な異空間に浮かび上がるSTAの面々。
さすがシカゴ・ミュージックのノウハウを究極に熟知している猛者達だけのことはある。

アイちゃんもサビのコーラス部分で「こうかなあ??・・・」とか、何度も探りを入れてみたりして繰り返しダメ出しを言い続けた。
一番時間かけて、てこずっただけあって完成度もすこぶる高い。
これは堂々と自信を持って言えること。
(でも本人曰くこの歌も難しい・・・との弁)。
 マイクを手に、とろけるような哀愁に満ち溢れた甘いボーカルで言葉に表せないほど切ないくらいの感情移入。

ハードからAOR、ソウル系からミディアム・ナンバーにいたるまで何でもこいの頼りになるスーパーレディ。
さすがモッチン、アキちゃんやマサが絶賛、太鼓判を押して惚れこんだシンガーだけはあるね。

アイちゃん、どうだい?
気持ちよく歌えたかな?

ウパによる絶妙なるハーモニーも後押しして、いい味を出している。

この曲は、数えきれないくらいのライブテイクを重ねてきたんだけど、全く納得のいく内容にはならなかった。
もはや絶望的だったところにアイちゃんが颯爽と現れて、あれよあれよという間に素晴らしい運びとなったのさ。
STAとは運命の結びつきなのか、音楽の女神と意気投合したようだね。
そして今回、益々磨きがかかっていたのは、火を見るよりも明らかだ。
STAメンバーはもとより、観客、対バンからも「ブラボー!」と称賛されていた。
「ウ~~、ママ・・・・♬」
エンディングでのメンバー一丸となっての連結プレイは、芸術の域に到達しちゃいそうなくらいに練りこんだもんね。



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VOL,203 小樽・夏の終わりの北運河サウンドエナジー12(S・T・A編PART,2)

2023-09-12 01:01:21 | Live Set List



****MEMBER****
マサ・・・B VO CHO
AKI・・・KB CHO 
AI-CHAN・・・VO PER
MOCTHIN・・・DR CHO
UPA・・・SAX FLUTE CHO 
KOBA-CHAN・・・EG AG
YUH-CHAN・・・PER
MITSU・・・TB

****SET LIST****
1、INTRODUCTION・・・CHICAGO
2、SATURDAY THE PARK・・・CHICAGO
3、IF YOU LEAVE ME NOW(愛ある別れ)・・・CHICAGO
4、I WISH(回想)・・・STEVIE WONDER
5、THAT'S THE WAY・・・K.C&THE SUNSHIN BAND
6、GET IT ON(黒い炎)・・・CHASE
7、25OR6TO4(長い夜)・・・CHICAGO



14、18:55~19:25
「SAPPORO TRANSIT AUTHORITY」
12年連続12回目は最高記録!
現在も更新中!!

13番目の出演バンド「ショックス」と入れ替え。
これは先月と同様。
この順番はコバちゃんがサイトウ氏(イベントの最高責任者)にお願いしてもらったもの。
そうすることによって、セッティングの時間が楽。
まあ、2ステージが休みなく続くのは体力がなければ難しい・・・・。

メンバー達が各ポジションについて、セットアップ、ウオーミングアップ、チューニングに勤しむ。
照明が落とされているけれど、観客たちの視線がジリジリと伝わってくる。
それまでは軽快な心地よいシティポップ系がBGMだったんだけど、STAの時だけ何と「スペクトラム」の「イン・ザ・スペース」が流れてきた。
マサが即座に反応した!
「最高のSEだあ!!これってもしかしてSTA用の選曲!!??」
セッティングに汗しているスタッフが不敵にニンマリ!
憎い心使いだねえ。
俄然、燃えてきた!
メンバー達に、マサがオーケーの確認をとる。
ガム・テープを貸してくれたテズカくんに感謝。
ミワ君もシュアーのワイヤレス含めて、事細かにマサが彼と打ち合わせ。
そして彼の指示に従って音出し。
ほどなくして、ゴーサインが告げられる。
「さあてと、そろそろいくぜい!!」
瞬き厳禁。
心してご参加くださいませよ。((´∀`*))

まずはアキ嬢が、プログレッシブかつスペイシーなシンセサイザーサウンドで、一種独特なる異空間を作り上げる。

(彼女は何でも受け入れてくれるから、調子にのったマサは無理難題をしょっちょう投げかけるんだけど、それら全てを軽くその場で仕上げてくれるんだよね。
その手腕は大袈裟ではなくゴッドハンドの如しだ!
頼もしい限り。
このミステリアスなるSEも、事前にスタジオで膨大なるシンセ内蔵音源からじっくりと時間をかけてセレクトしたもの)。

マサがすかさず、後方に鎮座するモッチンらに、手拍子でテンポのメッセージを送ると、それに便乗するかたちで、歯切れのよいギターコードミュートカッティング、剃刀のごとき小刻みなハイハットで応える。

マサは大股開きでふてぶてしく会場中をゆっくりと見渡しながら、頃合いを見計らう。
サイトウ氏がスタッフテント内からワイヤレスマイクを手に、一息入れてから落ち着き払った声で華々しくナレーションを告げる。

