漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 1083

2022-10-17 06:07:13 | 古今和歌集

みまさかや くめのさらやま さらさらに わがなはたてじ よろづよまでに

美作や 久米の佐良山 さらさらに わが名は立てじ 万代までに

 

よみ人知らず

 

 私の噂はさらさら立てるまい、万年の後までも。

 左注には「これは水尾の御嘗の美作国の歌」とあります。「水尾」は第56代清和天皇、「御嘗」は大嘗祭ですね。清和天皇の大嘗祭が執り行われたのは 859年のことです。第一句、第二句が「佐良山」と同音で始まる「さらさらに」を導き、軽快なリズムを生み出していますね。