Fuu

ある日には山 ある日には畑 自然体で気分良く暮らしています。

やっと一安心

2011-01-30 22:20:03 | 日記・エッセイ・コラム

娘が何かを持ってきてくれる度に「何もいらないから孫が欲しい。」そんなことを冗談のように言っていたことを 今回ばかりは本当に後悔した。

父の三回忌に娘が来るという。寒いから来なくて良いよって言ったんだけれど 京都からここまで45分で行くからとの返事 ま 良いか 来るって言うんだから・・・・

実は 娘にはそのときにちょっと重大な事態が持ち上がっていて相談があったのだ。

仕事から戻った娘の顔を見てびっくり。 ひどくむくんで別人のような顔をしていた。「太った」と言うけれど いえいえ そんなことではなさそうだよ。

朝まだ むくんでいたら法事は辞めて病院へ行こう。そう思っていたら朝は普通の顔に戻っていた。 実は足がひどくむくんで靴も履けない 座れない そんな症状だったらしいのだけれど見た目解らないし 元気だったのでそのまま岐阜へ出かけた。

娘の相談事は お産についてだった。 今最後まで診てくれる予定の病院はとても良い先生で安心していたのだけれど 娘の妊娠中毒は思いがけずひどくなっていて早く子供を出した方が良いのでは無いか・・・と それに当たって 未熟児を世話する設備が無いので病院を移った方が良いと 大阪や京都なら紹介できるけれど 入院中の世話のことを考えて一度実家で相談してみたらどうか?と

びっくりした。そしてがくぜんとした。 八ヶ月まで診察をしないでいていきなり診てくれと言って診てもらえるものなのだろうか? 今産科のたらい回しの問題があると聞いたことを思い出し不安になる。

でも行ってみるしかない。明日更生病院に一番だよ。

今までかかっていた先生が実に丁寧な診断書を書いてくださったので すぐに診察をしてもらえた。 そしてそのときに知ったのだけれど更生病院はハイリスクの患者さんを積極的に受け入れる病院だった。むしろ 健康な妊婦さんはこの病院にはかかれない。

Hospital_2

ラッキーだったのかも知れない。 しかし 気楽な気持ちでかかった病院で思わぬ事になる。

なぜ救急車で来なかったのか? 一刻もあらそう状況である。 三時間遅れたら命の保証はできない。

と 緊急入院どころか 緊急手術。 まだ仕事が気になっている娘にきっぱりと命の危険が告げられる。

旦那様は授業中 京都から到着するのを待てないと言うことで 手術承諾書 輸血承諾書 などなど 次から次へとサイン  そのぐらい切迫していたんだね。 娘はどうしてこんなになるまで我慢していたんだろう? 「妊娠しているのだから楽なはず無いと思っていたもの・・・」と

予定よりも長い手術に 部屋の中を熊のように歩き回っている。 腹水がものすごくたまっていたらしい。 腎臓も肝臓も悲鳴を上げていたようです。 この腹水は手術後もあふれてきて 最後には胸にもたまり 痛みで娘を苦しめました。 できることなら抜きたくないと言う先生の方針でひたすら我慢です。

はじめに説明を受けた事は 脅しではなく次から次へと起こりました。 麻酔をするときにはけいれんも起きて先生たちを慌てさせたようです。 高熱も続き 薬で下げても 少し動くとすぐに発熱です。 血圧は手術前に245まで上がり よくぞ生きて帰ってきてくれたという感じです。

刺激を与えないようにと集中治療室は遮光カーテンをして 部屋の電気も厳禁です。真っ暗な部屋で時間も解らないでひたすら苦しみや痛みと耐えていました。

何ともしてあげられなくて 初めて娘対面したときに「この子も出産という試練に立ち向かうのだ」とかわいそうな気がした事を思い出していました。 それ以上でした。

集中治療室に7日間 今日初めて一般病棟に移ることができました。 少し明るい部屋と ゆっくりなら動くことができること。 本当に嬉しい。

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娘が命をかけて世に送り出した子は1400ほどの超低体重児ですが 案外しっかりしたかんじがします。生まれたとき泣くには泣いたのですが 呼吸が弱いと言うことで喉までチューブを入れ 鼻からは酸素吸入です。それでも手もでかいし 胸も広いし あまり危うさを感じません。有り難いことです。

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そして今日のちびです。 喉のチューブは外れました。鼻の酸素吸入は夜だけになりました。カーテンを開けるとまぶしいのかごそごそ動いています。 母乳を2cc四回飲んだと書かれていました。2㏄? 一滴? そりゃ飲んだとは言わないのでは・・・・

栄養点滴を取るための針は痛々しいのですが 足で布団を蹴って上がってきてしまうので大変。おむつもすぐに外れてしまうのだとか。。。。

まあ さすが娘の子供 なかなかやんちゃです。でも今はそれが嬉しい。

この子はまだまだ一緒に暮らせませんがきっと大きくなれると思います。 娘が元気になったことで一安心です。 娘のことはまだ問題山積ですが きっと治してみせる。 あの虚弱児の息子を元気な大人にしたこのばあさんが付いているよ。

長いことパソコンを見ることもできなくてご心配をおかけしました。 メールいただいてもお返事もできなくて 本当に失礼だったと思います。 もう大丈夫ですが 引き続き 入院生活は続いているので もう少し横着させてくださいね

 

コメント (18)
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