平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

鎌倉殿の13人 第4回「矢のゆくえ」~てんやわんやの挙兵! 「いつ、こちらに到着する?」「あさあ」笑

2022年01月31日 | 大河ドラマ・時代劇
 踏み出したら後戻りできない長い旅が始まった。
 と、カッコよくスタートしたと思ったら、三谷幸喜劇場が始まった!

 挙兵前日8月7日──
「兵はいかほど集まった?」
「18人です!」
 300人集まる予定だったのにね……笑

 皆、日和見で様子を見ている。
 勝てる方につく。
 まあ、人ってそういうものだろう?
 信念に生き、信念に殉じる者など、そんなにいない。
 そんな中、兄・宗時(片岡愛之助)は相変わらずの楽観論。

 義時(小栗旬)は頼朝(大泉洋)に頭を下げることを申し出た。
 頼朝は「どうして板東武者に頭を下げねばならぬのだ?」と憤慨するが、当人を前にすると、
「よう来てくれた。わしが一番頼りにしていたのは実はお前なのだ。
 力を貸してくれ。お前なしで、どうしてわしがいくさに勝てる?」笑

 頼朝、なかなかの人たらしだ。
 だが、引き出しはひとつだったようで、
 次にやって来た佐々木秀義(康すおん)にも、まったく同じ台詞。笑
 おまけに、佐々木秀義、歯が抜けていて何を言っているのか、わからない。笑

 そしてこんなやりとり。
 頼朝配下の安達盛長(野添義弘)が「佐々木殿、兵の数はいかほどに」と尋ねると。
 佐々木「は?」
 頼朝「何名加勢してくれるのじゃ」
 佐々木「息子が4人」
 頼朝「4人」
 安達「いつ、こちらに到着する」
 佐々木「あさあ」
 安達「明日の朝だな」
 頼朝「まぁよい。大事なのは数ではない。心意気じゃ。うれしいぞ、佐々木。ははははは」
 ←あきらかに4人であることにがっかりしてる……。

 てんやわんやの挙兵。
 全然カッコ良くない。

 ただ勝つ上で情報は大事。
 挙兵の日、伊豆国の目代・山木兼隆、その配下・堤信遠はどこにいるか?
 寡兵でも彼らを討ち取ることが出来れば、士気が上がる、日和見の豪族たちも集まって来る。
 この件で、大きな役割を果たしたのが、八重(新垣結衣)だった。
 父・伊東祐親(浅野和之)と元夫・頼朝の間で八重は迷う。
 政子(小池栄子)への遺恨もある。
 北条が滅びて頼朝だけが生きてくれれば、頼朝が自分の所に戻って来るかもしれない。
 ここ、ドラマですね。
 葛藤こそがドラマ。

 義時はさりげなく「主人公」していた。
 ひとつは頼朝が「板東武者に頭など下げられるか!」と言った時。
 義時は言う。
「そんな佐殿を支えるのが板東武者でございますぞ」
 この言葉が頼朝を動かした。
 もうひとつは八重が、「いくさに負けても佐殿は許される」と言った時。
 義時は「祖父殿(伊東祐親)はそんなに甘い方ではございませぬぞ」と釘を刺した。
 結果、これで八重が矢を放った。

 そして挙兵。
 裏道を通って山木の館を襲うという時政(坂東彌十郎)に対し、頼朝は言う。
「われらは大事をなすのだ。堂々と大通りを行くのだ。
 これは都におわす院(後白河法皇)の思し召しである。
 山木の首、見事あげて参れ」

 こういう所はリ-ダーですね
 卑怯な方法で勝っても人はついて来ない。だから大通りを堂々と通る。
 後白河法皇の名も上げて鼓舞する。
 時政では出来ない判断と言葉だ。
 でも不安だったようで、その後、頼朝は政子の所に行って膝枕。

 それはいくさを前にした北条の3人も同様で、
「わたしは怖い」「俺だって怖い」「わしだって怖い」笑

 実に人間らしい登場人物たちだ。
 彼らは決して英雄ではない。
 不安と戦いながら前に進む普通の人たちなのだ。

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維新の会~敵を作って、袋だたきにして喝采浴びる戦術はナチスそのもの!

