平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

「ゲゲゲの女房」名セリフ その1

2010年09月30日 | 名セリフ・名言集
 「ゲゲゲの女房」名セリフ

★まずは茂(向井理)

 「自分は幸運です。腕一本なくしただけで生きて帰れたんですから」
 「自分は生きている人間には同情せんのです」

 生きているだけで丸儲け。
 戦争で戦友を亡くした茂にはこの考え方がある。
 また幸福とは相対的なもの。
 たとえば茂は戦争で腕をなくした。それは普通なら嘆き悲しむことであるが、戦争で命を落とすことに比べたら幸福。
 考え方次第で物事は幸福にも不幸にもなるんですね。
 貧乏に対する考え方も次のようなもの。

 「好きなことをやっているから貧乏でも仕方がないのです」

 こう思えれば幸せだ。
 貧乏も受け入れられる。
 だから都会に馴染めない太一にもこう言える。 

 「お互いうまくいっとりませんな。まあ、のんびりやればいいのです」

 教師の仕事で悩んでいる藍子にもゲーテの言葉を引用してこうアドバイスする。

 「うまくいかないときは焦らず好機の到来を待て」
 「努力している時は悩むもの」
 「本当に好きなこととは、悩んで苦しくてもやってしまうこと」(これは茂の言葉)

 実にたくましい人生哲学だ。
 つらい時、うまくいかない時には思い出したい。生きているだけで丸儲けという考え方も。
 そんな茂だから他人に対しても優しい。
 常に相手の長所を見る。 
 絵が下手くそでアシスタントして使いものにならない菅井(柄本佑)について茂はこう言う。

 「根気の良さなら誰にも負けない。それに見とって面白い」

★布美枝(松下奈緒)と茂の夫婦関係も名セリフがいっぱいだった。
 見合い相手の茂が戦場で怪我をして片腕がないと、父親に告げられた時のこと。
 布美枝はこうつぶやく。

 「服の袖はどうしてるんだろう?」

 裁縫が得意な布美枝らしいリアクションだ。
 そして見合い。
 ふたりが交わした会話も次のひと言だけだ。

 「自転車には乗れますか?」

 昔はこれで結婚が成立していたんですね。
 そして<自転車>は後の伏線に。
 結婚しても茂は仕事ばかりで、布美枝は孤独を感じる。自分は何なんだろうと思う。
 するとある時、茂は<自転車>を買ってきた。
 その時に布美枝はこうつぶやく。

 「……これを買いに?」

 たったひと言だが、布美枝のうれしい気持ちが伝わってくる名セリフだ。
 このエピソードの時の週タイトルは「花と自転車」だったが(←実にいいタイトル)、登場人物の気持ちを表す小道具として、自転車、そして花=ナズナの使い方も上手かった。

 また、この作品でふたりが本当の夫婦になった瞬間としてよく引用されるのがこのせりふ。

 「この人は本物の漫画家ですけん!」

 茂を責める父親・源兵衛(大杉漣)に布美枝はこう反論したのだ。
 今まで父親に反論したことのないおとなしい娘だったのに。
 そして源兵衛を駅に送る時にはこう言う。

 「お金はないけど、私、毎日笑って暮らしてるよ」

 これに対して源兵衛が安来の家に帰って言ったせりふも秀逸だ。

 「金には恵まれていないが、人の縁には恵まれているようだ」

 こうして強くなっていく茂と布美枝の絆。
 布美枝が原稿料の取り立てに言って半分しか取れなかった時には茂はこう言う。
 
 「仕方がない。俺がやっても同じだっただろう」

 ぶっきらぼうでありながら茂はいざという時に優しい。
 また貧乏が極まり、漫画家廃業を茂が考えた時には布美枝は……

 「お父ちゃんは強い人。腕が三本だから何とかなりますよ」

 <腕が三本>とは茂の手一本と布美枝の手二本を合わせて三本ということ。
 「何とかなりますよ」と言えるのも布美枝の強さ。
 そしてふたりは最後には夫婦ゲンカをするようになった。
 娘の藍子の進路をめぐって……

