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戦車を止めようとした司祭を射殺、ウクライナ当局が戦争犯罪を記録 ”戦争が人を殺人者にする。その殺人者も家族思いのはず/国を守るためではなく、侵略に加担”

2022-03-26 16:52:48 | 社会
https://news.yahoo.co.jp/articles/a243d189f5a3449c96751bc117d862b5b24ae1fb 3/26(土) 14:51 BBC News

ウクライナのイリーナ・ウェネディクトワ検事総長は、戦闘規則に関する刑法に違反すると思われる数千件の事件を記録している最中だという。

3月24日現在、同検察官事務所が記録した事件は2472件にのぼる。ウェネディクトワ検事総長は23日、集めた事件をどのように扱っているか、概要をメディアに説明した。

「ウクライナの司法権が有効で、犯罪加害者が物理的にウクライナにいる場合、私たちが取る戦略はひとつだ。ウクライナで成功しないとわかれば、国際刑事裁判所(ICC)にリソースを振り向け、特定の人物、個人が処罰されるようにする」

BBCは、戦争犯罪の疑いがあるとして記録されている事件の一つについて、目撃証言などを収集した。

それは、ロシアがウクライナに侵攻して1週間余りの頃に起こった。首都キーウ(キエフ)の西40キロにある小さな村ヤスノホロッカでは、隣人や友人たちか集まる有志グループが、コミュニティーの入り口を守る検問所で配置についていた。

ロシア軍とウクライナ軍の戦闘は、すでに残忍なほど激しくなっていた。ウクライナ全土で、町や村の入り口に検問所が設置され、正式な軍事訓練を受けていない地元の有志が、そのほとんどを守っていた。

3月5日の午後、村の司祭のロスティスラフ・ドゥダレンコさん(45)は、ヤスノホロッカの検問所にいた。ドゥダレンコ司祭の役割は、近づいてくる車をチェックすることだった。しかし、他の従軍司祭と同じように、ドゥダレンコさんも精神的なサポートを提供するためにそこにいた。その時、司祭は私服だった。

何が起こったのか、正確に立証することはできない。しかし、攻撃の生存者の一人、ユヒムさん(仮名)はBBCに、ドゥダレンコさんを含む十数人と検問所を守っていたところ、3台のロシア戦車が村を通過したと知らされたのだと話した。そこで一行は森の中に隠れ、必要なら戦車に立ち向かおうと決めたのだという。

検問所に近づくと、ロシア軍は「四方八方へ発砲」し始めたと、ユヒムさんBBCに語った。「私たちが草むらに隠れているとわかると、戦車で私たちをひき殺すために道路から外れ出した」。

戦車が道路まで戻ってきたとき、ドゥダレンコさんは姿を現そうと決めたのだと、ユヒムさんは話した。

「ロスティスラフが十字架を頭上に掲げ、隠れ場所から立ち上がり、何かを叫びながら戦車に向かって歩いて行くのを見た。ロシア軍を制止したかったのかもしれない。私はロスティスラフに声をかけようとした」

すると、司祭の方向へ発砲があった。ユヒムさんの位置からは、直接ドゥダレンコさんに向かって撃ったように見えたと言う。「それでおしまいだった。彼は2、3歩歩いただけで倒れた」。

ユヒムさんもこの攻撃で撃たれてけがを負った。その時点でウクライナ軍が到着してロシア軍を後退させなければ、その場のにいた全員が殺されていただろうと、ユヒムさんは思っている。

ドゥダレンコさんが所属していた有志グループは、軍とは無関係だった。同じグループのエドゥアルドさん(仮名)によると、軍事訓練を受けていたのは数人で、東部ドンバスでロシアと長年続く紛争で戦闘を経験した人たちだという。グループには、アマチュアの猟師もいた。参加者のほとんどは50歳以上だという。

エドゥアルドさんは当時、別の検問所を担当していた。エドゥアルドさんが到着した時にはロシア軍戦車は撤退した後で、道路には遺体が散らばっていた。その中にはドゥダレンコさんや、やはり丸腰だった輔祭、別の防衛志願者2人、そして見知らぬ人物が1人含まれていた。

ドゥダレンコさんの母ナディイアさんは、一人息子は自分の役割を果たそうとしていたと語った。

「息子はみんなを守れるようになりたいと思っていた」と、ナディイアさんはBBCに話した。

「説得してやめさせようとしたけれど、反論できなかった」

一行は猟銃に加え、少ないながらロシア軍のカラシニコフを所持していた。防弾チョッキはグループ全体に3着だけだった。しかし、ドゥダレンコさんは司祭として武器を持つことを拒否していたと、友人で同じく司祭のセルヒイ・ツォマさんがBBCに語った。