2022年01月28日 | 事件・出来事
 ヒトラー発言に対する日本維新の会の言いがかり問題。

 産経新聞に拠れば
「立民が逃げ回るならば党本部に乗り込む。維新を怒らせたらどうなるか徹底的に思い知らせる」
 と維新幹部が発言したらしいが、彼らがどういう集団か、よくわかる。

 要は「いろいろなことに噛みついて話題をつくり、メディアが取り上げて党勢拡大を図る」
 という政治手法なのだろう。

 テレビはこういう下品な連中をいつまで出演させるのか?
 橋下を出演させるのはいいが、彼と意見を異にする人間もいっしょに出演させろよ。
 でなければ彼の言うことが一方的に、無批判に電波で流される。

 だが、旗色が悪くなって来たようだ。
 橋下は自分も過去にヒトラーを揶揄する発言をしたことを指摘されて、
「僕は、民主党の消費税増税法案をヒトラーの全権委任法以上と批判したが、法案を批判したわけで民主党の法人格全体をヒトラーに重ね合わせて侮辱したわけではない。
 またある学者の容姿を安もののヒトラーと言ったのは、その学者が僕のことをヒトラーと言ってきたことへの言い返し」


 これを詭弁と言う。
 そして、この戦いから逃げ始めた。
「まあ、いずれにせよ菅さんの今回のコメントは僕の弁舌についてのお褒めの言葉と理解しているが、安易にヒトラーを持ち出すことが不適切だとすら思わないのかね。
 政党間のバトルは私人として関知しないので好きなようにやってくれたらいいが、俺を巻き込まんでくれ」


 吉村大阪市長も記者に記者「橋下氏も人をヒトラー呼びしてますが?」と問われると
「橋下さんに聞いて!」

 いつもの維新のパターン。
 国会議員の文書通信費の問題でも得意げにぶち上げて拍手喝采を浴びたのはいいが、
 吉村も大阪府知事に当選して国会議員を辞めた時、9月30日に辞めればよかったのに10月1日に辞めて文書交通費1ヶ月分をせしめた。
 文書通信費を指摘した議員も不正献金もらってたよね。笑
 他人に厳しく自分に甘い。
 旗色が悪くなると詭弁を使って逃げ出す。
 これが維新だ。

 橋下徹や維新ががヒトラーに例えられることは、石原慎太郎も谷垣禎一も渡辺恒雄も言っている。
 そして今回の菅直人。
 これだけの人に言われているんだから、
「もしかして俺たちのやり方ってヒトラーやナチスに似ているのかな?」
 と自分を省みるのが「大人」だと思うのだが、どうだろう?
 ………………………………

 以下はネットの言葉。

・橋下さん、その言い訳は見苦しい

・なんか下品な政治家だよね

・橋下、吉村、松井のゴッサムシティ大阪3悪トリオが完全論破の巨大ブーメランを浴びる

・ハシゲお得意の言葉遊び

・俺のヒトラーはきれいなヒトラ

・ブーメランぶっ刺さって発狂した?

・図星言われたから怒ってるのは明らかだからな

・当たり屋が僕を巻き込むなって糞ダサすぎない
 平熱パニックおじさんらしいな

・しかしこの人、バックに誰かついてんのかね
 何があってもテレビはこいつを起用し続けるやん

・法案に対してヒトラー
 発言に対してヒトラー
 思いっきり安易にヒトラー言ってて草

・この論法なら部下にパワハラしても行動様式に対して言っただけで
 侮辱ではないと言い逃れできるな

・こいつ、メッキが剥がれて錆びて崩れてるな
 いつまで大物気取りでいるんだろ

・維新は異常なレベルで感情的だわ
 これに政治やらせてるって大阪人マジで終わってる

・自分だけはセーフ、自分だけは正しい、自分だけは賢い

・海外のこと知らんくせに海外では~とか言い出しててワラタ

・ヒトラーて人類が生んだ最強のキャラクターだよな

・ヒトラー大人気だな

・ヒトラーについてみんなで勉強するのはいいことだねえ。
 フロムとかアーレントとか戦後の政治思想はナチスの分析が多いしなあ

・はっきり言って菅直人の言う通りだろ。
 いつも敵を作って、袋叩きにきて喝采浴びる戦術でやって来たじゃん。

・ヒトラー批判を封じたら
 本当にヒトラーみたいなの現れたらどうやって批判したらいいの?