 「おや? おやおやおや?」
 「あら? あらあらあら?」

 これは向井さん、松下さんのアドリブだそうだが、こんなアドリブが出るほど、ふたりは息が合う夫婦になっていたんですね。

 「ゲゲゲの女房」名セリフ その2はこちら


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その男、狂暴につき 悪夢のような世界

2010年09月29日 | 邦画
 刑事・我妻諒介(ビートたけし)は<暴力>に麻痺してしまった男。
 暴力には暴力で立ち向かわなければ生きていけない世界の中で、我妻の感性は次第に麻痺していったのだ。
 そこには法律も良識も優しさも関係ない。
 ただし、暴力は暴力に報復される。
 我妻は敵の殺し屋(白竜)につけ狙われナイフで刺される。
 智恵遅れの我妻の妹(川上麻衣子)は輪姦され、クスリ漬けにされる。
 劇中では<気違い>という言葉が何度も使用されるが、我妻たちの目はどこか向こう側に行っている。
 我妻はクスリ漬けにされて、本能のままに「クスリをちょうだい、クスリをちょうだい」という妹の姿を見て嫌悪したのか、愛する妹も射殺する。
 まさに<気違い>だらけの世界。
 悪夢のような世界だ。

 そして、こんな世界に生きる人間が救われるには、やはり死ぬしかない。
 地獄から抜け出るには死ぬしかない。
 我妻の行動は死に向かっている。

 北野武作品には、どこか悪夢を見ている様な感じがある。
 この作品は特にそうだ。
 正義とか愛とか、日常の論理とは違った部分で物語が進行している。
 画家の岡本太郎は「芸術は嫌悪感を抱かせるものだ」と何かで書いていたが、この作品はまさに見る者に嫌悪感を抱かせる作品。
 そして、この嫌悪感の先に日常の背後に隠された真実が描かれているような気がする。
 たとえば、人間の醜さとか、虚無とか狂気、死への意思とか。

 我々は嫌悪感に目を背けずに、この作品を凝視しなければならない気がする。
 それはなかなかハードな作業だが。

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クヒオ大佐 偽りのベールが剥がされた時

2010年09月28日 | 邦画
 実在の結婚詐欺師・ジョナサン・エリザベス・クヒオ大佐(堺雅人)。
 彼は米特殊部隊ジェットパイロットと偽り、次々と女性をおとしていく。
 作品を見る観客の立場で見ると、何でこんなウソで女性がだまされるか?と思うんですけどね。
 たとえば小さな弁当屋を営むしのぶ(松雪泰子)。
 彼女は「自分は<秘密任務>を行っている」とか「複雑な世界情勢を知るためにコミック『沈黙の艦隊』を読め」とかいうクヒオの言葉を素直に信じる。
 〝秘密任務〟〝沈黙の艦隊〟という言葉で怪しいと気がつきそうなものだ。
 その他、「高速のジェット機に乗っているから地上ではスピードと関わりたくない」という理由で泰子に運転させたり、アメリカの空軍大佐なのに饅頭代を払わせたりする。
 まさに恋愛は人を盲目にする。
 もっと突っ込めば、他者を求めずにはいられない孤独な心ゆえダマされる。
 
 クヒオは孤独な心に入り込んで夢を見させる稀代の詐欺師だ。
 しかし、意外にシビアな現実にはもろい。
 しのぶのチンピラふうの弟にはたちまち詐欺師であることを見破られ、逆に脅迫されて金を求められる。
 銀座の海千山千のホステス・未知子(中村優子)にも「お店を出す資金をちょうだい」とせがまれる。
 クヒオよりも彼らの方が一枚も二枚も上なのだ。

 そんなクヒオ大佐とは何者なのか?
 彼は子供の頃、父親から虐待を受けていた。
 幸せな家庭に育てられなかった。
 彼は無惨な<現実>から<夢の世界><自分が創り出した偽りの世界>、へ逃げ込んだのだ。
 つまり彼は<自分の母はエリザベス女王の妹、父はカメハメハ大王の末裔>というクヒオ大佐でいられる時、イキイキと生きられる。
 そのベールが剥がされる時、彼は無力な子供の時の自分に戻ってしまう。