「ハーイ!
たいへん長らくお待たせいたしました。
いよいよはじまりますよ!
今か今かとお待ちかねの皆さん。
そうですよね。
これから極上のステージをお届けして参ります。
もはやお馴染みの大所帯バンドが登場。
最多出場を記録中!
北国唯一無二の札幌発ブラスロックバンド!
ド迫力ホーンセクションの熱きサウンドを、心ゆくまでドップリとご堪能ください!
メンバー一同は、この日この時この瞬間を心待ちにしていました!
それではヨロシク!
レディース&ジェントルメン!
THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY~!!」 

ジャストなタイミングで「1・2・3~!!」(思い切りミキサーがリバーブを深めにかけてくれたよ!)

波状攻撃へ、火蓋が切って落とされました。

猪突猛進の狼煙を上げる「イントロダクション」。

さすが、この顔ぶれだけに勢いが桁違い。

プレイしている我々でさえ自分たちの音にエキサイトして、アドレナリンの噴出が止まらない。

すでに掴みはバッチリとオーケーだ。

普段は寡黙なモッチンもスティックを手にスィッチが入ると、ドラム・ビーストに豹変するのです。

その上、6年前の4月にマサが東京で観て来たCTAの土産話が、相当感動的に残っているらしくて、ずっと刺激を受けている御様子。
如実にドラミングの随所へ、ダニー・セラフィン成果が現れていますよ。!

イントロの爆音が、情け容赦なく多方面へと襲い掛かる!

ほほえましい光景に、常連組が客席でやや控えめに参戦。
写真&ビデオ撮影にと勤しんでいます。

皆さん、この変拍子の連続やコロコロ変わる変態リズムに、よくもまあピッタリと手拍子をあわせてくれますねえ・・・と舞台上から失礼ではありますが、しばし見とれてしまいました。

もうどれだけの回数、この曲をオープニングでプレイしてきたことでしょうか。
(ヒコちゃんも同様の事を言っていた)
メンバー一同愛して愛してやまない、じゃじゃ馬のようなナンバー。
その中でもこの日ほど、迫力一杯の完成度を誇ったことはなかったのでは?!
出色の出来と自画自賛。
方々からもマジに絶賛の嵐だった。

モニター・スピーカーに左足を乗せて、マサが野獣のごとく吠えまくる。
豪快に襲いかかりながらも、アグレッシブなアクションを巻き起こす。(マサの正面最前列にイスで陣取った対バン達曰く、「マサさんはスペースが狭いから相当に動きにくそうでしたね」と言ってきた。
スタッフはマサのステージング用に、わざわざ動線を確保までしてくれた。
ありがたいことだよね)

それでも以前のような、飛沫飛翔防止用パーテイションもビニール幕もないので、自由自在に動きまわれる。
もちろん、そこそこに意識して加減はしていますよ。

計算されつくしたコバちゃんによる独特でシャープな音色のギターが、モッチンのタイトかつパワフルなドラミングに絡みつく。

看板ともいえる2管によるホーンセクションのリフは、益々厚みを増してきましたね。
目をつむって聴いていると、とてもじゃあないけれど2人だとは思えない音圧だよ。
マジにこのホーン・コンビはモンスター級!
(本来ならばトランペットも在籍しているんだけど、都合により直前で離脱することに・・・つまり、アルト1本、トロンボーン1本のみという非常に珍しい編成に落ち着いた(´;ω;`)
でもウパちゃんはアルト・サックスでトランペットの音域までをもカヴァーしている。
驚異的な男だ。
ミツ曰く「江別のローランド・カーク」
言い得て妙だ・・・・。((´∀`*))

舞台両サイドからの弦楽器達による絶え間ない猛追。
ドラムが遠慮なしにグルーブを構築しながらの進撃展開。

会場をまるごと覆いつくすかのような、ホーン隊による異次元模様の高鳴り。なんという高揚感であろうか。
鉄壁を誇るホーン・アンサンブルが吹き荒れて、全体をリズム・セクションが引き締めるという構図が今回のおおまかなる課題。

さてさてライブの魔物はどこに潜んでいるのかな?
・・・・今回は一体全体、何を仕掛けてくるのか??