※参照サイト
 橋下「僕が民主にヒトラー以上と言ったのは法案に対してで侮辱ではない。僕を巻き込むな。ヒトラー持ち出すのが不適切だと思わんの?(ニュー速)


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ヒットラー発言~狂犬・日本維新の会、立憲民主党に噛みつき因縁をつける

2022年01月26日 | 事件・出来事
 日本維新の会が立憲民主党に因縁をつけている。
 発端はこれだ。

 

 立民の菅直人・元首相が橋下徹氏と維新の会の弁舌や政治手法を「ヒトラーを思い起こす」と例え、
 これに対し、松井大阪市長が「誹謗中傷」「侮辱だ」と抗議し、
 橋下氏が「ヒトラーへ重ね合わす批判は国際的にご法度」と怒りまくった。
 ………………………………………………

 こいつら何にでも噛みつくな。
 笑ってスルーする余裕はないのかね?
 僕だったら「いやいや、僕なんか小市民でヒトラーに例えられるなんて恐れ多い」と返すぞ。
 作家で元長野県知事の田中康夫氏は同様の批判を受けた時、
「僕は太っていてイタリアが好きだからムッソリーニと呼んでほしい」と言ってたぞ。

 おまけにこれは産経新聞の記事だが、維新幹部が
「立民が逃げ回るならば党本部に乗り込む。維新を怒らせたらどうなるか徹底的に思い知らせる」と言ったとか。
 こうなったら反社だね。
 維新の議員にはこういう強権(狂犬)的なやつが多い。
 それで逮捕されてる議員もいる。
 維新とはどういう集団なのか?
 産経はこの幹部が誰なのか、明らかにしろ。

 橋下徹もな。
「ヒトラーへ重ね合わす批判は国際的にご法度」って何を根拠に言っているのか?
 根拠のないことをさも本当であるかのように大きな声でベラベラしゃべる。
 これが橋下徹という男だ。
 テレビはそろそろ彼の出演を考え直した方がいいのではないか?

 それに、橋下徹や維新をヒトラーに例えた人は他にも。
・谷垣禎一「維新はヒトラーが出てきた時の雰囲気」2012年衆院選。
・渡辺恒雄「私が想起するのはヒトラー」文藝春秋2012年4月号。
・石原慎太郎「彼の演説は若い時のヒトラー。ヒトラーに該当する政治家が橋下徹」2014年引退会見。
 どうして維新や橋下は彼らに噛みつかないのかね?
 今回噛みついたのは立憲民主党だからじゃないのか?
 動機は立憲憎し。
 あるいは立憲を貶めて野党第一党を狙っているのか?

 そして橋下徹。
 彼もヒトラー発言をしている。
 政策で意見を異にする京都大学の藤井聡教授に対して、
「僕のことをヒトラー呼ばわりしておいてお前の顔の方が安もんのヒトラーだろ!お前の家には鏡がないのか!」
 とツイッターで発言。
 どこが「ヒトラーへ重ね合わす批判は国際的にご法度」なんだよ?笑

 僕がこの問題にこだわったのは、
 今後、本当にヒトラーのような政治家が出て来たら「ヒトラーのようだ」と批判できなくなるから。
 僕には維新の連中は「ヒトラー」ではなくて「チンピラ」に見えるのだが、権力を持てば人は変わる。ムチャクチャな論理で弾圧してくる。
 だから政治家をヒトラーに例えることは重要なのだ。

 それと、今回の件で、
 電車で煙草を吸っていた男を高校生が注意してボコボコにされた栃木県の事件を思い出した。
 高校生は顔の骨を折られ、土下座までさせられたとか。
 正論・批判を暴力によって弾圧する。
 どこか精神構造が維新と似ている気がする。
 
 立憲民主党は今回の売られたケンカをどう買うのか?
 今の所、菅直人議員の個人的見解で取り合わないようだが、ケンカに負けたように印象操作されるのは気をつけた方がいいと思う。
 立憲はインテリ集団でお上品だからな。
 たまには大ゲンカしてもいい気もするが。
 それが党の支持率UPに繋がる気もするが。
 維新とケンカするなら、れいわ新選組の大石あきこさんにやり方を聞いて。
 大石さんはマジで維新とケンカしている。


※参照ブログ
 下品で薄っぺらな維新ヒットラーと言われ殴り込み状態。暴力団なみ恐い集団、政治の世界から追放を

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鎌倉殿の13人 第3回「挙兵は慎重に」~どこのどなたか存ぜぬが、この命をそなたに賭けよう!