 後半で自分の正体がバレて、しのぶに問いつめられるシーンは圧巻だ。
 「本当のあなたのことを話して」と頼むしのぶにクヒオは自分の生い立ちを語り始める。
 しかし、その内容は<自分が創り出したクヒオ>という人物の生い立ち。決して本名の<タケウチタケオ>の生い立ちではない。
 この後に及んでも自分の本当の姿を現さないクヒオ。
 クヒオはしのぶに「いっしょに死のう。死ねばこの愛が本物になるから」と心中を迫られ、了承して自分のバッグから拳銃を取り出すが、その拳銃もモデルガン。
 またも偽り。
 彼はどんな時でも正面から他人と向き合わないのだ。
 <タケウチタケオ>という人間として他人と交われない。

 <クヒオ>という人物は実に現代を象徴している。
 人はある程度の仮面をかぶらなければ社会生活など送れないものだが、クヒオの場合は完全な仮面をかぶって、絶対に脱ごうとしない。
 そんなクヒオを愛し続けるしのぶもすごく孤独で、哀しく滑稽で、ある意味いびつだ。

 脚色はあるだろうが、これは実在の人物の話。
 すごい時代になったものだと思いつつ、自分の中にもクヒオやしのぶの要素があることを否定できない。


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龍馬伝 第39回「馬関の奇跡」

2010年09月27日 | 大河ドラマ・時代劇
 龍馬(福山雅治)の戦略は次のようなものだった。

・幕府に任せていたらこの国は他国に奪われる。だから倒幕。
・倒幕のためには日和見で様子を見ている他の藩に<幕府に力がなくなっていること>を証明しなければならない。
・龍馬たちが長州に加勢したのはその証明をするため。
 だから馬関での戦いは<必要悪>。
・この戦いに勝利した結果、他藩の空気が変わった。
 もはや幕府の時代ではなくなったことに気づいた。
・日和見していた他藩も反・徳川へ。
 この勢いに乗して<大政奉還>。
・来週以降の展開になるが、親幕府でもある土佐藩を使って幕府に<大政奉還>を迫る。

 龍馬の行動は行き当たりばったりではなく、ちゃんとシナリオがあったのだ。
 この大政奉還までのシナリオがしっかり描かれていれば、「龍馬は<倒幕>なのか<非戦主義者・平和主義者>なのか」という龍馬像の混乱はなかったんですけどね。
 いずれにしても龍馬は以前のようなお坊ちゃんの理想主義者ではなく、必要悪のいくさも必要(「百の議論より一回のいくさ」)、革命には血が流れることが時には必要という現実主義者になったようだ。

 ただし、木戸(谷原章介)も西郷(高橋克実)はもっとシビア。
 「一度力を手にした者は手放さない」とよりリアルな現実路線。
 それは大政奉還後に新政府が出来たあとも同じで、力がなくなったとはいえ徳川を滅さなければ新政府の基盤は安定しないという徹底した現実路線を歩む。(結果戊辰戦争へ)
 この現実路線を貫くために龍馬は邪魔。
 だから暗殺。
 龍馬の理想を回想して、勝と西郷が無血開城。

 シーズン4の展開はこんな感じでしょうか。

 それにしても権力闘争の中で個人は無力だ。
 激しい現実の権力闘争の中で龍馬は利用され、いらなくなれば捨てられた。
 龍馬の平和的解決という理想も踏みにじられる。
 そして木戸も西郷も権力を持てば変わっていく。

 今回はやはり高杉(伊勢谷友介)ですね。
 着流しに三味線で戦場を歩くかっこよさ。
 武士と町人という垣根を越えて奇兵隊を結成し、民に人望がある。
 人を揺さぶる演説力。「百万の大軍、恐るるに足らず。恐るるべきは、我ら弱き民。一人一人の心なり」
 熊本藩に投降を迫り無駄ないくさをしない姿勢。
 命が残り少ないという悲愴さ。
 「短いなら短いなりに僕は面白く生きたい。派手な大砲を打ち上げて消えて行く」という死生観。

 おかげで龍馬がかすんでしまった。
 「関わる人間の心をざわめかせる」のはもしかして高杉?


