Fuu

ある日には山 ある日には畑 自然体で気分良く暮らしています。

蛇峠は情報基地

2007-04-12 12:23:24 | 山歩き

このところ山歩きをしていないので のんびり行けるところを探していた。

蛇峠山 どうしてこんな嫌な名前が付いているか知らない。 なんだか蛇の山みたいじゃない? 一度登ったことがある。あのときはスノーシューハイクで真っ白な雪の中だった。あんまり良い印象は無かったのだけれど 今回は 雪の障害が無いので 足の調子を見ながら歩くに丁度良いかも知れない。

この山 格好いい山では無い。 むしろ鉄塔がいっぱい建っていて頂上付近はなんだか・・・でも展望の良さは抜群でそれが人気の秘密なのだろうか?直ぐ隣には治部坂高原スキー場あり 別荘もいっぱい建ち並んでいる。 本当はこれも私が今ひとつ気が乗らない理由になっている。 延々アスファルトの道を上り続けなければならない。道もわかりにくい。

花?あんまり期待できない。 水芭蕉やザゼンソウがあるって聞いたけれどね。 別荘があるくらいだから 下の方の白樺林が 高原らしくて良いのかな?

さて 今回は記憶を頼りに遊歩道を歩くことを目的とする。 153号線沿いのレストハウスに車を置いて 別荘に向かって歩き出す。 駐車料金いらないので帰りに何か買ってお礼としよう。

Resthouse  登り始めにもう迷ってしまった。管理者車両用の道標が登山者を悩ませる。 後3キロで 馬の背 蛇峠山に着くとある。 前に来たときも確かにアスファルトの道を多少歩いたので仕方ないと道標に従ってしまった。

これが失敗の元。行っても行っても 遊歩道の案内が無い。別荘に通じる遊歩道はあるんだけれど「別荘には近づかないでください。」って書かれている。

何処通りゃ良いの? 最悪 アスファルトでもいいや って開き直って歩いていく。 つまらない道。でも振り返ると大川入山が裾を引いてその雄大な姿を見せている。

「美しい山だこと」 結構ハードだけれど 好きな山だった。また行けるだろうか?

Ookawairiyama 最後まで登山道を見つけることが出来ずにアスファルトの道を上り続け いよいよ馬の背へと言うところで やっと 遊歩道(登山道)の入り口を見つけた。 あ~ぁ 半分損しちゃった。

今日は登り口で 気温12度 暖かくなったと言え この辺りはまだこんなんなんだ。 風も冷たい。

ここまで来る途中足助の飯盛山は緑の表情も豊かになり その上に桜のピンクが入って優しい色になっていた。 あちこちで花咲き乱れて そんな中を運転してきたので ここでまだ春が来ていないのが不思議だった。

遊歩道は笹が刈られていて 歩きやすい。さほど掛らないで 前方に光が見える。笹が切れている。馬の背に出たらしい。

Yuuhodouiriguti

馬の背は 広い平らな場所。 馬の背に懐いていたイメージとは全然違う。 ぶるぶる 風が吹くと一寸寒い。

左を見ると あ!中央アルプス。 凄い 青い空に白い雪をかぶってキラキラ光っている。 と言うことは 南アルプスも見えるはず。 ついつい小走りになる。

お~~~見える見える。 山の名前をよく知らないけれど あれは確かに南アルプス。 私は朝おきるとまず東を見て三河の山々を確かめ 北を見て猿投山を そしてその奥に御嶽山が見えるかどうか確かめる。 御岳まで見えるとなんだか嬉しくなってしまう。

この辺りの人は 天空に輝く白いいただきを毎日見ているんだ。凄いなぁ どんな気持ちで見ているんだろう? 当たり前のことかもしれないけれど うらやましくなってしまう話だ。

高ぶる気持ちをおかずに ここでお昼を食べようと思っていた。 家の近くの産直でお寿司のセットを買ってきていた。 三河の慶事定番の押し寿司が入っていた。

・・・とっとと ありゃ 誰か来たぞ  山頂から男の人が一人降りてきた。 私が食事をしようと思ったところにリュックをどかん。 仕方ないねArupusu

その人は豊橋から来たらしい。 驚くことに 馬の背まで車で上ってきていた。 ここから先は 中電の道路だから行けないからと ここまで登ってきた。 山登り嫌いなんかな?

あのアスファルト登ること思うとこれも仕方ないか?