2022年01月24日 | 大河ドラマ・時代劇
 三谷幸喜さん、絶好調!
 まさに縦横無尽の筆という感じ。

 まずは以仁王(木村昴)の挙兵。
 頼朝はまず情報収集。
 舅の時政(坂東彌十郎)に以仁王に力添えする源頼政(品川徹)の人物像を尋ねる。
「源頼政公は信ずるに足るお人か?」
 時政がマイナスのことを言うと、
「頼政公では人はついて来ぬ」と判断して、挙兵を取りやめた。

 頼朝、慎重ですねえ。
 頼朝が挙兵を取りやめた理由は他にもあった。
・平清盛(松平健)が老齢で、いずれ命が尽きること
・自分の手で清盛の首を取って父の仇討ちをしたいこと
・頼政が勝てば頼政が源氏の頭領になってしまうこと
 清盛の死を待つのは合理的であり、自分で父の仇を討ちたいというのは感情的。
 人間とはこのように矛盾した存在だ。
 頼政が源氏の頭領になるのを嫌がるのは、頼朝が権力志向であることを意味する。
 三谷幸喜さん、頼朝という人物を深く描き込んでいますね。

 以仁王の挙兵に関しては、時政の後妻りく(宮沢りえ)も一言。
 こんなに挙兵の情報がバレているから源氏は負ける。
 政子(小池栄子)もそうだが、この作品の女性陣は実に聡明だ。

 以仁王の挙兵の結果については、頼朝の京のスパイ三善康信(小林隆)の二通の手紙で表現。
 一通目は頼政が参じて以仁王の勝利間近という手紙。
 二通目は以仁王の敗北。
 上手い手法ですね。
 いくさの推移が端的にわかるし、三善康信という人物もクローズアップされた。
 …………………………………

 そして頼朝の挙兵。

 挙兵の発端は
 前述、三善康信の「頼政の密書を受け取った源氏はすべて成敗される」という勘違いから。
 歴史はこういう勘違いで動くんですね。

 さて、これで困ったのが頼朝。
 奥州・藤原氏に逃げるか? 挙兵して戦うか?

 兄・北条宗時(片岡愛之助)は僧・文覚(市川猿之助)を連れて来て、
 文覚に「民は源氏が立つのを待っている」「源氏が立つのは民の声」と語らせる。
 ところが、この文覚、どこの誰かもわからない髑髏を源義朝のものだと偽るようなインチキな人物。
 頼朝も文覚がいかがわしい男であることを知っていた。
 宗時さん、相変わらず詰めが甘い……笑

 主人公・義時(小栗旬)は数字を示した。
 徴税の木札を分析して、挙兵すれば3000の兵が集まることを試算。
 当面の敵・大庭、伊東の兵は多く見積もっても2000。
 このことは「必ず勝ついくさしかしない」合理的な頼朝には響いたようだ。
 義時、やっぱり主人公ですね。
 漫才で言えば、宗時はフリ、美味しい所は義時が持っていく。

 しかし、打倒平家の挙兵をするには大義名分がいる。
 大義名分がなければ3000の兵も集まらないかもしれない。
 すると、頼朝の従者の安達盛長(野添義弘)が後白河法皇からの密書を差し出す。
 盛長はこの密書を偽物と疑っていて出すのを控えていた。

 こうして挙兵を決意する頼朝。
 この挙兵までの描写、ギャグを織り交ぜて山あり谷あり、上手いですね。
 決して劇的でカッコよくはない。
 でも、ラストはすこし劇的にした。
 頼朝は文覚のインチキ髑髏髑髏を掲げて言う。
「どこのどなたか存ぜぬが、この命をそなたに賭けよう!」

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真犯人フラグ~われわれ、おっさんは芳根京子さんに励まされたくて、この作品を見てる!