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尖閣諸島問題~本質は普天間の時と同じ。

2010年09月26日 | 事件・出来事
戦略なく“思考停止” 「冷静対応」一辺倒の日本政府 尖閣事件(産経新聞) - goo ニュース

 今回の原因は普天間問題の時と同じ〝民主党病〟ですね。
 〝原理原則を最初に主張するが、様々な抵抗に遭い、結局は腰砕けになる〟

 漁船衝突事件の頃の外相は岡田さん。
 本日朝放送のNHK「日曜討論」などを見たが、ともかくこの人、頭が固くて融通が効かない。
 当時の国交相だった前原さんもそう。
 領海侵犯・漁船衝突という報告を聞いて、このふたりは原理原則で<逮捕>という判断をしたのだろう。後先のことも考えず。

 これが自民党だったら2004年の中国人の尖閣上陸の時に小泉内閣がしたとおり<逮捕>ではなく<強制送還>という判断をしていただろう。
 曖昧で灰色だが、波風が立たない対処。オトナの智恵。
 ところが岡田さん、前原さん、および民主党の思考は、原理原則主義で白黒はっきりつけずにはいられない。

 これは別に原理原則に従うことが悪いと言っているのではない。
 とても大事なことだ。
 ただし、その後、どう決着をつけるのかのシナリオが出来ているのなら。

 だが、普天間の時に見られたように民主党の場合は後のシナリオがない。
 八ッ場ダムの時もそう。
 問題だけ大きくしておいて後はオロオロするだけ。
 そして最後には腰砕けで、最悪の結果に。
 かっこいいんですけどね、原理原則に従ってモノを言うのは。
 でも結果が伴わないのならやってほしくない。
 自民党の曖昧路線の方がまだマシ。

 菅首相は相変わらず他人事だ。鈍すぎる。
 引用させていただいた産経新聞の記事では、今回の深刻さを帰国するまで認識していなかったようだが、さもありなん。
 この問題に関する国連でのコメントを聞いたが、「戦略的互恵関係を協力し合って発展させていく……」と自分の言葉でしゃべっていない。
 というか、今更こんなことを言ってる場合ではないのにこの鈍さ。

 民主党の皆さん、原理原則を主張するのはいいが、最後まで貫けないのならやめて下さい。
 どう決着をつけるかというシナリオがないのならやらないで下さい。
 楽観的にならず最悪の事態を想定して下さい。
 普天間の失敗でこのことを学んだはずなのにまた同じことをしている。
 政治って白黒ではなくて灰色、100対0ではなくて、60対40の世界ではありませんか?


※追記
 鳩山元首相の「私なら中国首相と話せたのに」発言も情けない。
 だったらとっととやって下さい。
 国益に関わる大事な事柄なのだから、菅総理をたたき起こしてでも自分に話をさせてくれと頼み込むべき。
 後でこのように発言するセンスも疑問。


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ゲゲゲの女房 豊かな世界

2010年09月25日 | ホームドラマ
 最終週。
 お見合いからたった5日間で行われた茂(向井理)布美枝(松下奈緒)の結婚。
 考えてみると、その結婚が作りだしたものは実に豊かだ。
 それは次のようなもの。

 「鬼太郎」「悪魔くん」を始めとする茂のマンガの主人公たち。
 藍子(青谷優衣)、喜子(荒井萌)という子供たち。
 菅井(柄本佑)、倉田(窪田正孝)、小峰(斎藤工)らアシスタントたち。
 マンガの同志・戌井(梶原善)、深沢(村上弘明)。
 豊川(眞島秀和)ら出版社の人達。
 浦木(杉浦太陽)。はるこ(南明奈)。
 質屋さんや喫茶店のマスター、町の三人組の奥さんたち、美智子(松坂慶子)に太一君。
 そして源兵衛(大杉漣)、修平(風間杜夫)ら親たち親戚たち。

 彼らが茂夫婦を中心にしてあたたかい絆で結ばれている。

 だから20周年パーティのシーンは圧巻だ。
 茂たち夫婦の総決算とも言える。
 知った顔ばかりで、この作品をずっと見てきた視聴者もこのパーティに参加しているような気分になれる。
 喜びを共有していっしょに祝っているように感じる。
 布美枝はパーティの後、茂から娘たちからプレゼントされた花束を渡されて「最良の日だ」とつぶやきましたが、われわれががんばって生きるのはこうした<最良の日>を迎えるためなのでしょう。
 どんなに毎日がつらくてもいずれは<最良の日>が来ると信じたい。

