平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ドラマ「女王の教室」が現在に贈るメッセージ~一般国民よ、いい加減、目覚めなさい

2015年09月30日 | 学園・青春ドラマ
 一時、戦争法案反対派の間で話題になったドラマのせりふがある。
 『女王の教室』 阿久津真矢(天海祐希)の次のせりふだ。

「いい加減、目覚めなさい。
 日本という国は、そういう特権階級の人が楽しく暮らせるように、あなたたち凡人が安い給料で働き、高い税金を払うことで成り立っているんです。
 知ってる? 特権階級の人があなたたちに何を望んでいるか。
 今のままずーっと愚かでいてくれればいい、世の中の仕組みや不公平なんかに気付かず、テレビや漫画でもボーっと見てなにも考えず、会社に入れば、上司の言うことをおとなしく聞いて、戦争が始まったら、真っ先に危険なところへ行ってくれればいいの」

 ドラマだから誇張されている部分は差し引かなくてはならないと思うが、このせりふにリアリティを感じてしまうところが現代社会だ。

 たとえば、アベノミクス。
 株などの資産を持っている者はますます豊かになり、持たざる者は実質賃金低下でますます生活苦に。
 上の人間は「あなたたち凡人が安い給料で働き、高い税金を払うこと」を望んでいる。
 あるいは、オリンピックエンブレム問題。
 トップデザイナーや大手広告代理店といった一部の人たちが仲間内で決めていたことが発覚して、世の中のあらゆることは上の人間で決められていることがわかってしまった。
 大会組織委員会・武藤敏郎事務総長は謝罪会見で<一般国民>という言葉を使用し、ネットでは、これを皮肉った<上級国民>という言葉が生まれた。
 あるいは、経済的徴兵制。
 これなんかも、まさに真矢先生が言った「(凡人は)戦争が始まったら、真っ先に危険なところへ行ってくれればいいの」に合致する。

 オリンピックなんかもね~。
 別に水を差すつもりはありませんが、結局は利権の温床。
 特権階級、上級国民はこれで大儲けする。
 一般国民には、そのおこぼれを渡すだけ。
 あとは、オリンピックの熱狂で、現実の不平不満を忘れてくれればいい。
 すごく人間不信で、夢のない現実の見方ですが、上級国民はそんなふうに考えているのではないか?

 では、こんな現実を前に<一般国民>はどうすればいいのか?
 真矢先生は言う。
「いい加減、目覚めなさい」
 真矢先生は説く。
 勉強して、上の人間の言っていることにダマされず、現実をしっかり見つめ、自立しなさい。

 『女王の教室』は10年前の作品だが、そのメッセージは現在に大きなインパクトを持つ。

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1970年代を考える~学生運動の熱狂を引きずって、街には余熱が残っていた!

2015年09月29日 | 1970年代を考える
 1970年代について考えてみようと思う。

 1972年の連合赤軍による浅間山荘事件。
 70年代を扱った本『70年代~若者が「若者」だった時代』(週刊金曜日)に拠れば、これによって世の中の空気は大きく変わっていったという。

 ひとつは、政治的なものから消費的なものへの意向。
 時代は高度成長期で、1970年には大阪で万国博覧会があったが、人々は豊かさを求めるようになった。
 1974年にはベトナム戦争が終結して、運動家は闘うべき敵を失った。

 ふたつめは、若者の二分化。
 すなわち、
 学生運動をやめて「このへんで足を洗おう」と企業戦士・サラリーマンになる人と、「会社人生を歩まなくたってどうにかなるさ」と街をさまよう人たちの二分化である。

 この頃、僕は子供で、政治というよりは消費社会を享受している人間だったのですが、この辺の空気は何となくわかります。

 で、会社人生を歩まず、街をウロウロしていた人たちは、どこに行ったか?
 映画館・ライブハウス・芝居小屋・飲み屋・喫茶店……。
 学生運動の熱狂を引きずって、街には余熱が残っていた。
 反体制という空気が残り、燻っていた。

