漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 1081

2022-10-15 07:10:01 | 古今和歌集

あをやぎを かたいとによりて うぐひすの ぬふてふかさは うめのはながさ

青柳を 片糸によりて 鶯の 縫ふてふ笠は 梅の花笠

 

よみ人知らず

 

 青柳を片糸にして撚った糸を使って鶯が縫うと言われている笠は、梅の花笠なのであった。

 詞書には「かへしものの歌」とありますが、これが意味するところは良くわかっていません。「鶯の縫ふ」は、鶯が花から花へ飛び移っているさま。梅の花を、鶯が縫い上げた花笠に見立てた詠歌ですね。