 ラストに源兵衛の死を持ってきたのも奥が深い。
 普通なら茂から花束を渡された金曜日のお話で終わらせてもよかったのですが。
 この物語のすべての始まりは源兵衛だったんですね。
 源兵衛が結婚を決めたから、この豊かな収穫を得られた。
 源兵衛のもたらした収穫は布美枝夫婦だけではない。
 葬式に集まったあんなにたくさんの家族たち、親戚たち、未来を担う小さな孫たち。
 源兵衛というひとりの人間がもたらした人の連なり。
 こんな豊かな収穫を得られたのは源兵衛の強い愛情があったから。
 源兵衛は「枝が栄えて葉が茂る」と布美枝と茂の幸せを願い、脳梗塞で体が不自由になりながらも布美枝たちの幸せを祈った。
 ひとりの人間の愛情がここまで大きな実りをもたらす崇高さ。
 人の営みに関する哲学のようなものも感じる。
 また、これは現代に対するアンチテーゼでもある。
 先日あった子育てを放棄して餓死させてしまった悲惨な事件。
 きっと餓死させてしまったお母さんには源兵衛のような大きな愛情はなかったのだろう。
 だがそれだと何も実らない。 

 この作品が提示する豊かなものをどうとらえるか?
 これは来週にでも考察していきたい。

 最後に〝豊かな世界〟をありがとう!

※追記
 〝豊かな世界〟ということで言うと、茂たちは現実世界とは別に<妖怪の世界>も持っているんですね。
 実に豊かだ。


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菅総理、やはりあなたは無能だった。

2010年09月24日 | 事件・出来事
尖閣沖の衝突事件、中国人船長を釈放へ「日中関係考慮」(朝日新聞) - goo ニュース

 中国人船長は仮処分で釈放。

 やはり菅総理は<無為無策>であった。
 昨日温家宝首相が「中国人船長を釈放せよ」とコメントを出した時点で、水面下で何もしていないなと思っていたが。
 何故なら水面下で落とし所で交渉していたら温家宝首相はこの様な発言はしないはずである。首相の発言は重いのだから、もっと抑えた発言になっていたはず。

 ということで菅総理。
 この温家宝発言の前にもっとするべきことがあったでしょう。
・歴史の経緯を説明し、尖閣は日本の領土であることを発言すること。
・衝突の映像があるならこれを公開して、船長側に非があることを証明すること。
 これらをなすべきなのに全部、後手後手にまわっている。
 それは何も中国とケンカをしろと言っているのではない。
 自分の所が正しいというならそれを率直に語ればいいのだ。
 もちろん中国側も自らの論理で正当性を主張してくる。
 そこでお互いの正論がぶつかりあい、落とし所が見つかる。
 何もしないこと、沈黙は罪である。

 そして今回の結果は残念ながら、右寄りの人が発言しているとおり<中国側の圧力に屈した>という感は否めない。
 中国側の<尖閣諸島は中国の主権の及ぶ領土である>という主張を是認する端緒となってしまった。
 すべて菅総理が何もしなかったためである。
 結果、現在タカ派の安倍晋三元総理や石原慎太郎都知事が得意になって話している。
 これに同調する国民も多いだろう。
 そうなると右寄り政権の誕生だ。

 菅総理、あなたの罪は、僕のような<平和>の立場の人間から言わせてもらっても大きい。
 唯一、功績があったとすれば<レアアース>なる物質が日本の弱点であることがわかったこと。
 菅総理、決断・行動できないグズグズ総理はダメです。したたかでない総理はダメです。
 小泉さんのような何を言われても間違っていても自分の信念を貫き通す姿勢も時には必要。

 菅さん、あなたは代表選の時、総理になったら命がけで働くと言ったが、今こそ命がけで働く時ですよ。
 お願いだから、菅総理でよかったと言わせて下さい。


★この事件に関する関連過去記事はこちら

※追記(9/29)
 菅総理は温家宝首相も出席するASEMに行かれるようですが、大丈夫だろうか。
 少しは両者の過熱がおさまっている中、一体何を語る?
 まさか火に油を注ぐようなことはしないでしょうね?

 日中首脳会談は行われないようだが、もし首脳会談が行われるようなら「話せばわかりあえる」という安易なスタンスではなく、しっかり外務省どうしで根回しをして落とし所を見つけ、共同声明の内容を確認するために会談を行うぐらいのスタンスで臨まないと。
 大丈夫ですよね? 菅総理。
 
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ブラマヨ・小杉さんのツッコミ!