 文化も多様だった。
 アングラ演劇、日活ロマンポルノ、萌えとは異質なエロ劇画……。
 現在で言うサブカルチャーですね。

 僕はこれらに乗り遅れてしまった世代なので、実はすごく憧れています。
 映画館・ライブハウス・芝居小屋・飲み屋・喫茶店などで熱く語る人たち。
 反体制、社会から外れること。
 大人になって、ビデオになった日活ロマンポルノや復刻版のエロ劇画を見た時の、恐ろしいものに触れるような、ドキドキした感じは今でも覚えています。
 何しろ僕は、これらと対照的な、小市民・生活保守主義的価値観を当たり前のこととして信じていたので尚更です。
 つまり、
・正社員になって就職すること
・経済、お金、重視
・家庭を持つこと
・学生運動なんかやったら連合赤軍になってしまいますよ、という恐怖。

 1970年代。
 この時代は、現在や僕自身を考える上で、重要な時代だと考えています。
 これからも折りにふれて、さまざまな角度から考察していきます。 

 
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花燃ゆ 第39回「新しい日本人」~あの者たちと地に足をつけて生きていくことも新たな道の始まりじゃ

2015年09月28日 | 大河ドラマ・時代劇
 前半は、女性のたくましさが描かれた。
 奥を閉じられることが発表されて、奥の女性たちは動揺するが、
 自分たちには、
 ふるまい、
 見だしなみ、
 行儀作法、
 お花、
 料理、
 裁縫、
 畑での野菜のつくり方などがあり、それらが生きる力になると確信し、自分の力で生きていけると信じる。
 そして、合い言葉は
「世話ぁない!」

 要するに作家さんは、自立してたくましく生きる女性が好きなんですね。
 いかにも女性脚本家らしい。
 いささか説教くさい感じもしますが……。
 女性のたくましさの描写としては、次のふたりの描写の方が好きだなぁ。
・どうせ外に出るのなら、大きな世界に出てみたいと考えて、上海に行く日出(江口のりこ)。
・洋装をして「良いではないか!」と大喜びする銀姫(田中麗奈)。
 彼女たちは切り替えが早い。
 過去への感傷などなく、未来に生きる。

 後半は、楫取素彦(大沢たかお)が地に足をつけて働く人間になる話。
 <尊皇攘夷>という観念の世界に生きていた楫取。
 そんな彼が<土の人間>になる。
 簡単に溶け込むことはできないが、自分も民のひとりになろうとする。
 そうすることが、百姓・町民の奇兵隊を助けられなかった自分への贖罪でもあった。

 楫取は美和(井上真央)にしみじみと語る。
「あの者たちと地に足をつけて生きていくことも新たな道の始まりじゃ」
 楫取が前に進むためには、民と共に生きていく作業が必要であったのだろう。
 土にまみれ、民と共に生きていく政治家の誕生である。
 美和もその同志になると名乗り出た。

 <政治>と<民>の融合。
 思えば、美和はすでに実践していたんですね。
 大奥にいながら畑仕事をしていた。
 輿丸にもやるように勧めたし、毛利敬親(北大路欣也)も触発されて、それをやった。

 目を現代に転じれば、政治家は皆、世襲議員のおぼっちゃんで、官僚は東大などの一流大学出の頭でっかち。
 どう考えても土にまみれて生活したことはない。

 さてドラマ。
 大雨の中、楫取に恨みを抱いていた元奇兵隊の中原復亮が「手伝わせて下さい!」と助けに来るところや、「自分の不甲斐なさをあんたにぶつけとったんです」と心情を説明で語るところは、脚本として相変わらずダサい。
 そもそも中原復亮なんて、今までほとんど描かれて来なかった。
 今回のテーマで語れば、脚本家さんには、個々の人物をもっと掘り下げ、地に足をつけた形で描いてほしいものだ。
 美和だって言っている。
「大切に耕してこそ苗は根付く」
 今のままじゃ、苗(=登場人物)はまったく根付いていないですよ、脚本家さん。

