漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 1071

2022-10-05 06:15:20 | 古今和歌集

あふみより あさたちくれば うねののに たづぞなくなる あけぬこのよは

近江より 朝立ち来れば うねの野に たづぞ鳴くなる 明けぬこの世は

 

よみ人知らず

 

 近江国から朝早く発って来ると、うねの野で鶴の鳴くのが聞こえる。夜が明けたのだ。

 詞書には「近江ぶり」とあります。「近江の曲」ないし「近江風」の意ですね。「うねの野」は現在の滋賀県近江八幡市あたりの野とされます。