2010年09月23日 | 監督・俳優・歌手・芸人
 ブラックマヨネーズの小杉さんのツッコミ力ってすごいな。
 バラエティで引っ張りだこになるのもわかる。

 「ホンマでっかTV」。
 トークバラエティでは通常司会者がツッコミを入れて盛り上げるものだが、小杉さんも相方の吉田さんを始め、澤口教授ら評論家、マツコ・デラックスさんら出演者にツッコミを入れている。
 司会のさんまさんと共に小杉さんもツッコミを入れるから、番組が二重に盛り上がるというわけだ。
 また、さんまさんはツッコミと共にボケも出来る司会者。
 そして小杉さんは大先輩であるさんまさんのボケを的確に拾えて、ツッコミを入れられる。
 きっとさんまさんは小杉さんを重宝していることだろう。

 21日・火曜日の「ロンドンハーツ・3時間SP」でも小杉さんは存在感を出した。
 小杉さんの左側には相方の吉田さん、右隣にはアンタッチャブルの山崎さんが座っていたが、この座り方は絶妙。スタッフの作戦かもしれないが計算つくされている。
 結果、小杉さんは吉田さんと山崎さん両方のボケを拾えるのだ。
 これでダブルの笑いを期待できる。
 ちなみにアンタッチャブル山崎さんのボケはとても上手いと思うが、的確に拾えないと<騒音>になってしまう。
 この点、小杉さんは上手い。
 山崎さんを的確に活かすことが出来る存在が小杉さんなのだ。

 ということで、ブラマヨ・小杉さんの存在はバラエティにとって貴重でしょうね。
 司会者にとっては大助かりの存在。
 たとえば小杉さんの代わりがオードリーの若林さんだったら、相方の春日さんには出来ても他の出演者にはツッ込めない。
 小杉さんの今後の活躍が楽しみです。

※追記
 相方の吉田さんの屈折した部分も捨てがたい。
 結構下半身ネタが多い。
 「ロンドンハーツ」で芸人の妻が選ぶ抱かれたい芸人ランキングで、品川庄司の庄司さんの妻・藤本美貴さんが吉田さんを最低ランクに選ぶと吉田さんはこう叫ぶ。
 「ミキティのパンティ、よこせや!」
 テレビ朝日の女子アナ・吉田アナがトップランクに選ぶと、「ミキティのパンティはもういらない。吉田さんにもらうから」と叫ぶ。
 こんなことをテレビで発言するなんて……!!

※追記
 ツッコミもボケも出来る司会者ということで言うと、ロンドンブーツの田村淳さんなんかは司会は上手いが自らボケることは出来ない。
 島田紳助さんも「行列」なんかでは浮気ネタなどでボケるが、「ヘキサゴン」なんかではツッコミしかやらない。
 くりーむしちゅーの上田さんなんかも「しゃべくり7」などで時々ツッコミを入れられるけど、自分からはボケない。
 ボケもツッコミも使いこなせる司会者はさんまさんの他には、タモリさんかな。


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主任検事・証拠改ざん~あらゆるものが壊れている。

2010年09月22日 | 事件・出来事
改ざん情報「問題ない」と報告=特捜部長ら上層部に-主任検事同僚が指摘・証拠隠滅(時事通信) - goo ニュース

 「こんな滅茶苦茶な世の中なら引きこもりにならない方がおかしい」と語ったのは、評論家の西部邁氏だが、またひとつ<引きこもり>たくなるような事件がひとつ。

 主任検事が証拠改ざん。
 巷間言われているようにこれが行われれば、どんな人間でも逮捕・投獄することが出来る。
 自分達にとって都合の悪い人間を<悪人>に仕立て上げ、社会的に<抹殺>することが出来る。
 検察は市民の自由を剥奪することの出来る強大な権力。
 強大な権力を持っているからこそ、その人間性は優れて、自分に厳しいものでなくてはならない。
 おそらく前田恒彦容疑者は<特捜のエース>と言われ、功を焦り、傲慢になっていたのだろう。
 自分の作った事件に関する<見立て>が間違っていたことを認めたくなくて、証拠を改ざんしたのだろう。
 人間は間違う生き物である。だから間違いであればそれを素直に認める。
 これが優れた人間性であるのに。
 おまけに証拠の改ざんは「パソコンをいじって遊んでいるうちに間違って行ってしまった」と証言しているらしい。
 この情けない言い逃れは何か?
 この程度の人間が主任検事という立場で権力を握っていたかと思うと情けなくて笑いたくなる。

