古今和歌集 0597 2021-06-18 19:46:36 | 古今和歌集 わがこひは しらぬやまぢに あらなくに まどふこころぞ わびしかりける わが恋は 知らぬ山路に あらなくに まどふ心ぞ わびしかりける 紀貫之 私の恋は、知らない山道というわけではないのに、途方に暮れる心がとても切ないことよ。 恋に悩む切なくて不安な思いは、まるで見知らぬ山道に迷いこんだときの心持ちのようだという詠歌。なかなかに秀逸な比喩ですね。