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「敵視された日本の中東支援 首相の外遊、一転して緊迫」 言葉の重み

2015-01-22 01:28:57 | 社会
(朝日新聞)http://www.asahi.com/articles/ASH1N72ZVH1NUTFK01K.html?ref=nmail より

 中東訪問中の安倍晋三首相を狙いすましたように、イスラム過激派組織「イスラム国」によるとみられる邦人人質事件が直撃した。72時間以内に2億ドルを払わなければ拘束している日本人2人を殺害するとの予告に、中東地域の安定を掲げた外遊は一転、緊迫に包まれた。日本政府は早期解放に全力を挙げる方針だが、現地の情報は乏しく状況は見通せない。

 「国際社会と連携し、地域の平和と安定に貢献する。この方針を変えることはない」。20日午前(日本時間同日夕)、イスラエル・エルサレムのホテル。安倍首相は予定より1時間遅れて始まった記者会見で、硬い表情でこう語った。

 首相は16日に日本を出発し、まずエジプトとヨルダンを訪問。3カ国目となるイスラエルで、今回の中東訪問の成果を表明するはずだった。だが、会見予定時刻の約2時間前、「イスラム国」のメンバーとみられる男が、身代金を払わなければ拘束している日本人2人を殺害すると脅す映像がインターネット上に流れたことで状況は一変した。

首相は17日、エジプト・カイロで行った中東地域の政策演説で「イスラム国」が勢力を広げるイラクやシリアなどに難民・避難民支援などとして約2億ドルの無償資金協力を発表。「『イスラム国』がもたらす脅威を少しでも食い止める」との決意も表明した。

 その3日後、映像に出てきた男は「日本の首相へ」と名指しした上で、「『イスラム国』と戦うために2億ドルを支払うという馬鹿げた決定をした」などとなじったのだ。

 映像を確認後、首相はすぐに首相官邸の菅義偉官房長官と電話で連絡を取り、①事実関係の確認に全力を尽くすこと②関係各国と協力して人命第一に対応すること、の2点を指示。官邸の危機管理センターには対策室が設置された。菅氏は20日夕の会見で「これが事実であるなら人質を盾にとって脅迫することは許し難く、強い憤りを覚える」と首相と歩調を合わせた。

 その後、官邸で開かれた関係閣僚会議では、首相臨時代理を務める麻生太郎副総理が「邦人の早期解放に向け、最大限の努力を尽くす。関係省庁が緊密に連携し、対応してほしい」と閣僚らに要請。岸田文雄外相は滞在先のベルギー・ブリュッセルで、「基本的にテロに屈することはない。欧州諸国、米国など関係国とも意思疎通を図りたい」と記者団に語った。

■乏しい情報収集の手段
 日本は原油輸入の7割を中東に依存し、この地域の安定は日本経済にとって死活問題でもある。首相は今回の中東訪問で、和平交渉が頓挫したままのイスラエルとパレスチナの双方に交渉再開を呼びかけ、政権が掲げる「積極的平和主義」を世界にアピールすることを狙っていた。

 各国首脳との会談も順調に進んでいた。18、19両日に行われたイスラエルのネタニヤフ首相との会談では、焦点の投資協定について今年末までの締結を目標とすることで合意。ネタニヤフ氏は「首相はアベノミクスで経済を引っ張っている。自分も『ビビノミクス』のつもりで頑張りたい」と、自らの愛称「ビビ」を用いて連携をアピールしていた。

 ただ、「イスラム国」が勢力を広げる地域で、日本政府が情報を入手する方法は乏しい。政府は隣国ヨルダンに退避している在シリア日本大使館を通じて情報を収集している。シリア国内の治安悪化のため、2012年3月に一時閉館しているためだ。

 首相は20日に予定していたパレスチナの農産加工団地の視察を取りやめた。21日には日本に帰国する。中東訪問に同行していた中山泰秀外務副大臣はヨルダンのアンマンに飛び、現地で対策の指揮に当たる。警察庁も20日、国際テロリズム緊急展開班をヨルダンで活動させることを決めた。

 だが、外務省幹部は「現在、日本政府の人間はシリア国内にいない。安否どころか情報の真偽すら直接は確認できない」と語る。

 そもそも事件は政権にとって「想定外」だったようだ。首相官邸の高官は明かす。「今回のような事態は全く想像していなかった。湯川(遥菜)さんの足取りもつかめていなかった」

感想;
イスラム国兵士の映像と言葉が、日本がイスラム国に敵対する国の上位に上げられたことを物語っているとの解説でした。
首相が17日、エジプト・カイロで行った中東地域の政策演説の「『イスラム国』がもたらす脅威を少しでも食い止める」との決意表明が、イスラム国には自分たちに敵対すると受け取ったとのことでした。
首相サイトでは今回のことが想定外とのことでしたが、こういうことも想定外だったかと思うと、案外首相側近のイスラム国に対する認識もそれほど高くないのだと思いました。
首相が、2億ドルは人道支援と再度強調し、そこでは「『イスラム国』がもたらす脅威を少しでも食い止める」との発言は消えていました。言葉は一度放されると、後でいくら言い直しても取り消すことはできません。首相の発言内容、特に海外メディアの前で発言した言葉は重いです。
安部首相は2億ドルも貢献する。イスラム国に対しても脅威を食い止めると宣言したということは、英国/米国と歩調を合わせるとのことですから、英国や米国と同様にイスラム国が日本に対して捕虜の殺害、日本に対するテロ行為も受けて立つとの決意だったのだと思ったのですが、そうではなかったみたいですね。
 
サザンの桑田さんがNHK紅白で政治を非難するニュアンスの歌を歌われました。よくぞ、あのNHKが認めたものだと思いました。ところがその後のNHKの紅白のPRの中からは桑田さんの歌が削除されているそうです。サザンの事務所は周りからの非難を受けて謝罪しました。きっと考えた末の苦渋の選択肢だったと思います。謝罪したことで逆にそれまで拍手を送っていた人々から非難されています。それは謝罪したことで自分の行為が間違っていたと否定したことにもなるからだと思います。きっと考えた上での選曲とパーフォーマンスだったと思いますが。
 
今は人質救出に全力を注ぐことだと思いますが、その手段は同じくそれを行った後の影響を考えての選択肢を選ばないと、今回のようにまた行き当たりばったりになります。日本はイスラム国に対してどう対処するか揺るぎない考えの上で行って行くことなのではないでしょうか。