【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

【永岡浩一さんからの通信】2022年04月25日

2022-04-25 22:42:10 | 転載
【永岡浩一さんからの通信】2022年04月25日

TBSラジオ 荻上チキセッション(2022/4/25) 真野森作 ウクライナ戦争2カ月、アゾフ大隊とロシアの態度解説、オリガルヒの作った元々は極右組織がウクライナ軍の弱さをカバーして、極右色は薄まり、マリウポリでロシアと戦う最前線、しかしロシアにとってナチスを倒したというプロパガンダは勝利に必須、泥沼化する戦争の状況を解説する  


 永岡です、TBSラジオの、荻上チキセッション、プーチン大統領のウクライナ侵攻、マリウポリにてアゾフ連隊が活躍するものの、ネオナチと呼ばれているものもあり、この点毎日新聞の元モスクワ特派員の真野森作さんが解説されました。アシスタントは南部広美さんでした。タイムフリーで追跡します。

 ジャーナリストの平野幸夫さん、安倍氏、岸田政権の軍拡志向をブログで批判されています、https://ameblo.jp/hirano-yukio/entry-12739140333.html 

 マリウポリ、製鉄所でアゾフ連隊、元々は極右、プーチン氏、ネオナチとして弾圧の口実、真野さん2001年に毎日に入り、クリミア併合などをロシアで取材、今はカイロ支局長、プーチン氏の著書もある真野さん、戦争から2カ月、ロシアは想定外の苦戦、ウクライナの士気の高さ、ロシアは戦力を広げ過ぎて、しかし5/9の戦勝記念日に何とかしたく、真野さんは2014年と17年にマリウポリを訪れて、製鉄所と港の経済の中心、2014年には東部で親ロシアが支配、そしてウクライナが取り返して、港は黒海、地中海に行くのに重要、東部はロシアの支配で、クリミア半島との経路であり、ウクライナの海に出るルートをロシアは断とうとしている。

 アゾフ連隊、大隊、2014年の危機の際に生まれて、ロシアと戦争は想定せず、ウクライナは戦力がなく、ウクライナの金持ちで、兵士を集めた民兵部隊、国の軍隊と異なり、正規軍と異なり、しかし2014年秋に民兵だと問題なので、内務省の組織になった。全体数は不明だが、マリウポリに1000人ほどいて、大隊は1000人、連隊はその数倍、全体で1万人いるという説もあるが疑問で、数千人。ウクライナ軍は侵攻前20数万なので、ウクライナの軍隊では規模は小さい。2014年に、ウクライナ軍は強くなくアゾフ大隊、当時の大統領も評価。

 プーチン氏はアゾフ大隊をネオナチと言うが、創設者はフーリガンの白人至上主義者+アゾフ大隊はナチスに似たマークを服などにつけている。しかしこの大隊はユダヤ系富豪が作ってネオナチと呼ばれるのはおかしいが、ナチスのマークをかっこいいと思う、そして反ユダヤはないが、ロマ、LGBTを攻撃、ネオナチとは定義が困難だが、ロシアと戦う組織として有力。

 そして、実際に差別、排除はしているが、国連高等弁務官事務所にて2016年に弾圧していると見られ、拷問、住民への略奪はあったと認められて、創設者のビレツキー氏、国会議員になり、極右政党を結成、政治の場に出て、しかし極右政党、選挙でその後2%しか取れず潰れて、他方アゾフは政府の防衛部隊になり、多様なことをしているとアピール。弱かったウクライナ軍は強くなり、軍事組織として重みは減ってきた。

 アゾフのネオナチの要素は薄まり、海戦当初、銃弾に豚の油、イスラムへのヘイトだが、ヨーロッパの他の国よりナチの色合いは小さく、反ロシアの意識は強い。ロシアは、ウクライナがナチだと言うが、他方反ロシアのアゾフの意味、真野さん戦争直前に、ロシア系の作家に取材して、ロシアは圧迫して、ロシア語を話すと圧迫との声がウクライナにあり、キーウの方はロシア語、ウクライナ語両方だが、外国メディアにはウクライナ語、英語、つまりロシアを嫌い、ウクライナのナショナリズムを立てる。

 チキさん、アゾフのマイノリティー弾圧を問われて、真野さん、国を守る、ロシアと戦うというもので、ロシアと戦うものはLGBTでも受け入れているのが現状。そしてロシアにとって、アゾフは何か、プーチン氏、非ナチ化を掲げているがゼレンスキー氏はユダヤ系で無意味、ロシアにとってアゾフは、第2次大戦でナチスを倒したのと同様に今回もナチ打倒としているが、しかしロシアの中にもネオナチは野放し、民兵組織があり、ウクライナ東部の軍事訓練、ドイツ、ヨーロッパの極右も受け入れて、ワグネルというプーチン氏に近い軍事会社にも極右はあり、ドイツにて、ロシア、ウクライナどちらの極右を応援するか割れている。

