27日の「サンデーモーニング」(TBS)で「イスラム国」のことを取り上げていた。
テーマは「なぜ若者はイスラム国に走るのか?」
そこには、格差、貧困、差別があり、自分の居場所や存在意義を見出せないことがあるらしい。
あるいは、社会の中で、人間扱いされない、虫けらのような境遇。
これらをひとつの言葉にまとめると、『絶望』だ。
早稲田大学の加藤諦三教授(←若い頃に加藤さんの本はずいぶん読んだなぁ)に拠れば、『絶望』は形を変えて、さまざまな形で現れるらしい。
・自分さえよければいい→自己中心主義
・楽しければいい →快楽主義
・今さえ良ければ →刹那主義
・カネさえあれば →拝金主義
・忘れてさえいえれば →ギャンブル・酒・薬物への依存
・強いものになりたい →ファシズムなど組織・権力への依存
なるほど。
これらをすべて『絶望』と言い切ってしまうのには、いささか抵抗があるが、実にわかりやすい説明だ。
同時に加藤さんの立ち位置は、日本の高度経済成長期に分厚く存在していた〝中間層〟の考え方でもある。
僕も高度経済成長期に生きてきた人間だから、自分中心主義、快楽主義、刹那主義、拝金主義、ギャンブルなどへの依存、ファシズムはいけないことだと教えられてきた。
現在も、基本、この価値観で生きている。
番組のコメンテイターたちも、高度経済成長期の中間層として生きてきた人たちだ。
だから、「サンデーモーニング」はこう結論づける。
・テロに走るような若者をなくすには、絶望の解消が必要である。
・絶望を解消するには、格差をなくし、かつてあった分厚い中間層を復活させるべきである。
・中間層とは、良き市民のことである。
・自立した、善良な市民がたくさんいる健全な社会を取り戻そう。
おそらく「サンデーモーニング」が言っていることは正しい。
でも、これをどうやって実現するかが一番の問題。
これができないから自殺する人がおり、自棄になる人、国家主義・排外主義に走る人、テロに走る人が出て来る。
そして、「サンモニ」は問題の解決策について、評論するだけで具体的に示していない。
というか、司会の関口宏さんが言っていたように「これは誰にも答えの出せない問題」だろう。
こうした現実を前にして、個々人が折りに触れて考えていくしかない。
本当に難しい時代ですね。
そして、これが2015年の年末の世界。
来年は少しは良くなってもらいたいけど……。
最後に番組内で、なるほど! と思ったいくつかの言葉を書きます。
「グローバリズムはアメリカンスタンダード」
現在はグローバリズムの名のもと、さまざまな政策がおこなわれているが、グローバリズムの大もとをたどれば、結局はアメリカの価値観。
アメリカは自分たちの価値観を押しつけ、自分たちのルールで世界の経済や政治を動かそうとしている。
おそらく、これの行き着く先はアメリカのような格差拡大の社会だろう。
1%の人間が富を独占し、99%の人間が貧困に生きる社会。
世界の反アメリカ勢力は、これへの反発なのかもしれない。
「現在と過去に絶望しているからと言って、過去に希望を見出してはいけない」
日本で言えば、戦前回帰ですかね。
戦後、せっかく手に入れた、自由と民主主義と基本的人権を手放そうとしている。
これらは今でも不十分だと思うが、安倍自民党はこれらを侵食し、狭くし、制限して、国家の力を強くしようとしているように思える。
たとえば、
自民党の憲法草案
沖縄基地問題
特定秘密保護法
武藤貴也を始めとする自民党若手勉強会の発言etc……
〝過去に希望を見出してはいけない〟
戒めにしたい言葉だ。
テーマは「なぜ若者はイスラム国に走るのか?」
そこには、格差、貧困、差別があり、自分の居場所や存在意義を見出せないことがあるらしい。
あるいは、社会の中で、人間扱いされない、虫けらのような境遇。
これらをひとつの言葉にまとめると、『絶望』だ。
早稲田大学の加藤諦三教授(←若い頃に加藤さんの本はずいぶん読んだなぁ)に拠れば、『絶望』は形を変えて、さまざまな形で現れるらしい。
・自分さえよければいい→自己中心主義
・楽しければいい →快楽主義
・今さえ良ければ →刹那主義
・カネさえあれば →拝金主義
・忘れてさえいえれば →ギャンブル・酒・薬物への依存
・強いものになりたい →ファシズムなど組織・権力への依存
なるほど。
これらをすべて『絶望』と言い切ってしまうのには、いささか抵抗があるが、実にわかりやすい説明だ。
同時に加藤さんの立ち位置は、日本の高度経済成長期に分厚く存在していた〝中間層〟の考え方でもある。
僕も高度経済成長期に生きてきた人間だから、自分中心主義、快楽主義、刹那主義、拝金主義、ギャンブルなどへの依存、ファシズムはいけないことだと教えられてきた。
現在も、基本、この価値観で生きている。
番組のコメンテイターたちも、高度経済成長期の中間層として生きてきた人たちだ。
だから、「サンデーモーニング」はこう結論づける。
・テロに走るような若者をなくすには、絶望の解消が必要である。
・絶望を解消するには、格差をなくし、かつてあった分厚い中間層を復活させるべきである。
・中間層とは、良き市民のことである。
・自立した、善良な市民がたくさんいる健全な社会を取り戻そう。
おそらく「サンデーモーニング」が言っていることは正しい。
でも、これをどうやって実現するかが一番の問題。
これができないから自殺する人がおり、自棄になる人、国家主義・排外主義に走る人、テロに走る人が出て来る。
そして、「サンモニ」は問題の解決策について、評論するだけで具体的に示していない。
というか、司会の関口宏さんが言っていたように「これは誰にも答えの出せない問題」だろう。
こうした現実を前にして、個々人が折りに触れて考えていくしかない。
本当に難しい時代ですね。
そして、これが2015年の年末の世界。
来年は少しは良くなってもらいたいけど……。
最後に番組内で、なるほど! と思ったいくつかの言葉を書きます。
「グローバリズムはアメリカンスタンダード」
現在はグローバリズムの名のもと、さまざまな政策がおこなわれているが、グローバリズムの大もとをたどれば、結局はアメリカの価値観。
アメリカは自分たちの価値観を押しつけ、自分たちのルールで世界の経済や政治を動かそうとしている。
おそらく、これの行き着く先はアメリカのような格差拡大の社会だろう。
1%の人間が富を独占し、99%の人間が貧困に生きる社会。
世界の反アメリカ勢力は、これへの反発なのかもしれない。
「現在と過去に絶望しているからと言って、過去に希望を見出してはいけない」
日本で言えば、戦前回帰ですかね。
戦後、せっかく手に入れた、自由と民主主義と基本的人権を手放そうとしている。
これらは今でも不十分だと思うが、安倍自民党はこれらを侵食し、狭くし、制限して、国家の力を強くしようとしているように思える。
たとえば、
自民党の憲法草案
沖縄基地問題
特定秘密保護法
武藤貴也を始めとする自民党若手勉強会の発言etc……
〝過去に希望を見出してはいけない〟
戒めにしたい言葉だ。