漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0596

2021-06-17 19:02:47 | 古今和歌集

としをへて きえぬおもひは ありながら よるのたもとは なほこほりけり

年をへて 消えぬ思ひは ありながら 夜の袂は なほこほりけり

 

紀友則

 

 年月を経ても消えない思いの火はあるのに、夜の袂は変わらず涙に凍っていることよ。

 「思ひ」の「ひ」に「火」がかかっています。よく見られる手法ですね。そこがわかれば、歌意はわかりやすいです。