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苦笑……アベノミクス第2ステージ~<希望><夢>って、朝ドラの主人公じゃないんだから(笑)

2015年09月27日 | 事件・出来事
 安倍首相によれば、<アベノミクス第2ステージ>に入るのだそうだ(笑)

 その新たな3本の矢は、
①希望を生み出す強い経済~GDP 600兆円(笑)
②夢を紡ぐ子育て支援~出生率1.8(笑)
③安心につながる社会保障~介護離職ゼロ(笑)

 相変わらず言葉の選択が幼稚だな~。
 <希望><夢>って……。
 朝ドラの主人公じゃないんだから。
 この言葉、裏返せば、現在の日本には<希望も夢もない>ってことだよね?
 政権が発足して、もうすぐ3年が経とうとしているけど、何をしてきたの?

 <強い>っていうのもね……。
 安倍さんは<強い>とか<大きい>とかって言葉が大好き。
 子供かよっ!
 政治家が形容詞を使うな!

 目標として掲げてる数字も根拠がない。
 記者会見で、安倍首相は、記者からその具体的な方法に聞かれたが、いつものようにはぐらかして何も答えなかったという。

 ちなみに現在の日本の現状を言うと、
①GDP年1.2%減
②消費者物価0.1%下落←日銀の目標は2%なのに、まったく実現されていない。
③株価は先週末17,880円で、498円マイナスで、18,000円割れ。
④日本国債の格付けは、Aプラスに格下げ。
 今までは中国・韓国・サウジアラビアなどと同じランクだったのだが、今度はイスラエル・アイルランドと同じになったという。
⑤こんなにアメリカ様に奉仕しているのに、新幹線の受注は中国に。

 これで、どうやってGDP 600兆円を実現するつもりかね?
 そう言えば、安倍さん、少し前までは<女性が輝く社会>とか言ってたけど、それはどこに行ったのか?
 <地方創生>もこれで終わり?

 僕は常々、
 安倍首相は大ウソつきだ
 と言っていますが、今回も大いに怪しい。

 もちろん、安倍さんが言うような目標が達成されれば、こんなに素晴らしいことはないが、果たしてどうか?
 格差が広がらなければいいんだけど。
 兵器や原発を売って儲けるなんてことは、悲惨しか生まないからやめてね。
 あ、今、思いついたけど、戦争をすれば目標を達成できるかもしれないね。
 国民の預貯金などの資産を取り上げて武器や戦争物資を造り、産めよ、増やせよで子供をつくる。

 まずはお手並み拝見である。

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まれ 最終話~良いメレンゲが出来て「よし!」と言えること、これが本当の幸せなのだ

2015年09月26日 | ホームドラマ
 『まれ』最終回。
 希(土屋太鳳)は言う。

「ふるさととは、ここで出会った人たちのこと」
「夢とは、美味しい味噌汁とか小さなことの積み重ね。それが大きな夢となる」

 王道の結論だな~。
 こんなこと恥ずかしくて、なかなか言えない。
 クドカンだったら、こんなせりふ、絶対に書かないだろう。
 でも、これをみんなの前で言えてしまうのが、希。

 だから、個人的に共感するのは、一子(清水富美加)。
 ずっと想い続けている洋一郎(高畑裕太)に対し、
「やっぱ、男として見られんわ」(笑)
 圭太(山崎賢人)のつくった漆のネックレスを見て、
「何? このダサいの」(笑)

 『リーガルハイ』の古美門先生がこき下ろしていたように、朝ドラヒロインは、どこか恥ずかしい。
 一子のような少し悪いの子の方が、説得力がある。
 でも、そんな一子も、
「ふるさととは、ここで出会った人たちのこと」
「夢とは、美味しい味噌汁とか小さなことの積み重ね。それが大きな夢となる」
 という希の言葉に共感してたと思うんですよね。
 彼女が東京に出て、いろいろなことに頭をぶつけて、学んだことはまさにこれらのことだったから。
 希と一子は表と裏。陽と陰。

 ラストシーンは、良いメレンゲが出来て、希が「よし!」というシーンだった。
 このシーンに作品のすべてが集約されている。

 良いメレンゲが出来て、「よし!」と言えること。
 これが本当の幸せなのだ。

 さあ、僕達も、日常の中の「よし!」を探しに行こう。

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NHK受信料義務化?~であれば、政府の公報機関、3400億の新放送センター建設を改めよ!