それだけに、ドゥダレンコさんがいざ戦車と対決しようと決めた時、撃たれればひとたまりもなかった。しかし、目撃者のユヒムさんによれば、こうした行動がドゥダレンコさんの本質だったという。

「ロスティスラフは親切で楽観的な人だった。だから、ロシア軍を止めようとしたんだと思う」

ツォマさんも、ドゥダレンコさんはヤスノホロッカではいつも人助けをする人物として有名で、日曜日のミサの前には、車で村中を回って年配の信者を集めていたと話した。

ドゥダレンコさんの奉仕活動自体も自己犠牲的なものだったと、常連の信徒の一人、テチャナ・ピリプチャックさんは言う。

ドゥダレンコさんが所属していたウクライナ正教会は、2019年にようやくロシア正教会からの独立が認められた。しかし、ロシアはこれを認めていない。

正式な分裂以前、ウクライナの正教会はモスクワに忠実な支部と、キーウに忠実な支部に分かれていた。ドゥダレンコさんはキーウ寄りの教会に所属していたが、2010年に親ロシア派のヴィクトル・ヤヌコビッチ元大統領がウクライナの政権を握ると、モスクワ総主教庁がキーウ総主教庁の教会を乗っ取り始め、ドゥダレンコさんの教会もその憂き目にあった。

ドゥダレンコさんは自分の信条を裏切らず、教会を出て屋外で、雨の中でも礼拝を行ったと友人たちは言う。その後、寄付を募ってトレーラーに仮設の教会を建てた。

ピリプチャックさんはフェイスブックのドゥダレンコさんの追悼ページに、「あなたがいなければ私たちの教会は路頭に迷っていた」と感謝をつづった。

過去数週間にウクライナ全土で起きた数千件の事件と同様、この殺人事件は警察と地方検察庁、国家検察庁によって速やかに記録され、それぞれのフェイスブックページで詳細が公開された。

また、ウクライナの第438条「戦闘規則の違反」に抵触する疑いがある事件も、政府機関が使用する集約ウェブサイトにアップロードされた。

ウェネディクトワ検事総長は、先週英語で行われた取材でBBCに対し、こうした証拠の記録を残すことが重要なのだと語った。

「検事総長の事務所には戦争特別部門がある(中略)すべての法執行機関が(中略)戦争犯罪を調査するために私たちに協力している。我々の最優先事項だ」

「もちろん、捜査官の数は十分ではない。そのため、warcrimes.gov.uaという共通のウェブサイトを作った」と、ウェネディクトワ検事総長は説明する。

このウェブサイトは検察庁だけでなく、ウクライナの外務省や法務省など他の国家機関も利用しており、すべての証拠が文書化されている。

「我々にとって非常に重要なものだ。(これらの証拠は)ウクライナの裁判所でも、ICCや他の司法管轄区でも受け入れられるべきだ」

キーウ州検察庁は、3月5日のヤスノホロッカの事件については発砲をめぐる捜査が終了し次第、起訴状が出ると述べている。

同庁は声明で、「検察は、あらゆる戦争犯罪と、侵略国の兵士から将軍、軍部と政府の高官に至る加害者一人一人の状況を立証するために全力を尽くしている」と述べた。

また、一部のケースではロシア兵がすでにウクライナの起訴手続きの第一段階に直面していると述べ、「欠席判決の見通しについてだけ話しているのではない。それぞれの具体的なケースについて、戦争犯罪者はウクライナの法律に従って処罰されることになる」と説明した。

取材協力:スワトスラフ・ホメンコ(英語記事 The priest shot at a checkpoint)

感想
メンゲレ医師が頭に浮かびました。(ウイキペディアよろ)
メンゲレは1940年に武装親衛隊に志願した。 アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所で彼は選別を行い、囚人に対して非人道的な人体実験を行った。

メンゲレ医師は、家庭に戻れば良き夫、良き父親だったそうです。
戦争が人を殺人者にします。
しかし、戦争のせいで罪のない人を殺すことは正当化されません。
勇気を持ってNoと言って、従わないことです。
戦車を阻止しようとして殺害された司祭。
司祭を殺害したロシア兵。
上からの命令であっても、侵略の戦争は、プーチン大統領がいくら理由を並べても、許されるものではありません。
一人でも従わない。
その一人が増えることで戦争を阻止できるのです。

橋下徹「ロシア軍叩き潰すしかない」に“手のひら返し”と批判 ”君子?豹変する”

2022-03-26 09:06:09 | 社会
https://news.yahoo.co.jp/articles/8df56671c471689cc3918459a0135447de6e6f1e 3/26(土) 6:08 女性自身