 戦後65年。
 社会保険庁のいい加減、自分さえよければいいという天下り官僚、あいかわらず利権に群がる政治家、そして今回の検察。
 行政・立法・司法のすべてが腐っている。
 家族も子供の虐待、親が死んでもそのままにしておくなど崩壊している。
 世の中のすべてが壊れている。

 <引きこもり>という行動はまっとうな感性を持っている人間なら今の世の中、当然のことなのだ。
 もっともそんな世の中を少しでも良くするために闘わなければならないことも事実なのだが。


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尖閣諸島問題~菅総理、お願いだから働いてくれ。

2010年09月21日 | 事件・出来事
 8月15日、終戦記念日に靖国神社のそばを歩いていたら渡されたビラが<尖閣諸島問題>。
 右寄りの方が問題にしているように、<尖閣諸島問題>はナショナリズムを喚起する問題なんですね。
 そして今回の中国漁船衝突事件に端を発した中国でのデモ、中国外務当局の対応。
 前原外務大臣は「国内法に基づいて粛々と事を進める」とコメントしているようですが、それだけで十分なのでしょうか?
 中国側は市民のデモレベルを越えて、政府の見解としてコメントして対応策を出している。
 ならば日本政府も自らの見解のコメントを出すべきではないか。
 「尖閣諸島は1895年に認められた日本の領土であることを歴史的に説明し、船長拘留には法治国家として当然のことをしている」と。

 まあ当然、前原大臣の正式コメントはなくても水面下では中国当局とはコミュニケーションをしているんでしょうけどね。
 でも中国側の次々と発表されるコメント、SMAPのコンサート中止?などの対応策を抑えられないのはなぜか?
 水面下でちゃんとコミュニケーション出来ていないから、こういうことがボロボロ出て来るのではないか?
 まさかノン・コミュニケーションということはないですよね。

 僕がこんなに心配するのは<外務省は無能だ>としか思えないからだ。
 それは普天間問題や韓国との竹島問題、北朝鮮の拉致問題、ロシアとの北方領土問題など何ひとつ解決できていないことからも分かる。
 大使館の大使はいまだに<閣下>と呼ばれているらしいし。

 おまけに菅総理は<無為無策>、問題解決能力のない総理だと僕は見ている。
 この事態に対し、普天間の時と同じく他人に任せっきりにしている感じ、あるいは何かコメントすることで波紋が起きることを怖れているようにも見える。
 さらに悪いのは前原外務大臣はタカ派。
 そして八ッ場ダム問題でも見られるとおり、ツッパるのは出来るが、寝技、裏技を使い、落とし所を見つけて問題を解決することは出来ない。
 
 日本国民も心配だ。
 現在はこの件について強い関心はないようだが、先行きの見えない<閉塞感>が<悪いナショナリズム>に結びつくかもしれない。
 太平洋戦争が起こったのだって、原因は満州。
 満州の領有権をめぐって各国の干渉を受け、国民も満州を手放してはいけないというナショナリズムを持つに至った。
 そして尖閣諸島も同じ領土問題。
 尖閣諸島に中国の艦隊が配備され、ガス田の採掘でも始まったら、さすがの日本国民でも「中国、この野郎になる」。

 だから、菅さん、この問題は早急に解決してもらいたい。
 大火事になってから火を消すのは大変。
 最悪のシナリオはこうだ。
・この問題で菅政権が倒れる。
・総選挙が行われ、国民のナショナリズムを背景に<右寄りの政権>が樹立。
・周辺各国と緊張状態の中、軍事力アップ。
・戦争。
 というシナリオだ。
 これが杞憂だといいのだが、すごく心配。

 ということでここはがんばって下さいよ、菅総理。
 日本を戦争に至らしめたダメ総理と後の歴史書に書かれたくないでしょう?
 <菅総理は無為無策だ>という僕の認識が間違いだったと証明してほしい。
 というより将来のこの国のために間違いであってほしい。


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