2015年09月25日 | 事件・出来事
 自民党が、NHKの受信料支払い義務化を検討しているようだ。
 つまり、国民のすべてが税金のように受信料を払うってわけ!

 でもね、
 テレビを持っていない人はどうするんだろう?
 情報は専らインターネットで取るからテレビは見ないって人はどうするんだろう?
 NHKが嫌いで、NHKだけは絶対に見ないって人はどうするんだろう?

 そんな人、いないって?

 では、放送の中立性はどうか?
 先日、強行採決された安保法案。
 国の形を変える大事な法案なのに、NHKは安倍首相が出席する時以外、国会審議を放送しなかった。
 料理番組やトーク番組をやってた。
 NHKが放送して、国民が、中谷防衛大臣のボロボロの国会答弁を見たら、反対の声はさらに大きくなったはず。
 あのメチャクチャな答弁を見せたくないから放送しなかった、と勘ぐられても仕方がない。

 あるいは、クソ面白くない今年の大河ドラマ。
 一部では、吉田松陰を崇拝する、山口県(長州)出身の安倍首相をヨイショするための企画とも言われている。大河ドラマの舞台ともなれば、観光客も増えるだろうし、怪しい、怪しい。
 地元の有力者の息子が奇兵隊の兵士として、せりふ付きで出演しているという話もあるが、癒着はなかったのか?

 あるいは、NHK職員の平均1700万円とも言われる高額な給料。
 3400億をかけて造られるというNHKの新社屋。←何と新国立競技場以上!
 これらを見直さずして、受信料の義務化かいっ!

 本当に安倍自民党は、国民から金を取ることばかりに一生懸命だな。
 これじゃあ、国民はますますお金を使わなくなって、内需が冷え込むことは明らかなのに。

 おまけに、この受信料の徴収には、マイナンバーが使われるらしい。
 つまり、マイナンバーにより、NHKの受信料が銀行口座から自動引き落とし!
 ったく、マイナンバー制度っていうのは、国民には、ほとんどメリットがないね。
 国による自動引き落とし制度が確立しただけ。
 国はこの制度により、行政作業が効率化されるって説明しているけど、だったら、その分、税金を下げろよ。

 で、このことはNHKにも言える。
 現在、受信料未払いの人は24%くらいいるらしいが、この義務化で支払い率100%になったら、現在の受信料は安くなるのか?
 24%分の収入が新たに入るわけだから、当然、今まで払っていた76%の人の受信料は安くなるはず。
 でも、籾井NHK会長は、このことに否定的らしい。
 てことはNHKは収入アップで、ますます焼け太り?

 NHKの受信料の義務化。
 NHKは民放では制作できないような良心的な番組もつくっているから否定はしないけど、組織の見直しはしてほしい。絶対にムダがあるはず。
 国会中継などの放送基準の明確化もしてほしいし、利権がからむ大河ドラマなどの企画制作過程の情報公開も徹底してほしい。
 これらは現在、国会でやられているが、まだまだ足りない。
 今回の提言は自民党から出てきたし、NHKと国会議員が癒着し、チェックがなあなあになる可能性は大いにある。
 オリンピックエンブレムの件で明らかにされたように、今の時代、すべてが上の人間だけで、都合よく決められている感じが否めない。
 一般国民を入れた検証がなされるよう開かれた組織にせよ。

 受信料の義務化という義務が視聴者に課せられる以上、NHKにも相応の義務が課せられるべきだ。


※参照記事
 NHK受信料、義務化を(共同通信)

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ビリギャル~努力をすれば報われる、という神話を復活させた王道のサクセスストーリー!

