Sオケの指揮をすることになった千秋先輩(玉木宏)。
またひとつ大事なことを学んだ様だ。
つまり……。
★オーケストラのメンバーには様々な性格や事情を抱えた人間が集まってきていること。
★指揮者はそんな彼らのひとりひとりを理解し、まとめ上げていくのが仕事であること。
それは他人を理解すること。
人間を好きになること。
ぞれまでの千秋は楽譜の上だけで演奏をしていた。
彼の指揮の練習はCDを聞きながら、スコアに基づき指揮棒を振るものだった。
人間を相手にしていない。
だから冒頭でつまづいた。
音の悪さばかりが気になる。
演奏者を人間ではなく、音や楽器として見ている。
それに対してシュトレーゼマン(竹中直人)。
指揮者(千秋)に見とれていてはいい演奏は出来ませんなどと、演奏者の抱えている事情を理解して、指摘をする。
シュトレーゼマンは人間を見ている。
物語はこのテーマを次のふたつのエピソードで描いていく。
1.冒頭の千秋の指揮の失敗
2.桜(サエコ)のエピソード
いずれも「音ではなく人間を見て演奏をしろ」というテーマを描いている。
ひとつのテーマを2つのエピソードで描く。
今回、シナリオライターはこの構成を採用したようだ。
最初は小ネタ、次に大ネタ。
そして物語はオーケストラのメンバーによって千秋が成長していく様が描かれていくようだ。
それにしてもシュトレーゼマンの行動は深い。
ちゃらんぽらんでいて、確実に千秋を成長させている。
合コンにあけくれながら、ちゃんとSオケメンバーの人となりを見ている。
ラスト、シュトレーゼマンはSオケを千秋に任せて、Aオケに専念するという。
理由はキャバクラで千秋が人気を独占したためと言っているが、それは表向きで実は深い意図があるのかもしれない。
そう視聴者に思わせる人物造型は見事。
本当は真剣に悔しがっているだけかもしれないが。
人物造型という点では、今回の桜は、ある面、のだめ(上野樹里)の上を行くキャラ。
のだめは地面に落ちた弁当を食べないが、桜は食べる。
パスタは掃除機の様に吸い込んで食べる。
これらの行動に驚かされるのだめ。
主人公の上を行くキャラクターを登場させることは、主人公をかすませる危うさがあるが、それに負けないようにもっと主人公を変人にすれば、物語はもっと面白くなる。
シュトレーゼマンもそうだが、人物造型がしっかりしている作品は見ていて楽しい。
★追記
桜の貧乏解決に関しては、安易な解決。
貧乏な理由は会社の倒産。
だが、父親はバイオリンマニアで高価なバイオリンを隠し持っていた。
作者は桜の貧乏解決にはあまり重きを置いていない。
何を大事に描き、何をあっさり描くかは、作者の判断。
作者には、千秋の成長という何よりも描きたいテーマがあるのだ。
またひとつ大事なことを学んだ様だ。
つまり……。
★オーケストラのメンバーには様々な性格や事情を抱えた人間が集まってきていること。
★指揮者はそんな彼らのひとりひとりを理解し、まとめ上げていくのが仕事であること。
それは他人を理解すること。
人間を好きになること。
ぞれまでの千秋は楽譜の上だけで演奏をしていた。
彼の指揮の練習はCDを聞きながら、スコアに基づき指揮棒を振るものだった。
人間を相手にしていない。
だから冒頭でつまづいた。
音の悪さばかりが気になる。
演奏者を人間ではなく、音や楽器として見ている。
それに対してシュトレーゼマン(竹中直人)。
指揮者(千秋)に見とれていてはいい演奏は出来ませんなどと、演奏者の抱えている事情を理解して、指摘をする。
シュトレーゼマンは人間を見ている。
物語はこのテーマを次のふたつのエピソードで描いていく。
1.冒頭の千秋の指揮の失敗
2.桜(サエコ)のエピソード
いずれも「音ではなく人間を見て演奏をしろ」というテーマを描いている。
ひとつのテーマを2つのエピソードで描く。
今回、シナリオライターはこの構成を採用したようだ。
最初は小ネタ、次に大ネタ。
そして物語はオーケストラのメンバーによって千秋が成長していく様が描かれていくようだ。
それにしてもシュトレーゼマンの行動は深い。
ちゃらんぽらんでいて、確実に千秋を成長させている。
合コンにあけくれながら、ちゃんとSオケメンバーの人となりを見ている。
ラスト、シュトレーゼマンはSオケを千秋に任せて、Aオケに専念するという。
理由はキャバクラで千秋が人気を独占したためと言っているが、それは表向きで実は深い意図があるのかもしれない。
そう視聴者に思わせる人物造型は見事。
本当は真剣に悔しがっているだけかもしれないが。
人物造型という点では、今回の桜は、ある面、のだめ(上野樹里)の上を行くキャラ。
のだめは地面に落ちた弁当を食べないが、桜は食べる。
パスタは掃除機の様に吸い込んで食べる。
これらの行動に驚かされるのだめ。
主人公の上を行くキャラクターを登場させることは、主人公をかすませる危うさがあるが、それに負けないようにもっと主人公を変人にすれば、物語はもっと面白くなる。
シュトレーゼマンもそうだが、人物造型がしっかりしている作品は見ていて楽しい。
★追記
桜の貧乏解決に関しては、安易な解決。
貧乏な理由は会社の倒産。
だが、父親はバイオリンマニアで高価なバイオリンを隠し持っていた。
作者は桜の貧乏解決にはあまり重きを置いていない。
何を大事に描き、何をあっさり描くかは、作者の判断。
作者には、千秋の成長という何よりも描きたいテーマがあるのだ。