2022年01月22日 | 推理・サスペンスドラマ
 ついに真相編に入った『真犯人フラグ』(日テレ系・日曜22:30)!
 ネットではさまざまな検証動画がUPされて、誰が怪しい、これが伏線だ、と盛り上がっている。
 僕の推理も、もう少しピースが揃って来たら披露したいと思っています。

 そんな中、今あがっているのが、二宮瑞穂(芳根京子)犯人説。

 

 そ、そんなわけないだろがーーーっ!!
 二宮さんはわれわれ中年おっさんの希望の星なんだぞ~~!笑

 主人公の相良凌介(西島秀俊)は人が良いだけの頼りないおっさん。
 犯人に「真犯人フラグ」を次々と立てられて、どんどん追い詰められていく。
 そんなおっさんの凌介を支えてくれるのが部下の二宮さんだ。

 まず二宮さんは可愛い! 美人だ!
 しっかり者で仕事が出来る。
 大阪出身なのでボケ・ツッコミが出来る。
 帰省のお土産はたこやき饅頭。
 夜遅くまで、凌介の真相解明につき合ってくれる。
 落ち込んでいると、こちらの頬を両手でギュッと持ち上げて「笑って下さい」と励ましてくれる。
 凌介が記者会見をする時は、想定問答の相手をしてダメ出しをしてくれる。
 ←部下にダメ出しされる凌介って……

 凌介の友人・週刊誌編集長の河村俊夫(田中哲司)に初めて会った時、
「もしかして凌介の愛人?」とからかわれると、
「あたし、愛人顔ですか?」と返し、
 凌介が河村に「二宮さんはただの会社の同僚だから」と説明すると、
「ただの? 特別だと思ってたんですけど」と凌介に不満を言う。

 こんなふうに「おっさん転がし」も出来る二宮さんは有能で素晴らしいのだ。
 でもリンゴの皮を剥くのは苦手みたい。

 だから、われわれ、おっさんは、
 二宮さんに励まされたい、
 元気づけられたい、
 ダメ出しされたい、
 ツッコまれたい、
 転がされたい、
 もしかして俺のこと好きなのかも? と錯覚したい、
 と思うのである!←ダメ男じゃん!

 というわけで僕は二宮さんを見るために『真犯人フラグ』を見ている。
 おそらく全国のおっさんたちも二宮さんに会うために『真犯人フラグ』を見ている。←決めつけ!

 まあ、真相について書くと、
 二宮さんがこんなふうに献身的に凌介を支えるのには、何か他に理由があるんだろうな。
 二宮瑞穂は犯人を知っていて、凌介を守るために動いている。
 第12話で強羅(上島竜兵)が「やっぱりあの子か」って言っていたし。

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「冬が来た」 高村光太郎~冬よ、僕に来い。僕は冬の力、冬は僕の餌食だ

2022年01月20日 | 
 冬が来た
              高村光太郎

 きっぱりと冬が来た
 八つ手の白い花も消え
 公孫樹(いちょう)の木も箒(ほうき)になった

 きりきりともみ込むような冬が来た
 人にいやがられる冬
 草木に背かれ、虫類(むしるい)に逃げられる冬が来た

 冬よ
 僕に来い、僕に来い
 僕は冬の力、冬は僕の餌食だ

 しみ透れ、つきぬけ
 火事を出せ、雪で埋めろ
 刃物のような冬が来た

 ……………………………………………

 大寒ですね。まさに冬真っ盛り。
 寒さで家を出るのも億劫になる季節。
 こんな時はこの詩を読みたくなります。

 特に後半の叩き込むような言葉のラッシュが見事!
「冬よ 僕に来い」
「冬は僕の餌食だ」
 何と「餌食」という言葉をチョイスして来た。
「火事を出せ」という言葉もすごい。
「雪で埋めろ」は少し考えれば思いつきそうだが、何と「火事を出せ」!
 ここで思考が一気に飛躍する。
 読者は一瞬戸惑う。
 でも、よく考えてみたら、火事は冬の風物詩。
 ストーブなどを使うから火事になりやすい。
「火の用心」の夜まわりも冬におこなわれている。

 高村光太郎は彫刻家でもあるが、この詩はまさに言葉の彫刻。
 冬という対象に向かい、鑿(のみ)でひとつひとつの言葉を彫っている感じがする。

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「新聞記者」(netflix版)がすごい!~森友事件を完全に再現している! そのせりふを集めてみた!