「大川入山は 登るのにどの位掛りますか?」と聞かれた。 あまり覚えていないけれど 尾根へ出てからも 結構長かったようにおもう。 尾根から振り返るたびに この蛇峠や 治部坂高原がおとぎの国のように見えていたことを思い出す。

Jyatougeumanose 馬の背展望台は電子基準点がある。何?それ

電子基準点とは GPS衛星が発信する電波を受信しこの地点の位置を観測するための施設  データはつくばにある国土地理院に送られるんだって。

それを基にして地図を作ったり土地を測量したり 地震 火山噴火予知の基礎資料としているっていうのだから 凄く大事な山なんだね。

お兄さんと暫く山の話をした後 ご飯後でも良いやと また登り始める。 ここからは 頂上に向かって264メートル登っていくだけ。

登山道の勾配はゆったりしている。真ん中当たりで二度ほどヘアピンカーブの様に曲がり返すと 最後の勾配があって鉄塔が建っている舗装道路に出る。その後 アスファルトの道で寸断された細い登山道を二度上っていく。 

Jyatouge2 Jyayouge3_1

Tettou_1   Usui

何だ?あれは?っていいたくなる程たくさんの鉄塔が建っている山である。

どれがどれかは知らないけれど 中電 NTT この天文台のようなものは「雨量観測用レーダー」だとか ドームのなかにある回転アンテナから発射された電波が雨粒に当たってかえってくる その強弱によって雨量を計る。 そのデータは道路 河川 ダム等を管理するのに役立っているのだそうで これも大切な情報基地だ。

鉄塔の横を通り 雨量観測ドームを通り 行く手を見るとまた鉄塔 その横に 展望台が組まれている。 下って登る。 そう遠くでは無いので行ってみる。 こちらが頂上のようだ。 前は雪の中だったので 真っ白だったけれど 今回は笹原 結構背が高い。 刈ってなかったら 私には行けないな。 最後に丸太を組んだ階段を上ると展望台に着く。  この道もアルプスが綺麗に見える。

Cyoujyoukaidan Jyatougetenboudai

展望台に登ってみる。 前は階段が凍り付いていて大きな塊になっていて スノーシューで登るのはとても骨が折れた。今回はそれは無いのだけれど どうもこの展望台傾いているのか 足もとがふらふらする気がしていけない。 最近こんなことが多いので 私の体のせいかもしれないけれど 怖くてうずくまってしまう。 地震の中で立っている見たい。 見ると真ん中が屋根の様に上がってもいる。 早々に退散。 びっくりするほど展望が良いわけでもない。

雨量観測ドームから ここまで 実は狼煙台跡があった。見落としたけれど・・・

昔武田軍が 大菩薩峠から 入傘山 蛇峠山 継ぐの丸山と 狼煙を順々に上げて情報を伝達した跡だとか ここまで来るのに宇宙基地のようなたくさんの施設があったけれど この蛇峠山は 戦国時代から 大切な情報基地だったらしい。

下りは 何とか見つけ出した登山道を順調に降りていって無事下山。 花が無い登山道だったけれど 少しだけ。 まだ赤ちゃんのショウジョウバカマもみっけ。

Syoujyoubakama_1 Fukinotou

さてと 足と相談しながらの山登りだったけれど このぐらいのゆったりした山ならまだまだ大丈夫。 来週は 二つの山行きの計画。 むふふ

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

三室の桜

2007-04-08 00:44:21 | 旅行記

いくら桜が見たいからって わざわざ 奈良県まで行くことは無いとおもったけれど・・・ 斑鳩のさとに咲く桜  想像したら とても行きたくなってしまった。

桜見物はたいてい何処でも人を見に行くようなもの。 ましてや宴会でゴミの散乱しているところではまったく桜を見る気はしない。 どうなる事やら。

法隆寺のインフォメーションセンターでパンフレットをもらって 大和川沿いに当麻街道を歩き 途中から竜田川を渡り三室山に入り 藤ノ木古墳を通って法隆寺西側に出て法隆寺を巡って帰るコース。 これならそう人にも会うまい。 当麻街道は昔から歩いてみたい道の一つだった。

大通りは歴史を感じることはまったく出来ないし 狭い道を車がびゅんびゅん通るので これは正解だった。当麻街道は法隆寺の参道から狭いけれど静かな道を通っていた。 すこし入るだけで田園や畑の広がる のんびりした風景が広がっている。 道一本隔てただけで 昔にタイムスリップしたよう。 古墳や 神社がいっぱいあるので 開発の嵐から守られているのだろうか?