2015年09月24日 | 邦画
 努力すれば報われるという神話が、この国から失われて久しい。
 この作品『ビリギャル』はそれを思い出させてくれた。
 閉塞した時代にあって、神話の復活である。
 主人公は実在の人物だというから、そのリアリティは増す。

 さて、塾教師・坪田(伊藤淳史)は、どのようにしてさやか(有村架純)を慶応大学に合格させたか?

 まずはモチベーション。
 偏差値30の女の子が慶応大学に合格するという困難なミッション。
 慶応大学に入った自分をイメージさせること。

 次に個別指導。
 生徒のひとりひとりには個性や癖があるのに学校は一律で、同じ教え方しかしない。
 しかし、坪田はひとりひとりに向き合う。
 さやかの英語がダメダメだったら、中1のドリル。歴史の知識が皆無だったら、学習マンガ。
 みっともなさや、なりふりなんかは構わない。
 問題は慶大の試験にある論文だが、これは個人の資質に拠るものが大きいので、なかなか難しい。論文の書き方は指導できても、個人の考え方、感じ方は教えられない。
 しかし坪田は、さやかの中にある、反オトナ、偉そうにふんぞり返っているやつへの反発を上手く引き出して、考え方・感じ方を確立させた。

 一方、どんなに的確な指導をしていても、やがて行き詰まり、壁にぶち当たる時がやって来る。
 さやかの場合も例外ではなかった。
 伸びない模試の成績。
 評価は常に合格圏外のE。
 出ない結果に、さすがのさやかも腐る。何もかも放り出したくなる。
 この段階での坪田は無力だ。
 東京に行って慶応大学を見てきたらどうか、くらいの指導しか出来ない。
 結局、壁は自分で乗り越えていくしかないのだ。
 で、さやかはどのようにしてこれを克服したか?
 父親への反発である。
 野球部をやめて挫折した弟への叱咤と、「努力すれば報われる」という見本に自分がなることである。

 そして、最後に合格する上で、最も重要なこと。
 他人の応援と信頼。
 坪田は生徒たちを合格させるために、ほとんど寝ずに分析・研究している。
 これが、さやかたちの信頼に繋がった。
 母親のあかり(吉田羊)は、娘を全面的に信頼し、寛容だ。
 壁にぶち当たって、受験をやめたいと愚痴をこぼした時は、
「さやかがワクワクしている顔を見られただけでも嬉しかった」
 と、さやかを抱きしめた。
 何という大きな愛。
 さやかの反発の対象だった父親の徹(田中哲司)も雪の日の受験の時、車で受験会場まで送ってくれた。
 月並みですが、やっぱり一番重要なのは、人との繋がりなんですね。
 自分を信頼し、応援してくれる人がいることで、人はパワーを与えられる。

 というわけで、『ビリギャル』は王道のサクセスストーリーです。
 この作品がヒットするってことは、<努力すれば報われる>という神話を人々が、そろそろ信じたいと思い始めているのかもしれません。
 だが一方で、ネットでは、「ビリギャルの真相」として、<主人公は英語は得意だった><学校ではおちこぼれだったが、通っていた学校は有名な進学校だった>といった神話にイチャモンをつける動きも。
 現代社会は、<努力すれば報われる>という神話をなかなか成り立たせてくれないんですね。
 本当に素直じゃないんだから。
 閉塞の時代はまだまだ続く?

 最後に有村架純さん。
 いい演技をしてました。
 彼女が、この作品を機にブレイクした理由がよくわかります。

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日露外相会談、失敗!~拉致問題、TPP、北方領土と、無能ぶりを発揮する安倍外交!

2015年09月23日 | 事件・出来事
 岸田外務大臣とロシア・ラブロフ外務大臣による、日露外相会談は失敗に終わったようだ。

 岸田外相が、北方領土返還について今後も話し合っていくことに言及すると、ラブロフ外相は、
「北方領土のことは対話の題目にすら上がらなかった」
 と正反対の言葉。
 いったい、どちらが本当なの?