2022年01月18日 | その他ドラマ
 今、話題のnetflix版『新聞記者』。
 登場人物の名前を変えていますが、あの人が佐川理財局長で、あの人が赤木俊夫さんで、
 ほとんど現実の『森友事件』を再現している。
 すごい! よくやりましたね。
 これ地上波では放送できませんよね。
 netflixという海外資本だから出来たことかもしれませんね。

 

 登場人物のすべてが存在感があって、名せりふもいっぱい。
 僕はメモを取りながらドラマや映画を観るのが日常化しているので、『新聞記者』の名せりふを以下に書いていきます。
 ※聞き書きなので、完全なものではありません。※他にもいろいろ名せりふがあります。

「いくらなんでも値引きし過ぎだ」「総理のご意向です」(官僚たち)
「こんな値引き出来るわけないだろう」「それを何とかする人がいるのよ」(新聞販売店の夫婦)

「私や妻が関与していたら国会議員や総理大臣を辞めます」(総理大臣)
「他は官僚の作った文書だが、ここだけ自分の言葉でしゃべっている」(上の総理発言を聞いた記者)
「とんでもないことを言ってくれたな。これからの対応が大変だぞ」(上の総理発言を聞いた官僚)

「これが仕事ですか? 改ざんが仕事ですか!?」(文書改ざんを命じられて)
「本件に私情は関係ない」(改ざんを命じた霞ヶ関の上層部)

「暇なんですよ、彼らは。マスコミも野党も謎の正義感で生きている」(内閣参与)
「面倒な人間を調べ上げろ。カウンターの材料を集めておけ」(内閣調査室)
「各メディアのトップの弱みを握れ」( 〃 )
「最高検と法務省と全面戦争するつもりか?」(現場の検事)
「こういう案件は大衆の共感を呼びやすい」(改ざんを命じられた職員が自殺して)
「現政権を混乱させるようなことは出来ません。私は官僚です」(証言を求められた官僚)
「俺、最近思うんだよ。俺達は何に仕えているんだろう? って」(迷う若手官僚)
「お前は組織のことだけを考えていればいいんだ」(上層部の官僚)
「組織ってものを勉強しろよ!」
「偽善はやめろ。ここにいる人間全員が露頭に迷うかもしれないんだぞ」
「国家の安定はお前の家族の安定にも繋がるんだ」
「上の決定で下がどれだけ苦しむか、わかってるんですか!?
 罪悪感でどれだけ苦しむか、わかってるんですか!?」(若手官僚)
「上にかけ合ってみよう。俺だって検察官だ。最低限の正義感は持ち合わせている」(現場検察官)

「どんなにがんばっても人生決められていると思った」(内定取り消しをされた女子大生)
「それは違うんじゃないか」(上の女子大生の言葉を受けて)
「声なき声を聞くのが新聞記者だと思います」(新聞社の面接で)
「社会の弱い人達の声を届けたいと思います」( 〃  )
「自分のいる場所でさあ、人は善にも悪にもなれるんだと思う」(女子大生)
「この世界って何があるか、わからないんだよ、だから目の前のこととしっかり向き合っていきたいって思ってる」(女子大生)
 ………………………………………

 上の女子大生(小野花梨さん!)の言葉のように、この作品、これから社会に出て行く若者も描かれている。
 これが作品に厚みを持たせている。

 自殺した財務省職員を演じた吉岡秀隆さん、
 その妻を演じた寺島しのぶさん、
 官僚の葛藤を演じた綾野剛さん、
 ほとんど化粧をせず、苦闘する新聞記者を演じた米倉涼子さん、など、役者さんたちの芝居が凄い。

 風化しつつある「森友事件」をこのように映像で残した意義は大きい。
 マスコミ、検察、官僚が忖度せず、自分のやるべきことをやっていれば、社会は腐らないと思うんだけどな……。
 ところが現状は……。
 特に検察、何やってるの?
 安倍晋三や霞ヶ関の上層部がこの作品を見たら何を思うのか?
 怒る狂うのかな? それとも何も感じないのかな?

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鎌倉殿の13人 第2回「佐殿の腹」~これは盛り上がる展開! 鎌倉殿の13人が集まって来ている?