さあ、2番の歌詞がカットされたエディットヴァージョンから、第一関門の地獄にガッシリと突入だ。

先月の反省点は見事にクリア。
手堅く突破した後に待ち受けていたのは、ブレイクによる一瞬の静寂。
切り込み隊長はいきなりミツによる、やや食い気味かつ流麗なるトロンボーン・ソロを奏でての場面転換。
ほぼギリギリのぶっつけ本番だから正直な話、不安要素てんこ盛りだったんだろうけど、それも取り越し苦労だったようです。
大した度胸の持ち主だ。
さすがに百戦錬磨、ジャズの達人だからこそ成しえる技。
何事もなかったかのように振舞っていたよ(モッチンによる縁の下の力持ちも忘れてはいけない)。
ここがミツの凄いところ。
なんと自宅に宿題として持ち帰り、3つのコードで繰り広げられるソロ・パートを、極上のエモーショナル・ラインで纏め上げてきて披露したのだ!!
能あるタカは爪隠す!と、昔の人はうまいことを言ったモノだ。
ねえ、ミツよ!(スタジオリハ前にブレイク部分による拍数の謎を解明するべく、独自でスコアを探しだしてきて見事に解明したのだそうですよ。
すさまじき探求心。
正直な話、この曲はトップがキツイとのこと・・・・それは、うなずける‥‥でもご挨拶ソングだからねえ。
不動のポジションなのですよ。
悪しからず。
そもそも、この曲の演奏を一番熱望していたミツが、ブラス・フル・スコアを用意して、実現化へと導いてくれた張本人なんだからねえ((´∀`*)))

アキのピアノ旋律が、とびっきりに美しくて効果絶大さ。
マサによる、流麗なるオクターブベースに導かれて場面転換。

マサいわく「STAのバディ・リッチ」と言わしめた手数王から、リム・ショットに切り替えてのモッチンが職人芸で猛然と先導しつつ、お次はベテラン・ウパちゃんの出番。
スッとステージ中央前方に歩み寄ってのアルト・ソロは、熟練の極致なので、大船に乗った気分に浸れます。
一聴しただけで安定感抜群。
時折ヒステリックなハイノートなども懇切丁寧クールにヒットしていてニンマリ。
・・・実は先述の通りオリジナルのtrumpetソロを、ウパちゃん自らが手直して、他の管楽器隊と意見調整しながらアルトでラインを纏め上げてくれた・・・・。
いついかなる時にでも、才能溢れるプレイヤー。

バッキングによる強弱のサポートも効果覿面だ。

もうこのあたりにたどりついた時点で会場中の空気は一変。
なにやら恐ろしいくらいに、もの凄いことがステージで起こっているぞ・・・てな感じでかぶりついている。


そして第3の男、コバちゃんによるワイルドなギターが火を噴いた。
臨機応変、歪みからコーラスサウンドまでコンスタントに幅広く音色をエフェクターで器用に切り替える
(ここはスタジオリハ時に取り決めたこと)。
いきなり過激なハーモニクスが導入部分に一気呵成に飛び出して、益々進化したソロを、これでもかあ!と言うくらいにぶちかます(よくもまあチューニングが狂わないねえ)。
陶酔の表情を浮かべつつも、ただひたすらにエキセントリック。
序盤はテリー・キャスのフレーズに敬意を表する・・・・。
へヴィーなサウンドは、これだけにとどまらずフィードバックにより加速。
音数がドンドンと増していき、とどまることを知りません。
身をのけぞらせてイナバウアー・アクション。
チョーキングなどを交える際にはギターを激しく揺さぶって身をよじる。
あれだけのプレイだけでも引き攣るところなのに、ビジュアル面も大きい。

(掛け持ちミュージシャンのコバちゃんは、先述どおり、前のラルクアンシェルのコピーバンド「ショックス」でも大活躍中。
それ以外にも、いくつものプロジェクトに関わっている超売れっ子。
それらの時には大股開きスタイルなんだけど、STAでは常に横向きポーズで全体を注視している。
これが彼のステージ・スタイルなんだね)

そして遂にテリー・キャスのギター・ソロを、ほぼ忠実にコピーしちゃったんじゃあないのかい!?
ビブラート、グリッサンドに至るまで再現しているよ。
この前面へのせり出しシーンは、ヒロリンのリクエスト。

間髪入れず、極めつけは第2期JBG時代のコージー・パウエル直伝によるモッチンが、力漲る究極の稲妻フィルインで拍手喝采。

サンキュー!

いつもは沈着冷静なるモッチンもノリノリな様子で、このヒトトキを満喫している様子。
すっかりと脳天ヒューズはスパークしちゃったみたいだ。
いくつもの修羅場を潜り抜けてきたからこその、説得力ある支柱だ。

エンディングにおけるベルトーンも、アッキー渾身の1音を筆頭にコバちゃんを経て見事な連携で繋がった。
ここで繰り出したコバちゃん入魂のピッキングがジミヘンのようにウォームで破壊力があって戦慄が走りました。
これぞまさしくロックの原石。
いかなるアクロバティックなテクニックをひけらかすよりも、「ギュウイ~ン!」一発でひれ伏させるほどの衝撃と説得力。
ウパちゃんからミツへのホーンセクションに受け渡す流れへ。

マサが後方のバスドラムに左足を乗せ、右手を頭上に掲げてグルグルと何度も素早く回転。
振り返りざま、モニター・スピーカーにまで走り寄って乗っかる。
モッチンと呼吸合わせ、雷鳴のような怒涛の連打をスリリングに交えて激しいジャンプでフィニッシュ。
な、な、なんとお、アッキーも特大のジャンプを公開していた!!

以前、ASの女傑ミキティいわく「マサとモッチンは何かにとりつかれているようだった」とのコメントを述べていましたっけ。
度肝を抜かれた観客は、ため息混じりに唖然している。


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