Ootukakofun 古墳も神社も のんびりと生活の中にある。 時々道をふさぐので切られてしまったのかと思える大きな木の幹に 歴史の長さも感じる。

家並みは 本当に昔私の家もそうだった とか近所の家がこうだったなと感じられる家ばかり。 だからかな? 落ち着く。

しかし いつも山歩きをしている私にとってアスファルトの道は きつい。 今日はすこし流行る木の練習をしてみようと思ってすたこらと汗をかくぐらいの速さで歩いてみたけれど あんまり楽しくない。 やがて私 道ばたの雑草ハンターと化してしまった。 春の花いっぱいあるじゃないの。

Renge_1 レンゲソウ 岐阜県の花 子どもの頃は根瘤バクテリアが田んぼの肥料になると 何処の田でも植えられて春はピンクの絨毯が 広がっていた。これを摘んで花飾りを作って頭に載せて遊んだ。

Himeodorikosou_2 ヒメオドリコソウ これは最近知った。オドリコソウよりうんと小さいけれど 確かにひとつひとつの花が 佐渡おけさを踊っている人の横顔に見える。この写真では小さくて見えないな。

本当のオドリコソウは

Odorikosou 見えるかなぁ?傘かぶって踊っているみたいじゃない?

カラスの豌豆もあるよ。 すずめのえんどうと区別つかないけれど 大きかったからきっとカラス

Karasunoendou

本当にエンドウ豆みたいだけど 豆が大きくなったの見たこと無いから食べられないだろうな

 そうこうして道草している間に 大和川についたよ。 見事な桜 と言いたいけれど ま こんなもんでしょ。 名古屋の山崎川や 岩倉の五条川 はこんなもんではないもの

でもお気に入りは斑鳩の里とののんびりして優しい風景にとけ込んでいること。目を遠くにやると 山の上まで開発された建物が見えて 山の上には何十本も立つ宇宙要塞のような鉄塔が建ち・・・聖徳太子さんさぞ驚かれるだろうな

ここでは目を上げず 田園風景と雑草を楽しむのが良さそう。そうそう 条里制を未だ残している畑も目に付く。これって何気ないけど凄いことだとおもう。 飛鳥の時代の人々の作った畑を今に受け継いで 人々が耕している。 なんだかわくわくする話だと思うのです。

Sakuradutumi2 Ikaruganosato_1

また暫く 雑草ウォッチャーに変身。 みんななかなか可愛らしい顔していたり 綺麗だったり けなげだったり・・・良いんだよね。 知らないうちに歌を歌っていた。

はーるの 小川はさらさら行くよ きーしの菫やレンゲの花に

すーがたやさしくいろ美しく 咲ーけよ 咲けよとささやきながら♪♪

こうなると止まらない

わかくさ萌ゆる丘のみちー こころも弾む身も弾む

小鳥の歌に誘われてー 私もいーつか歌い出すー♪ ♪

緑の そ よ かーあぜ いーい日だねー  これは一寸早いか?

はぁ 知らぬ間に子どもの私にもどっていたのかな? 雑草オンパレード

Burokkori Hatea

ブロッコリーの花 あ~~ぁ 食べる前に花咲いちゃった。でも可愛い花。

この青いのは何だろう? タツナミ草見たいにずらっと並んでいるけれど 蔓がでているみたいだし。。。

はこべ 仏の座 種付け草

やがて橋の向こうに 全山ピンクに染まった山が(丘と言うべきです)目立つようになってきた。竜田川に 白い鳥が群れをなして飛んでいる。 何だろう? イカルの里だから あれがイカル? 白い鳩のように青い空に群舞 そのたびに羽が白く光っていた。

三室山は標高84メートルだかの丘 標高差40そこそこ 大きなお屋敷を巻いて登ると 神社があってその向こうが桜の山三室山

嵐吹く 三室の山のもみじ葉は たつ田の川の 錦なりけり

あの能因法師の歌で有名な三室山。ん? もみじ葉? 桜ばっかしなんだけれど・・・あ ありました。 小さな可愛らしい実を付けて 紅葉の赤ちゃんです。 三室山桜でぴんくに染まっているのだけれど 合間に緑が混じっていて綺麗。 地元の人のいこいの場所だそうだけれど みんな行儀良く桜を楽しんでいる。 ここでは車座になって喚いている人はいない。 夜のことは知らないけれど 8時には 消灯と言うから 変わらないだろう。

