古今和歌集 0076 2020-01-14 19:38:21 | 古今和歌集 はなちらす かぜのやどりは たれかしる われにをしへよ ゆきてうらみむ花散らす 風のやどりは 誰か知る われに教へよ 行きてうらみむ素性法師 花を散らしてしまうこの風の宿はどこにあるのか誰が知っているか。知らない私に教えてほしい。そこに行って、恨み言を言うから。 縦横無尽に吹き荒れてせっかくの桜を無情に散らす風を恨めしく思う気持ち。恨み言のひとつも言ってやりたいので、誰かこの風が宿っている場所を教えてほしい。誰しもが抱く残念な気持ちと、作者ならではの発想との妙。