先週出かけた岩古谷山は とても男性的な山だった。短い時間で 山の色々を楽しむにはうってつけの 面白い山だった。
しかし この山の全山縦走は 体力的にもちょっと苦しいかも・・・と思い 近くでいい山が無いかな?と思っていた。 前に良く使っていたヤッホーツアーで岩古谷山と 碁盤石山をセットで歩いているのを思いだしたので 行ってみようと思った。
ちょっと自信が無かったので 登山口を見てくるだけでいいやとドライブ気分で春を探しに行くつもりだった。 オモニがそれを知ってつきあってくれるとメールをくれた。 遠いのにありがとう。 彼女にとっては 昨日のきららの森についで連日の奥三河ということになるらしい。ありがたいことだ。
「体調見ながら 向日葵の湯でも入ってこようか?」
そんな軽い気持ちで出かけた。この山1189メートルもあるのに 車でかなり上まで行けるんだよね。びっくり。 それにそんなに狭くて気分が塞ぐような道でも無かった。 登山口850メートルぐらいの所だろうか車を駐めて のぞいてみる。 本当は林道まだ続いている。 上までまだまだ行けるらしい。
のぞいてみると 良い感じ 苔むした丸太の階段が続いていて 雪が残って綺麗。 階段も細かく緩やかに付いている。 水の音がさらさら あちこちから聞こえる水音は微妙に違って 綺麗な合唱をしている。
ここは鬱蒼としているけれど 直ぐに空が見えている。 もう少し行ってみよう。 本当に直ぐに 暗い森は終わって谷に沿って 木が一面切り倒してある場所に出る。 明るいけれど 何だろう? あまりほっとしない。 荒れた感じさえする。
「駄目だね これ使えないわ」
やっぱり岩古谷山一本にするかぁ・・・と思いながらもう少し歩いてみる やや左の方へ登っていくと 稜線に出るのだろうか? やはり空が明るい。 しかし 森は苔むして美しい。
あららここからが胸突き八丁かしら? 100メートル坂 全部で310段あるそうな
あまりたいしたこと無いな。 ちょっと行ってみよう。
あれが 七尋岩? まさか早すぎるよ
どうもせっかちでいけない。 まだ10分も歩いてはいないだろう。
胸突き八丁と言うほど急では無かったけれど 細かい階段がまっすぐまっすぐ続いている。その高さがとても細かいので 楽だ。 お散歩しているような錯覚に陥る。 車を降りたとき4度だったけれど 体がほかほかしてくる。
さほど登らないうちに 何とも興ざめな長いすがいっぱい並んでいる場所に出る。 展望良いわけでは無いし 何?これ? バス停の待合い椅子みたいだよ。
足もとはだんだん笹原になってくる。と言っても綺麗に苅られているので 葉を落とした木々と笹原と 青空の調和を楽しみながら歩くことになる。
「蝦フライみっけ」
松ぼっくりをえさにしているリスさんの食べかすは 本当に蝦フライ。 お行儀良いんだね。 あんまりきれいだもの このまま娘のお弁当箱に入れてみようかしら?
暫く行くと林道に出る。また登山道に戻って登り始めると 鉄塔が・・・
一寸無粋だけれど 通り道から外れているのが救いかな。
チェンソーで彫刻をする大会が設楽であるらしい。 全国から腕を競うべくたくさんの人が集まるらしい。 そんな人の作品だろうか? 鷲か鷹か解らないけれど 格好良い猛禽類と思われる彫刻が 道標になっていた。 そこが七尋岩。
ぞうさんが座って伏せたような岩なのだそうだけれど・・・大きいけれど その向こうはフェンスで 登ってみても 展望変わらず スリルあるわけでは無く 通過点としての 印?
ごめんなさい。
ブナ林を歩いていくのはとても気持ち良い。 すっかり葉を落としているので 青空は気持ち良いし 傾斜も無くなってしまったので 公園を歩いているようなのんびりした気分。
すこし先を 羽を広げると青く しっぽが赤い美しい鳥が こっちだよーと誘っているかのように すこし飛んでは ちょこちょこ歩いて近づくとまた少し飛ぶ。 なという鳥なのだろう? 割合大きな鳥だったけれど 見たことの無い美しさだった。
時々大きな岩がごろんとしているけれど その調和が まるで手入れの行き届いた日本庭園の様。 嬉しい。 登り始めは半信半疑だった私たちは すっかり夢中になっていた。
この辺りから 名倉のがはっきり見えるようになって来る。 天狗の庭だ
あちこちに大きな岩がごろんごろんしている。 岩にはロープが張り巡らされているところを見ると 山野草がいっぱいあるのかも知れない。 今は何も見えない。
辺りに目をやると 明神山 平山明神山 岩古谷山
何と見えるでは無いですか?
碁盤石山の名前の由来になった岩を見る。 昔昔の話 碁の得意な天狗さん 麓の木樵さんが碁がうまいと聞いて対戦 7日7晩の戦いのあと きこりの勝ちとなって あったまに来た天狗さんが 悔し紛れに碁盤をひっくり返したんだと・・・・やれやれ かんしゃくもちだこと
この辺りから どんどんブナの林が目立つようになって 木の実探し
枯れているので 見通し良い登山道は 素敵なトンネルを造っているのでプロムナード気分
暫くすると 分岐に出る。右側に折れると直ぐに富士見岩がある。そこまで行ってみると 平山明神 三ツ瀬明神など奥三河の山々が はっきり見える。
南アルプスも 今年は少なめの雪ながら 白いものを輝かせて天空にある。
岩に登ってみても 何も変わらないけれど ここは休憩にはオススメ。
富士山見えないかな?とおもったけれど すこし春霞。 今日は駄目。
元の道に戻ると やがて道はアセビの木が目立つようになって 今まで木に緑が無かったけれど 緑が入ってくると また道は違う顔になる。 すこし雪も多くなってきて(たいしたことは無いです) そのコントラストが美しい。春が来ていることを感じる。 まだ寒いのかアセビは あんまり咲いてはいなかったけれどね。
やがてアセビのトンネルの向こうに光が。。。 頂上だ。
広間にベンチがいくつか置いてあって 道標もある。 ただ気になることがあった。 三角点と書いて矢印が斜め下を向いていた。 これはどういう意味? 斜め下を探してみたけど 解らず。 「ここは頂上では無いんじゃないの?」 左に降りる道があるよ。
とりあえず行ってみよう。
まさかあの反対側の山では無いよね?
雪道でつるつる滑ることもあって 諦めてもどってきてしまった。 あ~~ぁ なんだか変 一体頂上は何処よ!
様子見に来ただけと思ってみても なんだかしっくり来ない。 天狗さんのヒステリーの後を見るだけではねぇ
勝手に頂上と思ったところで 合鴨そばを食べながらぶつぶつ
家へ帰ったら調べてみよう!
結果は20日のお客様を迎えての再挑戦のときにはっきりします。 結論だけ言えば大失敗でした。 でもそのことが20日に 嬉しい誤算をプレゼントされたのです。