世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

負けて勝つ

2010年10月06日 | 人生
「負けて勝つ」 という言葉はご存じだと思う。


どういうことか?



今回の中国の船長を釈放したことを、


敗北だとか、国辱だとか罵るものが多かった。


日本国民の8割方が今回の判断を間違いと称したらしい。




だが、結果を見れば明白だ。



中国は、特にあの船長は勝ち誇ったようにVサインを見せ、

英雄に祭り上げられた。




ボクは最初から一貫して今回の処置を支持した。

つまり、釈放して良かったと思っていた。



世論は、何故起訴せずに、拘留期限前に釈放したのか

情けない、弱腰だと非難した。



では、起訴してずるずる引き延ばしたらどうなったのか。

相手はルールもマナーもない野蛮人なのだ。


ますます怒り狂うだろう。



それに、拘留しているのもたかが漁船の船長だ。

アルカイダのオサマ・ビン・ラディンなら話は別だが。



それではどの時点で釈放して中国に返せばよかったというのか。


起訴して、有罪にして、罰金刑にでもすればよかったのか。



バカ野党のように批判のための批判を国民はするものではない。




国際社会で、赤っ恥をかいたのは中国だ。


世界中が、日本のおかげで

中国の 「正体見たり」 と思っただろう。



8割の日本人も学習したと思う。



ベトナムともより親密な関係が築けるようになった。





目先だけの結果で物事を判断するべきではない。


物事の本質をつかみ、


その先を見極める先見性を持つべきだ。



何は何でも相手を力でねじ伏せるのではない。

中国独裁政権が恐れているのは、国内の民族だ。


これは北朝鮮と同じ。

言論統制して反体制派を力で抑えている。



だが、国際社会に入るには、

国外にも気を配らなければならない。


今や国際世論を無視することは出来ないのだ。


ここに中国が気がついてくれたことは幸いだった。


ここは北朝鮮とは少し違うところだ。

まだ救いがある。




国際社会に入るとはこう言うことなのだ。


北朝鮮は国際社会からは蚊帳の外にいるわけだから。

だからこそ、ブタ正恩にかすかな期待を持つのだろう。



国際社会に慣れていない中国も、勉強になっただろう。



経済力に物を言わせて色気を示しても、


なびく素振りは見せるが、


誰も尊敬も憧れもしない。




相手に勝った気持ちにさせておいて、

その実、こちらが真の勝利を収める。


これは、武士道の精神だ。



負けたのは、中国なのだ。



【補足】


国だけに限ったことではない。

人、個人も国際人になるには、国際秩序を理解しなければならない。


人間もガラパゴス化している危険性がある。



日本国内だけでなく

一歩海外に出たときに

国際人としても通用できる感覚を身につけなければ、


赤っ恥をかくことになる。