 先日、無茶苦茶な強行採決で成立した戦争法案について、外国人記者から聞かれると、岸田外務大臣は、
「多くの国々からすでに歓迎や支持をいただいております」
 ところがラブロフ外相は、
「安保法制はアメリカが北東アジアにおける軍事的影響力を拡大強化していることに関連している。安全保障をブロック主義で確保することは時代遅れだと考えている」
 こりゃあ、ラブロフ外相の言ってることの方が本質をとらえているなぁ。
 今回の安保法制はすべてアメリカ様のため。
 そして、ブロック主義は20世紀のやり方で、もはや古い。行き着く先は第三次世界大戦だ。
 もちろん、岸田外務大臣が語った「多くの国々から歓迎や支持をいただいている」というのも本当なのだろうが、それは当たり前。
 何しろ日本が自分たちの軍事行動の一部を肩代わりしてくれるのだから、他国にしてみれば、こんなに有り難いことはない。

 結局、この外相会談、発言をすべてラブロフに否定されて、岸田外務大臣は憮然とした表情。
 普通、こういう会談では、予定調和で成果や友好関係を発表するものだが、そういったものはまったくなし。
 何だったんだ、この会談は?
 完全にロシアにハシゴを外されて、恥をかきに行ったという感じ。

 それにしても安倍外交って、どうなのだろう?
 安倍首相は「地球儀外交」と言って世界各国をまわっているけど、やっていることは、金をばらまいているだけ。
 金の関係ではうわべの関係は築けても、本当の信頼は得られない。
 もっとも、さすがの安倍首相も金の力だけでは不十分とわかったのか、今度は自衛隊員の血を流すことで信頼を築こうとし始めた。
 一方、
・北朝鮮との拉致問題は暗礁。
・TPPは迷走して、妥結するかどうか、分からない状況。
・ロシアの首脳は次々と北方領土を訪問。
・25日にはオバマと習近平の米中首脳会談。

 しっかりしろよ、安倍外交!
 しかし、こうなるのもある程度、予想できたこと。
 何しろ、新国立競技場やオリンピックエンブレムすら満足につくれない政府なのだから。
 安保法案も数の力を使っての強引な方法でしか、通せないのだから。
 安倍政権が頼りにしているのは、結局、金と数の力だけ。それに軍事。
 知恵やソフトパワーを使う気なんかまったくない。というより、その能力がない。
 きれいごとの、上っ面の言葉だけで物事を進めているから、今回の日露外相会談のようなことが起こる。

 反知性主義の安倍政権。
 これは外交にもあらわれている。

 
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まずい、飯富まりえさんが見つかってしまった!~朝ドラ「まれ」は様々な魅力的な女優さんを発掘した

2015年09月22日 | 監督・俳優・歌手・芸人
 いよいよ『まれ』も最終週。
 クライマックスは、池畑大悟(小日向文世)との師弟対決か。
 父・徹(大泉洋)との再会はどのようになる?

 一方、もうひとつ注目すべきは、『まれ』に出て来る女優さんたち。
 僕は門脇麦さんが演じる、みのり推しですが、以前紹介した、ふみカスこと、一子役の清水富美加さんもいい。ちなみに門脇さん、麦茶のCMに出ていました!

 で、最近、注目なのが、沢沙耶役の飯富まりえさん。
 朝、なぜ彼女が注目キイワードでランクインしているのかと思ったら、昨夜の『あの花を見た花の名前を僕達は知らない』に出演してたんですね。
 『まれ』の沢沙耶役の飯富さんはこんな感じ。

 

 パティシエを目指していて、希(土屋太鳳)に憧れ、アシスタントを務める女の子役。
 勉強熱心で、パティシエとしてのセンスも良い。
 好奇心旺盛で、いつも動きまわり、目をキラキラ輝かせている。