2022年01月17日 | 大河ドラマ・時代劇
「北条を後ろ盾にして悲願を成就するためだ。
 そのために政子殿に近づいたのだ。
 私は挙兵する。
 憎き清盛の首を取り、この世をただす。
 そのために政子殿や北条が欠かせぬのだ」

 頼朝(大泉洋)が義時(小栗旬)に腹の内を明かした。
 一見頼りなさそうだが、頼朝の腹の中は「平家打倒」の思いで煮えくりかえっていた。
 実は頼朝、怒りと憎悪の男だった。
 このことは第1回で千鶴丸が殺されて「祐親を殺せ……!」と言ったことからもうかがえる。
 ドライな戦略家でもある。
 八重(新垣結衣)に近づいたのは伊東の後ろ盾を得るため。
 政子(小池栄子)に近づいたのは北条の後ろ盾を得るため。
 ここには愛情はない?

 でも、八重に会わなかったのは、伊東の後ろ盾が不可能になって八重が役に立たなくなったからというより、八重を気遣ってという気がするなぁ。
 いずれは伊東は敵になるのだから、八重が情を残していてはいけないという配慮。
 もっとも八重はそんな頼朝の考えなど、お見通しのようだが。
 政子も、自分が利用されていることに半ば気づいているが、それでもなお頼朝を追いかけている気がする。
 女性たちは強く、たくましい。

 一方、男たちはふらふらしている。
 父・時政(坂東彌十郎)は新しい妻りく(宮沢りえ)のことで一所懸命。笑
 長男・宗時(片岡愛之助)はいつも思い込みで行動して失敗し、弟・義時に「お前がやっておけ」と尻ぬぐいをさせる。笑
 愛すべき男たち!

 義時も未熟で、頼朝が八重を捨てて政子に乗り換えたと腹を立てている。
 頼朝の「わしは兵など挙げん。いくさは苦手じゃ」という言葉を額面どおりに信じている。
 男女の心の機微などわからない義朝義時。
 人には裏があることを知らない義朝義時。

 面白いのは妹・実衣(宮澤エマ)。
「姉上が化粧しております」
 告げ口キャラ。笑
 忍者キャラ。笑

 ホームドラマですね。
 こんな家庭内のことを描きながら、一方で今後絡んで来るさまざまな人物を登場させている。
・頼朝の乳母だった比企尼(草笛)。
・その息子・比企能員(佐藤二朗)とその妻・道(堀内敬子)←面白夫婦!
・大豪族・大庭景親(國村隼)←景親には伊東祐親(浅野和之)も頭があがらない様子。
・当面の敵、伊豆権守・堤信遠(吉見一豊)。

 調べていないのでわからないが、
 比企能員や大庭景親は『鎌倉殿の13人』のメンバーなのかな?
 だとすると、
『里見八犬伝』のように『13人』が少しずつ登場して来て、ドラマがジワジワ盛り上がり、
 13人が揃った時点で、視聴者が歓喜するという仕掛け。
 ベタだけど、こういう展開見てみたい。

 ホームドラマを描きながら、歴史を描いていくのは『真田丸』と同じ手法ですね。

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NHKテロップ捏造問題~NHKさん、写ってはいけないモノが写ってますよ!

2022年01月15日 | 事件・出来事
 黒木華さん主演の冬ドラマ『ゴシップ』(フジテレビ系)。
 1話・2話では『写真に写ってはいけないもの』が写っていて事件の突破口になるのだが、
 今、話題のNHKテロップ捏造事件でも同様のことが起こった!

 以下は、番組『河瀬直美の見た東京オリンピック』の画像。
 白いTシャツの男性がインタビューを受けた人物。
 カメラを持っているのがインタビューをした担当ディレクター。

 

 白いTシャツの男性はビールの入ったコンビニの袋を持ってきて(上の画像)、
 ベンチでビールを飲みながらインタビューを受けている(ふたつめの画像)のだが、
 何と担当ディレクターが『ビールの入ったコンビニの袋』を持っているのだ!(下の画像)

 これらから想像されるのは──
 担当ディレクターが事前にビールを用意しておいて、インタビュー時に小道具として渡した!
 つまり、このインタビューはやらせ?

