平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

西郷どん 第2話 「立派なお侍」~今日も美しかこと。 わたしはこの薩摩が大好きじゃ

2018年01月15日 | 大河ドラマ・時代劇
「立派なお侍さんに会えてうれしゅうございました」
 こう言って人買いに連れ去られていく、ふき(柿原りんか)を見送りながら、吉之助(鈴木亮平)は嘆く。
「俺は立派な侍などではなか。おなごひとり救えん、やっせんぼじゃ!」

 ベタな展開ですなぁ。
 でも、主人公が一度は通過しなければならない道。
 世の中を変えるためには〝力〟が必要なのだ。
 今回は斉彬(渡辺謙)の力を借りようとしたが……。
 クールな大久保(瑛太)との対比も描けていた。

 世の中に正解がないというのも事実。
〝検見取〟と〝定免法〟
 まあ、定免法の方が歳入が読めるし、藩は安定するよね。
 不作の時、検見取だと収入が少なくて、藩が破産してしまうかもしれない。
 役人の〝股ぐら米〟も下級役人が食べていくための必要悪なのかも。
 一方、百姓は百姓で〝隠し田〟をつくって対抗策を講じている。
 これが現実なのだ。
 吉之助(鈴木亮平)の正論はすべての現実にはあてはまらない。

 吉之助が信奉する斉彬も藩の金を〝軍事費〟に使ってるしなぁ。
 軍事費を民のために使えば、どんなに民が助かるか。
 このあたりは、社会保障費を削り、軍事費を増額させている安倍さんと同じだよね。
 安倍さんの場合は、アメリカをヨイショするためだけど。
 何らかの見返りもあるのかな?
 ……………

 糸役の黒木華さんは上手い。
「食べ物を粗末にするんじゃなか!」
 と、怒ったかと思えば、吉之助の前では、
「男女七歳にして席を同じうせず」
 と、しおらしく振る舞う。
 あるいは、ふきの力になれないと謝る時のつらそうな顔。
 ほんとメリハリのある、表情豊かな女優さんだ。

 吉之助役の鈴木亮平さんも体重を上げてますよね。
 アップになると、あごの肉がついているのがわかる。
『天皇の料理番』の時は結核に冒された人物を演じるために減量したし、和製ロバート・デニーロ!
 ……………

 桜島は薩摩の人たちの拠り所なんでしょうね。

 斉彬は旅立つ時、桜島を見た。
 作品は違うが、『篤姫』でも於一は旅立つ時、桜島に向かって叫んだ。

 ふきも人買いに連れていかれる時、桜島を見て、
「今日も美しかこと。
 わたしはこの薩摩が大好きじゃ」

 このシーンは泣ける。
 自分を不幸な境遇に追いやった薩摩なのに、ふきは大好きだと言う。

 桜島があれば、薩摩の人はたくましく生きていけるのだろう。
 
コメント (6)
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