【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

【自ら涙を拭い給いし日に~TBS『報道特集』視聴記~】2017/12/23

2017-12-23 21:20:27 | 政治・文化・社会評論


                    櫻井 智志



1:
高度の違う衛星が開発され日本から宇宙へ。宇宙衛星が、軍事的転用となりうるケースを危惧する。衛星もミサイルも、日本でもアメリカでも北朝鮮でも、どの国家であろうと、その根本的ねらいは何なのか。憶測や偏見でなく事実を丁寧に押さえて見守っていきたいものだ。

2:
割り込み運転がもとで起きたトラブル傷害事件。かって歌謡曲に「東京砂漠」「砂漠のような東京で」などの歌詞やタイトルがあった。東京のみならず、まるで砂煙のような生活しづらい人間関係の希薄なトラブルがおこる。ひとと人とがもっと潤いのある暮らしとなる地域を身の回りからめざしたい。


3:
国境が陸続きのヨーロッパ大陸。州の独立問題は、深く根のある経緯があろう。
翻って日本列島。琉球王国・大和国・アイヌ民族・先住民。いくつかの国家・民族等が一元化されたが、国内にある差別意識は古来からのもの。独立さえ押さえ込み擬制の管理国家=日本。全ての国民に憲法が銘記する生きる権利が保障されているのか。
 
スペインにおけるカタルーニャ独立をめぐる投票は82%!
日本の国内選挙では20%台という場合もある。全国地域では高い投票率もあるが、年々下がる傾向だ。
独立か独立反対の前提に、多くの民衆の関心の高さに私たち日本国民は、結果予想の失意の前の政治的虚無感、無力感、無関心を克服していくことを学びたい。



4:
戦後を生きてきた国民にとり、今上天皇の熟慮と思考と発言は、美智子妃とともに、歴史に刻まれる歩みだった。
優秀な外交官だったキャリア女性から天皇家に入った雅子妃。妃が語る言葉からうかがわれた、今も日本に巣くう女性への偏見が根強いことに胸が痛い。戦前の天皇制から、ふた組のご夫妻により風格ある日本へと発展しつつある。

大江健三郎が内なる天皇制を問い続けながら、今上天皇が戦後民主主義の同時代人であることを評論でもよく触れている。高木敏子の「ガラスのうさぎ」の小説も映画も偶然的に鑑賞した。秋篠宮がそれに感動して自宅で伝えた逸話。天皇家は新生した。問題は戦前天皇制のままの勢力の動向だ。

大正デモクラシーに理解をもっていたことを危惧した反動的陣営から、大正天皇を異端視する動きが出てきた。世界中を外交官として豊かな経験と見識のある雅子妃。経験を生かして皇室に資することを願っていた雅子妃に、男児出産を圧力をかける無理解。男尊女卑は日本に今も現存する。