 この画像はネットでの拾いものだが、ネットにはこういうのを見つけ出す人がたくさんいる。
 画面の端に写っている小さなものを拡大し、分析して、ウソを暴き出す。
 ネット・デジタル時代、恐るべし!
 ………………………………………………………

 さあ、NHKさん、どう説明する?
 NHKとしては、担当者のテロップミスで片づけようとしているようだが、そうはさせないぞ。

 NHKがこの件を穏便に済まそうとしているのは、オリンピックに関係があるのだろう。
 もし捏造を認め、河瀬直美氏も了解していたとすれば、
『東京オリンピック公式記録映画』に傷が付くから。

 民放テレビ局がこれを取り上げないのも、自分たちもオリンピック利権に関わっているから?
 あるいは、
 同様のことを日常茶飯事にやっているから?

 ちなみに、
 僕は今の仕事で食えない時、エキストラの事務所に登録し、エキストラの仕事をしていた。
 で、某バラエティ番組のVTRに、通りすがりの面白いおじさんとして出演した。
 テレビのバラエティ番組の通りすがりのシロウトはほとんど事務所所属のエキストラ(半プロ)だと考えていい。
 世の中、そんなに面白いシロウトはいない。笑

 おそらく、今回のNHKの白いTシャツの男性もエキストラだろう。

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カムカムエヴリバディ 第52回~洋服屋のシーンは古き良きアメリカ映画! そしてジャズセッション!

2022年01月14日 | その他ドラマ
 サッチモ、ベリー、ジョー、そしてジャズ♪
 戦後の「るい編」になって、作品が一気にお洒落になった「カムカムエヴリバディ」。
 トーンは古き良きアメリカ映画なんですよね。
 その集大成が本日(1/14)の第52回の洋服屋のシーン!

 いっしょに東京に行くことを断る、るい(深津絵里)に錠一郎(オダギリジョー)は尋ねる。
「何であかんの? 何で僕じゃあかんの?」
「わたし、東京なんかに行きたくないんです」
「何で?」
「遠いから」
「もうすぐ夢の超特急(新幹線)ができるやんか?」
「(クリーニング屋の)おじさんとおばさんと離れたくない」
「僕とは離れてもいいの?」
「クリーニング屋の仕事をやめたくない」
「僕のシャツを洗ってほしい」
「いやや、ケチャップのついたシャツを毎日洗うなんて」
「もうホットドッグ食べるのやめるよ」
「ウソばっかり」
「ウソばっかりはサッチモちゃんやん?」

 おーーっ! これって『ジャズセッション』ですね。
 ひとつひとつの台詞が短くて、気持ちをどんどん積み上げていく。
 しかもテンポ良く! 抜群のリズム感で!
 錠一郎の投げかけた言葉にるいはどう答えるか?
 るいの答えに錠一郎はどう返すか?
 錠一郎とるいは『セッション』している。
「いやや、ケチャップのついたシャツを毎日洗うなんて」
「もうホットドッグ食べるのやめるよ」
 なんていう台詞の跳ね方は完全にジャズのアドリブ演奏!
 お洒落だな♪
 ワクワクする♪
 …………………………………………

 試着室のカーテンと鏡の使い方は古き良きアメリカ映画!

 まずはカーテン。
 るい(深津絵里)はステージ衣装を試着している錠一郎(オダギリジョー)にカーテン越しに話す。
「楽しかったです、大槻さんと出会って。ジャズと出会って。
 きっと優勝できますよ……(略)
 そしてわたしは自慢するんです。
 わたしは大槻錠一郎の生の演奏を聴いたことがあるんだって。
 大槻錠一郎のシャツを洗ったことがあるんだって」
 るいは面と向かって自分の気持ちを話せない。
 だからカーテン越し。

 そして試着室の鏡。
 るいは錠一郎に誠実であろうとして、鏡越しに自分の額の傷を見せる。
 これを見て錠一郎はすべてを理解する。
 上手い鏡の使い方ですね。

 額に傷のある、るいを見て、錠一郎は「何だ、そんなことに悩んでいたのか」と思ったことだろう。
 そして、額の傷を含めて、るいを受け入れ、抱きしめる。
 ふたりはキスしようとするが、鏡にはふたりの様子を見ている洋服屋の店主が映っていて、
 錠一郎は試着室のカーテンを閉める。

 お洒落~♪
 BGMは「サニーサイド・ストリート」
 先程も書きましたが、これ、古き良きアメリカ映画なんですよね。
 昔のアメリカ映画には、こういうロマンチックなシーンがいっぱいあった。

 朝ドラにこういう感性を持って来るとは、脚本の藤本有紀さん、お見事です!

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