〈フリマアプリ〉を使った犯罪。
よく思いついたなあ。
詳細はこうだ。
① 形見などの宝石を出品する。価格は50万円。
② しかし、宝石はフェイクで、宝石箱の下にはコインロッカーの鍵がある。
③ コインロッカーには拳銃が置いてある。
つまり売り手と買い手は〈フリマアプリ〉を介して拳銃の売買をしていたというわけだ。
しかし、これには欠点・リスクがある。
ひとつは、コインロッカーの使用期限があること。
期限までにロッカーの鍵が届かないと、コインロッカーを開けられ拳銃が見つかってしまう。
ふたつめは出品者がいつも同じ人物だと怪しまれる(=一般人が宝石をたくさん持っているのはおかしい)から、出品者が複数いなければならないこと。
結果、拳銃ブローカーは、この犯罪に手を染めてくれる人間をスカウトしなければならない。
報酬は売り上げの10%だが、スカウトした人間の中には、ビビッたり、罪悪感にとらわれたりする人間が現れる。
今回もこのことで犯行が発覚した。
どんなに緻密な犯罪にも、どこか落とし穴がある。
…………
今作のテーマは〈ネット社会の人の繋がり〉だった。
・ひとりで子供を抱えて仕事に追われている中野絢子(大和田美帆)。
・リストラされネットカフェで生活している橋本美由紀(大路恵美)。
このふたりが〈フリマアプリ〉で繋がった。
商品売買のやりとりをしているうちに世間話が始まり、会うようになったのだ。
しかし、これにはマイナス面もあった。
ひとつは、上記の拳銃売買の犯罪に勧誘してしまったこと。
ふたつめは、フリマアプリでの〈評価〉や〈イイネ!の数〉で差がつき、嫉妬が生まれてしまったこと。
物事にはプラスとマイナスがあるのだ。
インターネットは人と人を繋ぐが、同時に犯罪に使われたり、嫉妬、怒り、憎しみを生んだりする。
今回のエピソードは、これを上手く描いていましたね。
人物の描写も丁寧でしたし、ひさしぶりの秀作。
サブタイトルは「10億分の1」
事件に使われたフリマアプリの登録者数が10億人だから10億なのだが、
ラストの回想で、絢子と美由紀が、
「わたしたちの出会いは10億分の1なのよね」
と語り合うシーンがロマンチックで詩的。
日常に追われ、世界が灰色だった彼女らにとって、この〈10億分の1の出会い〉はキラキラ輝くものだったのだろう。
なのに、それが悲劇に。
人生が詩的になる瞬間を大事にしたいですね。
よく思いついたなあ。
詳細はこうだ。
① 形見などの宝石を出品する。価格は50万円。
② しかし、宝石はフェイクで、宝石箱の下にはコインロッカーの鍵がある。
③ コインロッカーには拳銃が置いてある。
つまり売り手と買い手は〈フリマアプリ〉を介して拳銃の売買をしていたというわけだ。
しかし、これには欠点・リスクがある。
ひとつは、コインロッカーの使用期限があること。
期限までにロッカーの鍵が届かないと、コインロッカーを開けられ拳銃が見つかってしまう。
ふたつめは出品者がいつも同じ人物だと怪しまれる(=一般人が宝石をたくさん持っているのはおかしい)から、出品者が複数いなければならないこと。
結果、拳銃ブローカーは、この犯罪に手を染めてくれる人間をスカウトしなければならない。
報酬は売り上げの10%だが、スカウトした人間の中には、ビビッたり、罪悪感にとらわれたりする人間が現れる。
今回もこのことで犯行が発覚した。
どんなに緻密な犯罪にも、どこか落とし穴がある。
…………
今作のテーマは〈ネット社会の人の繋がり〉だった。
・ひとりで子供を抱えて仕事に追われている中野絢子(大和田美帆)。
・リストラされネットカフェで生活している橋本美由紀(大路恵美)。
このふたりが〈フリマアプリ〉で繋がった。
商品売買のやりとりをしているうちに世間話が始まり、会うようになったのだ。
しかし、これにはマイナス面もあった。
ひとつは、上記の拳銃売買の犯罪に勧誘してしまったこと。
ふたつめは、フリマアプリでの〈評価〉や〈イイネ!の数〉で差がつき、嫉妬が生まれてしまったこと。
物事にはプラスとマイナスがあるのだ。
インターネットは人と人を繋ぐが、同時に犯罪に使われたり、嫉妬、怒り、憎しみを生んだりする。
今回のエピソードは、これを上手く描いていましたね。
人物の描写も丁寧でしたし、ひさしぶりの秀作。
サブタイトルは「10億分の1」
事件に使われたフリマアプリの登録者数が10億人だから10億なのだが、
ラストの回想で、絢子と美由紀が、
「わたしたちの出会いは10億分の1なのよね」
と語り合うシーンがロマンチックで詩的。
日常に追われ、世界が灰色だった彼女らにとって、この〈10億分の1の出会い〉はキラキラ輝くものだったのだろう。
なのに、それが悲劇に。
人生が詩的になる瞬間を大事にしたいですね。