漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0600

2021-06-21 19:53:07 | 古今和歌集

なつむしを なにかいひけむ こころから われもおもひに もえぬべらなり

夏虫を なにか言ひけむ 心から われも思ひに 燃えぬべらなり

 

凡河内躬恒

 

 自ら火に飛び込む夏虫のことを、どうしてはかないものなどと言ったのだろうか。私自身も思いの火に燃え尽きてしまいそうだ。

 恋の思いに焼かれる自身を、自ら火に飛び込んでいく夏虫に準えての詠歌。同じく夏虫の儚い運命をモチーフとした 05440561 も改めて味わいたいですね。

 

 一日一首の古今和歌集、600番まで辿り着きました。ご来訪いただける皆さんに改めて感謝申し上げます。どうぞ引き続きおつきあいください。