《ウクライナ兵の決死の戦闘に敬意。終結するまでロシア軍を叩き潰すしかないが、報道がきちんとなされているか懸念。ウクライナ軍の健闘やロシア軍の失態の報道は多いが、ウクライナの一般市民の犠牲やウクライナ軍の被害について報道が少なくないか》

3月24日、Twitterにこうつづったのは橋下徹氏(52)だ。

いまなお、終結のめどが見えないロシアの軍事侵攻。そんななか、同日にウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領(44)が日本の国会でリモート演説を行った。橋下氏のツイートは、その直後のものだ。

ところが「終結するまでロシア軍を叩き潰すしかない」と橋下氏がつづったことに、違和感を覚える人がネット上で相次いでいる。これまで橋下氏がウクライナに対して“降伏”を迫るような言動をしてきたためだ。

例えば今月3日の『めざまし8』(フジテレビ系)で、橋下氏はウクライナ出身の政治学者であるグレンコ・アンドリー氏に“ウクライナ人の退避”を提案している。

「ウクライナの方々が命を懸けて戦っていることに敬意を表しますけども、それだけなのかと。僕はアンドリーさんのような方にね、『日本においでよ』と」
「プーチン大統領はどれだけ生きるんですか。今70歳ですよ。あと30年も生きられませんよ」

しかし、グレンコ氏は「ここで降伏して全土を支配されてしまえば、結局犠牲者は増えるだけなんです。ロシアは必ず粛清を始めます」と否定していた。

それでも橋下氏は21日、「ロシア、南東部マリウポリで降伏要求 ウクライナは拒否」というニュース記事をTwitterで引用してこうつづっていた。

《一番悪いのはプーチン。しかしゼレンスキー大統領のこの戦争指導も最悪だ。戦う一択になるとこうなってしまう。なぜマウリポリ市民とゼレンスキー政権幹部や国会議員とを入れ替える交渉をしないのか》

降伏要求の拒否、そして”戦う一択”を批判した橋下氏。このツイートの3日後に、「ロシア軍を叩き潰すしかない」と投稿したのだ。

そのため、ネットでは“手のひら返し”だとして批判の声が上がっている。

《あなた本当に橋下さん!?ついこの間までウクライナは降伏しろって言っていましたよね》
《こないだまで、ウクライナ人は逃げろって言ってなかったっけ?いまでは、ウクライナ人の戦闘に敬意を払っているのか?ずいぶん方向転換したな》
《ご自身の4日前のTweetでは戦う選択肢一択を非難されてましたね。どういうことなんでしょうか》

また橋下氏は冒頭のツイートで《ウクライナの一般市民の犠牲やウクライナ軍の被害について報道が少なくないか》と問いかけている。しかし、これについてもネットでは疑問視する声が上がっている。

《少ないですかね?過去のどの戦争より近くに感じて驚いてるくらいですけど…》
《ウクライナの情報はいっぱい出ていると思いますけど》
《日本国内であればある程度報道されてるとおもいますが 病院攻撃されたとか他にも多数 十分かは不明ですが少ない訳でもないかと》

橋下徹氏 降伏拒否したウクライナ幹部を批判「一般市民よりも政治家が死ぬのが先」 ”歴史を無視した考え/降伏した先に待っている恐ろしいこと/ロシアが信頼できないから降伏できない”

感想
君子豹変する
三省堂 辞書ウェブ編集部 Dictionaries & Beyond |三省堂 WORD-WISE WEB
https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/column/kotowaza27

現在では「要領のよい人は、今までの態度をすぐ変えて、主義も思想も捨ててしまう。」という、いずれかといえば悪口に近い使い方をされている。しかし本来は、「優れた人間は、過ちは直ちに改め、速やかによい方向に向かう。」という評価の言葉である。原義が著しく変えられた一句である。「豹変(ひょうへん)」は、豹の毛が秋になって抜け変わり、紋様が鮮やかになることで、これを人の態度が一変することにたとえる。

橋本徹氏は君子豹変されたのでしょうか?
今後の発言でそれがわかります。

橋下氏はウクライナ出身の政治学者であるグレンコ・アンドリー氏に
「ごめんなさい。私の考えが間違っていました。十分理解せずに、あなたに反論していました」
と言われたらまさに君子でしょう。

そうでなければ、”風見鶏”です。
橋本徹氏の発言を鵜呑みにしないことです。
風見鶏
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1 鶏 (にわとり) をかたどった風向計。西洋で、寺院の塔の上などに取りつけてある。
2 定見をもたず、周囲の状況を眺めて、都合のよい側にばかりつく人のこと。