踏み出したら後戻りできない長い旅が始まった。
と、カッコよくスタートしたと思ったら、三谷幸喜劇場が始まった!
挙兵前日8月7日──
「兵はいかほど集まった?」
「18人です!」
300人集まる予定だったのにね……笑
皆、日和見で様子を見ている。
勝てる方につく。
まあ、人ってそういうものだろう?
信念に生き、信念に殉じる者など、そんなにいない。
そんな中、兄・宗時(片岡愛之助)は相変わらずの楽観論。
義時(小栗旬)は頼朝(大泉洋)に頭を下げることを申し出た。
頼朝は「どうして板東武者に頭を下げねばならぬのだ?」と憤慨するが、当人を前にすると、
「よう来てくれた。わしが一番頼りにしていたのは実はお前なのだ。
力を貸してくれ。お前なしで、どうしてわしがいくさに勝てる?」笑
頼朝、なかなかの人たらしだ。
だが、引き出しはひとつだったようで、
次にやって来た佐々木秀義(康すおん)にも、まったく同じ台詞。笑
おまけに、佐々木秀義、歯が抜けていて何を言っているのか、わからない。笑
そしてこんなやりとり。
頼朝配下の安達盛長(野添義弘)が「佐々木殿、兵の数はいかほどに」と尋ねると。
佐々木「は?」
頼朝「何名加勢してくれるのじゃ」
佐々木「息子が4人」
頼朝「4人」
安達「いつ、こちらに到着する」
佐々木「あさあ」
安達「明日の朝だな」
頼朝「まぁよい。大事なのは数ではない。心意気じゃ。うれしいぞ、佐々木。ははははは」
←あきらかに4人であることにがっかりしてる……。
てんやわんやの挙兵。
全然カッコ良くない。
ただ勝つ上で情報は大事。
挙兵の日、伊豆国の目代・山木兼隆、その配下・堤信遠はどこにいるか?
寡兵でも彼らを討ち取ることが出来れば、士気が上がる、日和見の豪族たちも集まって来る。
この件で、大きな役割を果たしたのが、八重(新垣結衣)だった。
父・伊東祐親(浅野和之)と元夫・頼朝の間で八重は迷う。
政子(小池栄子)への遺恨もある。
北条が滅びて頼朝だけが生きてくれれば、頼朝が自分の所に戻って来るかもしれない。
ここ、ドラマですね。
葛藤こそがドラマ。
義時はさりげなく「主人公」していた。
ひとつは頼朝が「板東武者に頭など下げられるか!」と言った時。
義時は言う。
「そんな佐殿を支えるのが板東武者でございますぞ」
この言葉が頼朝を動かした。
もうひとつは八重が、「いくさに負けても佐殿は許される」と言った時。
義時は「祖父殿(伊東祐親)はそんなに甘い方ではございませぬぞ」と釘を刺した。
結果、これで八重が矢を放った。
そして挙兵。
裏道を通って山木の館を襲うという時政(坂東彌十郎)に対し、頼朝は言う。
「われらは大事をなすのだ。堂々と大通りを行くのだ。
これは都におわす院(後白河法皇)の思し召しである。
山木の首、見事あげて参れ」
こういう所はリ-ダーですね
卑怯な方法で勝っても人はついて来ない。だから大通りを堂々と通る。
後白河法皇の名も上げて鼓舞する。
時政では出来ない判断と言葉だ。
でも不安だったようで、その後、頼朝は政子の所に行って膝枕。
それはいくさを前にした北条の3人も同様で、
「わたしは怖い」「俺だって怖い」「わしだって怖い」笑
実に人間らしい登場人物たちだ。
彼らは決して英雄ではない。
不安と戦いながら前に進む普通の人たちなのだ。
と、カッコよくスタートしたと思ったら、三谷幸喜劇場が始まった!
挙兵前日8月7日──
「兵はいかほど集まった?」
「18人です!」
300人集まる予定だったのにね……笑
皆、日和見で様子を見ている。
勝てる方につく。
まあ、人ってそういうものだろう?
信念に生き、信念に殉じる者など、そんなにいない。
そんな中、兄・宗時(片岡愛之助)は相変わらずの楽観論。
義時(小栗旬)は頼朝(大泉洋)に頭を下げることを申し出た。
頼朝は「どうして板東武者に頭を下げねばならぬのだ?」と憤慨するが、当人を前にすると、
「よう来てくれた。わしが一番頼りにしていたのは実はお前なのだ。
力を貸してくれ。お前なしで、どうしてわしがいくさに勝てる?」笑
頼朝、なかなかの人たらしだ。
だが、引き出しはひとつだったようで、
次にやって来た佐々木秀義(康すおん)にも、まったく同じ台詞。笑
おまけに、佐々木秀義、歯が抜けていて何を言っているのか、わからない。笑
そしてこんなやりとり。
頼朝配下の安達盛長(野添義弘)が「佐々木殿、兵の数はいかほどに」と尋ねると。
佐々木「は?」
頼朝「何名加勢してくれるのじゃ」
佐々木「息子が4人」
頼朝「4人」
安達「いつ、こちらに到着する」
佐々木「あさあ」
安達「明日の朝だな」
頼朝「まぁよい。大事なのは数ではない。心意気じゃ。うれしいぞ、佐々木。ははははは」
←あきらかに4人であることにがっかりしてる……。
てんやわんやの挙兵。
全然カッコ良くない。
ただ勝つ上で情報は大事。
挙兵の日、伊豆国の目代・山木兼隆、その配下・堤信遠はどこにいるか?
寡兵でも彼らを討ち取ることが出来れば、士気が上がる、日和見の豪族たちも集まって来る。
この件で、大きな役割を果たしたのが、八重(新垣結衣)だった。
父・伊東祐親(浅野和之)と元夫・頼朝の間で八重は迷う。
政子(小池栄子)への遺恨もある。
北条が滅びて頼朝だけが生きてくれれば、頼朝が自分の所に戻って来るかもしれない。
ここ、ドラマですね。
葛藤こそがドラマ。
義時はさりげなく「主人公」していた。
ひとつは頼朝が「板東武者に頭など下げられるか!」と言った時。
義時は言う。
「そんな佐殿を支えるのが板東武者でございますぞ」
この言葉が頼朝を動かした。
もうひとつは八重が、「いくさに負けても佐殿は許される」と言った時。
義時は「祖父殿(伊東祐親)はそんなに甘い方ではございませぬぞ」と釘を刺した。
結果、これで八重が矢を放った。
そして挙兵。
裏道を通って山木の館を襲うという時政(坂東彌十郎)に対し、頼朝は言う。
「われらは大事をなすのだ。堂々と大通りを行くのだ。
これは都におわす院(後白河法皇)の思し召しである。
山木の首、見事あげて参れ」
こういう所はリ-ダーですね
卑怯な方法で勝っても人はついて来ない。だから大通りを堂々と通る。
後白河法皇の名も上げて鼓舞する。
時政では出来ない判断と言葉だ。
でも不安だったようで、その後、頼朝は政子の所に行って膝枕。
それはいくさを前にした北条の3人も同様で、
「わたしは怖い」「俺だって怖い」「わしだって怖い」笑
実に人間らしい登場人物たちだ。
彼らは決して英雄ではない。
不安と戦いながら前に進む普通の人たちなのだ。