漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 1096

2022-10-30 06:15:43 | 古今和歌集

つくばねの みねのもみぢば おちつもり しるもしらぬも なべてかなしも

筑波嶺の 峰のもみぢ葉 落ち積もり 知るも知らぬも なべてかなしも

 

よみ人知らず

 

 筑波山の峰のもみじ葉が落ち積もって、知っている人も知らない人も皆いとしく思われることよ。

 一つ前の 1095 で、その慈しみの恩恵を称えられた「君」が、こちらでは逆に民衆への慈しみを歌っているものと考えられています。