Mimuroyamaenkei Mimuro

Sakuranamiki Momiji

緑の水を湛えた竜田川は足もとに見え 一体は竜田公園 対岸の小高い丘には紅葉がいっぱい 公園にも紅葉がいっぱい。 もちろんここは新しく整備されたものでしょうけれど 大昔から 三室の山がピンクに染まるのを待って春を感じ 竜田の川が紅に染まるのを見て秋を楽しんだ。 そんなみんなの大好きな場所だったんだね。

Tatutagawa竜田川のベンチに腰をかけ 平宗の柿の葉寿司を食べる。 至福の時。 犬を連れたお散歩のお姉さん 赤ちゃんを乳母車に乗せてにこやかに歩く若いお母さん ジョギング途中の外人さん

みんな明らかによそからの人である私に 声をかけてくれる。 昔からここに住んでいたような気さえする。

名残惜しいけれど ここを立ち去り 西里の町並みを楽しんだ後 法隆寺西にもどる。

後からパンフレット見直すと 見落としたところいっぱい。残念。やっぱり歴史のあるところは小さな角にも史跡がある。よく調べていかないと 悔しい思いをする。 もう一度行かないとね。

iセンターから 三塔いにしえの道 太子ロマンの道 当麻街道やすらぎの道 花小路せせらぎの道 藤ノ木 業平つれづれの道 自然散策うるおいの道 全部で6個の道が提案されている。 この春はもう駄目かもしれないけれど また18切符が出たら 全部回ってみたいな。

コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

桜並木を歩いて

2007-04-04 00:18:09 | 日記・エッセイ・コラム

月初めの親孝行。 っていってもただ顔を見せに行くと言うか見に行くだけの話なのですが。

いつもの金曜日では無く 今月は母の都合で火曜日になった。 電車に乗っているといつの間にか外は春色。 昨日までのみるくいろの世界はやっと取り払われて 今日は青空さえ出ている。

この時期子どもの頃 岐阜祭りがあって 新学期迎える気持ちよりも祭りの楽しみで落ち着かなかった。 元々こちらの人では無いから 祭りと言っても特に何かするわけでは無かったけれど お祭りのごちそうを食べてお小遣いをもらって 特別な日だった。

家族そろって 水道山に登ったり 金華山に登ったり 丁度咲きそろった桜に山が薄いピンクに染まるのを 楽しんでいた。

そんなことを食事しながら話していると「桜見に行こう」という話になった。

観光地には行けない。父親はたくさん歩けないので 近くの荒田川の堤防にある桜並木を見に行くことになった。 ここは幼稚園へ通うときも 中学校へ通うときもいつも通ったはずの生活道路。 でもまったく桜並木の記憶が無い。

家から5分も歩いただろうか。小さな用水路の様な川の両側に 一面の桜。

あら~~ びっくり こんな綺麗なところがあったんだねぇ  いつも見ていたはずなのに。

Teibousakura 今年は暖冬と言うことで 桜は3月の初めに咲くはずだった。 でも思いがけない 厳しい寒の戻りに 桜見損ねていた。 なんだか私の回りはまだ3分咲きぐらい。変だね。暖かい場所なのに。

だからここの桜は すこし衝撃?だった。 世の中はもうこんなに桜であふれているんだ。

満開どころか 散り始めて 用水路に白い帯を作っている。

この川 昔はアヒルがいて 同級生の男の子 アヒルに追いかけられて川にはまったな

梅雨の頃 水がいっぱいで 妹を幼稚園へお迎えに行ったとき 変に喜んで興奮した妹 大はしゃぎで橋の上で飛び回り川に落ちて 青くなったこともあったな。

そんなことを思い出しながら 母とゆっくり歩く。父は 肺気腫があるのでそんなに早く歩けないのに 高校野球が気になってすたこらすたこら いつの間にかいなくなってしまった。

Rakka Koboku

桜は木の幹を見てみるとかなりの古木。 大きな大きな枝を広げて 用水路いっぱいに覆い被さっている。

ようちえんの頃にもこの桜はあって ちびっ子の私を見ていた筈なんだよね。 

標準木にもなっているそうで  思いがけない桜を見て なんだか嬉しい散歩になりました。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする