平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

西郷どん 第3話 「子どもは国の宝」~斉彬が正しく、調所は悪なのか? モヤモヤの残る回だった。

2018年01月22日 | 大河ドラマ・時代劇
 お由羅騒動。
 斉彬(渡辺謙)が〝クーデター〟を起こし、
 藩主・斉興(鹿賀丈史)が自らの権力を守るためにおこなった〝粛正〟である。

 権力闘争と粛正は政治史の常。
 フランス革命しかり、スターリンしかり、中国の文化大革命しかり。
 日本では安政の大獄。
 現在では北朝鮮・金正恩のおこなった粛正。

 人間は自分の権力を維持するためには何でもするんですね。
 批判分子、反対分子を力でつぶしてしまうのが一番楽。
 ………………

 さて本編。
 今回の話はどこかモヤモヤが残る。
 疑問がいろいろ湧いてくるからだ。

 たとえば、
・藩主・斉興は本当に悪政をおこなっていたのか?
・調所広郷(竜雷太)は悪なのか?

 だって調所は藩の財政を立て直すために、密貿易とかをやっていたわけで。
 一方、斉彬は大砲の調練などをしていた浪費家。
 民の困窮を救いたい吉之助(鈴木亮平)は、調所広郷を支持すべきではないのか?
 斉彬がトップになったら、もっと民が困窮するんじゃないの?

 斉彬にしてみれば、藩の実権を握り、軍事費を拡大して外国と戦える藩にしたかったのかね?
 これに阿部正弘(藤木直人)が乗った。

 このあたりのスタンスが曖昧なので、何となくモヤモヤが残った。

 まあ、吉之助にしてみれば<斉彬は聡明な君主><斉興&お由羅(小柳ルミ子)のコンビは最悪>くらいのノリで、斉彬を支持してたんだろうけど。
 今の時点で〝攘夷思想〟はまったくないみたいだし。

 斉彬も有能なのかね?
 幕府に自分の藩の密貿易や琉球出兵をバラしちゃったし、
 調所広郷という有能な経済官僚を取り込めず、死なせてしまったし、
 斉彬派を粛正させてしまったし。

 斉彬のスタンスを明確にするためにも、斉彬と調所は酒席で対話させるべきだった。
 双方の主張がぶつかり合って、いいドラマになったと思うんだけどなぁ。


※追記
 お由羅騒動の背景については、ドラマ@見とり八段さんが詳しく書かれています。
 ドラマ@見とり八段 『西郷どん』第3回

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする