平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

今週の菅語録~「最終的には生活保護がある」「私は精一杯取り組んでいます」

2021年01月29日 | 事件・出来事
 第3次補正予算が成立した。
 総額19兆1761億円
 そのうち、
 コロナ対策費は4兆3581億円。
 GOTOトラベルで1兆。
 GOTOイートで500億。
 残りは脱炭素化やデジタル化といった「経済構造の転換」の予算と公共事業。

 相変わらず経済優先だな。
 コロナ対策費はこれで足りるのか?
 脱炭素やデジタル化や公共事業は本予算で組めばいいんじゃないの?
 これの理由は景気の下支え?
 だったら国民に10万円配った方がみんな消費に使って景気の下支えになるぞ。
 何より気持ちが前向きになる。
 んで、相変わらず全国にコロナをまき散らすGOTOトラベルの予算が1兆円も入っている。
 やるなら、GOTOとコロナ蔓延の関係を検証してからやれよ。
 コロナがある程度、収束してからやれよ。
 つーか、どうして観光業ばかりが優遇されるのか?
 二階俊弘のご意向か?
 苦しい業種は他にもあるぞ。
 ……………

 国会では蓮舫議員に問い詰められて、菅義偉はこんな発言。
「少し失礼ではないか。
 私は少なくとも、総理大臣に就任してから、なんとかこのコロナ対策、1日も早く日本に安心を取り戻したいという想いで取り組んできたのです」
「緊急事態宣言、後出しとか色々な批判はあります。
 そうした中で私自身、迷いに迷って、悩んで悩んで判断をさせて頂きました。
 その、言葉が通じる通じないは私に要因があるかもしれませんが、私自身は精いっぱい取り組んでいます」

 精神論か……。
 ボク、がんばってるから評価して!
 これ、会社で言ったら呆れられるぞ。
 企業、そして政治は結果がすべてだ。
 どんなにがんばっていても、これを自分で言わないのがオトナってもんだ。
 情けないねえ……。

 こんな発言もあった。
 立憲民主党の石橋通宏議員の
「収入を失い路頭に迷う人々、命を失った多数の人々に政府の政策は届いているのか?」
 という質問に対し、菅義偉は──
「いろいろな見方がある。
 政府には最終的に生活保護があり、セーフティーネットを作っていくのが大事」

 まあ、「最終的に生活保護がある」っていうのは事実なんだよ。
 でもなあ、総理大臣がこれを言ったらおしまいよ。
 自らの無策を語っているようなもの。
 政治家の仕事って、国民が生活保護に至らないようにするのことじゃないの?
 しかも生活保護が認められるには、資産のチェックや親戚が扶養可能かなどのいくつもの高いハードルがある。

 これ、菅義偉の政治理念『自助・共助・公序そして絆』の悪い面が出ているな。
 菅の発想の基本は、
「まずは自分で何とかしろ。
 次に家族や周囲に何とかしてもらえ。
 それでも、どうにもならなかったら国が助けてやる」
 要は
「国に甘えるな」
 これが先程の発言に繋がった。

 これは平時なら、ひとつの見解かも知れないが、今は有事だぞ。
 有事なんだから、菅さん、発想の転換をしなきゃ。
 それでいて観光業はGOTOという「公序」で、積極的に助けてる。

 菅さん、まずは『自助・共助・公序』という発想を捨ててみたら、どうだろう?
 ……………

 以下は「生活保護発言」に対するネットの言葉。

 職どころか
 資産を失うまではピンチじゃない
 って言ったも同然なんだが
 大丈夫か、スダレハゲ

 "お前"ナマポあるって自信満々に言ってるけど
 捕捉率3割切ってるじゃん
 何の根拠があってそんな楽観論を言えるんだ?
 今も入院必要な新コロナ感染者が検査できず入院出来ず
 自宅でドンドン死んでるくせによう言えたもんだわ

 お前らにはナマポがある
 ↓
 役所「生活保護は認められませんねえ」
 ↓
 無敵の人大量発生

 結局、みんな限界までは我慢するわけで
 その分消費が落ち込んで経済がどんどん冷え込むんだが
 それはGoTo程度で補えるもんじゃないぞ
 今こそバラマキすべき時なのにアホとしか言いようがない

 ほいだら飲食店への補償金もgotoもいらんやん
 なんでその他の国民はいきなり生活保護やねん

 ↑そういう理論に達するよな
 結局特定支持者向けの政策だったんだわ
 献金団体以外の人間は日本人では無いし救う義務も無いということ

 何にでも使えるパワーフレーズ
 最終的には生活保護がある

 もうこれ半分無政府状態だろ


※関連サイト
 生活保護があるじゃない→水際作戦で追い返します(ネットゲリラ)

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相棒19 「忘れもの」~あの人は忘れ物を届けに来てくれただけなんです

2021年01月28日 | 推理・サスペンスドラマ

「わかった、渡す! でも、その人は関係ない! その人を放せ!」

 ベタですなあ。
 今どき、これをやるか?
 完全に昭和のドラマだ。

 で、脚本は誰かとテロップをみたら、山本むつみさん。
 山本さん、どうした?

 まあ、あえて弁護すれば、
『ミステリー』と『純愛』は相性がよくないんですよね。
 両者は人間の正反対の気持ちを描くものだから。
 純愛を描くなら、恋愛ドラマでやった方がずっといい。
 毎シリーズ定番の陣川さんのエピソードの代わりにこれをやったのかな?

 今回のエピソードは、3000万で人生を売ってしまった男の話。
 仕事がうまく行かず、共謀してヤクザのカネを横領し、3000万の報酬を得て、
 人生をリセットし、やり直そうと思った。
 だが結果、ヤクザに追われることになり、警察に捕まってしまった。
 取り調べの時のせりふ「3000万か……俺の人生安いよな」が、ちょっとせつない。

 茉梨さん(森口瑤子)はダメ男が好きみたいだ。
 小心者で、不器用で、それでも懸命に生きようとしているから好きだった、
 みたいなことをラストで言っていたけど、こう言える茉梨さんはなかなか素敵な女性だ。
 それに青春時代のオクラホマミキサーか。
 順番が来るのをドキドキしていた気持ちは僕にもあって思い出してしまった。
 山本むつみさんもこの世代か。
 今の学園祭でフォークダンスとかやるのかな?

「あの人は忘れものを届けに来てくれただけなんです」
 最後はうまくまとめました。
「忘れものを届けに来ました」はトトロ&火垂るの墓のキャッチコピーだが、
 今作は敢えて『昭和テイスト』を狙ったのかもしれない。
 
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麒麟がくる 第42回「離れゆく心」~十兵衛となら麒麟を呼んで来られるのではないか

2021年01月25日 | 大河ドラマ・時代劇
「十兵衛となら麒麟を呼んで来られる」
「そなたひとりの京ならば考えもしよう」
 将軍・義昭(滝藤賢一)の言葉だ。

「本能寺」への動機づけが次々と描かれている感じですね。
 前回は帝(坂東玉三郎)。
 今回は義昭。

 ふたりで鯛を釣るシーンで、光秀(長谷川博己)が鯛を釣り上げ、
「でかした、十兵衛」
 と義昭が叫んだのは、かつてのふたりの姿が思い出されて感慨深い。

「十兵衛となら麒麟を呼んで来られる」
 という言葉は光秀の背中を押したんじゃないかなあ?

 京に義昭が戻ってくれば、毛利を始め、反信長勢力が呼応する。
 そうすれば、義昭をトップに据えた政権が誕生する。
 織田の力は侮れないが、要の信長(染谷将太)がいなければ、案外脆いのではないか?
 織田家の中には、信長に不満を持つ者も見受けられる。
 顕在化して死んでいたのが、松永久秀、荒木村重。
 家康(風間俊介)など、潜在的に不安・不満を持っている者はたくさんいそうだ。
 ならば……!
 光秀はこう考えたに違いない。

 そして、信長との亀裂。
 家康について信長は光秀と議論して、
「追いて参らねば成敗するまでじゃ」
 帝に関しても不穏な動きがあると、
「代わってもらおう」「御譲位していただこう」
 これを光秀が諫めると、信長はついに光秀を扇で殴打。

 秀吉(佐々木蔵之介)とは決裂。
「そなたがいれば説得の妨げになる!」
 光秀、秀吉のことが嫌いだよね。
 光秀には、信長の狂気を秀吉が煽り、間違った方向に走らせているように見えるのかもしれない。
 
 徳川家康は「誇り」という言葉を使った。
「理不尽な申されようがあれば、おのれを貫くしかありません。
 これには三河の誇りがかかっております」

 今作で「誇り」という言葉はキイワードのひとつで、
 光秀の母(石川さゆり)の教えであり、
 松永久秀(吉田鋼太郎)が平蜘蛛に託して伝えた言葉でもあった。

 光秀は「今の自分は誇りをもって生きているのか?」と自問したに違いない。
 このまま信長に追随すれば、「誇り」のない秀吉のような存在になってしまう。

「本能寺の変」まで、あと2回。
 ここ数話をかけて、光秀の本能寺に至る気持ちを描いている。
 予告を見ると、次回光秀の背中を押すのは帰蝶様(川口春奈)のようだ。

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国会が始まった~菅義偉の空虚な言葉に、ため息をつく毎日……

2021年01月22日 | 事件・出来事
 通常国会が始まった。
 首相の菅義偉は施政方針演説。
 しかし、あまりにも退屈すぎて、
 音喜多駿(日本維新の会)、竹内真二(公明党)、尾辻秀久(自民党)といった議員が居眠り(笑)

 野党から「後手後手」を指摘されたことへの答弁では、
「根拠なき楽観論に立って対応が遅れたとは考えていない」

 野党の30分の質問に対する菅の答弁時間はわずか10分。
 …………………

 菅の悪い所が全部出てるな。

 演説が原稿を読むだけ。
 メリハリがなく棒読みで、言い間違えも多く、内容はすでに報道されていることばかり。

 間違いを認めない。
 今の状態、どう見ても政府の後手後手がもたらしたものだろう。
 秋の臨時国会で特措法を改正していれば、今、対応できた。
 11月末の「勝負の3週間」の時期にもっと強い対応をしていれば、こんなに拡大していなかった。
 GOTOを早くやめていれば、全国に拡大することはなかった。
 これらは、すべて政府の「楽観論」がもたらしたもの。
 改善って、間違いを認めて改めることから始まるんじゃないのかな?
 こちらとしても
「すみません。楽観視していました。これからはシビアに対応していきます」
 と言われた方が気持ちいいわ。

 そして答弁時間が10分……。
 この人、ほんと話したがらないよな。
 せっかく国民に語りかけられるチャンスなのに。
 国民に安心を与えたいんだろう?
 国会議員の質問は国民の声だぞ。

 昨日はオリンピック開催を問われてこんな発言。
「アスリートを含めて感染症対策をしっかりと行うことにより、ワクチンを前提としなくても安心安全な大会を開催できるよう準備を進めていきます」
 えっ、ワクチンを前提としなくて、どうやるの?
 ワクチンがあっても開催は難しいって言われているのに。
 世界中から大勢の人がやって来るんだぞ。無観客でやるつもりか?
 ボランティアの確保はどうする?
 感染が収まっていない国はどうするのか?
 いや、それどころか日本で感染は収まっているのか?
 ここまで言うってことは、
 収束までの工程表やワクチンがない場合のプランB、プランCが出来ているのかね?
 だったら、それを提示してくれよ。

 ほんと言葉が空虚なんだよなあ。

 菅義偉の空虚な言葉を聞いて、
 イライラしたり、ため息をついたりしているのが、2021年1月の現状だ。
 
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相棒19 「死神はまだか」~パワハラ・セクハラ・洒落、落語家は現代社会では生きにくい

2021年01月21日 | 推理・サスペンスドラマ
「お先に勉強させてもらいました」
 僕には落語家の知り合いがいるんだけど、高座の後にはこう言うらしい。
 高座に上がる時は、
「お先に勉強させてもらいます」
 落語家さんは日々が修行。毎日が勉強。
 これはいい作法だな。

 さて、ここまでが枕。

 今回のエピソードに拠ると、
 落語家の世界では「パワハラ」「セクハラ」が当たり前らしい。
 落語家はすべて「洒落」で生きている、みたいな台詞もあった。
・厳しい修行、絶対的な師弟関係→「パワハラ」
・色恋、艶色→「セクハラ」
・ちょっとしたことですぐに糾弾される社会→「洒落」が通らない社会
 落語家は現代社会ではちょっと生きにくい。

 脚本の輿水さんはこれを描きたかったんだろうけど、
 これを前面に出すと「パワハラ」「セクハラ」肯定と捉えられかねないので、筆を抑えたのかな?
 イマイチメッセージが伝わって来なかった。

「路里多」→ロリータが面白いかはわからないけど、まあ、これが洒落の世界。
 そう言えば、
 知事から芸能界に戻ってきた東国原英夫さんがビートたけしさんに新しい芸名をつけてくれと頼んだ時、たけしさんはこんな芸名を提案したらしい。
 キム・ジョンウンコ(笑)
 やくみつゆ(笑)
 たけしさんは今回の椿家團路(笹野高史)に通じるものがある。
 …………………

 今回のトリックはどこか既視感があった。
 とある海外ドラマでは──
『ずっと寝たきりの植物人間の人が実は寝たふりをしていて、
 深夜病院を抜けだして殺人をおこなっていた』というのがあった。
 偽装という点でちょっと似ている。

 右京さん(水谷豊)の推理は、本人も「僕の勝手な妄想」と言っていたけど、
 状況証拠からの推理で、立証するには司法解剖しなくてはならない。
 犯人もどこか間が抜けてて、動機もはっきりしているから、
 クリスティの某作を知っていれば真相は何となくわかってしまう。
 これらの点でミステリーとしては甘い。

 今回は噺家の世界の雰囲気を楽しむ作品なのだろう。
 
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麒麟がくる 第41回「月にのぼる者」~信長はどうか? 『桂男』と『平蜘蛛』で語られる光秀の思い

2021年01月18日 | 大河ドラマ・時代劇
 光秀(長谷川博己)、信長(染谷将太)に平蜘蛛を渡したのか。
 光秀はまだ信長を信じていた。

 渡したのは、平蜘蛛に託されたメッセージを伝えたかったから。
・誇り高いリーダーであってほしい。
・志高きリーダーであってほしい。
・心美しきリーダーであってほしい。
 しかし、信長は平蜘蛛をカネに替えるという。
 光秀が平蜘蛛を通して伝えたかったメッセージは否定されたのだ。
 信長はもはや光秀の直言に耳を貸さない。
 誇り高く、志高く、心美しいリーダーになれない。

 そして光秀は正親町天皇(坂東玉三郎)に会う。
 
 帝は月にある木の花を独り占めして罰せられた『桂男』のエピソードをひいて
「月は遠くから見るのがいい」
「数多の武士が月に駆け上ろうとしたが、下界に帰って来る者はなかった」
「信長はどうか?」
「信長が道を間違えぬよう、しかと見届けよ」

 上手いですね、
 この『平蜘蛛』から『桂男』までの展開。
『平蜘蛛』『桂男』を使って、光秀の信長への思いを的確に語っている。
『平蜘蛛』散文的で、『桂男』は詩情豊か。
 これらを直訳すれば、
「信長は驕りたかぶり、もう駄目かもしれない」
 になるのだが、ストレートに語ったら実に味気ない。
 坂東玉三郎さんの帝も素晴らしく、詩情をさらに豊かにしている。
 …………

 秀吉(佐々木蔵之介)はダークな存在として描かれた。
 何とミスをした父親違いの弟を殺してしまったのだ。
 この弟シンゴロウは架空の人物かな?
 その殺意は家康配下の菊丸(岡村隆史)にも。

 ダークな存在の秀吉。
 もっとも作家は秀吉を単なるダークな存在として描かなかった。
 光秀に「秀吉殿の考える平らかな世とは何か?」と問われて、
 秀吉は「昔の私のような貧乏人がおらぬ世です」
 秀吉の心の奥底には「地べたを這いつくばるような貧乏な生活」があるのだ。
 これが秀吉の原動力になっており、謀略や非情なこともさせる。
 なかなか面白い秀吉像だ。

 菊丸は光秀に正体を見破られて、
「私は今のここの暮らしがいいのです。お役目を返上したいと考えております」
 山をのぼるのをやめた帰蝶(川口春奈)のように菊丸も少し疲れている様子。
 やはり何でもないような普通の日常がいいんだよなあ。
 別に月にのぼろうとしなくても幸せは至る所にある。

 駒(門脇麦)は、嫁がずにいくさに向かう光秀の背中を見送る存在でいたいと語る玉(芦田愛菜)に一言。
「父上のことよりも自分の行く末を考えなさい」
 これ、自分の教訓にした駒ならではの言葉かな?
 かつては玉同様、光秀の背中を追いかけていた駒。
 しかし、今は薬屋として民を救い、別の道を歩んでいる。

 秀吉、菊丸、駒、玉──さまざまな人物が細かく愛情を持って描き込まれている。

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アメリカ大統領選における陰謀論~「世界緊急放送」が流れてディープステートの犯罪が暴かれる!?

2021年01月15日 | 事件・出来事
 アメリカ大統領選挙。
 トランプ支持者たちがネットで熱狂していた『陰謀論』はなかなか面白かった。
 いはく、
・世界はDS(ディープステート)に支配されていて、トランプ大統領は彼らと戦っている。
・バイデンはDSの仲間で不正選挙をおこなった。
・トランプは『世界緊急放送システム』を使って、DSの犯罪とバイデンの不正を全世界に放送する。
・その際にアップルは妨害してくるので、スマホのアップデートは控えるように。
・バチカンなどで大規模停電が起きたのは『世界緊急放送システム』が作動したから。
・バチカンはDSの一員でローマ法王は逮捕されている。現にバチカンで銃声が鳴った。
・ローマ法王は以前も逮捕されていて、その時はホログラムが法王の代わりをしていた。

『世界緊急放送システム』って何だよw
 いまだに放送されていないんだが?
 それどころか、
 トランプはツイッターとかすべてのSNSをバンされて何も発信できないでいるぞw
 …………………………

『陰謀論』は過去にもあった。有名なものは──

 1ドル札の裏に印刷された目玉。
 これはフリーメイソンの印で金の力による世界征服を目指している。

 ジョン・レノンを撃ったチャップマンとレーガンを撃ったジョン・ヒンクリー。
 彼らの部屋の本棚には『ライ麦畑でつかまえて』があり、
 彼らは『ライ麦畑』を読むと、暗殺モードになるように洗脳されていた。

 フィクションとしては魅力的な素材だけどなあ……。
 年末に放送されたテレビドラマ『MIU405』で、主人公のひとりがデマを流す人気ユーチューバーにこんなことを言っていた。
「お前のやっていることは点と点を結びつけて勝手なストーリーをつくってるだけなんだよ!」

 確かに。
 先程の例で言えば、
 チャップマンとヒンクリーと「ライ麦畑」という点と点を勝手に結びつけているに過ぎない。

 DSとの戦い&世界緊急放送も、トランプ敗北とたまたま起こったバチカンの停電を結びつけているに過ぎない。

 まあ、こう考えてしまうと、現実は退屈で味気ないものになってしまうのだけれど。
 退屈なのが現実だ。
 フィクションはフィクションとして楽しむべきで、
 現実にフィクションを持ち込むと、世界は混乱、とんでもないことになる。

 僕が見ている映画で『陰謀論』を扱っている作品は──
『陰謀のセオリー』
『ビューティフルマインド』

『陰謀のセオリー』の主人公は、道に立っている男を見て世界の真実を知ってしまった自分を見張っている敵だと思っている。
『ビューティフルマインド』の主人公ジョン・ナッシュは、このブログでも書いたが、「ゲーム理論」の経済学者でノーベル賞も取った実在の人物。
 ナッシュは自分が政府の諜報機関の人間で、敵が雑誌の記事や広告を使って暗号メッセージを送っていると思い込み、解読している。
 以後、ナッシュは統合失調症の病で苦しむことになる。

 というわけで陰謀論。
 今は社会が不安だから、これからもいろいろなものが出て来るんだろうな。

 そして、陰謀論に取り憑かれたら、なかなか抜け出せない。
「世界緊急放送」がいまだに流れていないこともトランプのSNSがバンされたことも、トランプ信者は「DSに妨害されたからだ」と考えているに違いない。
『陰謀のセオリー』にもこんな一説がある。
 ヒロインのアリスが陰謀を主張する主人公に「それを証明できるの?」と尋ねると、主人公は言う。
「全然。よき陰謀とは証明できない陰謀さ。もし見抜かれたら失敗さ」


※参考資料
「陰謀の歴史」海野弘・著 文春文庫

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相棒19 「騙し合い」~自分ではない人格になるということ。存在しない架空の人格をつくるということ

2021年01月14日 | 推理・サスペンスドラマ
『詐欺には詐欺を』って感じですかね。
 給付金の詐欺集団を捕まえるために
 右京さん(水谷豊)たちが架空の人物になりきって詐欺集団をダマす!

 右京さんは副社長。
 角田課長(山西惇)は社長。
 出雲麗音(篠原ゆき子)は経理。
 伊丹(川原和久)、芹沢(山中崇史)は取引先の社長と社員。
 詐欺師との電話に出ると、右京さん以外うろたえて、しどろもどろ(笑)
 いつバレるかとヒヤヒヤ。

 果たして詐欺集団を捕まえられるのか? というのが主要テーマだが、
 ドラマはそれで終わらなかった。
 詐欺手段を指揮している伝説の詐欺師Zとは誰か?
 まあ、これくらいはフツーの刑事ドラマでもやるよね。
 だが、「相棒」はこれで終わらない。
 詐欺師Zにはめられた詐欺師Xの正体までが明らかになり、
 冒頭の誘拐事件まで解決してしまった!

 まさに二転三転!
 中盤までの詐欺師との駆け引きといい、
 終盤の二転三転といい、多少強引な所はあるが、実に面白いエピソードだった。

 今回のエピソードのテーマをさらに深くツッコむと、
『誰もが他の人格になり得る』
『存在しない架空の人物を作り出すことが出来る』
 ってことかな?

 詐欺で人をダマすのは問題だが、
 現実で自分ではない人格を演じるのって楽しい。
 現実の自分ってわりと地味で退屈だからね。
 詐欺師Zのように、存在しない架空の人格をつくり出すのは高度な知能を必要とするが、もし実現できれば、きっと楽しい。
 詐欺師Zをつくりあげた犯人も「お金が目的でない、楽しいゲームだ」と言っていた。
 同時に
 人間の認識って、詐欺師Zの存在を信じてしまうほど、ふわふわしたものなんだな、思ってしまう。
 都市伝説、陰謀論、カルト──これらはすべて人間の曖昧な認識の上に成り立っている。

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麒麟がくる 第40回「松永久秀の平蜘蛛」~十兵衛がはじめて嘘をついたぞ

2021年01月11日 | 大河ドラマ・時代劇
「何故じゃ、何故、皆はわしに背を向ける?」
 これが権力者の孤独だ。
 まわりに信じられる者がいなくなり、
 まわりがすべて敵に見えて、狂いだし、粛清を始める。
 強権と恐怖の政治は権力者を狂わせる。

 今回は帰蝶(川口春奈)が「山を降りて」、信長(染谷将太)のもとを去り、
 光秀(長谷川博己)も嘘をついてしまった。
「十兵衛がはじめて嘘をついたぞ、十兵衛が……」
 信長にとって、光秀の嘘はかなりのショックであっただろう。
 光秀に対する不信。
 これで信長は光秀の諫言・進言を聞かなくなり、怒りや憎しみさえ覚えるようになる。
 ………………

 さて平蜘蛛。
 松永久秀(吉田鋼太郎)が光秀に平蜘蛛を託したのは『罠』だったのか?

 光秀はそう考えた。
 自分と信長を離間させるための罠だと。

 しかし、久秀の本意は違っていたようだ。
「この名物を持つ者は持つだけの覚悟がいる」
「心美しき者、志高き者が持つべきもの」
 久秀は、光秀に心美しく、志高く生きろと言っている。
 つまり、
・麒麟がくる国にするために働け。
・まっすぐに生きろ。誇りを捨てるな。
・信長が麒麟をもたらす人物かどうかを考えよ。
 と言っている。
 だから光秀は帝に会って意見を聞こうと思った。

 信長とのやりとりといい、
 平蜘蛛を使って、なかなかのドラマをつくったなあ。
 光秀は信長に嘘をついたのは、正直に話せば平蜘蛛を信長に渡すことになるから。
 平蜘蛛を渡せば、松永久秀の思いを踏みにじることになると思ったからだろう。
 こんなせりふもあった。
「松永さま~! げせぬ、げせぬ、げせぬ~!」
 涙を流して怒ってくれる光秀に久秀は心を動かされたことであろう。
 ふたりの心は通じ合っている。

 帰蝶とはこんなせりふ。
「けしかけたのは私も同様。私も祟りを受けなければなりませぬ」
 光秀は、信長を今の地位に押し上げて狂わせてしまった責任を取ろうとしている。
 帰蝶もそう考えているのであろう。
 本能寺の動機が見えて来ましたね。
・麒麟がくる国をつくるために本能寺をおこなう。
・信長を狂わせてしまった責任を取るために本能寺をおこなう。
・信長の苦悩を終わらせるために本能寺をおこなう。

 本能寺まであとわずかだ。

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言葉をもたないリーダー菅義偉~「想像してませんでした」「仮定のことは考えていない」

2021年01月10日 | 事件・出来事
 これが菅義偉の言葉。
 8日の「報道ステーション」に出演して、年末年始の感染拡大について
「想像はしてませんでした」
 今後の緊急事態宣言の延長について
「仮定のことは考えないですね」

 想像しろよ!
 さまざまな事態を想定して、「プランA」「プランB」「プランC」を作っておくのがリーダーだろう。
 つまり菅さん、あんたは「コロナは現状維持、もしくはこのまま収束する」と楽観視してたのか?
 完全なお花畑だな。

「仮定のことは考えないですね」ってのもすごいな。
 今の現状が続いて、あるいは拡大して緊急事態宣言を延長しなくてはならなくなった時にどうするか?
 これを考えていくことがリーダーの仕事だろう。
 一方で、オリンピックを開催を聴かれた時は
「開催する場合でも、感染対策をしっかり行う。
 国もそれぞれ職員を出して今、大会に向けて準備取り組んでいます」
 って、「仮定」のことを考えているじゃないか(笑)

 まあ、これは国民を不安にさせないためのレトリックだと信じたいよ。
「状況が変わらなければ緊急事態宣言を続けます」
 と言ったら、国民の心が折れるからね。
 でも、もう少し誠意のある言い方があるだろう。
「状況を見て判断します」とか「延長にならないように政府として全力で取り組みます」とかさ。

 官房長官時代、菅義偉は、
「問題ない」「ご指摘にはあたらない」「仮定の質問には応じられない」
 でやって来たが、総理大臣はそれでは通用しない。
 菅さん、国民は言葉を求めてるんだよ。
 口下手でもいいから、自分の思いや考えを語ってくれよ。
 でも無理かな。
 おそらく彼の頭の中にあるのは「国民」ではなく、「支持率」「コロナに対する楽観論」「党内の力関係」「利権」だろうから。


※関連記事
 松尾貴史が菅首相を痛烈批判「『仮定の質問』に答えられない無能はトップに立つべきではない」(東スポweb)
 
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