 最初、僕が驚いたのは彼女のスタイルの良さ。
 この童顔に似合わず、背が高くて、メチャクチャ脚が長い。
 いかにも平成の女の子という感じ。
 土屋太鳳さんと並ぶと、土屋さんのチンチクリンぶり(←失礼!)が目立ってしまう。
 調べてみると、Seventeenの専属モデルもやっているらしい。

 飯富まりえさんは逸材ですよね。
 演技の中で見せるさりげない表情が実に魅力的。
 役柄のせいもあるかもしれないけど、彼女が出るだけで、場面が活気づく。

 『まれ』が発掘した女優さんと言えば、矢野陶子役の柊子さん。

 

 凛として、仕事に厳しい希の先輩パティシエ。
 どちらかというと甘くて、流されやすい希を叱咤する。
 そんな矢野陶子を演じる柊子さんだが、実はすごく人見知りのようだ。
 以前、鈴木拓さんといっしょに出た土曜日のスタジオパークでは、借りてきた猫のようにおとなしくて、ほとんど何もしゃべらなかった。
 女優さんというのはすごいですね、自分とはまったく違う人間を演じられる。

 『まれ』は本当にキャスティングが上手い作品だと思いました。
 民放のテレビドラマがイマイチなのも、オスカーなどの安全パイの女優さんばかりで、新人を起用しないから。
 この点、朝ドラは冒険している。
 無名であっても、これは、という新しい才能をどんどん起用している。

 飯富まりえさんのブログはこちら
 飯富まりえオフィシャルブログ

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花燃ゆ 第38回「届かぬ言葉」~あの者らの国を思う声を活かせんで、何が国づくりじゃ

2015年09月21日 | 大河ドラマ・時代劇
 新しい日本をつくろうとする美和(井上真央)と楫取(大沢たかお)。
 しかし、まずは挫折。

 奇兵隊の身分の低い者、農民・町民などの兵士が切り捨てられ、理不尽に殺されてしまった。
 兵士のひとりの若者は「アメリカに行ってみたい」という夢を持っていたのに、反乱軍として捕まって、自分が殺されることを覚って「夢なんて見らんにゃよかった」
 美和が望む<誰もが夢を持って生きられる国>が、早速、挫折したわけだ。

 楫取も無力な自分を責める。
「あの者らの国を思う声を活かせんで、何が政(まつりごと)じゃ。何が国づくりじゃ」

 でも、まあ、国や政治なんて、そういうものなんですよね。
 国民全員が幸せになれる政策なんてあり得ないし、政治家は自分の利益集団(=この作品でいえば、武士階級)のために政治をしている。
 敬親(北大路欣也)のように下々の者の所に降りてきてくれる支配者など、まれ。
 大きなもの(=明治政府)を守るために小さなものは切り捨てられる。
 兵士の若者が言ったように、支配階級にいない底辺の者は、夢など持ってはいけないのだ。
 小さなものが夢を持って懸命に努力しても、大きなものに簡単にたたきつぶされる。

 さて、今回も<偶然>が作劇で使われた。
 カラスの鳴き声→銃の発砲→戦闘開始。
 前回の偶然はいただけなかったが、今回のはよかったと思いますよ。
 敬親の感謝と謝罪で事が収まるかと思った瞬間、カラスの声で事態が一変する。
 人生が、些細な偶然によって左右されることがよくわかる。
 人生はコントロール出来ない。
 事件もコントロール出来ない。
 人はこれを「運命のいたずら」「天の配剤」と呼んだ。

 <比喩>は相変わらずダサい。
 水仙の花が血で赤く染まる(笑)
 深読みすれば、水仙は、春の訪れを告げる<雪中花>とも呼ばれているから、春(=新しい時代)がやってくる前の悲劇という意味合いか?
 脚本の小松江里子さんは、『天地人』で紅葉をしばしば使っていたけど、こういうの好きだよな~。

 あとはオープニングで、はじめて雷鳴が登場!
 これに何の意味があるのだろう?
 演出の方に聞いてみたい。

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