 これは、ロシアの矛盾であり、ウクライナ側はロシアの極右に言及せず、アゾフ大隊は、日本の公安調査庁はテロ組織から除外して、ロシアが反発。チキさん、ロシア、ウクライナで民間の武装組織が多くあるのに驚かれて、真野さん、ウクライナは2014年にクリミアを制圧されて、東部でも今回押されて、オリガルヒはお金もあり、戦争で民兵を作り、ロシアだとワグネル、オリガルヒが強く、汚れ仕事をしてくれてプーチン氏に都合はよく、しかしロシア軍は虐殺しているが、ワグネルはもっと過激、そういう民兵組織の危うさ。

 アゾフスタリ製鉄所、東京ドーム200個分、ソ連時代に作られて、核戦争時のシェルターにもなり、キーウの地下鉄も同様で、ソ連時代の備えが役に立ち、製鉄所は頑丈で、プーチン氏、ハエ一匹入れるなといい、しかし食糧の備蓄は深刻、支援物資も届かない。

 ロシアはマリウポリを制圧したというが、かなりのロシア軍を送り戦闘して、かなりロシアが落として、ウクライナも落とされているのを認めているが、全滅だと停戦交渉破綻とゼレンスキー氏も言う。マリウポリの被害、AP通信の記者の脱出は1カ月前、食料はなく、国際メディアの取材はこれがラスト、唯一ロシア軍の従軍メディアのプロパガンダ、ロシア軍が食糧を配給、マリウポリは人口数十万、第2次大戦時のレニングラード、今のサンクトペテルブルクと似て兵糧攻めにあい、衛星画像からマリウポリに墓穴、ロシア軍が証拠隠滅のために遺体を埋めている。

 チキさん、アゾフはネオナチがルーツでも、ロシアの攻撃の口実にならないと問われて、真野さん、第2次大戦時、ユダヤ人もナチスに虐殺されて、しかしウクライナにネオナチが力を政治に持つのはフェイク、ロシアの嘘、しかしアゾフはロシアにそれで利用されている。さらに、ロマ、ユダヤ、LGBTはナチでも迫害、そしてウクライナの中でマイノリティーにとってどうかとチキさん説かれて、真野さん、ロシアではLGBTにチェチェンで弾圧、法律で迫害、ウクライナではゼロではないが、ロシアよりマシ、戦争でLGBTはしんどく、戦争でネオナチの台頭があってもLGBT弾圧にはならない。

 東部がロシアに支配されると、マイノリティーは弾圧、チキさん、ロシアの方がマイノリティー弾圧だと説かれて、真野さん、戦争の正当化にロシアはナチを倒すのが大義名分、第2次大戦でソ連はナチスを倒したものが誇り、中身、実態は二の次、ナチスを倒すとしたら何でもあり。

 東部で、ロシアはウクライナからの切り離しをどうするか、東部ではロシアから扇動工作が2014年にあり、未承認国家をでっち上げてロシアにして、ロシアにシンパシークリミアは完全にロシアのものになったが、今回は東部で住民投票で民意によりロシアに、という動きもある。チキさん、住民投票はちゃんと行われるかと問われて、真野さん、過去にも住民投票はやっても銃剣の元、報道の自由なしで投票は形骸、お手盛り、しかしそれをやったとして、信用するものもあり、ロシアは形だけでっち上げることになり、今回も形式で反対勢力分断をしている。ロシアは常任理事国、ソ連時代からそういうことをして、現地で住民の民意が示されたと、反対していた人がパージされる。ツイッターで質問、人道街道でロシアに連れされられた人はどうかとあり、真野さん、親ロシアはいても、彼らは自ら望みロシアに行ったかも知れないが、ロシアは反ロシアの人を現地に残したくなく、シベリア、サハリン(ウクライナの人が以前からいた)に行かせる。ロシア占領になったら、パルチザン抵抗を意図する人もいて、ロシアは反対するものを排除したく、そして密告、拷問、逮捕で反対するものを弾圧、2014年以降そういうことをロシアはしてきた。

 シベリア、サハリンに連行されたら、論理的に見たらロシアは戻したくなく、反ロシアの人は監視される。そして、ロシア軍はキーウに侵攻するかは戦況により、ウクライナの抵抗でロシアは足踏み、兵器を欧米がウクライナで支えて、ロシアはウクライナの南部を制圧したいが困難。キーウ陥落は困難でミサイルを撃つが、戦況により停戦はどうなるかわからない。

 5月9日の、対ドイツの戦勝記念日がどうなるか不明、一定の勝利は宣言されて、アゾフを倒してネオナチ根絶と勝利のでっち上げか、どうなるか、戦況がロシアに有利ならもっと戦争になり、どちらのシナリオでも停戦はなかなかしんどいものだと締めくくられました。戦争はどんなに言い訳してもえげつないもの、宝田明さんの言われたように本質は殺し合い、こんなアホなことを続けていたら世界は破滅だと実感しました、以上、真野さんのお話でした。