漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 1088

2022-10-22 06:16:49 | 古今和歌集

みちのくは いづくはあれど しほがまの うらこぐふねの つなでかなしも

陸奥は いづくはあれど 塩竈の 浦漕ぐ舟の 綱手かなしも

 

よみ人知らず

 

 陸奥は、どこもそうであるが、塩竈の浦を漕ぐ舟が綱で引かれて行く光景が心にしみる。

 「塩竈」は現在の宮城県松浦湾。第二句の「いづくはあれど」は諸説あり、上記は「いづくはあれど」の意と捉えた解釈。他には、「他の場所はともかくとして」と解釈する向きもあるようです。